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2005年04月30日(土) ショートショート復活ですにーかーぶるーす

いつのまにかショートショートが復活です。
明日からこのショートショートを変形させるかまるっきり一言も触れずに無視するかは二人の感性に任せます。こんばんは。あゆです。
あ、タイトルも何気に違うシリーズに変えときました。
本文だけじゃなく、タイトルにも自分のネタの底の浅さを感じる今日この頃です。


ゆみなさん結婚記念日だったんだ。
あの夫婦だと
有馬記念や宝塚記念とかと同じ感じなんだろうか。
と、なると結婚記念日でもなんとなく大損しそうな気がするのは
私だけではないはずだ。

るるんちの結婚記念日はきっと折り紙のわっかなんか作って部屋中飾ったりしそうだな。息子3人がパパとママにお手紙なんか書いちゃったりして。
ちきしょー泣かせるぜ。
姑もるるの似顔絵なんか描いちゃって、
その横に「呪」とか書いてあったりして。ちきしょー泣かせるぜ。泣くのかよ。

ウチの記念日?ない。

さてショートショートだ。
実はほんとに今まで書いたショートショートはほとんど残っていない。
これが最後なのだ。
でも.....
ゆみながネタばれさらしたやつなんですわ。これが。
ま、いっか。
ってことでいきます。



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「スクランブル交差点」


ほんとうに好きだった。

あの人が交差点の向こうにいる。

一日でも彼のことを考えない日はなかった。
彼の得意な料理を作る時、彼が好きだったタレントがテレビに出ていた時、そんな何気ない時に、ふと彼のことを思い浮かべてしまう私がいた。
本当なら今彼のもとに走って行きたい。
今までのいろんなことをたくさん話したい。

なのに・・・今の私にはそれはできない。
私のそばには夫と幼い娘が立っている。

彼と短い同棲生活を送った後、私は彼と別れた。
嫌いで別れたわけではなかった。
彼との結婚を夢見ていた私。だけど現実はそれを許してはくれなかった。
彼は田舎に帰り家業を継ぎ、
私はそれからいくつかの恋をして夫と結婚した。

だけどあんなに愛した人はいない。今でもそう思える。
彼の横顔が好き。笑った時の優しい目元が好き。
細くて長い指が好き。
考え込む時に鼻の頭をその長い人差し指ではじく癖が好き。
そして....
「ずっとおまえのこと忘れないから」
今も耳に残る彼の低い声。


信号待ちの雑踏の中に彼を見つけた時、駆け出したい気持ちと、
この胸の高鳴りを
夫と子供に悟られないようにする気持ちとが入り混じっていた私は、
いきなり道を変えることを夫に提案することもできず、
ただうつむくことしかできなかった。
彼の姿に気づいてから、何分か何秒かが・・流れた。
車の信号が赤に変わる。

私はうつむいたまま夫と娘の後ろに隠れるように
少し遅れ気味に前に進む。
彼もまっすぐこっちに向かって来ている筈だ。

この人ごみに紛れてどうか私に気がつかないで。
そう思わずにはいられなかった。

そして・・・・・時が止まった。

その瞬間、車の音も人のざわめきも何もかもが消えてしまった。

昔、私たちが一緒に歩いた時のように、
彼の小指が私の小指にからんだのは、
彼とすれ違うほんの一瞬の出来事だった。

泣かないで。振り向かないで歩いていくんだよ。
彼にそう言われたような気がした。

私は夫と娘の間に割り込むように追いつくと
二人の手を強くにぎりしめた。
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2005年04月26日(火) 結婚記念日だもんたよしのり

こんにちわ。ゆみなです。
気がついたら始まっていて、あっという間に終わっていたショーとショート、どうだった?
どんな「ショー」なんだよ!
あゆはネタが尽きたと言ってたけど、あゆの不名誉のために言っとく。
ネタはまだあるのだ。
いや、ネタじゃないし。小説だし。

私が昔好きだったネタで(だからネタじゃないって!)、隣人との不思議な関係を書いていたホラー物があったのだ。
ホラ物ではない。彫り物でもない。
確か主人公は美雪という名前で、こいつが(こいつかよ!)なにやら不気味な女なんだよね。
ああ、これ以上書くとネタばれになるから言わないけど、この小説、また読みたいなぁ。
あゆ。ファイル探せ。

あとね、スクランブル交差点をはさんで昔の恋人同士が偶然出会う話。
すでにお互い新しい恋人を連れてるんだけど、すれ違う時にそっと小指を触れ合うという、
胸キュン物もあった。
ああ、また読みたいなぁ。
あゆ。ファイル探せ。

あ、それからね、不倫ものなんだけど確か主人公の男の名前が「田所」とか言うの。
「田所」
いかにも不倫っぽい名前だよね。あ、実在の田所さん、ごめんね。悪い意味じゃないからね。
って、どんな意味なんだ。
なんていうの、身長も180センチくらいの二枚目でトレンチコートの襟とか立ててそうな感じ?
イメージで言ったら役所広司風かな。
その話はどんな内容だったか、完全に忘れてるんだけど、名前だけはしっかり覚えてるんだよね。
あゆ。ファイル探せ。


さて、本題である。
実は今日は何の日か知ってる?
多分100人いたら130人は知らないと思うんだけどね、実は私の結婚記念日なわけよ。
去年の結婚記念日の日記はどんなんだったかなぁ、
と思ってみてみたらこんなことを書いていた。
バカだねぇ。
では自分の日記ではどうかと思って見てみたらこんなんだ。
やっぱりバカだねぇ。
しかも競馬の話しか書いてねえじゃねえか。

でもね、こんな私たちでさえ結婚した当初(約二日間ほど)は甘い蜜月を過ごしていたのだよ。
ダンナは私の顔を見るたびに
「食べちゃいたいくらい可愛いねー」なんて言ってたしさ。
それが今はどうだ。
「ああ、あの時食っときゃ良かった」って大きなため息つきながら嘆いてるし、
「床の間にずーっと飾っておきたいよ」って言ってたのが
「二度と床の間から出てくるな!」に変わってるしさ。

まぁいいんだけどね。
こんな感じできっと来年も変わりなく普通に暮らしてるんだろうなぁ。
そして、それが一番の幸せなんだろうね。
きっと。





2005年04月25日(月) 最近私は思うしわかまる

ショートショート週間、終わりました。終わったのかよ。なぜなら私のショートショートのネタが尽きたからです。こんばんは。笠置シズ子です。

しかし、ほんとに今回の私の独断ショートショート週間で、
ゆみなとるるの頭をかち割りたくなった。
腹がたってるわけじゃ。なくて。「。」が変なところについてしまった。
かち割って
どんな構造か調べたい。
割ってみたら井上こうぞうだったらうるせえだろうな。
山田邦子とケンカし始めたりするからな。ってネタが古いよ。
かと言って松本孝三だったらもっと嫌だ。誰だよ。松本孝三。
福島2区あたりから立候補しそうな感じな名前ではあるが。

話をもとにもどそう。
ふたりの脳の構造である。
ゆみなの脳はきっと
ふんどしに包まれていると思う。
るるは
くさったみかんの皮に包まれていると見た。
そう、あの姑にコタツの上をころころと転がされた
あの腐れみかんが脳にこびりついているのだ。
「のだ」と言い切られて黙っているるるではないだろう。
黙っている、るるるるでもない。
たまっている、るるでもない。何が。
とはいえ、夫婦仲は良さそうだけど、結構たまってるかもな。だから何が。
子供たちがだんだん大きくなると、大変なんだよな。ってしつこいなわしも。

ゆみなんちも馬の話題で盛り上がっているし、夫婦仲はいい。
ってか馬が家族みたいなもんだし。
それにゆみなんちは子供たちがだんだん大きくなるどころか、
自分が大きい。
したがって
脳を包んでいるふんどしもでかいのだけは確かだろう。そこかよ。

こんなこと書いてるとまた「ふんどし」で検索されそうだな。
ワクワク。楽しみなのかよ。

でもさ、突然だけどやっぱり
キムタクかっこいいわ。

いや、私は「キスいや」が見たいんだけどね。
ダンナがキムタクが好きなんで。

下世話好きとホモ疑惑夫婦ってやっぱり相性悪いんかね。





2005年04月24日(日) ええ、行きますよ。どこまでもーにんぐ娘。

こんばんわ。ゆみなです。
いったい『あゆの小説をめちゃくちゃにしちゃおうぜシリーズ』はいつまで続くのだろう。
って、まんまじゃねーか。

しかも今度は新作だ。
今までの作品の中でも面白いものはたくさんあったのに、なぜ新作にしたのだろう。
いや、いいんだけどね。書くけどね。書けというのなら。

今日はダンナと府中競馬場に行ってきて、けっこうプラスになったし(ダンナは負けたけど)そのあと吉祥寺の美味しいイタリアンのお店に行って二人でワインを飲みながら馬の話をしたり騎手の話をしたり配当の話をしたりと、色んな話題で盛り上って気分もいいことだし、
書きますよーー!
新作だろうが健作だろうが与作だろうがかかってきやがれー!!!

