enpitu


RSS配信β版
   Written by なお。
◆日記『心地よい孤独。』◆
孤独はいいものだということを我々は認めざるを得ない。
しかし、孤独はいいものだと話し合うことの出来る相手を持つことは一つの喜びである。
byバルザック
lll ホーム lll lll 本棚.org lll lll メモ帳 lll lll 未 来 lll lll 過 去 lll lll 目 次 lll


2006年04月28日(金)
程よく遠い未来を基準に。




以下、ほざき。

今月に入ってから、定年退職間近の叔父と会い、そこから連想が始まったのか、「60歳前後になったら私は一体どこに住んでどんなことをしているんだろう?」とか考えたりしていた。

のですが、これ(↓)を読んで、60歳はちと遠すぎるので“程よく遠い未来”を考えたほうが良さそうだな、と、そんな当たり前のことに改めて気づいたのでありました。。

★「幸せ40歳」へのジャンプ術 徹底調査(Asahi.com)
http://www.asahi.com/business/aera/TKY200604260255.html


というか、最近、少し迷っていた件があったのですが、さっき、これ(↑)を読んで、“程よく遠い未来”=40 歳、という設定にして考え直してみた。ら、そこまで迷うことでもないんだよなぁ、むしろやっておいた方が良いんだろうなぁ、と思えてきて、かなりスッキリしました♪(ので、日記化♪)

#Photo; Title: Untitled, taken by sectionz,Source Site: Flickr

2006年04月21日(金)
「SMは人生の特効薬」(対談:団鬼六vs山田詠美)



以下、『山田詠美対談集 メン・アット・ワーク』山田詠美(幻冬舎文庫)にありました、団鬼六さんとの対談より引用メモ化♪


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

★SMは人生の特効薬  団鬼六 vs 山田詠美

山田:団さんって、案外、エロティシズムに関して健全なんじゃないですか。


団:僕は健全すぎるんです。
だから浮気した女房にいろいろ聞いてみて、女の見る風景と男の見る風景の感覚の違いがわかってきましたね。だいぶ勉強させられましたよ。


(中略)


団:僕も女房が浮気したときに、M的な快楽を知りましたね。
きわめて貞淑だった女房がジーパンにやられたとき、相手の男に「おまえ、やったのか」と聞いたんですよ、弟子ですから。

そうしたら、ジーパンが「三発やりました」と。
僕なんかせいぜい一発しかできないし、十五分で終わりますよ。
それがそいつは「一発に四十分から一時間かかりますやん」と。
あのとき僕は、いちばん精神的にマゾだったと思いますね、
えらく興奮したんですよ。


山田;ほんとに精神的なマゾヒズムじゃないですか、それは。
自虐的になる快楽。


団:だから次の時からは、女房が男に会いに行くとわかると、男に電話して「おい、頑張ってこい」と言いましたね。それで、一発終わったら電話しろと言っておく。

その電話を待っているあいだが、実にイライラして、楽しいんですよ。
カーッとして。それで電話がかかってきて、「いま一発やりました」と。
いちいち報告させるわけ。


山田:それ、その男性と団さんのあいだでSM関係が成り立ってるんじゃないですか。


団:そうかもしれませんね。でも、やっぱり僕は基本的にSですからね。
どうも男のMというのはわかりにくい。(p245−248)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


これを読んで、「さすが、エロティシズム文学の最高峰、団鬼六だな♪」と思った(笑)。

あ、勘違いされると何なので、念のため書いておきますと、私はSMの趣味はありませんので悪しからずw。

メンアットワーク―山田詠美対談集
メンアットワーク―山田詠美対談集山田 詠美

おすすめ平均
stars心の栄養に。
stars村上龍さんだけはすぐに俺語りをしだすのが鼻についたけど

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


#Photo by sectionz, Title: Untitled, Source Site: Flickr

2006年04月19日(水)
「女から金を搾取すべし」(『不道徳教育講座』三島由紀夫著)


昨夜に引き続き、以下、『不道徳教育講座』三島由紀夫著(角川文庫)より引用しメモ化。キーワードは「経済的主権」と「性的主権」「男の危機を乗り越える方法」という感じです、はい。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『女から金を搾取すべし』

