イスラム教圏では先週の28日(土曜日)あるいは29日(日曜日)からラマダン月に入りました。夜明けから日没まで食べ物・飲み物を口にしない機関が一か月間続きます。ラマダンが影響しそうなイヴェントは少なくとも二つ進行中です。ひとつは「ワールドカップブラジル大会」もうひとつは「混迷のイラク情勢」です。
既に決勝トーナメントが始まっているブラジルワールドカップでは、明日火曜日にドイツと対戦する「アルジェリア」が国民の大多数がイスラム教徒です。また同じく明日フランスと対戦する「ナイジャリア」も北東部地域はイスラム教徒が多数を占める社会なので、出場選手の中にはイスラム教徒を含んでいる可能性があります。
今回の大会では「執拗なマーク」と「スピードあるカウンター」が勝敗を分けています。スタミナ切れは即敗戦に繋がってしまいます。「アルジェリア」は優勝候補の西ドイツとの対戦ですので万全の態勢で試合に臨んで欲しいところです。ナイジェリアと並んで、対戦相手のフランスもイスラム教徒選手を含んでいる可能性があります。アルジェリア移民の子孫の「ジダン」そして今回代表から「怪我」で外れたエース「リベリー」がイスラム教徒でした。
イラク情勢ではシリアを根拠地とするスンニー派武装集団がイラク北部を制圧しして「イスラム教国」建設宣言を発しました。イスラム教スンニー派の「カリフ」を首長とする国家をシリア北部・イラン北部(最北部のクルド人自治区は除く)の支配地域に建設するとのこと。完全にイスラム教に基づく国家を目指しているようなのでどのような政治が行われるのか非常に気掛かりです。
差し当たって当該地域に住むキリスト教徒、イスラム教シーア派は同地域から逃れることとなるでしょう。この動きに対してイラク政府とアメリカはどのような態度に出るのか。ラマダン開始に合わせるように「イスラム教国建設」が宣言されましたが、奪還を目指すイラク軍もイスラム教徒です。アメリカ軍がラマダン中に攻勢に出ることは考えられません。ラマダンの間の実施的休戦期間に両者冷静になって平和的な打開策を考えてほしいと思います。
サッカーワールドカップは16チームによる決勝トーナメントが始まり、今日はコロンビアと対戦したウルグアイが敗れました。ウルグアイはエース「スアレス」が反則出場停止なのでどこか元気が無かったみたいです。その「スアレス」はイタリア戦で相手フェンスに噛み付いて「反則出場停止」になったのでした。
プレミアリーグのリヴァプールに所属する「ルイス・アルベルト・スアレス」はその人懐っこい風貌と大胆でダイナミックなプレイが特徴で私も注目していた選手でした。今回のリヴァプールの躍進にも大いに貢献したのだと思います。そのスアレスが代表戦において「プレー」ではなく「噛み付き反則」なので驚きました。
しかし良く考えてみると手を使ってはいけないサッカーですから、相手と接触プレーで張り合うためには、足・頭が主要な武器になることは当然です。足で相手選手を蹴るケースは頻繁にありますし、頭をぶつけることもあります。スアレスの場合丈夫な歯が「少し出っ張っている」ので、頭部での接触の場合に結果的に「歯」がぶつかることは十分あり得ることです。ビデオテープで見る限りスアレスは「噛み」にいっているように見えますが、かといって血が出る程「噛ん」ではなく、「出っ歯っている上前歯をぶつけた」というのが真相のように見えました。
スポーツで「噛みつく」というと「マイク・タイソン」が「ホリフィールドの耳」を「噛み切った」事件が思いだされますが今回のスアレスの件はタイソンの噛み付きとは大分違うと思います。力のある「足」で蹴るのではなく頭をぶつけるのでもなく「歯をぶつけた」スアレスの行為が大分「異様な」もののように言われ過ぎていると思います。フェアープレイではないはことは確かですが。出場停止となったスアレスが一番反省していることでしょう。反省しても紳士にならないのがスアレスです。
2014年06月28日(土) |
池袋に出たついでに献血 |
デジカメの調子が悪いので池袋にある富士フィルムのサービスセンターに行って修理を依頼してきました。レンズ内に染みができて画像に薄い黒点が出来てしまいます。これは分解掃除しないと奇麗になりません。1万程の出費となりますが、非常に気に入っているデジカメなので長く使いたいと思っています。
池袋に出た序に東口の献血センターで献血をしてきました。今回で120回目の献血なのですが、今日の献血は普段と少し違っていたので記録しておきます。まず全国の献血関連システムが今週始めから「新しいシステム」に変わったとかで、センターの事務員さんも看護婦さんも医師の方も大分手間取っていました。
新しいシステムではこれまで献血者がパソコンに入力データを打ち込んだ後に「二枚の様式」を印刷して、そこに看護婦さんとか医師の方が情報を手書きで書き入れていたものが「ペーパレス」となったのでした。看護婦さん等は手書きの代わりにコンピュータへタッチ入力するのですが、これがなかなか慣れなくて大変そうでした。比較的年齢の高い医師の方は更に大変そうでした。ペーパレス化は色々な都合で止むを得ないことではあるのでしょうが、コンピュータ入出力が「人に優しいかどうか」、また停電・故障対策はキチンとできているか等円滑に使っていくためにはかなり工夫が必要です。果たしてこのシステムが軌道に乗るのかどうか心配ではあります。
もうひとつ今日は「心電図」を撮ってお医者さんにチェックしてもらいました。心電図でのチェックを一年に一度チェックすることになっているのだそうですが私の場合昨年の人間ドックから一年と数日経過していました。少し面倒だと思いながらも「異常が重篤」であったら堪らないので検査してもらいました。私の心臓の場合「期外収縮」と「ST異常」がかなり前からあるのですが、検査ではやはり「ST異常」があるとのこと。医師の方と看護婦さんがかなり話し込んでいましたが、結果的に「献血OK」となってのですから「それ程深刻ではない」のだと思っています。とにかく薬も飲まず、病気にもならずに献血が続けられることは健康の証拠なので、今後も献血を続けて生きたいと思っています。
2014年06月27日(金) |
ワールドカップで気になること |
サッカーワールドカップブラジル大会の出場選手を見ていて気になることがあります。それは特殊な「ヘアースタイル」と「刺青」です。
「ヘアースタイル」では国・人種を問わず「モヒカン刈り」をしている選手が目立ちます。頭頂部だけ髪を残して脇の部分は刈り上げるスタイルです。頭頂部から後頭部まで髪を残す人も居ます。髪を短く刈った部分には更に「メッセージ」を発する模様を入れることができます。
「刺青」を入れている選手も国・人種を問わずにいます。日本人にとって「刺青」は特殊な意味を持つ者となっていますが、外国の選手は単にファッション・メッセージ発信の意味しかないようです。でもヘアースタイルが髪が伸びて来れば変更可能なことと違って「刺青」は一生残りますので慎重に入れて欲しいと思います。私は刺青を入れている選手を見るとあまり感じ良くありません。選手生命の短いサッカーですから、選手引退後の人生は相当ながいと思いますので慎重にして欲しいと思います。(消える刺青なら良いのですが)
そんなことを考えながらアルゼンチンの「メッシ選手」を見ましたが、彼は20台前半の若さですが、非常に自然とさっぱりした髪型をし刺青なしの白い肌をしています。これからアルゼンチンであるいは世界のサッカー界で大事な役割を果たしていくと思いますが、その「メッシ」が発するメッセージは他人に不快な気持ちを抱かせず、非常に紳士的であると思います。技術もさることながら人格的にも非常に立派な選手なのだと思いました。
全世界のイスラム教徒人口はおよそ16億人だそうです。その中で「スンニ派」が主流(約9割)です。少数派のシーア派が多数を占める国がイランです。イラク・シリアは国民の大多数はスンニ派ですが、政権を掌握しているのはマリク政権・アサド政権のシーア派です。シリア・イラクに住むスンニ派武装集団がシリア・イラク横断的にスンニ国家建設を目指しています。シーア派国家のイランはイラクのマリク政権を支援しています。アメリカは行き掛かり上「マリク政権」を支援せざるを得ないのですが、どこまで介入するのか非常に難しいところです。
