即興詩。即ち書きだめ。
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とまらない とまらない とまら
匿名の詩人 背筋を伸ばして善悪を語る
ころしあい などというものに正義は無い ましてや誠意などあるはずが無い
とまらない とまらな
嗚呼この匂い どこぞの団地で母さんが 手を引いてくれた白い花
名前を訊く声が震えた
とまらない
あれからずっと 激流の中にいる
止まらない 留まらない とま
* * * *
唇から自信なさげに零 れ落ちる君の曖昧な罵 詈雑言を聞かぬ振りし て僕は机の上に置かれ た花束と会話していた (ような気がする)。
るらら るらら 愛 とか 簡単に 言うな
るらら
世界なんてあまりに不 完全で僕はと言えば泣 きそうなほど髪の毛を 振り乱して走ってみた りもするのだけど やっぱ り
るらら
君のお味噌汁の匂いには 自殺願望の強いワカモノだって尻ごみすると思うんだ
るらら るらら
るらら
ら
* * * *
甲高い声で 少女が自己主張 あたしの人生 あたしが決める
らしい
もう少し 可愛い顔で笑ってご覧 そうしたら良いものあげる から
黒い背広の ひょろりとした男性に 背中を見せては いけないよ
足を曲げずに歩きなさい しゃなり しゃなり
ところで不如帰って どういう風に鳴くのだっけ この頃飛行機が頭の中に やたら纏わりついて不機嫌さ
あ、
お天気雨。
* * * * *
君は 僕の 涙もろさ を 知ってる から 僕は 決して 君の 前では 泣かない
手紙にも書かない 電話でも言わない
君が それに 気づくとしたら それは この 詩、 に よって だけだ
僕はほんとは寂しい 僕はほんとは悲しい 僕はほんとは苦しい 僕はほんとは君の事、
* * * * *
みどりいろの こどもが みすえた さきを しっているのかい
うれい を ふくんだ ように おもえた だけさ
じっさい なにも かわっちゃいない
ひとみが ただ あんのんとまばたきするだけ
トランクに 詰める 詰める
(人ごみに埋もれた愛してる を
池袋の長いエスカレーターを 迷路のような地下街を まるで反転したマクドナルドを
(かすかに香るワックス を
広告に紛れた重要書類を 4階で左に曲がる重いドアを 半端に片付けられた懐かしい匂いを カルピスの赤い頬を 煙草の向こうの国道を
(その安らかな寝息の夜 を
高田馬場の喫茶店を 焼け付くような衝撃を 雨降る肌寒い坂道を 握った切符の薄っぺらい 改札口から響く轟音
(4番線のさようなら を
閉まる扉が隔てた背中
(4番線のさようならを
届け、届け、届け、届け
ありったけの言葉 僕のもとを離れたなら その胸めがけて 一直線に刺さってくれれば良い
果てなく遠い向こう岸から 叫ぶ声は聞えなくても 仰ぐ空は何ら変わらないじゃないか
薄っぺらい綺麗事は無しにして、
僕は 素敵なものが創れないって嘆く 君の方が好きだ よ
僕の回路を繋いでる 君の回路の中の導線 火花が散って消える もうすぐ完璧な終焉
連れ出さないでくれ、有刺鉄線などは利かないのだから
嗚呼すれ違う少年の目も あの日の僕と同じように 憂いを含んでいたのかも
押し出さないでくれ、
隙間から流れてくる暖かな流氷がやけに頭に響くんだ
この指が 小刻みにリズムを打つ
ありがとう が 上手く 唇をつたわないので
この瞳で 僕は 海を作ろう
何てことない一日が 色を変えるんだ この 朝
闇のような髪を 真っ直ぐに垂らして その艶に噛まれそうな夜明け
隠れてしまった月を 恨むでもなく そのピアスが光るのは 一体何のせいだったか
ボリュームを もう少し下げてくれ
開け放した手探りの
どこまでも 七色に愛してあげるよ 東から顔を出した裏側が 照らす嘘に気づくまで
そうだなぁ 穴が空いているのかもね
この 左胸にね
だから 僕の心を捕らえるものが何も無いんだ きっと
南風が吹いているのに やけに寒いのはそういうことさ
せめて 手だけでも 暖めてくれないか その場凌ぎで 君の体温で良いから
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