ってことで、またいつものようにまずは原作から読んでね。


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Family マート



コロコロの肉が嫌で、あたしは逃げ出してきた。
息が苦しくて死んじゃいそうだった。まるで酸素が不足しているみたいに。

だけどテレビなんかで
「あわてて外に出たので気がついたら素っ裸だった」
なんて話があるけど、
あれは嘘だわ。
こんなに悲しく辛い時でも
あたしは一番お気に入りのフンドシを締めているもの。

ただ、よくある物語とおんなじなのは
行く部屋がないこと。
行司には迷惑をかけたくないし、
兄弟子は遠く離れて暮らしている。

こんなとき、あたしと同じくらいの体重のコたちはどうしてるのかな。
そういえば、先月あたしのお友達で、もう少し軽い尻ノ山が家出してそのまま帰ってこないって女将さんが言ってた。
女将さんは「K1に誘われていなければいいけど」って心配してたけど、
あんな冷たい親方や女将さんと一緒に暮らすより
尻ノ山にとっては幸せだとあたしは思う。

だけど、部屋の親方もあたしのことをあまり好きじゃないってことを
あたしは知っている。
親方はあたしの顔を見ると
「目が埋もれてるなぁ」って言うの。
一度も稽古をつけてもらったこともないわ。

そんな親方と女将さんはあたしのことでケンカばかりしてる。
それが嫌で家出をしたけれど、これからどこへ行こうかな。
女将さんは心配してるだろうな。
もうずいぶん四股を踏んでるし、女将さんと一緒に四股を踏んだ時も
こんなに続けたことはないわ。

知らない人に「どすこい」って言われたらどうしよう。
女将さんはいつも「知らない人と股割りをしちゃいけません」って
言ってたけど
このまんま四股を踏み続けるとあたしはお腹がすいて、ちゃんこ泥棒をしてしまうかもしれない。


腹が減って腹が減って泣きそうになったとき
遠くの方からあたしを呼ぶ声が聞こえてきた。


「・・・・・ちゃああああん」

あたしは
「コが足りないわよおおお」って叫びながら
声のする方に摺り足で寄っていった。


あの声は親方の声だ。
親方があたしを探してくれていたんだ。
尻ノ山のところなんて親方も女将さんも知らん顔だったのに。
親方はあたしの声にきづいてあたしを見つけてくれた。

「ここにいたのか。すごく心配したんだぞ」
あたしを初めて抱っこしてくれた親方に
あたしもやっぱり初めて抱っこしようとしたら、暑苦しくなった。
すると親方はあたしのフンドシに気づいてこう言った。
「あ、このフンドシ、俺のじゃないか」
親方は丁寧にあたしのフンドシを脱がすと
臭いを嗅いでいた。
親方、怒っちゃったかな。

「さあ、早く帰ろう。ママはおまえがいないとちゃんこが余って困るって泣いてたよ。おまえは世界一太ってるかわいい娘なんだってさ」

あたしは嬉しいような嬉しくないような気分になって
女将さんと四股を踏んでる時より長く踏んでみた。
「さぁもう関取ごっこはおしまいだよ。おまえは関取ではなくて、ただのデブなんだからね」
「やっぱりそうだったのか。」
親方の足音とあたしの四股を踏む音が静かな夜に響いていた。
アスファルトのほどよい冷たさが、あたしのブクブクした足の裏には心地よく感じられた。


もうパパやママのことを親方と呼んだり女将さんと呼んだり、マゲを結ったり四股を踏んだり懸賞金を盗んだり木村庄之助と文通したりするのはやめると約束するよ。

あたしの体重が尻ノ山みたいにもう少し軽ければ、
K1にでも出てパパやママを喜ばせること出来るけど、
曙なみの重さの私ではただの動く肉の塊になってしまうわ。
あたしはちょっとだけ尻ノ山が羨ましくなった。

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ああ、せっかくの新作がまたボロボロだ。

あゆ。もしかしてこのシリーズ、明日もやるのか。
ほんとにいいのか。






2005年04月23日(土) えええっ!またヤルのじゅうきち

こんばんは、るるです。
タイトルの宇野重吉、苦しかったですね。
ちなみにルビーの指輪の人のお父さんです。半落ちの人ね。

さて、また、あゆがやってくれました。
一度ならずも二度までも。。。
ワタクシは
「明日以降ちょっとバタバタするので、残念だけど明日は書けそうにないわ、悪いわね。」
とゆみなにメールしたところ
「じゃ、バタバタする前に今日さきに書いたら?」
と、返事が来ました。
ワタクシだけでなく、さすがのゆみなもあゆが謀反を起こしたことを苦々しく思っていたようです。
謀反かよ。
そんなわけで、本来ならゆみなの順番なのですが、ワタクシが本日書かせていただきます。
例によって、あゆの名作「Family」を嫁姑バージョンでぐちゃぐちゃにしてみようと思います。
どうぞ昨日あゆが書いた、「良い意味で読者を裏切っていきたいと思います♪」的なショートショート「Family」を先に読んでから、おすすみください。

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「Family フレッシュ」

どろどろの空気が嫌で、あたしは逃げ出してきた。
息苦しくて死んでしまいそうだった。

だけどテレビなんかで
「あわてて外に出たので気がついたら素足だった」
なんて話がよくあるけど、
あれは嘘だわ。
こんなに悲しくつらいときでも
あたしは一番お気に入りの靴を履いているもの。

ただ、よくある物語とおんなじなのは
行くあてがないこと。
友達にはをこんなこと言えないし、
兄弟は遠く離れて暮らしている。

こんなとき、あたしと同じような立場の人たちはどうするものなのかしら。
そういえば、先月あたしのお友達のケイコが家出してそのまま帰ってこないってあの人が言ってた。
あの人は「むずかしい問題だから。。」って同情してたけど、
あんな冷たい家族と一緒に暮らすより
ケイコにとっては幸せだとあたしは思う。

だけど、うちのお母様もあたしのことをあまり好きじゃないってことを
あたしは知っている。
お母様はあたしの顔を見ると
「なんでこんな人に、、、」って言うの。
結婚してから一度も優しくしてもらったこともないわ。

そんなお母様とあの人はあたしのことでケンカばかりしてる。
それが嫌で家出をしたけれど、これからどこへ行けばいいのかしら。
あの人は心配してるかしら。
あの人はあたしのことを理解してくれてるのかしら。
あたしはあの人と愛し合って結婚したのよ。それは真実だわ。
でも、こんなこと、、、うすうす感じてはいたけれど、、
予想できないことってあるものなのよね。

どれだけ歩いたかしら。
変な人に声をかけられたらどうしよう。
でも、その心配はいらなかったみたいだわ。
近づいてきても、顔を見るなり声をかけるどころか引いていくのがミエミエだもの。
惨めで情けなくて泣きそうになったとき、
遠くの方からあたしを呼ぶ声が聞こえてきた。

「......ちゃああああん」

あたしは
「ここよおおおおおおおおっ」って叫びながら
声のする方に走っていった。

あの声はお母様の声だわ。
お母様があたしを探してくれていたんだわ。
ケイコのところなんてみんな知らん顔だったのに。
お母様はすぐあたしの声に気づいてあたしを見つけてくれた。

「こんなところにいたのね。心配したわよ。」
生まれ変わって以来、初めて優しい言葉をかけてくれた。
あたしはやっぱり生まれ変わって初めて感謝した。
するとお母様はあたしの足許に気づいてこう言った。
「あ、すね毛が伸びちゃってるわよ」
お母様はあたしの顔をしみじみ見ると
さらに言った。
「ヒゲもちゃんと剃らないとね、タカシちゃん」


「さあ、早く帰りましょう。ヒロコさんはおまえがいないと生きていけないって泣いてたわよ。おまえは世界一大事な夫なんですって。
たとえ、ニューハーフでも。」
あたしはお母様の顔を見上げた。
「そしておまえは、私の大事な息子、いいえ、娘よ。」

あたしはうれしくなって
いつもにも増してクネクネ歩いた。
夜風のほどよい冷たさが、
あたしのスカスカしたスカートの中に心地よく感じられた。

もうこっそり夜中に化粧をしたり
お母様やヒロコの洋服を着たりしないって約束するわ。

あたしのヒゲが、ケイコみたいに薄ければ
もっともっと化粧のノリもよくなるのに。
もっともっとキレイになれるのに。
あたしはちょっとだけケイコがうらやましくなった。
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あゆ、3回目はナシにしてくれっっ!
もう、オレ、だめっす〜〜〜〜っ!!





