2008年02月25日(月) |
本「コーヒーに憑かれた男たち」 |
中島 労 中央公論社
コーヒーは大好きです。 でも、だからといって豆で買ってきてミルで挽いて〜などとは手間を掛けていません。 しかも最近はカフェインを控えめにしている生活ですから、飲めるとしたら 朝、日中のいずれか一回。 手間をかけておいしいコーヒーを飲みたいところですが、実行には移せません。
実際の行動もそうなら、コーヒーの歴史などにも疎いです。 そんな私がその無知を取り返す為に出会ったのがこの本です。
そこには、コーヒーに憑かれたとしか思えない人物たちとその周辺の人物、歴史が描かれていました。 このコーヒーの道に邁進した人たちは生い立ちとか環境は全然違っても、その生き方は非常に酷似しているのです。 コーヒーが何よりも最優先されることです。
コーヒーを好き、なんて気軽に言っていいものかと私は不安になりましたが、こっそり?言う分には問題ないでしょう。
コーヒーだけでなく、日本の戦中、戦後の文化。 アメリカのコーヒーの歴史、コーヒーの入れ方とか(スタバも出てきます) インスタントコーヒーを最初に作ったのも 刊コーヒーもアイスコーヒーも日本が最初だとか興味深い話も沢山あります。
この本に登場する御三家のコーヒーを飲みたいと思っても なかなか私などが飲みにいって大丈夫かしら?とも思うのです。 そして残念なことに、そのうちの1人はつい最近、永眠されたそうです。 本当に残念です。 コーヒーに憑かれた男たち
2008年02月19日(火) |
「牛乳と栄養についての疑問」「 |
栄養と料理」 2008年3月号
「栄養と料理」を読むと牛乳はカルシウムの効率的補給源とされていますが 2005年7月「病気にならない生き方」(新谷弘実著 サンマーク出版) という本では牛乳の有害性が書かれていたらしいのですが 私もこの本は借りて読んだけど、有害性とまでは認識してなかった。 でも牛乳が合う人もいれば合わない人もいるだろうな〜と解釈していました。 でも、牛乳関係の人を敵に回す本だよね〜と思ったりしていたら、 ついにというか、なるほどというか、その公開質問状と回答が載っています。
内容は長いし、難しいし、ややこしいので 興味のある人は是非、ご覧になってみてください。
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カルシウムを取ろうと思ったら、乳製品が楽でいいとおもっています。 でも、アトピーであり、胃腸も調子悪い私。 本当に牛乳はいいのかな?と悩みも多いです。
実際数年前ある皮膚科では「昔ながらの食生活にしてください。」 「白いものはさけてください」 さらに別の医者にも「発酵食品、生クリームはなるべくさけて」と言われました。
牛乳は白いし、昔ながらの和食に牛乳は登場しませんね。 チーズは発酵食品だし、生クリーム大好きなんだけどね〜 と私は乳製品カット生活を送っています。
健康で、問題ない人には乳製品はいいかもしれないけど 体調を崩している人にはちょっと問題あるかもね〜と受け取っています。
一人一人、身体には体質、体調などが違って当たり前。 みんなにとっては栄養食品かもしれないけど アレルギーで食べられない場合もあるわけです。 なんでもかんでも、鵜呑みにしないで 自分の身体は自分で調整するしかないですよね。
また元気になったら、度を越さない程度には乳製品を楽しみたいと思っています。
2008年02月18日(月) |
宙組「黎明の風」「passion」 |
白州次郎さんの事は、数冊の本などでそこそこは知っているのですが それでも良く知ってるわけではない。 でも、有名なエピソードや写真から知れる彼は、ついつい好感をもってしまうのです。 それを宝塚でやるんですから、そりゃもうかっこいいわけですよ。 白州ご夫妻がこの舞台をご覧になったらどう思われるかな〜なんて思いながら見ていました。
イキナリ、踊る次郎さんに、マッカーサーに掴みはOK。 もんぺも踊り、懐かしいというかなんというかなメロディや 歴史教科書で、あったな〜なこともどんどん出てきます。 それにしてもマッカーサーがカッコイイ。 かっこよすぎである。足が長い〜〜〜! マッカーサーの秘書役の娘役さんの脚線美もすごい。
おっといけない、私の病気が出た・・失礼。
汝鳥さんの吉田茂がまたすごいのなんのって・・・・ああステキ。
マッカーサーはコーンパイプと名言しか知らなかったけど こんなに日本のことを熟知していたのでしょうか? その割に、天皇陛下からのクリスマスプレゼントの 扱いをたしなめられたエピソードは? と思っていたら、ちゃんとそれも描かれていましたね。
