恋文
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2003年05月30日(金) 後悔

わたしがいなくなる瞬間なんて
きっと簡単なのよね
だからちゃんと生きていたいよね
月並みだけど、悔いを残さないように

でもねぇ
毎日後悔ばかりなのよね

あぁ、もう消えてなくなることもできないよ


2003年05月29日(木) 夢の中

ずっと夢の中にいれたらいいのに
いつも朝がくるね

夢でも苦しいこともあるね

だから毎朝
明日がいい日であるように
そう、思いながら
雨に濡れた中を歩く


2003年05月28日(水) 場所

わたしの場所は
ここにも
置いてきてしまった日本にもある

そして
こんなネットワークの中に
とても大切な場所がある


2003年05月27日(火) 雨に

雨に濡れると柔らかくなる
この木も草も花も

わたしも濡れていようか
そんなに優しくなれるのなら


2003年05月26日(月) この町

不思議な景色
トラムの窓から毎日見続けながら
馴染んだような気がしない

それでも、もう見慣れた景色には違いない

今日は夕方から静かに雨
霧雨のように


2003年05月25日(日) なるということ

何になるの?

なれるかしら

どうなったらいいの?

なりたいの





2003年05月24日(土)

意味のないことなどないのだと
いいつのりながら
どんどんと意味を失ってゆく
この言葉たちをどうすればいいのだろうか

あのとき生き生きとしていた
あの言葉たちは
今も生きているのだろうか

胸につかえるよ
どんな声をあげたらいいのだろう


2003年05月23日(金) 俯く

そんなに責めないでね
きっとわたしが悪いのだけれど

居る場所のないわたしは
あなたを真っ直ぐ見ることができなくて
俯いてしまう


2003年05月22日(木) 言葉が

いけないと思った瞬間に
もう言葉は戻せない

坂を転がり落ちるように
止めることができない
この放たれてしまった言葉たち

深く深く
自分の中に
沈む


2003年05月21日(水) 時が何かを変えるように

時はなにも解決しないけれど
そんな時間の流れの中で
何かが変わってゆく

それは、わたし自身であったり
他人であったり
その他の事々であったり

まるで時が何かを変えるように


2003年05月19日(月) 一日の終わりに

風がでてきた
木々は撓んで
ざらざら葉っぱが鳴る
やがて雨も降り始めるだろう

しばらく
風と雨を受けていよう
穏やかな時ばかりでなはいのだから


2003年05月16日(金) すれ違い

きしきしと擦れるような
気持ちのすれ違い

そうではないと分かっているのに
口の端からは違うことばがあふれ出る

わたしのことば
もう戻せない

とめどもなく出てしまう自分のことばに
とまどう


2003年05月15日(木) 違う

苛立ってる
みんな違う

わたしだけ違うの?

そう、違うのよね

そう
みんな違う

わたしも、あなたも
違う

だから、違うあなたに遇おう


2003年05月14日(水) 心地よいこと

なんでもないことに感じていられるのがいい

もう遅い夜の、遠い空は
黒く翳ってしまった雲のあわいに
群青と
光の名残をのこした薄青と
ほんの少し朱みすら残している

こんな空を見ているのが
とても心地よい


2003年05月12日(月) ぎゅって

休んでもいいや
なんだか眠くなってきた

続けなくてもいいよ
しばらく休んでみよう

誰かの腕の中でまどろんでみたいな
ぎゅって、してくれる?


2003年05月11日(日) わたし

わたし
今のわたし
ずっと変るわたし
もう、今ではない


2003年05月09日(金) 恋文

これは、もともと、ある人への恋文だったのだけれど
こんなに遠く離れてしまった今
最初の頃の恋文ではなくなってしまった

これまで何度となく示唆したように
それから、わたし自身も変ってしまったように

では、わたしの内実が変ったのかというと
それは正しくもあり
正しくもない
わたしは連続する時間の中の
連続するわたし自身なのだから

まだ、しばらく続けよう
これは、わたし自身への
それから、あなたたちへの
恋文にする


2003年05月08日(木) 眠れない夜

眠れない夜は
いつまでも終わらないように長い

考えることも
果てしなく堂々巡りをしている

じっとりと汗ばんで
上掛けを剥いでしまうと

夜着のなかが
ひんやりと冷たい


2003年05月06日(火) 馴染むこと

いまだに暮れない空

もう、あなたとの距離も
時間の違いも
推し量れなくなってしまった
この感覚

もう、わたしはここの人なんだ

こんなにも短いというのか
こんなにも長かったのか

誰がそれを計ることができるのか

あなたは、ここに馴染んでいくわたしを歓迎するだろう
それは、あなたに馴染んでしまったわたしの
あの、同じ過程だから

だから、あなたは全部知っているのよね

わたしは、こうやって
また馴染んでゆくよ

これは、わたしの選択だったんだから
家族をも巻き込んで

だから、ゆくよ
この旅をまっとうするために

もう一回、あなたに、さようならを言おう
それから
大好きよ


2003年05月04日(日) 進む

進んでみよう
少しでも
だって、もうとどまっていられない
進まないと生きていけない

なにをしていいのか分からないときもあるし
声を上げることもつらい
誰かに何かを訊くことにもためらう

でも、進まなくちゃ
わたし、ここにいるんだから


2003年05月03日(土) わたしをあげる

また夜になる
どこでも同じように
一日が終わる

こうして消耗してゆく日々
消えてゆく、わたし自身

わたしを、かわいいといってくれる人
その人にだけに
わたしをあげる


2003年05月02日(金) リボン

わたしはリボンが好きなので
みんなに結んでしまおう

わたしの好きなことたちに
好きな人たちに

みんなに印をつける

でもね
誰か、わたしにリボンを結んでほしいの


2003年05月01日(木) 変らないなら

通りに桜色の花びらが散る積もっている
去年のあの時がよみがえる

今日の雨の中
見たこともない花が桜色に煙っている

何処にいても
わたしが変らないなら
感じることも変らない


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