アメリカは今回のイラクでの紛争を「テロとの戦い」と位置付け「宗教対立」の構図をできるだけ消したいと考えていますが、当事者達は言う事を聞きません。ケリー国務長官の「宗派横断的な救国内閣を」という要請をマリク政権は拒否しました。イランが本格的に表に出てくると今回の紛争は「シーア派対スンニー派の争い」の様相が強まります。ここでイスラム教と関係の無いアメリカがどちらかに加担すれば、それに対立する派を敵に回すことになるのは明らかです。
アメリカ国民の気持ちを想像すると「もういい加減に揉め事に口を出すことはやめようよ」ということになるでしょう。アメリカがエネルギー問題が解決(シェールガス採掘が軌道に乗って)し、友国の「イスラエル」が攻撃の的にならない限りアメリカはイラク問題に深入りしたくないのです。
同じような構図が東南アジアでも描かれています。中国と日本・フィリピン・ベトナムとの間で揉め事がありますが、アメリカは出来たらこの紛争に関わりたくないと考えているでしょう。もし北朝鮮問題を中国が引き受けてくれるなら、日本・韓国に駐留する米軍の軍隊は縮小していきたいということが本音だと思います。安倍政権が憲法修正も含めて戦後体制の見直しをやりたがっているので、アメリカとしては丁度良いタイミングになっています。
アメリカの第5代大統領のジェームス・モンローが「モンロー主義」を唱えたのが1823年です。後8年で200年記念となります(ちょうどESLポッドキャストで25日に紹介されました)。モンローは「東半球には構わないから、西半球には口を出すな」と主張したのでした。イギリスのグリニッジからすると、ヨーロッパも中東もアジアも東半球で端っこはニュージーランドです。西半球の端はハワイです。「中国がヨーロッパ・アフリカに接近しロシアと協調して東半球の世話をしてくれるのなら、いっそ任せてもみようか」と考える日も近いかもしれません。西半球には「イスラム教徒」は殆ど住んでいません。
2014年06月25日(水) |
日本サッカーの進化には |
ワールドカップグループリーグC組の第3試合目が行われ、日本はコロンビアに「4対1」で敗れグループリーグ最下位敗退が決まりました。結局日本は1分け2敗で今回のワールドカップを終えました。最後の試合はグループリーグ突破を目指して格上のコロンビアに乾坤一擲で臨みましたが、多少善戦したもののコロンビアとの力の差は歴然としていて大差で敗れました。
Jリーグ発足後、日本のサッカーはレベルが向上したことは事実だと思いますが、現在辿り着いたレベルはまだまだ世界トップレベルからは大分離されている状況だと思います。これまで見たグループリーグの戦いと現状のJリーグの状況を踏まえて日本サッカーの今後の強化策を考えてみました。
。淵蝓璽阿麓虍・中盤の「外国人選手」を増やせ。
現在のJリーグの外国人補強選手は圧倒的に「フォワード」の選手が多いと思います。確かに手っ取り早く「点取り屋」を補強すると補強の効果が大きいのでしょうが、守備陣・ミッドフィルダー陣(走れて、長いパスを受けることができる選手)の進化こそが日本のサッカーの底上げに求められています。そういうポジションで日本人同士のレベルの低い争いをしていても大きな改革は望めません。センターバックで言えば「テリー」とか、ミッドフィルダーでは「ベイル」クラスの選手を呼んで世界レベルのプレイを身に付けたいものです(高いですが)。
∩るサッカーを目指すには。
サッカーは常に攻守が入れ替わる可能性を秘めており、走りながらのパス・走るプレイヤーへのパスの上手下手が勝負を決めてしまいます。上の,砲盍愀犬靴泙垢、今回のワールドカップで最も日本との差を感じたのは「スピード・走り」でした。この課題を考えるとき「フットサルの隆盛」はマイナス効果が大きいのではないかと思われます。フットサルでは細かなテクニックに注意が払われ長距離を全力で走る機会は殆どありません。国土の狭い日本では便利なのかもしれませんが、サッカーの日本代表の弱点の背景に「フットサル的なサッカー観」があるのではないかと思われます。そこで参考になるのは「7人制ラグビー」です。通常の15人制ラグビーと全く同じ広さのフィールドで半分の人数で戦われます。通常の広さのフィールドで「6人」でサッカーをやるとか走る要素の多い練習方法・競技を工夫すべきだと思います。
9況眦なサッカーを目指すには。
攻撃的なサッカーを目指すうえで「弊害となるのは」余分な「パス回し」です。パスの出す場所が見つからないとつい「安全な後陣」にパスしてしまいます。現在、キーパーが味方からの「キックによるバックパス」を手でハンドルできないことと同じように、フィールドプレイヤー同士のバックパスにも何らかのペナルティを課すルールの導入はどうでしょうか。自陣内ではバックパス禁止とか、攻めるときのオフサイドと同じように敵の選手より後ろの味方へのパスは反則とするとか、日本チームの弱点を強化するために、より厳しいルールを導入する必要があるのではないでしょうか。
またサポーター、解説者は基本的任「弱気な」プレーをキチンと批判すべきだと思います。Jリーグ全てのチームのサポーターの間で「共通ブーイング」を制定して、どのチームに対しても同じように批判できる仕組みを作るべきだと思います。Jリーグのファンは各チームでファンであると同時に統一的に日本代表のファンであるのですから。解説者も安易なリップサービスは止めて厳し目なコメントを発するべきだと思います。
今回の「日本代表の敗退」は、選手・関係者・ファン・解説者(OB)全てが真摯に反省すべき課題を含んでいると思いました。
イラクが崩壊寸前です。イラク西部のイラク・シリア国境施設が反政府勢力に奪われました。実質的にシリアから反政府勢力の流入・支援物資輸送が自由になっています。一方イラク北部のクルド人居住区(自治区)ではクルド人国家建設の動きが出てきています。反政府組織(スンニー派)がこれから東部の首都バグダットを攻略するのかどうか分かりませんが、西部スンニー派居住区、北部クルド人居住区、東部シーア派居住区の3国家にイラクが分割される可能性が出てきました。
23日にアメリカのケリー国務長官がイラクに急遽飛んでイラクの「マリク首相」等と協議し、憲法に基づく国民代表政府を成立させイラクの主権を確立するよう強く求めたようですが、「Sovereign / Constitution」といった単語が非常に空しく聞こえました。「イラク」という国家が元々どのような存在であったのか。第二次世界大戦前後から「イラク」の地域は、「王政」で治められたり「共和制」が成立したり、「軍政」で支配されたりしましたが殆ど長続きしませんでした。サダム・フセイン打倒後の現共和制政権も全土(各宗派)を治めることができません。憲法に基づく住民選挙が円滑に機能して、各派・各民族の代表が民主的で堅固な政権を構築できるとは到底思えません。と言って第一次世界大戦直後の「委任統治」という暫定統治方法は犠牲が大きすぎて引き受ける国はないでしょう。
第二次世界大戦後イギリスから独立した「旧インド」は宗教によって「インド、パキスタン、スリランカ」に分かれました。ヒンズー教・イスラム教・仏教の国に分かれたのですが、当然ながら分割に際しては物凄い混乱がありました。それまで同じ民族の異教徒が混在して居住していたのに突然国が別れたのですから、移住する人・少数となっても故郷に残る人等様々な状況が発生して混乱の中で数百万人の住民が犠牲になったということです。
しかし時間が経つにつれて各国家は安定し、多少揉め事はあっても平和共存する道が確立されてきていると思います。「イラクの地域」を民主的に治める方法がないのであれば、「宗教・民族」で区切る方法も選択肢の一つとして考えても良いと思います。クリミア半島はいつの間にか「ロシア領」になってしまったように、現実の世界は必ずしも法律・話し合いだけが解決方法であるとは言えない状況になっています。それは残念ではありますが。その場合「スンニー派国家」が「イスラム原理主義」に支配されて「国民の人権」が蹂躙されるようであれば非常に困ったことになります。その見極めが非常に重要になってくると思います。