2005年04月22日(金) ええいっこのままいっちゃうわよしながさゆり

いやあ。ほんとによかった。あの二人とコンビを組んで。
史上最低のバカ主婦ふたり、やってくれました。
おもろいなあ。
私の心の名作があんなふうにボロボロになるとはっ。いやはや痛快痛快。
こんばんは。あゆです。

ゆみななんか、今時本名が紀香なんて。
年寄りの漫才師(例えば、あしたひろし・順子、昭和のいる・こいるでも可)が、ネタの中で「今人気絶好調の相原勇ちゃん」って言っているようなもんだぜ。前置き長かったけど、そこかよ。

るるだって、1部ノンフィクション含むってかほとんどドキュメンタリーな話をよくぞ原作を踏まえて書いてくれたものだと感心する。
正直恨まれ甲斐があったと思った。

ええ、ええ、ここまできたらもうわしら3人だけが盛り上がっててもかまやしない。わしはまだいくよ。

今日は新作。これは会社で昼休みに考えた。
それでは原型をどうぞ。
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Family


どろどろの空気が嫌で、あたしは逃げ出してきた。
息苦しくて死んじゃいそうだった。

だけどテレビなんかで
「あわてて外に出たので気がついてら素足だった」
なんて話がよくあるけど、
あれは嘘だわ。
こんなに悲しくつらいときでも
あたしは一番お気に入りの靴を履いているもの。

ただ、よくある物語とおんなじなのは
行くあてがないこと。
友達には迷惑をかけたくないし、
きょうだいは遠く離れて暮らしている。

こんなとき、あたしと同じくらいの年のコたちはどうしてるのかな。
そういえば、先月あたしのお友達のケイスケが家出してそのまま帰ってこないってママが言ってた。
ママは「悪いひとにさらわれてなきゃいいけど」って心配してたけど、
あんな冷たいパパやママと一緒に暮らすより
ケイスケにとっては幸せだとあたしは思う。

だけど、家のパパもあたしのことをあまり好きじゃないってことを
あたしは知っている。
パパはあたしの顔を見ると
「ブスだなあ」って言うの。
一度も抱っこしてもらったこともないわ。

そんなパパとママはあたしのことでケンカばかりしてる。
それが嫌で家出をしたけれど、これからどこへ行こうかな。
ママは心配してるだろうな。
もうずいぶん歩いたし、ママと一緒におでかけしたときも
こんなところまで来たことがないわ。

知らないひとに声をかけられたらどうしよう。
ママはいつも「知らないひとについていっちゃいけません」って
言ってたけど
このまんま歩き続けるとあたしは迷子になって
おなかがすいて死んでしまうかもしれない。

怖くてさびしくて泣きそうになったとき、
遠くの方からあたしを呼ぶ声が聞こえてきた。

「......ちゃああああん」

あたしは
「ココにいるよおお」って叫びながら
声のする方に走っていった。

あの声はパパの声だ。
パパがあたしを探してくれていたんだ。
ケイスケのところなんてパパもママも知らん顔だったのに。
パパはすぐあたしの声に気づいてあたしを見つけてくれた。

「ここにいたのか。ママ、すごく心配してるぞ」
あたしを生まれて初めて抱っこしてくれたパパに
あたしはやっぱり生まれて初めてキスをした。
するとパパはあたしの足許に気づいてこう言った。
「あ、この靴、寝室で履く靴じゃないか」
パパは丁寧にあたしの靴を脱がすと
あたしを下におろした。
パパ、怒っちゃったのかな。

「さあ、早く帰ろう。ママはおまえがいないと生きていけないって泣いてたよ。おまえは世界一かわいいフレンチブルドッグなんだってさ。」

あたしはパパの顔を見上げた。
「おまえ、よく見るとかわいいもんな。」

あたしはうれしくなって
ママとお散歩しているときよりも元気良く歩いた。
パパの靴の音と、あたしの歩くピタピタという音が
静かな夜に響いていた。
アスファルトのほどよい冷たさが、
あたしの肉球には心地よく感じられた。

もうパパの靴下に噛みついたり
パパのベッドでいたずらしたりしないって約束するよ。

あたしのシッポが、ケイスケみたいに長かったら
もっともっとたくさん揺らすことができるのに。
あたしはちょっとだけケイスケがうらやましくなった。
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さて次はどんなふうにむちゃくちゃにしてくれるかなあ。

さらなるバカっぷりを見せてくれ!!







2005年04月21日(木) 嫁姑バージョンまんじろう

いつのまにか始まってしまった新企画に驚きを隠せないるるです。
あゆは、ほんとにすごいですね。
何の相談もなく、いきなり新企画を始めてしまうんですから。
そこかよ。
恨んでるんでしょうか。
久しぶりに、不協和音説浮上でしょうか。
いえね、ワタクシ、本当にあゆの文才には脱毛してますの。
脇野房子です。久しぶりの登場です。
ワタクシはあゆに、「あれ、いきなり書くの?それとも構想をあたためてたの?」と聞きました。
あゆは「あれは駅から帰る道でだいたい考えた」と答えました。
驚きましたよ、ワタクシは。
何の相談もなくいきなり新企画を始めてしまうことに。
あ、これは違いました。
やっぱり根に持っているんでしょうか。
駅から帰る道は、夕食の献立しか考えていないワタクシですので、本当にあゆはすごいなと思ったのでした。長女なき今、余りもののパンで夕食を済ますことも難しいあゆ家だと言うのに。

ワタクシ、先日始めてショートショートに挑戦しましたが、
ふざけないで文章を書く事がこんなに難しいとは思いませんでした。
それなのに、昨日のゆみなはどうでしょう。
あんなにふざけてばかりの文章というのも、なかなか書けないものです。
あれだけきれいな作品を、パロ化しろと言うあゆにも驚きましたが、
あそこまでバカな内容に書きかえるゆみなは、天才的だと思います。
いったい誰が「もう会わないわ」を「もう泡ないわ」にすると予想したでしょう。
まさに、サイコーのサイテー、天才バカボンなのです、ゆみなは。

うぅぅぅぅ、、、、
指令によれば、今日はワタクシが「静心なく花の散るらむ」を「嫁姑バージョン」にするらしいのですが。。
ええ、やってみたんですよ。
でもね、嫁姑という普遍の粘着テーマだけに、どう書いても文と文の合間から
底意地の悪さがにじみ出てきてしまうのです。
どんなに、ほのぼのとしたホームドラマ仕立てに書こうと思っても
どーーしてもネチネチとした陰湿なものになってしまうのです。
フィクションのはずなのにっ!

そんなわけで、あゆの作品「静心なく花の散るらむ」橋田壽賀子バージョン、いきます。
どうぞ、先に原作 をお読みください。
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  「静心無く花の散るラムだっちゃ!」

どういうつもりでこんな時間にやって来たのかしら。
姑は心の中でつぶやいた。
そして、あわてて大福を隠しながら、向かい側に座っている嫁の顔を伺ってみる。
今まで嫁が自分から、掃除する時以外に姑の部屋を訪ねてくることなどほとんどなかった。
しかも、美味しい大福をこっそり一人で食べている時に来るなんて。
今時の嫁には珍しく、息子との結婚と同時に同居することを承諾し、
気が利かないけれど、口答えをするわけでもない、おとなしい嫁だ。
姑が煎れたお茶の湯気の向こうを
ひとひらふたひらと綿ボコリが舞い降りていく。
それを見つめながら姑はぼんやり思った。
まったく、ちゃんと掃除してるのかしら。
毎日雑巾がけしろってあれほど言ってるのに。
それに、孫の顔はいつになったら見られるのかしら。
嫁にとって25才で嫁いできてから6年間というのは長すぎるんじゃないかしら。
そろそろ子どもを作ってもいいころじゃない。
だが、姑からそれを言い出すのは少しためらわれた。
情がこれっぽっちも移っていないことは否定できない事実であるが
姑が嫁をいびり倒してきたという自負もあった。
自負かよ。
突然、嫁が立ち上がり、こっちを見てほクソえんでいる。
例によって、「クソ」だけカタカナだ。
やわらかな陽光を受けて、
見慣れているはずの嫁の顔がやけに勝ち誇っているように見えた。
もしや、赤ちゃんができたの?
やっと孫の顔を見られるの?
姑はシワシワの手を嫁に差しのべた。

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「今日に限って、お茶菓子を切らしちゃって、、」
嫁は、落ち着きなく口のまわりの粉をぬぐうそのしぐさで
姑がまた一人で大福を食べていた事を容易に見抜いている。
大福なんて欲しくもないが、いつも美味しいものを自分の部屋に持ち込み
食べきれなくなった挙句、カビが生えてきてから
「あげるわ」と恩着せがましく持ってくるのだ。
今まで子どもが授からなかったのをすべて姑のせいにするほど、嫁は愚かではない。
かと言って、この先この姑との同居に堪えながら子育てをしていく自信もない。
午前中、病院に行ったのは賭けだった。
姑が孫の顔を見たがってるなんて話は
嫁には関係のないことだった。
しかし、時々見せる姑の無邪気な笑顔が
却って嫁の決心を鈍らせている。
「女はこういうのを食べるものよ」
腐ったみかんを転がしながら姑が言った言葉をはずみにして嫁は立ち上がり、
用意していた言葉を涙をこらえてつぶやいてみる。
「もう、皮ないわ」
みかんは腐乱がすすみ、皮が溶けていた。
やはり、これは普通じゃない。
「今日、病院に行ってきました。」
嫁は、一瞬姑の目に喜びの色が浮かんだのを見逃さなかった。
そこで女の賭けは終った。
「痴呆の症状がだいぶ進んでいるようなので入院なさったほうがいいそうですわ。」
嫁は姑の差しのべた手に、入院手続き用紙を手渡したあと
姑を背にして歩き始める。
春の日差しの中、舞い上がる綿ボコリを靴下で吸い取るように、ゆっくりゆっくりと・・・



.............................................................