(略)性的主権と経済的主権を、共に握ることは男性の叶わぬ夢ですが、この考えがまちがっていはしないか。


資格もないのに両方握ろうとするから、女性にバカにされるのである。実際は性的に女性を征服するなどというのはバカげた妄想で、女というものは、特殊な条件でなければそういう男性の妄想に屈服しません。要はそういう特殊な条件を創造することにかかっている、と私は考える。


現代の多数の女性は、経済的主権のあやふやな男性に対しては、たとえ性的満足を彼から得ていても、彼の性的主権というものを心底認めていない傾きがある。しかし男はあやふやなまま両方握ろうとするから、さっきの青年のように恥をかくのです。


ヒモはちがいます。ヒモは経済的主権など屁の如きものと思っていて、経済的主権をまったく持たぬのみかそれを軽蔑している男を仰ぎ見て、女は性的主権を喜んで捧げるのです。彼は彼女には、性の権化、男性の権化に見えてくる。威張り返って金を搾取する男に、彼女たちは“征服されたように感じる”。なぜなら彼の主権には何らあやふやなものがないからだ。


女はあやふやなものに敏感です。あやふやなものを嗅ぎつけると、すぐバカにしてかかります。経済的主権のあやふやな、現代の大多数の男性は、同時に、その性的主権もあやふやなものと見られつつある。これこそは男性の危機である。


(略)私の月並みな教訓は、一生たいした収入も持てそうにない青年は、経済力のある稼ぎ手の女性と結婚して、せめて自分の性的主権を、男性的威厳を確保すべきだ、ということです。(p49−51)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

不道徳教育講座
不道徳教育講座三島 由紀夫

おすすめ平均
stars読みやすいです
starsやさしい三島由紀夫
starsすばらしいバランス感覚!
starsとてもおもしろい。4ッ★
stars天才の遺した「軽口」から教示を受けよう

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


2006年04月18日(火)
“恋人は交換すべし” (『不道徳教育講座』三島由紀夫著)


以下、書籍『不道徳教育講座』三島由紀夫著(角川文庫)の中の“恋人は交換すべし”というエッセイより引用。

言ってみれば、三島の浮気論のようなもの(→正しくは「恋人交換」について。)が書かれている箇所であります、はい。ちなみに、このエッセイ集を読んで、なぜ山田詠美氏が三島を好きなのかがよくわかったし、それと同時に、三島の小説も再読していきたいと思いました、はい♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

“恋人は交換すべし”

昔、谷崎潤一郎氏と佐藤春夫氏が、夫人を交換したという事件が、世間をワッと言わせたことがあった。あのころに比べると、今はもっともっと乱雑な時代だが、あまりこの種の事件を耳にしないところを見ると、現代は表皮だけは乱雑でも、日数のたった最中(もなか)みたいに、中身はちんまりと固まった餡子(あんこ)よろしく、ひたすら常識的に当たらずさわらず生きている時代なのでしょうか?


(略)純粋なエロティシズムの本質は、孤独を前提にするものらしい。
その極致がドン・ファンであり、その過渡的な形が恋人交換だと思うのです。


日本でいわゆる「浮気」という概念と、これほど遠いものはありません。浮気というのは、いつも、根拠地、港が、前提となっております。帰ってゆくべきところがちゃんとあって、それとこれとは区別して、その上で、新しいものへちょっと手を出す。それが「浮気」で、浮気の持っているエロティシズムは、不透明で、不健全なものです。


(略)フランスのヌーヴェル・ヴォーグのはしりであった「いとこ同士」という映画で、自分の好きだった男の“いとこ”と出来て、その男と“いとこ”が二人で住んでいる家へ、さっさと住み替えた末、恋が終わると、又さっさと引き揚げて行き、そのあとでパーティーに招かれると、又ノコノコ出かけて行く、まことに割り切った女性が面白く描かれていました。


精神的に好きな男と、肉体的に好きな男と、二人並べておいて、その家へ平気で住みついてしまう彼女は、エロティシズムの原則に対して完全に忠実であり、自分の孤独をよく承知しています。絶対に孤独が出発点であり終点でもあるその情事は、まことにスッキリしたもので、感心しました。(p330− 331)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

不道徳教育講座
不道徳教育講座三島 由紀夫

おすすめ平均
stars読みやすいです
starsやさしい三島由紀夫
starsすばらしいバランス感覚!
starsとてもおもしろい。4ッ★
stars天才の遺した「軽口」から教示を受けよう

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


2006年04月13日(木)
女性が結婚直前に「浮気」する理由。


突然ではありますが、友人から以下のようなメッセージが来ておりました。

『(・・・略・・・)先日、ある人(女性)が浮気をしたという話を聞いて、正直不思議な思いにかられました。浮気という言葉自体、忘れていた・・・みたいな感じがしたからなのかなぁ???