2014年06月23日(月) |
河野官房長官談話検証作業 |
旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる河野官房長官談話については問題が指摘されたことから政府は外部有識者に検証作業を行ってもらい、その結果を20日に公表しました。「問題」というのは、|模辰虜拠とされる元慰安婦の聞き取り調査の信憑性、河野談話の作成過程で韓国側との意見の摺り合わせがあったはずなのにその証言がない2鰐鄰模辰糧表により一旦決着した日韓間の過去の問題が最近蒸し返されている、と指摘する談話発表時の石原官房副長官のコメントが発端となっています。
「検証結果報告書」は過去の事実(らしき物)を調査して、談話作成過程の「日韓」のやり取りを詳しく説明した部分と、「談話」「作成過程のやり取り」の中で日本政府が実施を約束した旧従軍慰安婦への援助施策を詳細に綴ったものとなっています。要は談話作成の過程で「日本政府・韓国政府」は綿密に打ち合わせを行って「談話」を作り上げたことを強調し、日本政府は談話等で(韓国政府と)約束した施策を誠実に実行してきましたよ、ということを声高に主張するものとなっています。韓国政府は今日早速駐韓大使を外務省に呼んで強く抗議したとのことです。
この「検証作業」は安倍首相の政治姿勢を考えれば、靖国参拝と同じように安倍首相にとっては当然の行為であるのでしょう。阿倍首相の政治信念に「自らかえりみてなおくんば、一千万人といえどもわれゆかん(吉田松陰)」というものがあるそうですが、阿倍首相は熟考した上で、この検証作業を実施し、国際的に披露することが正しいと判断したのでしょう。しかし「靖国問題」もこの「従軍慰安婦の問題」も「歴史的に白黒付ける」問題ではなく「気持ちの問題」であるだけに、阿倍首相のように「理屈」で解決しようとすればするほど相手に反感を抱かせる問題だと思います。阿倍首相にはそのように反感を示す相手は非常に不合理に見えるのでしょうが、人間の感情は理性でコントロールできるものではないと思います。
安倍首相の郷土の大先輩であり、長州出身の政治家が強い影響を受けたのが「吉田松陰」ですが、「自らかえりみてなおくんば、一千万人といえどもわれゆかん」とは「現実の実行力」を大切にするものだと思います。確かに混迷した「民主党政権」の後なので「実行力」を掲げて政権運営することは大切だと思いますが、しかし西郷隆盛の「敬天愛人」に比べるてみると「人間の心情への配意」が少ないような気がします。
2014年06月22日(日) |
ワールドカップグループリーグの明暗 |
ワールドカップグループリーグの試合が二試合目を迎え、予選敗退チーム・グループリーグ通過確定チームが出始めています。話題はなんといってもスペインとイングランドのグループリーグ敗退です。前回優勝国とサッカー発祥の地の両雄がグループリーグで姿を消してしまうなどとは誰が予想したでしょうか。
但し両国ともどちらかというと過去の栄光を頼っていた感が否めません。イングランドはマンチャスターユナイテッド流の戦い方、スペインはバルセロナ風の戦い方です。イングランドは「シティー、チェルシー」の、バルセロナは「レアル、アトレチコ」の機動力サッカーに盟主の座を明け渡したばかりでした。
そしてスペインでバルサを抑えた「レアル」について言うとその主力は、ポルトガルのロナウド、フランスのベンゼマ、ウェールズのベイルなのですから、ナショナルチームがそうした機動力サッカーを体現できていないのも仕方ありません。スペインのリーガ、イングランドのプレミアリーグでは南米・アフリカの優秀選手が沢山活躍していますが、彼等は出稼ぎ先のリーグではそれに順応して活躍しているのですが、身体能力の高い南米・アフリカの選手は何時でも「機動力サッカー」を実践できるのだと思います。
日本代表の戦い方を見ているとつくづく「サッカーの質の差」を感じます。それは一言でいうと「スピード」です。当然ですが「スピードのあるドリブル」においてはボールコントロールは非常に難しくなります。全速力で走るプレーヤーへのパスは、歩いているプレーヤーへのパスよりスピードと正確性が格段に求められます。全速力で走っているプレイヤーが遠くからの早いパスをもらう場合には、自分の足元に落とすために全身を使ったボールコントロールが求められます。全速力で走るプレイヤーがタックルされて倒れると身体へのダメージはのろのろ歩いてる場合とは格段に違うでしょう。タックルで倒されてもすぐ起き上がって走り続けることができるような強靭の筋肉が必要になるでしょう。スピードのあるサッカーとのろのろ歩くサッカーとでは、求められる身体能力・技術が格段に違うのだと思います。日本代表チームは残念ながらスピードサッカーに対抗できるだけの技術・能力を有していないと思えます。そんな中でも「走る」ことを求められるポジションの「長友・内田」は希望の星です。
今回のワールドカップでは南米・アフリカ・ヨーロッパでも普段は比較的目立たない国(ベルギー・オランダ)の活躍が目を引きます。自分の国に強豪ひしめくリーグな無くとも外国で活躍する機会が増えているのでしょう。プレミアリーグ、リーガ等の「金持ちリーグ」のお陰だといえます。もう一つ気がついた特徴ですが、「変わったヘアースタイル」が国を問わずに流行っていること。昔の「モヒカン刈り」みたいですが、バラエティに富んだ「刈り上げスタイル」とでもいうのでしょうか。世界各国のチームの選手に見られます。ひょっとしてブラジルの「散髪屋」が流行らしているのではないでしょうか。
今日は朝から須坂の自宅の庭の草取りをしました。妻と二人で数時間草取りをしたのですが非常に足腰が疲れました。それでも一応人間の手が入った感じになりました。これから夏までまだまだくわが伸びますが、この次は夏休みの帰省時に草取りをするつもりです。
庭の水道蛇口の下に「水受け用」のお少し大きな甕が据えられています。直径30cm、深さ50cmくらいでしょうか。底のほうに10cmくらい水が残っていました。その甕の中に立派な「トノサマガエル」が住んでいました。水は底のほうにしか無かったので、ずっと甕から出られない状態だったと思われます。今日新たに水を足して「トノサマガエル」を外に出してやりました。下の写真は増えた水の中で及ぶ「トノサマガエル」です。
暫くすると「とのさまガエル」は甕から地上に出てきました。ずっと甕の中で暮らしていたのであれば、本当に久し振りの地上です。直ぐには活動を開始しないで甕の近くで暫く休んでいました。下の写真は近くで休む「とのさまガエル」。5分ぐらいするとゆっくりで動きだして姿を消しました。
今日は休みを取って須坂の自宅に帰省しました。冬の厳しい長野県須坂市の自宅は冬の間は「水道の元栓を締め、ガスを止め、ガス風呂釜凍結防止のために通電」しています。この冬場対策を終了し、家に風を通したり、伸び放題になっている庭の草取りをしたりするのが目的です。事前に市役所水道局と地元のガス会社に連絡して元栓開放処理をお願いしておきました。
ガス会社の方は元栓を開けて、湯沸かし器・風呂釜の機能をチェックし、ガス漏れも無いことをチェックしてくれました。これら開栓処理も含めて無料。一方水道局の方は午前中に元栓を開けておいてくれたのですが、それだけで「900円」かかります。競争の在る無しかなのでしょうが、ガス会社のサービスの良さには感心しました。
今回は今年1月以来で約5ヶ月振りの帰省でしたが室内は予想外に奇麗でした。しかしさすがに水道水は5ヶ月止めて置くと「茶色」に濁っています。須坂の水は「鉄分」が多いので止めて置くと変色が激しいようです。明日は朝から庭の草取りをします。
2014年06月19日(木) |
スペイングループリーグで敗退 |
サッカーワールドカップ前回大会優勝国スペインがグループリーグで敗退しました。初戦のオランダ戦で5対1と大敗し、後の無い今日のチリ戦でも2対0と全く良いところがありませんでした。逆にチリはスペインのパスサッカーを思わせるようなパス回しと、運動量の豊富な執拗な守備でスペインを完全に封じ込めました。スペインは2大会連続優勝が期待されましたが前回大会からの4年間でサッカーの戦法が変わり、前回大会で活躍したメンバーが4歳老化したという現実に直面したのでした。