こ、こ、これは、フィクションですっ!!
が、が、願望でもありませんっ!!






2005年04月20日(水) ショートショートが始まったみたいだよーこぜったーらんど

びっくりだ。
いつからショートショート週間になったのか。
それも、私はあゆの作品をパロ化し、るるは嫁姑バージョンにしろと
任命されている。
いや〜ほんとびっくりした。
あ、あんまりびっくりしたので名乗るのを忘れてた。
こんばんわ。紀香です。
あ、慌ててしまって本名を書いてしまった。


それにしてもあゆはいいんだろうか。
自分が書いたあんなに綺麗な作品を私やるるの手によって見るも無残な姿に変えられてしまっても構わないのだろうか。
愛着というものはないのか。

ないらしい。

ないからこそ、「頼んだぜっ!」などというノー天気なことが言えるのだろう。
それにしてもなぁ。頼まれてもなぁ。
困るんだけどねぇ。
いえね、書けと言われりゃ書くよ。そりゃいくらでも。
でもさ、あの『静心なく花の散るらむ』は私もすごく好きだったんだよね。
あ、あの歌知ってますか?
あれは『久方の光のどけき春の日に 静心なく花の散るらむ』というもので、のどかな春の日でも、桜の花びらは静かに散っていくという、桜の木の物悲しさを謳ったものだ。
多分あゆは、桜と主人公の女性の悲恋を掛け合わせたのだろうが、それが跡形もなく歪曲されることになるだろう。

ま、それでも当の本人が楽しみにしているらしいので、そこらへんは原作者の了承を得たということで、
心置きなく思いっきり変えちゃおうかな。
あ、関係ないけど、あゆ。
「楽しみだにゃんにゃん」はやめとけ。



これを読むに当たっての注意事項としては、とにかく原作を何度も何度も読んでもらうことだ。


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『静心なく鼻の膨らむ』



どういうつもりで日曜日にこんなところに呼び出したんだ。
男は風呂の中でつぶやいた。
そして山本工務店と書かれたタオルに石鹸をつけながら、隣で洗ってる女の腹を見た。
三段腹・・・
いや、五段はあるだろう。段田段。
今まで女が待ち合わせの場所を指定したことはほとんどなかった。
一番最初の待ち合わせは渋谷のモアイ像の前だった。
あの時は確かモアイを女と間違えて話しかけてしまった。
二回目は上野の西郷隆盛像の前だった。
あの時も間違えて西郷どんに話しかけていた。
三回目は鎌倉の大仏の前だった。
今度は無事に間違えずにすんだ。
大仏が女のかげに隠れて全く見えなかったからだ。
それにしても、いったい今日の女はどういうつもりなんだろう。
今まで一度も会ったことのない休日を選ぶなんて。
今時の女には珍しく何かを男に求めるわけでもなく、
わがままを言うでもない音無美紀子だ。違った。おとなしい女なのに。
男が身体を洗ってると、湯船につかっていた女の尻のあたりからプカプカと小さい気泡が浮かんできた。
それを見つめながら男はぼんやり思った。
男にとっては都合のいい女だが、
女にとっては25歳から60年間というのは長すぎたのかもしれない。
今も生きてることじたいが不思議だ。
そろそろ潮時なのだろうか。
だが、男からそれを言い出すのは少しためらわれた。
宍戸錠が移って、頬が膨らんでしまったということは否定できない事実であるし、
男が女をブンブン振り回しすぎてしまったために、
女の三半規管に異常をきたしたことに対する申し訳なさもあった。
女の方からそれを言わせるのは無理だろう・・・。
突然、女が湯船から立ち上がり、こっちを見て微笑んでいる。
お湯が三分の一の量になった。笑ってる場合じゃないだろう。
次に入る男のこと考えろよ。
女の微笑みがやわらかな水の輝きに反射して、やけに新鮮に眩しく感じられた。
やはり、まだ手放したくない。
男は山本工務店と書かれたタオルをそっと女に差しのべた。

***********************************************


「たまにはこんな時間にこういう所で会うのもいいよな」
女はせわしなく山本工務店と書かれたタオルを股ごしにパンパンとはたいてる男の言葉の中に嘘があることを容易に見抜いてる。
今までの時間をすべて男のせいにするほど、女はもう若くはなかった。
男のせいにしなくても若くはなかった。
誰がなんといおうと若くはなかった。
かといってやり直しができない年でもないと自分では思っている。
だが、多分無理だろうと周りの人は思っている。
日曜日の昼間、風呂屋で会いたいと女が言ったのは賭けだった。
毎週、馬に賭けてる分を今日は男に賭けてみた。
男がどんな言い訳をして家を出て来たのかは、
女には関係のないことだった。
しかしとりあえず女の誘いに男が応じたことが、却って女の決心を鈍らせている。
「お湯が少なくなってしまったね」
そう言い放った男の言葉をはずみにして、女はまた湯船につかり、
用意していた言葉を涙に隠してつぶやいてみる。
「これでまた一杯になったわよ」
女は、一瞬男の目に安藤の色が浮かんだのを見逃さなかった。
そこで女の賭けは終わった。
男は今まで佐藤と名乗っていたのに、やっぱり本名は安藤だったことを知った。
女は男の差しのべたタオルで男の背中を洗おうとして、ふと呟いた。
「もう泡ないわ。」
ボディーソープを追加しようとした女だったが、何を勘違いしたのか男はそのまま風呂場から立ち去った。
女は慌てて追いかけようとしたが、足がもつれて転倒した。
男は振り返ることもなくそのまま脱衣所まで進み、念願だったフルーツ牛乳を裸で腰に手を当てながら旨そうに飲んでいた。
ゴクゴクゴクゴクと・・・。



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いいのか。本当に。これで。









2005年04月19日(火) いつからショートショート週間になったんげだんぺい

丹下段平にしようか、丹下キヨ子にしようか正直ギリギリまで迷いました。こんばんは。あゆです。

なんか私のせいでショートショート週間が始まったようだ。
ゆみなは私の思いつきのショートショートを見事なまでにいれぎゅりゃテイストに味付けしてくれ、るるはショートショート初挑戦という暴挙にでた。
暴挙かよ。

週間が始まったといっても、もう私にはネタがない。
そこでだ。

昔書いた作品を
またゆみなとるるにいれぎゅりゃ!テイストにしてもらおうぢゃねえかと
思いついたわけである。
たった今。

そうしたら私は手をぬけるし、
ゆみなは明日のネタができるし、
るるもこの作品を嫁姑バージョンにしてしまうとか
そんなこともできちゃって
一石二鳥どころか一石三丁目ではないかっ。

ね、これいいでしょ。
と、二人の了承もなくおっぱじめてみる。
では原型を、どうぞ。
これは同じ場面を男女それぞれの立場にたって書いたものだが、実は自分では一番気に入ってるものだ。
それが明日からどういうふうになるのかとっても楽しみだにゃんにゃん。
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「静心なく花の散るらむ」


どういうつもりで日曜日にこんなところに呼び出したんだ。
男は心の中でつぶやいた。
そして煙草に火をつけるついでに、隣に座っている女の顔を伺ってみる。
今まで女が待ち合わせの場所を指定したことなどほとんどなかった。
しかも、今まで一度も会ったことのない休日を選ぶなんて。
今時の女には珍しく何かを男に求めるわけでもなく、
わがままを言うでもない、おとなしい女だ。
男が吐いたけむりの向こうを
ひとひらふたひらと桜の花びらが舞い降りて行く。
それを見つめながら男はぼんやり思った。
男にとっては都合のいい女だが、
女にとって25才からの6年間というのは長すぎたのかもしれない。
そろそろ潮時なのだろうか。
だが、男からそれを言い出すのは少しためらわれた。
情が移っているということは否定できない事実であるし、
男が女を振りまわしてきたという申し訳なさもあった。
女の方からそれを言わせるのは無理だろう・・・。
突然、女が立ち上がりこっちを見て微笑んでいる。
やわらかな陽光を受けて、
見慣れているはずの女の顔がやけに新鮮に眩しく感じられた。
やはり、まだ手放したくない。
男は煙草を投げ捨てた手を女に差しのべた。