白州次郎さんが始めてジーンズを履いた〜というのもはさまれていた。
もう有名なエピソードは洩れなくです。ええ。
でも、やはり偶然とかでなくて、なるべくしてなった日本なのね。 北朝鮮のこととか、法律のこととか、られれば、みたいなことを暗示した セリフもありましたが、いろんな人物、出来事が折り重なって 今の日本になった。いいか悪いかなんてわからないけど。 でも、私利私欲のためでなく、日本が、国際社会に復帰でき、 他国と対等にやっていけるように、誇りをもって尽力した 人々は確かにいたんだろうな、と思えた。 (完璧とはいかないだろうけど)
昔、雪組でケネディのことも上演したけど、あれも明るい面にスポット当てた話だからね。 全部鵜呑みにしてはいけないだろうけどねw
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ショーは、これまたよかったです。前回から引き続き。 ショーが終わるのが寂しい、また見たいな〜と思えましたよ! 衣装、振り付け、歌曲、3つのバランスがよかった。
色使いが、納得できるし、メリハリのきいた場面展開だった。 振り付けもちょっと面白いな〜水兵さんのシーンとか。 黒のオルフェとかシャンソンの名曲が心地よかったし。
渋く、ベテランの轟さんとアイドル的魅力満点の大和さんを中心に 私の贔屓さん(なんですよ)の蘭寿とむさんたち若手のメンバーも充実 娘役も綺麗・可愛いとそろっているし(陽月さん不在が残念過ぎなんだけど) これから、もっと回数重ねたら楽しくなりそう。 ラテンナンバーの時は、客席降りもあったし、もっと盛り上がってもよさそうなんだけど まだまだ練れてない感じがもったいないな〜
出色は、やっぱりロケット終わってすぐの蘭寿とむさんの場面 紫のビロードの衣装、レースがすごかったけど、ステキでよかった。
アラビアンナイトっぽい場面の女役さんも妖艶でよかったわ〜
それから、フィナーレのデュエットダンス?轟さんと大和さんの場面。 紳士を振って、去っていったと思ったら、男になって帰ってきたみたいでちょっと笑えたけど。 大和さんの脚線美がサイコー!wスリットから見える長くて引き締まった脚がステキ。
ってまた足フェチの本能が出ました。すみません。 ロケットの時のダルマの衣装から見える若さはじける足よりも ダンサーのカリっとした脚がいいんですよね。はい。
2008年02月15日(金) |
本「グラスホッパー」 |
伊坂 幸太郎 角川文庫 2007/06
チルドレン 重力ピエロ 魔王 フィッシュストーリー
そしてこの作品で5冊目。 初めて自分で購入した。
途中まで、どうしたものか?と困惑。 相変わらず読ませる魅力溢れる文なのですが 世界が怖すぎるのでした。
何事もなく、日々、平凡に生きていることって 本当は奇跡なんじゃないのかな?
と思わせる世界がそこには展開していて。 私は、鯨や蝉、そして”令嬢”と出会わない人生を歩みたい。 でも切望しても、それは神のみぞ知ることなのね。 と暗い気持ちになるのですが
最後まで諦めずに読みたい本です。
そして読み終えたら、次の伊坂作品にとりかかりたくなる。 まだ沢山読んでない本がある。 ゆっくりじっくり楽しみたいと思う。
グラスホッパー
2008年02月07日(木) |
手ごわい自意識とニセモノの孤独を壊す本 |
孤独と不安のレッスン 鴻上尚史 2006年 大和書房
最近読んだ本たちは、全然関係ないようで、心と身体の不調を治す 方法、困難な人生を乗り切る知恵が書かれている。
般若心経・・宗教・信仰系 セロトニン・・科学系 直観医療・・スピリチュアル+科学
そして、この本は、実践的で日常から不調を治す方法が書かれていると思う。 (深刻な病の場合は医者にいくことが一番いいと率直にかいてあるのも好ましい) 病気になってしまったら、病院へ行く。 でも、その病気にならないための本としての4番目でしょうか。
私も「ニセモノの孤独」しか味わってないのかもしれないな〜とか 自意識のバランスが悪いんじゃないかな〜と思ったりしていたのですが これを読むかぎり、まずまずイイ線いってるんじゃない?と自信がもてました。
「美しいもの」「楽しいもの」など人間以外のささえをみつける、ということは 若い頃から、「好きなこと(美しいと思うもの、楽しいこと含む)」が沢山あること は幸せで生活できる近道だと知っていました。だから私は好きなことが沢山。 だから、というのはおかしいかも。好奇心旺盛なのは、意識・無意識どっちなのかわからない。