嘗てスペインの強壮で鳴らした「スペイン無敵艦隊」はオスマントルコとのレパントの海戦に勝利した後、イギリス・オランダ連合艦隊に敗れました。これは「無敵艦隊」が比較的波の穏やかなな地中海での海戦に向いた操船方法を得意とし、艦砲射撃での戦闘よりも接近戦あるいは接舷しての戦闘を得意としていたことに対し、英・蘭軍は波の荒い大西洋での戦闘を訓練し、比較的長距離艦砲で戦う戦法を駆使した戦い方の差も勝敗を分けたといわれています。無敵艦隊は「レパント沖の海戦」の成功体験から逃れることができなかったのでした。
サッカーに戻ると「ポゼッションサッカー」で接近戦に強いスペインサッカーに対して、守備を固めてボールを奪った後の早いカウンターで得点するオランダ・チリの戦い方が勝利したのだと思います。スペインの運動量も決して少なくないのですが、チリの選手の運動量と意識の高さがスペインを上回っていました。金曜日の日本はどうなるでしょうか。
2014年06月18日(水) |
非常に心配なイラク情勢 |
イラク情勢はますます混迷の度を増しています。イスラム教スンニー国家設立を目指す武装集団(ISIS)が北部のイラク第二の都市を制圧し同国最大の原油精製施設を掌握して首都バグダットに近づいています。これに堪らずイラク政府はアメリカに助けをもとめたようです。
アメリカ・イギリス主体の国連軍がサダムフセイン政権を倒してイラクに親米政権を樹立し、国を治めるための軍隊・警察組織を育成強化してきましたが、そのイラク政府軍・警察は脆くもアルカイーダ系の武装集団に敗れてしまいました。これは例えて言えば、明治時代の西南戦争において西郷軍が政府軍をどんどん打ち負かして大阪・京都を制圧し、東海道を首都東京にむけて進軍してくるようなものです。明治政府は堪らずにアメリカに艦隊派遣を依頼して駿河湾あたりで西郷軍を迎え撃つといった構図でしょうか。
今回のイランの反政府組織がどうしてそんなに強いのか。少し調べてみるとその「残忍性」に強さの秘密があるのではないかと思われてきます。ISISはイラク政府とその軍隊を「背徳者」と呼んで非常に残忍な方法で殺戮します。「9.11」の同時多発テロは非常に残忍な行為でしたが、最近のナイジェリアのテロや今回のイラクの武装勢力の行為は、その「残忍さ」を受け継ぐとともに、更に「過激で非情」な集団になっているように思えます。「テロ」に残忍さの段階を付けるのも変ですが、テロ集団が存続している限りテロ集団は「より過激」になっていく可能性があるのだと思います。これは「インフルエンザウイルス」が伝播しながらその毒性がどんどん強くなる傾向に似ています。
少し前にリビアのカダフィ独裁政権が倒れたことをきっかけにして「アラブの春」が訪れるのではないかと期待されました。サダム・フセインにしろカダフィ大佐にしろ西側の指導者からすると大変な無法者だったかもしれませんが、アルカイーダに繫がるテログループからすると「ずいぶんまし」な政権だったのだと思います。
今回のISISはイラクからシリアに至る地域にスンニー派イスラム国家を樹立を目指しているのだと言います。シリアのアサド政権にしても現在のイラクのシーア派政権とは近いのでアメリカとしては随分複雑な関係を作ってしまいました。「悪漢を倒すとさら性質の悪い悪漢が入り込む」地域なのだと思います。人間社会にはいきなり先進国並みの民主主義国家が忽然と出現するようなゲームのようなストーリーはないようです。
2014年06月17日(火) |
ムラヴィンスキーの超絶名演が・・・ |
IPOD収録の音楽を整理しています。ムラヴィンスキー・レニングラードフィルの演奏は名演が多いのですが、今回改めて聞いてみて驚いた演奏があります。それはムラビンスキー・レニングラードフィルが1959年4月24日にモスクワ音楽院大ホールで行われた演奏会の「ライヴ」だというステレオ録音です。曲目はシューベルトの未完成とチャイコフスキーの交響曲第4番です。今回別のIPODに入れ直して通勤途中にイヤホンで聞いてみました。
未完成もムラヴィンスキーらしい引き締まった演奏ですが、チャイコフスキーの演奏は物凄い演奏技術には正直ビックリしました。この演奏水準は現代オーケストラ合奏技術の最高峰だろうと思われます。1960年に同コンビがヨーロッパに演奏旅行をして記念碑的なチャイコフスキーの4・5・6番の交響曲を録音をするのですが、その以前にこれほどの演奏が鮮明なステレオ録音で残っているとはびっくりしました。
ところが「ネット」でこの演奏の評価を確かめようと思って調べてみると、この演奏はヨーロッパで録音された有名なセットの中の4番の焼き直しなのだそうです。そしてその焼き直しが素人には分からないように演奏時間を少し短くして(ピッチを上げて)再集録しているとのこと。「A=446」になっているのだそうです。
チャイコフスキーの4番でこれをやられたら物凄い演奏になるはずです。特に3楽章の木管の旋律や、終楽章でのは弦楽合奏と木管群のスケールの受け渡し、トランペットの高音での強奏など、このような速いテンポで正確な演奏を誰ができるでしょうか。その情報を知って聞いてみると、さすがに異常なほどのスピードになっていることに気づきました。このCD買って最初に聞いた時には1960年のヨーロッパ録音の4番を凌駕する演奏に出会ったと思いましたがそう感ずるのも当たり前でした。
「未完成」の方もたぶんこれも既存の何れかの演奏の焼き回しなのでしょう。この演奏はテンポはそのままのようです。ムラヴィンスキーファンなら納得する水準の演奏だと思います。
2014年06月16日(月) |
サッカーワールドカップの有望チーム |
サッカーワールドカップのグループリーグでは熱戦が続いています。今日まで搭乗したチームで気になったチームは、イタリア、アルゼンチン、フランスです。
イタリアは強豪イングランドを下して順調に発信しました。ピルロの年齢が心配になりますがチームワークで補っています。フランスは前回大会が嘘のようなチームワークの良さを見せています。若手選手が多くチーム一丸となって闘っているのが強みに繋がっています。リベリの欠場も若手の頑張りで十分補っています。アルゼンチンも若手中心の守備陣が安定していることに加え、エースの「メッシ」の活躍で「ボスニア・ヘルチェゴビナ戦」に勝ちました。「デマリア」が少し精細を欠いているのが心配です。スペインを破った「オランダ」も若手が育っているようです。
総じて好調なチームが若手活用に成功しているチームだと言えると思います。反対に調子が出ないのは「ベテラン」に頼っているチームのように見えます。顕著な例が「日本」。本田は「前回」が最盛期で現在は既に坂道を下っているように見えます。遠藤に至っては何をか言わんやです。「走り勝つ」ことが日本決勝トーナメントへの最低条件だと思いますが、現在の陣容ではグループリーグで勝利をあげることが出来るかどうか心配になります。
同じように「イングランド」も元気がありません。「ジェラード・ルーニー」に頼っているようでは他の強豪国に比べて明らかに「元気度」が違います。イングランドは若手がどれだけ活躍できるかがキーになるでしょう。西ドイツがそろそろ登場しますがどの程度の若返りを見せているか注目されます。またオランダに大敗したスペインも世代交代に失敗したのではないでしょうか。
やはり「失敗の最大要因は成功体験」なのかもしれません。本田・遠藤、ジェラード・ルーニー、シャビ・イニエスタ等のスーパースターが全盛時代を気づくと、世代交代がどうしても遅れてしまうのかもしれません。
2014年06月15日(日) |
舞子の孫文記念館訪問 |
西宮の関西学院で結婚式があって昨日から関西に来ています。土曜日の神戸・大阪はなかなかホテルが取れなかったのですが、新大阪に近い御堂筋線の「西中島南方」の手頃なホテルを確保することが出来ました。結婚式の行われた阪急宝塚線「甲東園」からは西宮北口・十三を経由して直ぐでした。