***********************************************

「たまには、こんな時間にこういう所で会うのもいいね」
女は、落ちつきなく煙草を吸うそのしぐさで
男の言葉の中に嘘があることを容易に見ぬいている。
今までの時間をすべて男のせいにするほど、女はもう若くはなかった。
かと言ってやり直しができない年でもない。
日曜日の昼間、公園で会いたいと女が言ったのは賭けだった。
男がどんな言い訳をして家を出て来たのかは、
女には関係のないことだった。
しかし取敢えず女の誘いに男が応じたことが、
却って女の決心を鈍らせている。
「桜ももう終りだね」
男の言葉をはずみにして女は立ち上がり、
用意していた言葉を涙を隠してつぶやいてみる。
「私達ももう終りね」
女は、一瞬男の目に安堵の色が浮かんだのを見逃さなかった。
そこで女の賭けは終った。
「さよなら、もう会わないわ」
女は男の差しのべた手に優しくふれたあと、男を背にして歩き始める。
春の日差しの中、散り始めた桜をいとおしむようにゆっくりとゆっくりと・・・


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たのんだぜ、ゆみな、るるっ!






2005年04月18日(月) ショートショート週間だうのちゃんでーす♪

こんばんは、るるです。
あゆがショートショートを書き、ゆみながそれを受けて股掻きました。
はっ!また書きましたでした。
ゆみなも言っているように、あゆは以前HPでショートショートを書いていました。
ワタクシもファンの一人として、読んでおりました。
ゆみなも、やはり自分のHPでショートショートを書いていました。
ポエムも書いていました。
ええ、ワタクシはゆみなの作品も好きで、やはり読んでおりました。
そんなワタクシはと言えば、時々伸びることはあっても常にショートヘアを通してきました。
今もつくしんぼのような頭です。
ショート違いでした。
当時、ワタクシは自分のHPで子育て中の毎日を日記に書いていました。
かけがえのない日々を記録しておきたいという思いからでした。
ショートショートを書くあゆ、ポエムを書くゆみな、子育て日記を書くワタクシ、
この3人が集まってできたのが、こんなサイトです。
どんなと言われたら、ごらんの通りと言うしかありません。
そんなわけで、ワタクシも意を決して今日はショートショートを書こうと思います。
どんなわけだと言われたら、特に理由はないとしかありません。
感化されただけです。
ま、ワタクシの場合、リレー小説を泣きながら書いた経験しかないので、今日は号泣しながら書くことになると思いますが、しばしお付き合いの程お願いいたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

              ふれあい

マスカラを塗り、チークを塗り、グロスを丁寧にひいたところで、電車は目的の駅に着いた。
時間配分ピッタリだ。有希は満足した。
耳にはMP3から流れる英会話の教材しか聞こえない。

満員電車で通勤するなんてゴメンだ。
上司に気を使うのもゴメンだ。
だからフリーで仕事をしている。いつかは有名デザイナーとして海外で活躍したい、そんな野望をもっているが
いまのところはチャンスが巡ってこないので、ショップの店員をしている。
バイトと言ったほうが正しいのだろうが、目的もなくお小遣い稼ぎにバイトをしている人と一緒にしてほしくないので、
有希は「フリーで仕事をしている」と言うことにしている。
仕事は大しておもしろくもないが、他人に干渉しない店長と黙ってよく働くバイトの子のおかげで居心地は悪くない。
立地がいいおかげで、特別努力しなくても売上はそこそこだし、お給料もまぁまぁだ。
何より自分の好きなようにディスプレイしたり、客にすすめたりできるのがいい。
自分の感性を仕事に生かしてるって感じ?クリエイティブって感じ?
店長たちと、仕事のあとに付き合う必要がないのも好都合だ。

就職して職場のグチを言ってばかりの友人とは自然と疎遠になった。
結婚して子育てに追われている友人とは、会う気もしない。
子どもの学校の話や、しつけの話、旦那のグチにつきあわされるのはまっぴらだ。
なんで、みんな自分を大事にしないんだろう。有希は心底不思議だった。
一度きりの人生なんだから、自分の好きなように生きればいいのに。
なんで我慢なんかするんだろう。

少子化?関係ない。私一人生きていくぐらいのスペースはあるだろう。
誰にも迷惑かけてないし、私は自立している。
一人暮らしをしているマンションは、会社経営をしている父親が税金対策に買ってくれたものだけれど
一人娘の身を案じての親心を尊重してあげるのも、孝行のひとつだ。

恋も30を過ぎてからは、駆け引きするのも面倒くさくなった。
どうせ傷ついたり傷つけたりするだけのこと。
だいたい「結婚して」と言われるんじゃないかとビクビクしている男ばかりで、バカらしくなる。
こっちは、結婚なんてしたくもないのに。

女友達も信用できない。上辺だけ仲良くしてつるんでるなんて、小学生時代で十分だ。
ショップに買い物にくる女性客が、バカに見えて仕方がない。
なんでみんなと同じ格好をしたがるんだろう。
なんで自分が着る服を買うのに他人に相談するんだろう。
夫にも彼氏にも友達にも頼らないで、私は自分でなんでも決断してなんでも一人でやっていける「自立した女」なんだ。
そう有希は思っていた。

有希は小さい頃から一人でなんでもやってきた。
忙しい父に愛想をつかしたのか、母が家を出て行ってからは、本格的に一人だった。
一家団欒?なにそれ、の世界だ。
ごはんは一人で食べるもの。違うの?
食事のマナー?なんのため?誰も教えてくれなかった。
一人でおなかいっぱいになるために食べるのに、マナーもへったくれもない。
箸が上手に使えなくて困ったことは一度もない。
誰かに迷惑かけたこともないはずだ。
栄養はサプリメントでカンペキに摂れている。

一人暮らしを始めて何年になるだろう。
引越しだって一人で全部やったのだ。
パソコンで業者を調べて予約をして、家具類もすべてネットで購入し取り付けてもらった。
インフルエンザにかかった時だって、病院を検索して受診し、ネットスーパーでレトルトのおかゆやスポーツドリンクを注文して配達してもらった。
仕事も自分で探した。今までに人間関係が原因で2回職場を変わったけれど今の職場はけっこう長い。
貯金も少しずつしている。このマンションに住み続けるにしても、一人で生きていくためには備えが必要だ。
年金だってきちんと払ってる。
掃除も洗濯もするし、たまには料理もする。
自己管理がちゃんとできていること、これも「自立」の証拠だ。
何も不便なことはない。何も我慢することもない。
誰も頼りにしないかわりに、誰にも頼られないで済む。
有希は満足していた。



その日、フリーの仕事から帰ると一通のメールが届いていた。
父の会社の弁護士からだった。
訝しく思いながら読み進むうちに、有希は全身から血の気が引いていく感覚に襲われた。

父親の経営する会社が不渡りを出して倒産し、父親は全ての財産を失い自己破産した。
有希の住んでいるマンションも当然のことながら手放した。
じきに関係者が立ち退きを求めにいくだろう。
父親の消息は不明。

そんなことが無機質な言葉で連ねられていた。

どういうことよ、これ。。




ドンドンドンドンッ




ドアを荒っぽくノックする音で我に返った。
ドアチェーンを外すと、数人の男たちが何か大きな声で言いながら入ってきて
家具や液晶テレビ、パソコンにまで「差し押さえ」の紙を貼りだした。

「ちょっと待って!なんなんですか!」
「この部屋の所有権が移りました。今すぐ出て行ってください。」
「出て行けって言われても、、、」
「誰かいるでしょう?友達でも誰でも。」


有希はそう言われてはじめて、誰も思い当たらない自分に愕然とした。
男たちが冷酷に動く様子をまるで他人事のように見つめながら、有希は心の中で力なく繰り返していた。



「誰か、、、誰か、、、、、、」


   −了ー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最後のシーンのBGMは、中村雅俊の「ふれあい」でお願いします。
「ひーとーはみなーー、ひとりではーーー、いーきーてーゆーーけなーいもーのだーかーらーー」