その人、今の彼氏と結婚するみたいです。。。』


そして、以下、私の返信。

「浮気という言葉自体、忘れていた」というのは、私もよくわかる感覚ですわ〜。なんていうか、「そんな概念もあったんだよねえ、そういえば。。」という感じ、というか(笑)。

>その人(女性)、今の彼氏と結婚するみたいです。。。

だとすると、その人は、「結婚前に1回くらいは、短小でない人・下手クソでない人と経験しておきたい♪」みたいな心理だったのかねえ(爆)。

しかし、理由は何であれ、結婚相手に対して性的に満足していないのに結婚してしまうと問題がおきるものだよねえ。。しかし、「短小」とか「下手クソ」って、深い問題ですな、ふむ。(以上)。

2006年04月10日(月)
『4U』。夢うつつの午後。


以下、昨夜の寝不足のため、あまりにも頭が朦朧として眠くなってきたので、気分転換にほざき。


というか、もしかすると、今現在、あまりにも頭が朦朧として眠くなってきたのは、寝不足というのもあるけど、今朝の読書タイムに、山田詠美氏の『4U(ヨンユー)』を何年かぶりかで再読したからかも、しれず。。


そもそも、「小説」というジャンルの書籍を「朝読む」のは、その日の頭の働きを重視するとすれば良くはない選択である、それも山田詠美の小説となれば、さらに良くない、良くない。。


『4U』は短編集である。山田氏は、「一人の男を愛すれば、30枚の短編小説が書ける」(注;記憶があいまいなので正確ではないはず。)という名言もあるくらい、人と人とのあいだに横たわる感覚的・体感的なリアリティを短編小説という形式のなかに封じ込めるを得意とする作家でありまする。


というか、以前も何度も思ったんだけれど、今朝、この短編集を読んでみて、私が、彼女の小説を好むのは、彼女が「ふつう」のことを書いているからなのだなぁと、またしても思ったのでありました。彼女は「私にとって」「ふつう」のことを「ふつう」のままに書いてくれる数少ない作家の一人であります、はい。


ちなみに、山田詠美という作家は、一般的には「主に恋愛小説を書いている作家」として認識されているのかもしれないし、そういう認識を数多くの方々がしてくれていたほうが、むしろ小説それ自体は売れるだろうことは明らかなので、それはそれで喜ばしいことなのだけれど、100歩譲ってもしも彼女が描いているのが「恋愛」だとすれば、それは読者にある程度の距離感を持たせることで「憧れ」や「幻滅」という感情を呼び覚ませるようなそれ、ではなくて、読む者が「経験したことのある」恋愛にまるわる記憶を呼び覚ます種類のそれ、なんですよなぁ、ふむ。


というか、さっき、恋人サマとの週末のデートについて日記化しようかな、とも思ったんだけど(→温泉で遊んできました♪)『4U(ヨンユー)』の中に「秘密にする楽しみもある」という趣旨の一行がありまして、というか、まぁ、どっち道、私が書くと、実際はどうであれ「ギャグめいた日記」になってしまうので、まぁ、そういうことで(汗)。


ちなみに、たまに思うんだけど、同じ日のことを書くにしても、恋人サマが書くと、私が書くのと違って、文学的で色っぽい日記になるんですよね。。「文は人なり」という言葉を真とすれば、まぁ、きっと私は、根本的に脳がふざけているということになるのかもしれませんね、ふむ。。

4U(ヨンユー)
4U(ヨンユー)山田 詠美

おすすめ平均
stars第二期山田詠美症候群
stars言葉の珠玉

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

←未来  目次  過去→

「たらこ」スキン:エンピツスキンニュース++

My追加
エンピツ