今日は荷物をホテルに預けて「妻と長女」と3人で午前中に舞子公園を散策し、午後はそれ程遅くならならうちに新大阪から新幹線で関東に戻ることとしました。舞子公園には「孫文記念館」や明石海峡大橋に関する展示施設があります。私の目的は「孫文記念館」ですが「妻と娘」は明石海峡大橋の橋の中にある「海上プロムナード」を漢学しました。公園を散策するには絶好の日和で雄大で美しい「明石海峡大橋」と海を堪能することが出来ました。
舞子公園にある「孫文記念館」は日本で唯一の孫文記念館です。中華街は横浜・神戸・長崎にありますが、孫文に関する限り神戸中華街社会と神戸の学術・公共団体の連携は強固で、非常に立派な孫文記念館を運営しています。しかも孫文に関する研究や中国文化に関する地域社会の学習活動もここを拠点に行われており、孫文・在日中国人社会・神戸の社会の交流が現在でも継続していることは素晴らしいと思いました。日曜のこの日の学習室では中国語セミナーが行われていました。長崎についても「梅屋庄吉」の業績を顕彰する動きの中で「孫文」との関わりを再見直しする動きが最近になって活発化しえいます。我が「横浜」が一歩遅れている感じがします。
非常にてんきが良かったこの日の写真を掲載しておきます。下の写真が「孫文記念館」とその斜め上空を通過する明石海峡大橋です。
続いて明石海峡大橋の中に設置されている見学コースの「海上プロムナード」展望室は海上約50m上空にあります。そこで居る「妻と長女」を下からカメラで撮影しました。
今回大阪・神戸・西宮を旅行してみて「便利になった」とつくづく感じたのは、関東で使える「スイカ」が関西のJR、私鉄、地下鉄でも使えることです。今回の旅行では新幹線の指定席券を事前に買った他は鉄道の切符を一切買いませんでした。新幹線を新大阪で降りて、地下鉄での移動も、結婚式場のある阪急甲東園までの往復も、大阪から舞子公園までのJR快速も全て「スイカ」で対応できました。つまり行先までの電車の乗車駅と降車駅さえ事前にチェックしておけば後は「スイカ」が全て処理してくれるのです。従って午前中に舞子までいって1時間程度見学して新大阪に戻ってくるというような旅程を組むことが出来るのです。(さすがに梅田駅の地下鉄・JR・阪急の乗り換えは苦労しますが)
義弟(妻の弟)の結婚しが兵庫県西宮の関西学院にある教会・会館で行われたので、一家4人(長男は新潟から、妻・長女・私は埼玉から)で出席してきました。長男は前日から大阪入りしましたが、埼玉の3人は6時50分東京発の「のぞみ」に乗って梅田からは阪急電車を乗り継いで、午前10時30分頃に関西学院のある阪急甲東園まで旅をしました。阪急梅田駅で偶然に長男と出くわしたのにはビックリしました。
関西学院はキリスト教系(プロテスタント}の大学ですので当然教会での結婚式だとは予想していましたが、大学の教鞭を執っている教授が司式したりオルガンをひかれたりする本格的なキリスト教式の結婚式でした。式場は関西学院ランパス記念礼拝堂で、司式、立会人(二人)、奏楽、聖歌隊、そして新郎新婦、家族・友人で行われました。
式次第は以下の通り厳粛に進行しました。途中関西学院のゴスペルサークルの元気の良い歌も加わって厳粛さの中にも溌剌としていて心のこもった雰囲気がありました。
〇新郎・立会人入場 〇新婦および新婦の両親入場 〇聖書朗読 〇賛美歌(愛する二人に) 〇応答(司式→新郎、司式→新婦、司式→家族・友人) 〇聖書朗読 〇式辞 〇祈祷 〇誓約 〇指輪交換 〇祈祷 〇宣言 〇賛美歌(望みとよろこび) 〇祝福の祈り 〇奏楽(新郎新婦退場) 〇退場
結婚式の後は同じ敷地内の会館に場所を移してレセプションが行われました。様々なお話やら、歌やらが披露されてとても楽しい宴会でした。新郎・新婦はこの日のために非常に細々と準備を進めたようで、二人の新しいを過度でを祝う思い出に残る披露宴だったと思います。
2014年06月13日(金) |
サッカーワールドカップいきなり日本人審判団話題提供 |
ブラジルサッカーワールドカップはいよいよ始まりました。開会式に引き続いて最初の試合である「ブラジル対クロアチア」の試合が行われ「3対1」でブラジルが好スタートを切りました。この記念すべき開幕試合の審判はなんと日本人審判団が勤めました。メインは西村さんというもちろん国際審判ライセンスを持つ方ですが、同点で迎えた後半にクロアチア陣内で「PK」を判定し、これをネイマールがキチント決め手ブラジルが勝ち越しを決めることとなったのでした。
録画映像でその「PK」判定となったシーンを見ましたが非常に微妙な状況だと思いました。毅然とした態度でPKを言い渡した西村さんの審判態度は良しとすべきですが、そのPK判断が正しかったかというと、私は非常に疑問を持ちました。クロアチアゴールに迫ったブラジルの選手がクロアチア選手に引っ張られて転んだのですが、その転び方は「8割方」自ら転んだように見えます。あのシーンでは「PKに当たらない」と判定しても全く問題無いと思われました。
審判は「公正な試合のために反則を罰する」とともに「両チームにある種のメッセージを送ってフェアでかつ流れが止まらない魅力あふれる試合を促す」責任もあると思います。今後もあの程度の行為で「PK」が与えられるとなれば、各チームはどんどんそのような行為を繰り返すこととなってしまいます。審判は毅然として自分の理想とするサッカーを実現すべく指導していくべきで、この場合むしろ反則を取らないでゲームを続けさせ、両チームにフェアなプレーを励行させる「シグナル」を送るべきだったと思います。
というのも、今回のワールドカップはたぶんスピードサッカーのオンパレードになると思うからです。パスさっかーではなく、走るサッカー・ドリブルで相手を抜いていくサッカーが主流となってきました。そういうサッカーを円滑に運営するためには、審判もそういう「サッカー観」を持たなければなりません。日本のJリーグあるいはワールドカップアジア予選と、南米・ヨーロッパのサッカーのレベルの差が現われてしまったような気がします。
2014年06月12日(木) |
アーリーン・オジェーのシューベルト歌曲 |
1991年モーツアルト没後200年のウィーンステファン教会におけるミサで「レクイエム」のソプラノを歌っていた「アーリーン・オジェー」のほかの演奏が聞きたくてCDを買おうと思っていたところ、かなり昔に買ったままになっていたシューベルト歌曲集の一枚がなんとオジェーの演奏でした。それはシューベルト「ゲーテの詩による歌曲集」でオジェー没後の1994年に発売されたCDです。(私の持っているのは同じ内容で6枚組みの中の一枚ですが)
録音は1978年の録音だとのことなのでオジェー39歳の歌です。このCDはオジェー没後に発売されたものなのでジャケットにはオジェーの晩年の写真(といってもオジェーは53歳で亡くなっていますが)が使われていて少し違和感を感じます。録音の声はこのジャケットの写真の印象とは大分違って若々しいものです。身体に余分な脂肪がそれついていない時代で響きが純粋で澄んでいると思えます。
録音されいる歌の詳細な中身を勉強したわけではないのですが、IPODに入れて何回か聞き、歌の題名・歌詞を少し調べてみると、この選曲と録音は尋常なものではないものだと思い至りました。このCDはゲーテの詩にシューベルトが旋律をつけた以下の曲で出構成されています。
1.糸を紡ぐグレートヒェン(D.118) 2.グレートヒェンの祈り(D.564) 3.クレールヒェンの歌「愛」(D.210) 4.ミニョンの歌「ただ憧れを知る者だけが」(D.481) 5.ミニョン「私に言わせないで」(D.726) 6.ミニョン「大人になるまでこのままに」(D.727) 7.ミニョン「君よ知るや南の国」(D.321) 8.野ばら (D.257) 9.ミニョンの歌「私に言わせないで」(D.877−2) 10.ミニョンの歌「大人になるまでこのままに」(D.877.3) 11.ミニョンの歌「ただあこがれを知る者だけが」(D.877.4) 12.恋する女の手紙(D.673) 13.ズライカ1(D.720) 14.ズライカ2(D.717)
「グレートヒェン」は「ファウスト」に登場する少女で、ファウストに見初められ裏切られて不幸になって死ぬ可愛そうな女性です。「クレールヒェン」はやはりゲーテ作の「エグモント」の中で、エグモント侯爵の恋人で、エグモントの処刑に絶望して自殺するというやはり不遇な女性。「ミニヨン」は「ウイルヘルム・マイスター」でウイルヘルムに裏切られ不幸のうちに死ぬ可愛そうなサーカスの少女。「ズライカ」はゲーテと交換詩集を交わしたゲーテの恋人の「呼び名」です。