2005年04月17日(日) 自信喪失のだじろう。ひろでも可

こんばんわ。ゆみなです。
あゆが久々にショートショートを書いた。最近の『いれぎゅりゃ!』の読者には轟二郎かもしれないが、
あ、違った。驚きかもしれないが、実はあゆにはそういう才能があったのだ。
そういうって、どういう?って聞かれたら、ああいうと言うしかないのだが、ふと閃きですぐに小説が書ける文学的才能があるのである。
以前は自分のHPで短編を数多く書いていた。
恋愛ものあり、ホラーものあり、モハメッドアリ、クロードチアリ、壁に耳アリ、多彩だった。
私はあゆの小説のファンで、次の作品を心待ちにしていた。
しかし、そこは飽き性のあゆのこと。いつしか書かなくなってしまい、とても残念に思っていたのだ。
私にはそういう才能がないので、そういうってどういう?って聞かれたら、こういうと言うしかないのだが、
小説や背中や恥など何でも書けるあゆが羨ましかった。
何度か真似て挑戦したことがあったが、どうもイマイチで完全にやめてしまったのである。

でも、今日は書く。
思いきって書いてみる。
それも昨日の『記憶』の続編だ。
いや、いくらなんでも続編というのは奥がましい。


あゆに殴られそうだ。


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『胃液』



「お姉さん、失恋でもしたの?」
それは安っぽいナンパみたいな声のかけられ方だった。
よくみると、ほんとに安めぐみだった。

               完


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ああ、ダメだダメだ。ショートショートにもほどがある。
それに胃液とまったく関係ないじゃないか。
こんなんじゃとても短編作家とは呼べない。
いつから短編作家になったのか分からないが。
もう少し書いてみよう。


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『胃液』



「お姉さん、失恋でもしたの?」
それは安っぽいナンパみたいな声のかけられ方だった。
よくみると、ほんとに安めぐみだった。
と思ったら、安めぐみ似のオカマだ。

その声にはっとして時計を見たら止まっている。
よくみると、マジックで書いた時計だった。

そうだった・・・
昨夜、あまりの寂しさに自分の足首に時計を書いたのだった。
道行く人々は、足首を見る不自然な姿の私を一瞥していくだけだ。
なかには軽蔑してる人もいる。キャベツを持ってる人もいた。ただの主婦だった。

安めぐみ似のオカマ、略して安カマは心配そうな顔をしながら又も同じ質問をぶつけてきた。
「お姉さん、失恋でもしたの?」
私は返答に困りモジモジしていると今度は
「お姉さん、おしっこしたいの?」と聞いてきた。
”おめえは「モジモジ=おしっこ」しかないのか、じゃあ「モジモジ君=おしっこ君」なのか!”という長いセリフをグッと飲みこむと急に胃の辺りがムカムカしてきた。
あ、まただ。
またいつもの癖が出てしまった。
言いたい言葉を抑えると胃液が出てしまう無くて七癖の一つ、かの有名な胃液癖だ。
あとの六つは酒癖と寝癖と盗癖と怠け癖と女癖と口臭ぇだ。

胸の辺りを撫でながら、さりげなく安カマの胸を見ると、私よりはるかに大きい。
どことなく自慢げにさえ見える。
安カマは背中をさすってくれながら「お姉さん、我慢することないのよ」と優しく笑みを浮かべながら言ってくれるのだが、
その「お姉さん」と呼びかける言葉にまた胃が反応して新たなムカつきが襲ってきた。
言わなきゃ。ちゃんと言わなきゃ。
自分でも分かっているのだが、どうしても口にすることが出来ない。
「遠慮しないで吐いてしまいなさいよ」
そうなのだ。
ここで全てを吐いてしまえば、このムカつきも収まるだろう。

勇気を出して私は吐く決心をした。

「あの・・・」
「なあに。お姉さん」
「ですから、あの・・・」
「ん?」
「実は私・・・お姉さんじゃないんです。」
「え?」







「私もオカマなんです。」

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ああ、ダメだダメだ。
だからなんだっていうんだ。
なんのオチもないではないか。
いやそれ以前に起承転結がまるで無い。第一自分で何を書きたいのかが分かっていない。
こんなんじゃ直木賞作家とは呼べないではないか。

やはり私にはそういう才能がないのが分かった。
そういうってどういう?って聞かれると、うるせえな、そろそろ気づけよと答えるしかないのだが。
もう二度とショートショートに手を染めることはないだろう。

あゆ。次の作品を是非また読ませてくれ。





2005年04月16日(土) 突然ですがびっくりしないでねづじんぱち

るる、お誕生日おめでとう。40代になったからって、別にアホなことを書いたりできなくなるわけじゃないし、何も変わらないでしょ?
ただ、るるが千昌夫と同い年とは思いませんでした。
こんばんは。あゆです。


ところで最近サボり気味の私だが、ネタがないにも甚だしいのだ。
ほんとに何もない。パチもいよいよ辞めてしまったし、
週末はウチでひっそりと隠遁生活を送っている。
また今回もいれぎゅりゃ!をサボってしまおうか....。
そんな悪魔の囁きが私を襲う。
でもダメ。サボり王の座はるるのもの。
それに何か書かなきゃゆみなに踏み潰される。
そこで苦肉の策として
昔書いていたショートショートでも書こうかな...なんて
お茶目な気分になってしまった。
そんなわけで今日は笑いのないいれぎゅりゃ!である。
相変わらずの駄作だが、おつきあいを。
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記憶


「おねえさん失恋でもしたの?」
それは安っぽいナンパみたいな声のかけられ方だった。
その声にはっとして時計を見た。4時間もここにいたんだ...。

私は修一を待っていた。
もうすぐつきあい始めて1年。週末には隣にいるのがあたりまえの関係になっていた。
そんな修一から昨日メールが届いた。

もうオレたち別れたほうがいいと思うんだ。

ほんの数日前に普段どおりに時間を過ごした私にとって
あまりにも突然で、なぜ?って思ったけれど...
取り乱したり泣き喚いたりしたくなくはなかった。
私は精一杯平静を装ってメールを返した。


最後に一度だけ会ってくれる?


だけど修一は来なかった。
4時間の間、私はずっと修一の顔を思い出そうとしていた。

私は今までつきあってきた男の顔を思い出すことができない。
32になる私がつきあった男は4人。別に男の数が多すぎて思い出せないというわけでもない。
それにつきあっている最中からそうだったのだから。
もちろん会っているときは男の顔をマジマジと見ているし、
それぞれの男のふとした瞬間の「あ、今の顔好き」と思う感情も持ち合わせていた。
だけど、ありきたりの恋人たちの時間を過ごした後、
「じゃあまたね」と別れた途端、いくら男の顔を思い浮かべようとしても
背格好や髪型といった、いわゆる輪郭のようなものは思い出せるのだが、
肝心の顔立ちはぼんやりとしか浮かんでこないのだ。
そんな男たちとの別れはふったりふられたりだったけれど
別段悲しいとか傷ついたとかそんな感情は生まれてこなかった。

だけど今日は、見知らぬ男の無神経な一言で
涙があふれてきてしまった。

「あ、泣いちゃった」

私は「ばかみたい」と言うのと同時に顔を上げて声の主を見た。
制服を着た男の子がそこに立っていた。
彼は少し悲しそうな表情をして何かを私に言いかけた。
次の瞬間、私は走り出した。
言いかけた言葉を聞くともっともっと涙が流れそうな気がしたから。




「泣いちゃえよ」
泣きたいのに泣けない自分にいらだっていた。
そんな時にあいつがかけてくれた言葉に
私は初めて人前で泣いた。
女友達の裏切りだったのか、
一生懸命がんばったのに報われなかったことが悔しかったのか....。
理由はもう覚えていない。
中学生だった私が初めて好きになったあいつ。
高校に入ってからはもう二度と会うことのなかったあいつの顔を
私は走りながらはっきり思い出していた。
そしてぶっきらぼうな言い方だったけれど聞いた瞬間にあいつのことを好きになってしまった言葉を。
「素直になれよな」



私は、立ち止まりバッグから携帯を取り出した。


もしもし、修一?あのね...わたし...
-了-

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久々に書くと照れくせえな。




2005年04月15日(金) 夫婦ぜんざいついちろう

こんにちは、るるです。
ワタクシ、先日、誕生日を迎えました。
長男の中学の入学式と重なり、また仕事もあったので、バタバタとしたまま40歳になってしまいました。
ちなみに、ボビーと同じ誕生日です。千昌夫も同じです。
コメントのしようがありません。

さて、前回森夫妻について書きましたが、今日はその続編です。
反響があったので、調子にのってます。
でも、続編というより、ただのワイドショーネタです。
ワイドショーって、実はあまり見ないんですが、だってあのコメンテーターっていうのが、なんかね、理解できないんですよ。
隣人に大音量でいやがらせをしつづけた主婦が逮捕されたって話、あれについて
なんとかという女性コメンテーターが
「こうなるまえに話し合いができなかったんでしょうか」
みたいなこと言ってたんですよ。
ご近所のひとみんなで地域をよくしていこうという努力が大事だ、とかね。
ごもっともです。
じゃ、あなた、あそこに住んだら?
と、一人テレビに向かって、正確に言うとテレビの中のコメンテーターに向かってワタクシ言ってしまいました。
ワタクシ、コメンテーターをコメントしています。