「若い頃に、孤独と不安のレッスンをしておくほうがいい」ということもそう思っていて、実践してきた。 それは年長者のありがたい助言のおかげでもある。
「友達100人できるかな」という例の歌の功罪もかいてあって、世の中の人みんなそろそろあの歌はアカンて気付いてるんじゃないの?と思ったり。
「今ある自分」と「ありたい自分」の差を縮めることも自然にこころがけてきまいた。 「自分のことばっかり意識してる自分は恥ずかしい」と書いてあるけど、本当だと思う。 私も「自分が思うほど他人は気にしてない」と思うことから初めて、自意識を抑えてきましたから。 現代は、すごく余裕と時間があるので、「自分さがし」なんてことに邁進できてしまうのだとわかっていたし 豊かなことが=幸せにならないこともそれでわかっていた。
自分のことばかり考えすぎると、自分のことを大事にするのは違うのね〜不思議。
と、実践できていることがほとんどで、納得できる話ばかりです。 でも、この本を読んで、不安と孤独にさいなまれている子がすぐに助かるとはやっぱり思えないな。 もし助かるのだとしたら、糸口が見え始めている子かもしれない。そして、大切な 「おみやげ」を持たないでもゆるしてくれる人を2人は持つ。
が1人でもいる場合かもしれないな、とも。
この「おみやげ」は以前に「男子のための恋愛検定」でも出てきた 恋愛における「資源交換」ともえいると思う。 やはり何も提供できない人に、惜しみなく与え続けるのは非常に辛い。 この本にも、1人だけに頼っていると、その1人とも破綻してしまうとあって 2人で分担、そしてずっと「おみやげ」なしでいいか、というとそんなことはないともある。
「他人との距離」この本に書かれていることで、私もまだまだ出来てないと思うことは この他人との距離のあり方。 うまくやってるつもりでも、「他者」「他人」の境目にいる人に対しては時々扱いに困るときもある。 でも、それはそれで間違ってないともこの本を読んでいてわかる。 人間関係で悩んでない人などいないからです。
この本を書いた人、鴻上尚史さんの舞台を残念ながら一度も見たこと無いのです。 時々出てくる演劇関連の話とか、友人の話を読んでいると 人間に関わって生きてきて、人間が好きだからこそ、こういう本を書けるのだな〜と 暖かい気持になりました。大学で教えていた時に学生さんにアドバイスした話とかも 若い人に対する視線とか生きていくことを応援している気持が溢れていていいです。 私も若い人が近くに沢山いるから、こういう本に出会って、人生をよりよく生きて欲しいな〜と ついつい願ってしまうから、こんな本にたどりつくのかもしれません。
奥田秀朗 講談社 2006年 978-4062132893
やっぱり面白かった。とにかくぐいぐい読める小説だ。 ハマっています。奥田さんの本
そしてどの話も会社で頑張る妙齢お姉さんたちに共感できる。 作者は男性なのに、うまいな〜と改めて思う。
私も大手から小さい会社までいろいろ勤めてきたから、女性の会社における立場はたやすくわかる。 だから、現実はこの小説ほど甘くないけど、正反対の女同士が、ちょっと歩み寄って終わる雰囲気とか 主人公がモヤモヤから解放されるエンディングはすっきりとしていい。
女は、どんな生き方をしても、もっと違う道があったのではと思うもの・・という部分があった。 多かれ少なかれあるなあ。
30歳越えて、自分のポジションがどんどん変化していくことを実感しているところも、 きっとそうなのだろうな〜と思うし私も他人ごとにしてはいけないな〜と思う。 30越えてから、職場に若い女性がいなかったので、あまり差を感じる必要がなかったせいなのだが 「ガール」に出てくる、女版伊良部先生といったら失礼だけど、自分が好きで、自分が望むことを突き進んでやってる ”お光”を見て揺れる女心はわかる。お光みたいにしてていいのか?私もよく揺れるからだ。 20代の服装をしては、若作りだと思われてみっともない、とやはり思うからだ。 でも、今を逃したら、来年になったら、もっとこの目の前の可愛い洋服は着られなくなるのかと思うと 大丈夫なうちに着ておきたいと思うのだ。
そして「ひと回り」における新人イケメン社員をとりまく女の図も。 そして若い人に気を遅れする妙齢お姉さんの気持もすごくわかるな。 若いイケメンを意識してるのは、モラトリアムというところも。
でも、暗かったり、下品だったりしないのが、この本のいいところです。
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