この歌集は、男性のゲーテが描いた女性の心情に、シューベルトが美しい旋律を付け、女性のアーリーン・オジェーが歌っているのです。どの歌もオジェーが気持ちを込めて歌っています。あまりにも深刻なので胸が詰まりそうになります。中間に「幕間の休憩」のような「野ばら」を挟んでいます。「野ばら」で少し安らぐのですが、直ぐにまた厳しい歌が始まるのです。ゲートの作品では主人公が勝手に町娘に恋をして、結局その女性を不幸にしてしまう描写が多く用いられているようです。オジェーの歌は「よくもこんなに可愛そうな女性を登場させたわね」という訴えているような感じがします。
オジェーの声はなんと美しく上品なのでしょう。低音から高音までそして弱音から強音まで統一感ある響きを聞かせてくれます。そして非常に純粋でケレン味のないストレートな歌です。しかしそれにも増して引き込まれるのは、オジェーが「詩の意味」を的確に表現していることだと思います。それは何の純粋に「少女」の気持ちを自分にダブらせているかのようです。これはゲーテが素晴らしいのか、シューベルトが偉大なのか、オジェーがすごいのか。
オジェーは1986年のイギリス王室アンドリュー王子の結婚式でモーツアルト(Exsultate Jubilate)を歌い、1991年のモーツアルト没後200年ミサの際にレクイエムを歌いました。そうしたセレモニアルな場所に選ばれたのは、オジェーが持つ歌の品格とともに、非常に知的で洗練された歌の表現力によるものだと思われます。
2014年06月11日(水) |
ワールドカップの賑わいの裏では |
ブラジルワールドカップ開幕目前で先進国の目はブラジルに集中していますが、中近東・西アジアでからは非常に気になるニュースが発信されています。
イスラム過激派グループと10年来の抗争を続けているパキスタンでは、先週の日曜日南部カラチの国際空港が過激派武装組織に襲われて双方に多数の死傷者が報告されています。紛争地域から遠く離れた南部のパキスタン最大都市の表玄の国際空港襲撃はパキスタンの社会・経済へ大きな脅威を与えるものと思われます。今後紛争が更にエスカレートしなければ良いのですが。
今週に入って「イラクの第二の都市のモスル」がイスラム過激派に襲撃され制圧されてしまったようです。政府側治安部組織は逃げ出して大量の住民が難民となってモスルを離れたとのことです。イラク北部ではクルド人との紛争が継続しています。アメリカのイラク撤退から3年経過したそうですが、アメリカ撤退後のイラクの不安定さは増しているようです。一方でアメリカとタリバンの捕虜交換が実現したのでアメリカとタリバンの対話の窓が開かれたようにも見えます。
ナイジャリアはワールドカップで活躍が期待されるサッカー強豪国ですが、ナイジャリアでは過激派「ボコハラム」に誘拐された女子学生200名がまだ救出されていません。ナイジャリアの試合は6月16日から始まるようですが、ボコハラムがワールドカップ応援でにぎわうバーなどを襲撃する恐れがあるとして、パブリックビューイングを閉鎖する措置を採るようです。国民が一体となって応援できない状況は非常に残念で心が痛みます。
2014年06月10日(火) |
安倍首相の「商業捕鯨発言」 |
安倍首相が「商業捕鯨再開」にむけて努力していく旨の発言をしました。9日の参院決算委員会で「日本の文化の一部がなかなか理解されていないのは残念なこと。商業捕鯨の再開を目指すため、国際社会の理解が深められるための努力を一層強めていく。調査捕鯨については(国際司法裁判所の)判決の指摘を踏まえ、国際法や科学的根拠に基づき鯨類管理に不可欠な科学的情報を収集するための捕獲調査を実施していく」のだそうです。
調査捕鯨については「現在の日本の調査捕鯨は違法」と判断されたので、即刻国際的に許容される範囲内の調査に切り替えるのは当然ですが、「調査捕鯨」で獲得された「鯨肉」さえ市場で捌けなくなっている現在の消費者の状況を考えると、商業捕鯨の再開はビズネスとして成り立たないと思います。捕鯨関係ビズネス存続のために政府が「補助金」を出すようにことになっては大変です。
安倍首相が鯨肉は「日本の食文化」だと考えるのは自由ですが、外国との関係で考えるとき「外国から理解を得る」ことは非常に難しいことだと思います。このような「文化・習慣の違い」については「無理に理解を得る」ことは諦めて「外国から非難を受けることの無いように静かに続ける」しか方法はないと思います。日本の一部の人が自分が食べるために「捕鯨」をすることに関して外国から文句の言われる筋合いはありません。
阿倍首相は外国を相手にして「日本の主張を声高に主張し、それに対する理解を得る努力をする」ことが多いのですが、靖国参拝、従軍慰安婦、尖閣領有問題、そして捕鯨問題等全く成功していません。むしろ「理解を得たい」としながら、かなり強引で強烈な言葉を発するので顰蹙を買うことが多いのではないでしょうか。これまでの日本の多くの指導者が比較的ロープロファイルで演説も無難で意味不明な方が多くて、安倍首相のようなタイプは珍しいとは思いますが、それは国際連盟を脱退したときの日本の指導者とダブってしまいます。
2014年06月09日(月) |
会社の「カルガモの雛」姿見えず |
会社の池で生まれた二羽の「カルガモの雛」ですが、月曜日の朝出勤してみるとその姿はありませんでした。何も無かったかのように大人のカルガモは4匹池で休んでいました。社員が出勤しない土曜・日曜の2日間の休日中に「カラス」か「猫」に襲われたのだと思います。
先週金曜日からかなり大量の雨が降りましたが、二羽の雛は親と一緒に雨の中でも元気に泳ぎ回っていて、その動きもかなり素早くなっていました。「雨なら空中を飛ぶカラスの動きも鈍るだろうからより安全」等と勝手に考えていました。しかし自然の現実は厳しいものでした。
IPOD(第3世代)に詰め込んだ楽曲コンテンツの整理をしています。10年以上前のIPODは画面は小さくて白黒、フォントも大きくて画面上の情報量に制限があることから、取り込んだ「楽曲」の画面上での管理は至ってシンプルなものでした。20ギガ(4400曲以上)の楽曲(殆どクラシック曲)が入っているのですが、音楽の検索方法は「作曲家別・演奏者別」をキーにすることが便利なので、ポップスのように「アルバム名」の入力はしていないのです。例えば「ブラームスの交響曲」ならば、ブラームス作曲で交響曲がズラっと並び、次に指揮者・オケ別で聴く曲を決定するようになっています。
一昨年英語勉強用でIPODナノ(第7世代)を購入して、楽曲コンテンツも少し入れたのですが、最新のIPODはカラー画面にアルバムジャケットが表示されるので、改めて楽曲コンテンツに加えてジャケットも魅力的なものだと再認識しました。音楽は作曲家・演奏家(同じ曲・同じ演奏家の異録音も区別)だけでなく、その曲が収録されていた「ジャケット」大切な要素であり大昔を思い出したのでした。例をあげると、「ミュンシュ・パリ管」の「幻想交響曲(LP)」は非常に奇抜な絵が使われました。また「ムラビンスキー・レニングラードフィル」のチャイコフスキーの4・5・6交響曲ではロシア風のチャーミングな絵が使われました。そうしたジャケット見ると嘗て(40年以上前)に貯金をためて買ったり、買えないので友人から貸してもらったりした時の思い出が蘇ります。
ということで古いIPODに「アルバム」を無視して詰め込まれた大量の楽曲コンテンツを「アルバム単位」に再整理する作業を進めているというわけです。そしてアルバムのジャケットについては、ネットショップ等の画像を利用させてもらっています。「ジャケット」と「楽曲コンテンツ」が対応することで楽しみが少し増えた気がしています。
嘗ての「LP」の名盤はCDに比べてかなり大きいので情報量が多く「魅力的なジャケット」が目白押しでした。演奏家の写真を使っている場合にも「演奏家の表情」と「楽曲」が上手く釣り合っていたりしてジャケットを見る楽しみがありました。「CD」世代に入ってからはジャケットそのものが小さくなり、ジャケットデザインへの力の入れ方が小さくなった感じがします。
