即興詩。即ち書きだめ。
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2002年06月14日(金) |
さよならよりもまたねが良い |
箱の側面が開いた 長い廊下の向こうに 小さな個室で談笑が賑わう
一歩先は ともすれば孤島 もしくは
記憶に残すことを強要できない 嘆願で植えつけた鮮やかな華の種はすぐに 咲くこともなく重い鍵がかけられるのだ
こうして僕たちは それと気づかず最後の時を迎えた 驚くほど穏やかに 朗らかに
* * * *
想う度溢れる涙をどうか笑わないで下さい。 私は抑える意志すら持ち合わせていないのです。
まだ背中も知らないあなたの 声は意外と低くて太い 独特な間に引き込まれて 私は言葉を見失う
かなしく、かなしくなったときに 手を差し伸べられる位置にいたのは 3歩先で可愛く笑うウェーブヘア
欠けた穴を補充する為の恋愛はしていない
塞き止められない感情をどうか咎めないで下さい。 何もかもを越える力など欲してはいないのです。
* * * *
誰かの物差しを この胸に巣食わせることだけは避けたい
喜怒哀楽が翼を手に入れる前に 何としても対等な立ち位置を
あの子が最近夢中になってる サイキックな世界は 支離滅裂の渦巻きと変わらないのじゃないか
紙一重、 何処かで踏み切りを間違えた、 振り返らなくていいよ、 どうせ背後には誰もいない
* * * *
お前が 鳴いても 籠から出してくれる人なんていないよ
ずいぶん髭を伸ばしたね
血で 自己主張してご覧 あまりの鮮やかさに リポーターが興奮した
黙っていても 詩は 書けるだろ
その口が詠うのはさながら誰かの影法師
そういう風に 扉を開けばいいのさ
* * * *
改札へ向かう階段 曲がるあの刹那の 苦しい動悸は
いつまでも忘れられない 悲しい詩に似ているのだ おそらく 詩 なのだ
駅を出ても 真正面を向いてはいけない きっと魅せられてしまうから 夏の日の衝撃に
僕はもうすぐ言葉を紡がなくなる あぁ君に 僕の大好きなフレーズを教えてあげよう 階段を上ったら 4番線を振り返らずにおいで
* * * *
たとえば今日の次に来る景色が 何の変化も見出せないものだとしても
お願いだから あの子のところへ走っていったりしないでね
ふと気づいて振り返る 猫の鳴き声、上手くなったでしょう
所有権?
辞書を引いてご覧 載ってやしないから
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