それから、ピーコのファッションチェックね。
大抵の場合、ケチョンケチョンに言われます。
いいじゃないの、好きな格好して自分が気持ちいいなら、とやはりワタクシはテレビのピーコに向かって言ってしまいます。
ピーコの家族なら、いいですよ。
あなた、その格好はおかしいと思うわよ、と母親(なのか?)の視点でアドバイスするのはアリでしょう。
でも他人ですし、買い物してる普通の人ですし。
いや、あえてピーコが突っ込みやすい人を選んでいるとしか思えないのですが。
あれなら素敵な人を選んで、「この方はこういうところがオシャレですね」って誉めてるのを聞くほうがずっと気持ちいいと思うんですけど。

ま、そんなことはどうでもいいです。
そんなわけで、あまりワイドショーは見ないのですが、
渡辺まりなちゃんとネプチューンの名倉さんの婚約のニュースは
お母さん、ほほえましく思いましたよ。
産んでませんけど、どっちも。
まりなちゃんを選んだ名倉さんはお目が高いなーと思ったり、
まりなちゃんが選んだんだから名倉さんは良い人なんだろうなーと思ったり。
ワタクシ、可愛くておりこうな感じがするまりなちゃんが好きなので、そんなふうに思ったわけですが、
芸能界に限らず、夫婦や恋人同士って、連れ添う相手を見てその人に対する考えが
改まったりするものですよね。
いわゆる、あげまんとかさげまんとか、ま、そんな言葉もありますけど
夫婦はやっぱり似た者同士だったりするんじゃないかと。
どこか共通するところがあるから惹かれあうんでしょうし、
違う部分については、尊重しあえるものなんでしょうね。

ちなみにワタクシとパパは、付き合い始めて半年で結婚を決めましたが
当時、お互いに
「僕はお目が高い」「私のほうこそお目が高い」と言っておりました。おほほ。
自分と相手を同時に褒め上げる、高度なテクニックでございます。
そんなおめでたいところが似ているのだと思います。

まりなちゃんと名倉さんの末永いお幸せを勝手にお祈りしております。





2005年04月11日(月) 当ててみたいな、1000万だひさこ

亜麻色の〜長い髪が〜君をや〜さしく包む〜〜〜♪
こんばんわ。ゆみなです。
歌に深い意味はありません。ただ歌ってみたかっただけです。
でも亜麻色がどんな色なのか分かりません。尼色とは違うんですよね。屁色とも違いますよね。

さて、
やっとあゆが書いてくれた。
娘さんが家出してから、あ、違います。出家してから、あ、これも違いました。
何度メールしても返信がなかったので、もしかしたら追いかけて岡山まで行ってしまったのかと思っちゃいましたよ。
「追いかけて岡山」
なんかそんな歌、なかったっけ?
あ、それは「すくらだじゅんこ」の「追いかけて横浜」でしたね。
それにしても「追いかけて横浜」って、まったく意味が分かりませんね。
「老いかけて横浜」の方が分かりやすいような気がするんですが。

話がずれてしまったけど、何の話をしてたんだっけ?
あ、そうそう。あゆが音信不通だったって話でしたね。
でももうそれはどうでもいいです。大したことではないので。

ところで、るるの日記読みました?
久々に大反響でしたね。ええ、たった二名ほどですが。
でもね、きっと掲示板やゲスブには書かなかったけど、「うんうん」と頷いた人はもっといると思うんですよ。
多分3人はいるんじゃないかと。
るるはほんと偉いですよね。
家庭の中で自分の役割をちゃんと認識して、それを果たしていますものね。
それにしてもびっくりです。
まさか、あのるるが家の中で、ウーパールーパーだったなんて。
あ、違いましたか?
ゲーリークーパーだっけ?
ま、なんでもいいんですけど、そうやって各々が自分の位置を互いに認め合い、尊重しあってこそ、家族という一つの社会が成り立っていくんでしょうね。

それに比べて我が家はどうでしょう。
我が家で「お父さん」と呼ぶ人は、ダンナだけなんですよ。
自分で自分のことを「お父さんはね、」と言うんですが、未だかつて誰一人ダンナのことを「お父さん」と呼んだことはないんです。
娘たちは「パパ」ですし、息子は呼びもしないし、私は「ねえ」とか「ちょっと」とか「あんた」とか「○○ちゃん」とか、そんな感じですからね。
今ではメールが来るとこう書いてあります。

「二階に上がってくるとき、うーろん茶お願いします。誰も呼ばないお父さんより」

情けないです。
でも、それだけじゃないんです。
聞くも涙語るも涙。ここから先はハンカチをご用意してお読みください。
ウチのダンナ、しょっちゅう歯に物が挟むので、爪楊枝なしでは生きていけないんです。
ところが、ここんところ爪楊枝切らしてたんですよ。
買わなきゃ買わなきゃと思いながら、いっつも忘れてたんですね。
そしたら先日、どうしたと思います。
「ちょっと包丁貸してくれる?」と言うんで「どうして?」と聞くと、
この割り箸削るから。って・・・
ああ、悲しいですね。
一家の大黒柱が自分で割り箸削って、爪楊枝を作ろうなんて。
ええ、貸しましたけどね。「名案だね」とおだてましたけどね。

あ、そういえば一昨日、競馬で1000万馬券が出たの知ってます?
1000万ですよ。1000万。100円が1000万になるんですよ。
もうびっくりですね。羨ましいったらありゃしない。
私も一度でいいから、そういう馬券を当ててみたいですよ。
もし当たったら何に使うかって?

そりゃ決まってますよ。



爪楊枝を買います。





2005年04月10日(日) ひさしぶりんごすたー

いやあ。まさか自分がこんなにサボるとはお釈迦様でも気づくめえ。気づかれたら怖いけど。こんばんは。あゆです。

まず、るるとゆみなにすまん。
そして、読者のみなさんにすみません。
今や読者はるるとゆみな二人だけかもしれないが。

サボったのには、実は深いワキゲがありそうでない。
冬でも剃らなくてもいいくらいなんですよ。って本物のワキゲの話かいっ。
脇野房子かいっ。

娘が我が家を出てって早一週間。
どこでどうしているのやら。家出かよ。

昨日そんな娘から電話があった。
「んー。何も用事はないんだけど」
ははぁぁぁん。おばあちゃんちに居候しているとはいえ、やっぱ寂しいんだな。と思っていたら
「りな(次女)に代わって」と言うではないか。

次女に代わると
「うん。見てる。....わかった。しとくよ。」


何かと思えば



クレヨンしんちゃんの映画版を録画しておけ

ということだったらしい。

離れても妹をリモコン扱いかいっ。
しかもクレヨンしんちゃんかいっ。

長女の用件はそれだけだった。
いいんだけどね。元気でやってるなら。


入学式の前日に扁桃腺を腫らして熱を出したと
ウチの母からメールが来たのが先週の木曜日だった。

心配性のウチの母はそれから何度となく娘の様子をメールしてくれた。

熱が下がりました。

熱がまた上がりました。

熱はあるけど元気だから安心して。


入学式当日には

今朝は熱も下がって元気に学校に行きました。


この冬に自分専用に買った携帯で、慣れない手つきでメールを打ってくれているのかと思うと、本当に孫を心配し、その孫を心配する娘を心配してくれているのだなと思うと母に感謝である。

その母、ずっと以前にもこのいれぎゅりゃ!に登場させたと思うが、
かなりお茶目である。

凹凸のないカメラを前後逆に持ち、自分が写す方なのにフラッシュをまともに浴びてしまったり、
左右違う柄の靴下を履いて出かけてしまったりと
エピソードには事欠かない。

先日、帰省したときも
いきなり思いついたように言った。
「あの人だれじゃったかなあ」

じゃったかなあと言われても何の話もしていないのにいきなり言われても
誰のことを言ってるのかさっぱりわからない。

「それって芸能人?」
私が聞くと
「そうそう。えっと...女の子二人で出る」

女の子二人で出るっつっても
三倉姉妹のことか、叶姉妹のことか、こまどり姉妹のことか
さっぱりわからない。

「歌手?」

「違う。ああ、思い出した。碁の人じゃった」

「碁?」

申し訳ないが私は囲碁の世界には暗い。

「そんなに有名な二人組の女流碁士がいるの?私知らんわ」

と言うと












「白と黒の....ほれ」

あんた、それ



















オセロのことでしょうか。


「ああ、そうじゃったそうじゃった。」

「...........。で、そのオセロの人がどうしたん?」


「どうもせんよ。ただ思い出したかっただけ。」

........................。

長生きしてください。愛しいお母さん。




2005年04月04日(月) 春は早苗の季節ですくらだじゅんこ。

今までもそうですが、例年の30倍の花粉が飛ぶと言われた今年も、まったく花粉症の症状が出ないるるです。
そんなワタクシは、ゆみな以下?