小さいCDジャケットでも工夫すれば魅了的なものに成り得ます。例えば「ヒラリー・ハーン」はアルバムジャケットに「自分の姿」を使っていますが、10代の若いころの写真から大人の風貌に次第に変わってくる年月を知ることが出来ます。この方法は「クララ・ハスキル」も使っていたもので録音時の記録ともなります。残念に思うのは現在最も制作量が多いと思われる「ワレリー・ゲルギエフ」のCDジャケットが統一性がなく魅力的でないことです。現在世界の音楽界をリードするゲルギエフですが、嘗てLP時代を牽引した「帝王カラヤン」と対比するとには少なくとも「ジャケット」に関する限り後塵を拝しています。
2014年06月07日(土) |
日本代表ザンビアとの練習試合勝利 |
ワールドカップ本番前の最後の練習試合「日本対ザンビア」の試合は、4対3で日本代表が勝利しました。ザンビアに先制されましたが、日本が粘り強く追いつき逆転できたことはまずは良しとすべきなのでしょうが、本番に向けて難しい課題があることも判明したと思います。
まず相手が「本田・香川の二枚看板」を徹底してマークすると日本には殆ど得点チャンスが無くなってしまうということです。前にも書きましたが「本田・香川」は既に成長のペースが落ちていて、相手の予想を覆すような動きは出来そうもありません。「本田・香川」が守備を出来るだけ多く引き付け、その分フリーになった「岡崎・長友」などが得点まで持ち込む作戦を考えないとならないと思います。
それは言い変えると「本田・香川に依存しないサッカー」ができるかどうかということです。今日の試合では「山口・森重」が非常に意表を突く攻撃参加を行っていました。内田も非常に良い上がりをしていました。「本田・香川+遠藤」のラインを経ずに、自陣からできるだけ手間を掛けずに相手陣内深くまで入り込むこと、これがポイントだと思います。
いずれにしてもワールドカップ本番は、マークはきつくなるし、対戦相手は身体が大きい上に運動能力もある選手が揃っています。日本チームが苦戦することは当たり前です。そうした状況で各選手がどのように対応できるかが勝負です。「細かなパス回し」などは通ずるはずがありません。各選手が自分の枠を超える動きをして、少ないチャンスを生かなくてはならないと思います。ここまで来たら悔いのないように闘って欲しいと思います。
アメリカがタリバンと「人質交換」したことで議論が巻き起こっています。タリバンに5年前につかまっていた米国人兵士(軍曹)と悪名高い「グアンタナモ」に収容されていた5人のタリバン兵士(幹部級)を交換したというものです。
実は今回帰ってくる米兵はその同僚によると現地で「脱走した」兵士だとのこと。通常ではタリバンに捕らえられた兵士は短期間で処刑されてしまうことが多いようなのですが、この兵士が5年も生きながら得ていたことに関してイスラム教に改宗したとか様々な憶測があるようです。またこうした取引に応ずると、今後人質交換目的のために「米国人誘拐」が増えるのではないかという懸念もあります。そうした難しい議論があってもオバマ大統領は「米国人」の救出を決断したのでした。
このことはアメリカという国がどれほど「国民を大切に考えている」のか証明されたことになります。事情がどうであれ「米国民の命」を最大限に尊重するアメリカの指導者の伝統は守られたのだと思います。アメリカが世界の紛争地域に兵士を送って、世界の警察としての機能を果たせるのは最終的に「国」が「兵士」をとことん守るからだと思いました。このことは青年が多数犠牲になった天安門事件から25年経過しても、謝罪一つしないた中国指導者に痛烈な批判になっていると思います。
アメリカとタリバンの交渉が今後どのような展開を見せるのか不明ですが、アフガニスタンからの撤退を表明したオバマ政権がタリバンと「交渉」を開始することで何か打開策を探っているのかもしれません。良いニュースを期待したいと思います。
解放された米兵(軍曹)には米国に帰還すると厳しい軍法会議・処分が待ち構えていると思います。その規律の厳しさもアメリカの一面ではあります。
2014年06月05日(木) |
安倍首相の困った「発言」 |
5月30日にシンガポールのシャングリアホテルで「アジア安全保障会議」が開催され、阿倍首相が基調演説を行いました。日本国内では演説の内容を詳しく報道されませんでしたが中国は猛反発です。ベトナム・フィリピンは中国との対立の関係から好意的に受け止めているのかもしれませんが、他のアジアの国々を本当にそうなのかどうか心配です。安倍首相としては言いたいことを強く言い放ち満足してG7サミットに出かけたことと思います。
5日の「サウスチャイナモーニングニュース(SCMN)」にはこの演説に対する批判が掲載されました。官邸ホームページに掲載されている阿倍首相演説をみると、本当にこんなことを発言してしまったのかと呆れました。これには中国だけでなく他のアジア諸国も反発必須です。こんな発言をする首相をリーダとする日本国民は非常に恥ずかしいと思いました。マスコミで取り上げられないのでここで批判しておきます。
演説の最初で安倍首相は「中国」を名指しにはしないものの「中国の力による現状変更」を強く非難しました。これは既に言い古されてきた繰り返しです。この部分でも平和的な紛争解決を訴えながら、尖閣問題では「問題そのものが存在しない」という従来の立場を繰り返すばかりで、「平和的解決」ではなく「喧嘩を売るような」姿勢に変わりはありませんでした。
この演説に特に注意すべきは最後の方の「New Japanese」という表現を使って安倍首相が提唱する「積極的平和主義」の思想を華々しく打ち出した場面です。しかしその中には常識ある日本人なら誰もが首を傾げざるを得ないような表現が含まれています。今後大きな議論を呼びそうです。
安倍首相は「積極的平和主義を過去から現在・将来に向けての一貫した日本人の歩みだ」と以下のように説明しました。
●●●●●安倍首相発言(内閣府のホームページから抜粋)●●●●● 「国際社会の平和、安定に、多くを負う国ならばこそ、日本は、もっと積極的に世界の平和に力を尽くしたい、「積極的平和主義」のバナーを掲げたいと、そう思うからです。自由と人権を愛し、法と秩序を重んじて、戦争を憎み、ひたぶるに、ただひたぶるに平和を追求する一本の道を、日本は一度としてぶれることなく、何世代にもわたって歩んできました。これからの、幾世代、変わらず歩んでいきます。」
SCMNの投稿意見は「第二次世界大戦でアジアに侵略したのは現在の日本人の二世代・三世代前というつい最近のことではないのか」と指摘します。秀吉の朝鮮出兵まで遡るまでもなく日本人の祖先が「道」を誤ったことは何度かあったのは明らかな事実です。それを「一度としてぶれることなく平和を追求する道を歩いてきた」と表現するとは何と言うことか。「NewJapanese」は、先の敗戦を契機として反省し平和憲法を採用した方向を大きく変更して、「嘗ての道を再び歩み始める」と思われてしまいます。●●●●●●●●●●
更に阿倍首相は「日本人とアジアとの関係」を以下のように表現しました。 ●●●●●●●●●● 「アベノミクスと、ひとはこれを呼び、経済政策として分類します。私にとってそれは、経済政策をはるかに超えたミッションです。未来を担う、新しい日本人を育てる事業にほかなりません。新しい日本人はどんな日本人か。昔ながらの良さを、ひとつとして失わない日本人です。貧困を憎み、勤労の喜びに普遍的価値があると信じる日本人は、アジアがまだ貧しさの代名詞であるかに言われていたころから、自分たちにできたことが、アジアの、ほかの国々で、同じようにできないはずはないと信じ、経済の建設に、孜々として協力を続けました。新しい日本人は、こうした、無私・無欲の貢献を、おのがじし、喜びとする点で、父、祖父たちと、なんら変わるところはないでしょう。」●●●●●●●●●●
福沢諭吉が「脱亜入欧」を宣言したように明治以降の日本は欧州列強を真似て「植民地政策」を推し進めました。日本の植民地政策が欧州列強のそれとは違って、単なる「収奪」ではなく「産業育成・教育改革等の現地に役立つ施策が多く含まれていた」として単なる侵略ではないとする意見はありますが、それだからといってアジア諸国に大変な辛い経験、不幸な事態を引き起こしたことは紛れもない事実です。
上の阿倍首相の言葉はそうした「アジア侵略」を美化するものとしか思えません。首相がA級戦犯が合祀されている靖国参拝を指導者として当然の行為だとすれば、上の発言と相俟って「日本は再び侵略の道」を歩み始めるのかという疑念をもってしまいます。父世代・祖父世代が戦争への道を突き進み、その結果で敗戦の悲惨さを味わってから来年で70年です。このような発言をする安倍首相には、デフレ脱却など不要ですから即刻退陣してほしいと思いました。
今日のカルガモ親子です。社員不在の土曜日曜の会社の池で「カラスの襲撃」から逃げ延びた二羽のカルガモの子は大分大きくなりました。泳ぎが上手くなって潜水もできるようになっています。これくらい活動できればもう大丈夫かもしれません。
親カルガモも雛が最初から二羽なので目が届くようでキチンと二羽を認識しているようです。通常六羽ぐらい孵化すると親鳥は雛全部を管理するのは難しくカラスの餌食になってしまう場合が多いのではないでしょうか。尤もそのように考えるのは人間の勝手な想像で本当は親カルガモは全ての雛をキチンと認識しているかもしれませんが。
この親子が暮らしていた巣でもう一羽別の親鳥が卵を抱き始めました。今度は何匹生まれるのでしょうか。
2014年06月03日(火) |
お得なワイン「Prince De Bao] |
スペインヴァレンシア地方の「ケルビーノ・ヴァルサンジャコモ社(Cherubino Valsangiacomo)」社の「BASIC WINE」に区分される「Prince De Bao」というワインです。「赤と白」があり値段は両方とも税込み409円でした。最近出回っている低価格発泡酒並の安さです。そしてこの低価格でもワインの味はとてもしっかりしています。
葡萄(瓶の表示では)は赤は「スペインの土着品種ボバル(Bobal)、カベルネソーヴィニオン、テンプラニーニョ」、白は「メルセゲラ種(Mersegera)、アイレン」です。ケルビーノ社のホームページでは赤はボバル、白はメルセゲラと記載されています。多分赤・白ともこのスペインバレンシアの土着の葡萄を主に使っているのだと思います。従って現地の一般家庭で一般的に飲まれている「デイリーワイン」をそのまま輸出に回したようなワインだと思います。価格の安さも頷けます。
少し前までは日本で手に入る「低価格ワイン」は新大陸(アメリカ・オーストラリア・南米・南アフリカ等)の新興ワイナリーのものが殆どでした。そうしたワイン生産地ではヨーロッパから名の知れた「葡萄」を持ち込んで苦労して育て、ワイン醸造も徐々に上達していくのですが、その初期段階で品質が安定しないようなワインが日本に入ってきていたのだと思います。葡萄種こそ「カベルネ、シラー・メルロー・シャルドネ等」の有名なフランス葡萄を使っていますが、その味わいは「粗くて安定しない」ものだったと思います。
その後そうした新興ワイン生産地のワインも品質が安定して、ヨーロッパの高級ワインに匹敵するような高品質なワインを生産するようになり、世界のワイン市場の拡大もあって新興ワイナリーが成長する一方で、新規参入ワイナリーが低価格ワインを提供するという仕組みができていたのだと思います。中には失敗するワイナリーもあったのだと思われます。
そうした新興地域のワインと並行して、少し以前から入り始めたのが「ヨーロッパワイン生産国で作られるデイリーワイン」です。日本のワイン愛好家の裾野が拡大し、ブランド・価格に拘らずに美味しいワインを沢山消費するようになったのだ思います。世界のワインの生産量は「イタリア・フランス・スペイン」の3国が断トツなのですが、そうした国では多くの地方ではその土地に相性の良い葡萄を大量に植えつけ、安くておいしいワインが大量に作られてきました。こうしたワインは熟成され複雑味を増すようなワインではありませんが、口当たりが良く、現地の食生活に合致した食事を楽しくしてくれるワインなのだと思います。ヨーロッパのワイン生産地はオリーブ生産地とダブるのですが、日本でも健康志向でオリーブオイル使用量が増し、そうしたオリーブオイル料理の増加がデイリーワインの需要を拡大している理由のひとつだと思います。
「Prince De Bao(プリンスデバオ)」のボバル種の「赤」とメルセゲラの「白」はまさしく昔からスペインバレンシア地方で飲まれてきたワインのようなので、多くの一般家庭の食卓で愛好されてきたワインですから美味しいに決まっています。今日は「鰯・海老のアヒージョ」で「赤」を飲みましたが、そうした庶民的な料理とぴったりのワインです。
宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使が滞在先の北京から北朝鮮への戻る途中の北京空港で会見に応じました。今回の拉致問題に関する日朝合意の中には、在日本朝鮮人問題(在日朝鮮人権利、総連本部事務所など)の取り扱いも含まれるとの認識を改めて示したようです。
日本政府は相変わらず総連本部問題は今回の合意に含まないとする立場を表明していますので交渉内容に関して相違に認識の違いがあることが明らかになりました。北朝鮮としては、拉致被害者調査・拉致被害者返還の見返りとして、どの程度までの「制裁緩和・在日朝鮮人問題の解決」を求めることになるのか、最も気になるところです。
中国・韓国は「北朝鮮非核化に向けた六か国協議」の足並みが崩れることを警戒しています。「一人二人」の拉致被害者帰国によって、日本から莫大な支援を受けることができれば朝鮮半島非核化のための経済制裁は大きく効力を削がれてしまいます。それは現在北朝鮮と軍事対立で揉めている韓国と六か国協議の議長に祭上げられた中国にとっては「癪に障る勝手な動き」と見えるはずです。
しかし、考えてみると六か国協議メンバーとの共同の「経済制裁」より、日朝間の特殊な問題である「在日朝鮮人問題、朝鮮総連本部問題」を取引材料にする方が、中国・韓国・アメリカとの関係で「波風が立たない」問題であると言えます。この問題は「1910年の朝鮮併合」に端を発する非常に根深い問題でもあります。「拉致問題と強制連行問題」を絡めて解決するとなると、北朝鮮の「非核化」とは別次元の問題となりあえます。尤も在日朝鮮人の「改善した処遇」から北朝鮮本国が大幅なピンハネをするようでは実質的に在日朝鮮人の利益にはなりません。この辺りが困った問題ではあるのですが。
2014年06月01日(日) |
「CANTO」(SENSI社の美味しいワイン) |
イタリアトスカーナ州のワイナリー「SENSI社」のデイリーワインの「CANTO」です。輸入元の三菱食品の情報からすると、「サンジョベーゼ、モンテプルティアーノ」を使った「テーブルワイン」のようです。
三菱食品は「SENSI」者から多くの銘柄を輸入・販売しているようですが、いずれも庶民的なワイン(というより格安ワイン)です。この「CANTO」は570円(税込み616円)という非常に手頃な価格のワインです。昔「SENSI社」の「キィアティ」(サンジョベーゼ、カナイオーロ)を飲んだことがありますが「キィアンティ」としてはそれほど強い印象は残りませんでした。サンジョベーゼとカナイオーロの「キィアンティ」より、サンジョベーゼとモンテプルティアーノの「テーブルワイン」の方が飲みやすいと思いましたし、価格面からすると断然お得な感じがしました。モンテプルティアーノ風味を生かした「優しい」ワインに仕上がっています。
この「CANTO」には「赤」の他に「トレッビアーノ100%の白があります。価格は同じ570円。これからの暑い季節には「冷やし白」が大変おいしく感ずるはずです。「トレッビアーノの白ワイン」は3リットルボックスワインでも十分美味しいのですが、この価格だとボックスワインより安く買えると思います。他にもイタリアの庶民用ワイン葡萄モンテプルティアーノ種のワインをどんどん輸入して欲しいと思います。
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