いくら秋田出身だからといって、そこまで訛らないだろう。
というタイトルに関するツッコミは喜んでお受けします。

あゆのお嬢さんが、家を出たとのこと。
さぞかし、あゆ家では寂しい思いをしていることでしょう。
残り物のパンを入手する術を失って。
あ、違いますね。

ゆみなのお嬢さんも、間もなく家を出るとのこと。
さぞかし、ゆみなは落胆することでしょう。
借金する先を失って。
あ、これも違いますね。

ほんとに、家族っていうのは大事ですよね。
森進一と森昌子。これから目が離せません。
目が離れたら、ロンパリになってしまいます。

あ、いえね、森家とうち、ちょっと似てるじゃありませんか。
男の子3人の家庭で、ずっと家庭にいて家事育児に専念してきたお母さんが
ちょっと仕事復帰したあたりから不協和音が鳴り響きはじめて、、

って、うちも不協和音ってわけじゃないんですけどね。

あ、なんか慌ててますか、ワタクシ。

いえね、なんとなく理解できる部分もあるんですよ。
男の人と女の人って、家族とか家庭についての考え方が微妙に違うんじゃないかと思うんですよね。

ワタクシは、家族はチームだと思うんですよ。
同じ目標にむかってがんばるチームだと。
で、大抵の場合は主に外で働くお父さんが攻撃選手で、主に家庭にいるお母さんがディフェンスっていうの?守備の選手ってかんじ?
でもねー、攻撃の人だって守りにまわることもあれば、チャンスがあれば守備の人が攻めてもいいわけじゃない?
チームとして良い方向に行くのなら、お互いにフォローしあっていいわけじゃない?
得点決める人が偉いわけでもないし、ゴール割られちゃったからといって守備が悪かったわけでもないでしょ。
チームプレーなんだから。
得点できたのは、守りが堅かったからかもしれないし、
ゴール割られたって、それにも増して得点できてれば負けないわけだし。
声かけあって、良いプレーを認め合って、それでいいはずだと思うんだけど、
「お前は守備だけやってればいいんだよ」みたいなね。
そういうのは、ヤル気がなくなるんじゃないかと。

あ、ワタクシ、森進一さんとお話したわけじゃないのでわかりませんが、
勝手に、みといせいこの話を脳内変換してるだけかもしれませんが、
さらには、うちのパパとリンクさせてるのかもしれませんが、
なんかねーー、ちょっちゅねーーーって感じです。

ワタクシは、ゴールキーパーぐらいの気持ちでいるんですよ。
こうね、ゴールは守るぜ!ってなもんですよ。
で、攻撃選手に後ろから、ゲキを飛ばしたりなんかしながら
チャンスがあれば、前にも出ちゃうぐらいの気持ちでいますのよ。

でも、なんか、あんまり前に出ようとすると、
「お前、GKだろ?」
みたいなこと言われちゃうわけですよね。
ひどい場合は「おまえ、マネージャーだろ?」みたいなね。

これはおもしろくない。

でも、おもしろくないからと言って、ふてくされてたらゴールはボロボロになってしまうし、勝手に「やーめた」といって他の選手ひきつれて退場しちゃったら
そのチームは機能しなくなるわけで、、
一度、円陣を組んで、チームワークを立て直して、
同じ目標にむかって、爽やかな汗を流そうじゃないですか。

って、誰に言ってるんでしょうね。

ま、どうでもいいって言えばどうでもいいんですけど。
昌子さんには、思いとどまってほしいものです。

あ、うちは、しょっちゅう円陣組んで、目標の確認をしていますので
心配ゴム用です。

そんなわけで、あゆ、チームの一人が離れたところへ武者修行に行ったのだから、
力をつけて帰ってくる日を楽しみに、トレーニングに励んでください。









2005年04月03日(日) 春は旅立ちの季節くもはじめ

テレビに花粉症の猿が出ていたのを見て、今年も罹らなかった私は
もしかして猿以下?と、ちょっと落ち込んでるゆみなです。こんばんわ。

あゆの娘さんが岡山に行った。
さっき、あゆから
「娘を送ってきた。がらーんとした部屋を見たら泣けてきたぜ」
というメールが届いた。
てっきり、留守中泥棒に入られて家財道具一式、盗まれたのかと思ったら、そういう意味ではなかった。
では、娘に一式持って行かれたのかと思ったら、そういうことでもなさそうだった。
じゃぁ、娘さん一人いなくなって、部屋ががらーんとするくらいだから、相当でかい娘さんだったのかと思ったが、そういうことでもないらしい。
って、どこまで引っ張れば気がすむのか。私は。

だけどなんだね、子供が家を出る日というのはいつか必ず訪れるものなんだよな。
幼稚園に行ったりコンビニに行ったりと、子供というのはしょっちゅう家を出ている。
あ、そういうことではないですね。
大学だったり就職だったり結婚だったりで、いつか自立していくものだ。
それが普通だし、またそうでなければならないとも思う。

ウチの長女も、いよいよ来月、一人暮らしをするらしい。
前々から「一度は外に出て自活しなさい」と言っていたのだが、やはりいざ出て行くとなると寂しいものだ。
寂しいだけじゃなく辛い。
辛いだけじゃなくヒヤヒヤしている。
以前借りていた10万円を今すぐ返せ、と言われそうだからだ。
忘れてくれていればいいのだが、まだ痴呆の気はないようだ。寧ろ私の方が危ない。
いっそ私が痴呆のふりをするという手が残されているが、そうなると病院に入れられる恐れがあるので、その考えは捨てた。
「ママの別人格が金を借りたのだ」としらばっくれる手もないわけじゃないが、その手は何度も使っているので最近は誰も信用しなくなった。
最終的には、用意していた金を猫が食べたというしかないだろう。
ま、そんなこんなで子供が家を出るというのは親にとって、大変な痛手であるのだ。


あゆはしばらくの間、娘さんがいなくなった部屋を見るたびに悲しくなるに違いない。
ましてや、そこに食べかすや鼻毛などが落ちていたら、ますます娘のことを思い出してしまうだろう。
そういう時は、誰に遠慮することなく、食べかすを食べればいいよ。

あゆ。頑張れ!
娘さんも頑張ってる。






2005年04月01日(金) 明日娘が旅立ちますがいきん

相変わらずゆみなもるるもバカですね。私はどうしてもこの二人の「バカの壁」を越えられません。こんばんは。あゆです。


今更題名なんか見てる人少ないと思うけど
明日長女を岡山に送って行く。
4月から晴れて専門学校生だ。

大阪より岡山が好き♪といって岡山の専門学校に行くことにしたのだ。

もう岡山弁は万全だし、
見た目もブスが多いことで有名な岡山の街になんなく溶け込めるだろう。
その辺りは全く心配はない。

心配なのは
わしが寂しくなって毎日泣いてしまうのではないかということなのだ。

まだ今の段階では実感はわいてこない。
くるわけねえよな。目の前にいるし。

だけど、ずっと一緒に暮らしていた家族がいなくなると思うと
泣けてくるぜ。

大きくなったよなあ。横に。
大人になったよなあ。ってか考え方とかがもうおばはんの領域だし。

これから3年。頑張れるんだろうか。
ウチの実家で暮らすので1人暮らしではないのだけど
それはそれでおじいちゃんやおばあちゃんと問題なく暮らせるのかなとか
友達100人できるかなとか
またパン屋で働くんだろうかとか
余ったパンを岡山から送ってくれるんだろうかとか
ブッサイクなおたくと恋愛したりするんだろうかとか
色々心配なわけだ。

母親としては。

今「母親」と書いて久しぶりに自分が人の親であることに気づいた。

こんな母親の思いも知らずに
(何度も書いたかもしれないが)
赤ん坊の頃はベビーカーの広告に出たくらい
ほんとおおおおに可愛かった当の娘は、
今履いてるパンツがはちきれて内股のところの縫い目が裂けていると間抜け面をして大笑いしている。
裾のほつれた制服で3日も平気で電車通学をしたり、
ジャージや紙袋が似合う女になってしまったりしたのは
やっぱり私のせいだろうか。
今になって制服のボタンくらいつけてやればよかったのになと思う。
ボタンも取れてたのかよ。

昨日は私の友達が送別会を開いてくれた。
とても美味しい串カツ屋さんに娘を連れて行ってくれた。
「おかあさん、いつも飲みに行ってこんな美味しいもの食べてたんだ」
娘はつぶやいた。

世の中には回らない寿司や、チャーシューの入ったラーメンや、国産牛の焼肉だってあるんだよ。
これからおじいちゃんやおばあちゃんにしっかり食べさせてもらいなさい。
破れていない洋服も着させてもらいなさい。

娘よ。まともになれる最後のチャンスだ。
がんばってくれ。








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