調子に乗っとんね
枷がなくなってしまったから？
ごめんね
昨日はクラスマッチの練習を
体育の時間にした
うちらの学年は
バレーと バスケなんやけど
あたしは掛け持ちしとんの
それも
バレーやりたい、とかワガママ言うて
友達から譲ってもらった
あたしも
そんなにうまいわけじゃない
中学のときに
ちょっとやっただけ
中学のときに
やってないこだっているよね
ボール
怖いこもおるよね
避けてしまうよね
早弁して
お昼休みを
全部
練習につかっとるけど
そんなことしたないこもおるよね
それを
怒ったり
イライラしたりするんは
あたしがおかしいよね
こうやって
文字に表しても
まだあたしは悪くないって思ってる
皆にたいして
腹をたてとる
どうしてそんなボールとれへんの
どうして
一緒に早弁してくれやんの
皆
しとんのに
どうして しやんの？
そう思ってる
笑えなかった
腹が立って
作り笑いすらできんくて
避けていた
あたってしまわんように
あぁでも
無視してたに等しいから
もうすでに 十分あたってるよ
ボール怖い、って言った子に
あたしはわざと強いボールを投げた
一緒に練習しとったほかの子が
あたしが忘れとると思ったらしく
注意してくれた
あたしはその時
すごい意地悪な気持ちで
その子が止めてくれへんかったら
もっといやな子になっとった
枷が必要
あたしには
あたしの性格を止めてくれる人が必要
みんな
あたしを甘やかす
剣道部の子も
クラスの子も
あの人も
みんなみんな
そのうち
あきれて
あたしのこと
簡単に捨ててくんよね
誰か止めてください
こんなあたしは嫌
嫌われたくない
なのに
胸の中のイライラはおさまらない
ちょっとしたことで
すぐ腹がたって
ムカムカして
どうしようもない…
助けて
助けて
やだ、こんな自分
やだ
コワイ
コワイ
タスケテ タスケテ
何処に行っても変わらない現実
終わらない悪夢
結局居場所が変わっても
あたしを見る
人の目は同じ
皆
皆
あたしを蔑んでる
どうして？
確かにあたしは あいつが嫌い
あいつの剣道を馬鹿にしたような発言
何も知らないくせに
あたしだってまだ
奥が深いってことに気づけただけなのに
竹刀を持ったこともないやつに
剣道を語られたくない
確かに
段位をとるのはそれほど難しくは
ないかもしれない
じゃあ今すぐ
あんたがやってみ
あたしは自分が二段ってのを
馬鹿にされたみたいで
それで腹をたてとるんかもしれんけど
あの人のことまで
馬鹿にするのは許せへん
苦手なタイプやけ
あたしはあいつを睨んでたんかもしれん
てか
自分がキモいのはよくわかっとるけど
今日あの人と二人で
近所のタコヤキ屋さんに行った
その前に武道場におってんけど
クラスの男子からワンギリがあって
何やろ・・・て思ってた
そのタコヤキ屋に行くと
あいつとそのクラスの男子が
あたしが
「さっき電話せぇへんだ？」
って聞いたら
あいつがあたしに
マチガイ電話してきたらしい
マチガイとかまじありえん
わざわざ人の電話でせんでええやん？
あたしのことキモいと思ってるんなら
声に出して言えばええやん
「うっわマジキモい」って
そんなんもう慣れた
でもやることもやらんと
わけわからんことばっかして
周りに迷惑かけとるやつなんかに
言われたない
あたしは別にええけど
あいつになんて思われようが
蔑まれようが
あの人が可哀想
こんなあたしが
「彼女で」
あたしは何て阿呆なのかしら
ふざけて引っ込めた
手は
きっと貴方を傷つけたのでしょう
好きかどうか自信がないと言いながら
あたしは今日
あの人を図書館に誘った
どうしてかは分からないけど
むしょうに
一緒にいてほしかった
あたしが
はっきりと自分の迷いを告げ
「別れたい？」
と問うと、あの人は携帯に電話してきてくれた
あたしが好きだから
一緒にいたい
離れたくない
あたしの迷いがあっても
そういう時期はあるから
ずっと待ってると
焦るな、と
満たされたん
あたしの胸の中は
いっぱい いっぱいになった
暖かくて
泣きそうで
変わらない気持ちがそこにあるのに気づいた
あたしは貴方が好きだよ
彼氏が欲しいとか
ただ優しい人に側にいてほしとか
部活が一緒とか
貴方だとか
全部含めて
好きなんだ
どれか一つの理由で好きなわけやない
あたしはただ
不安なあたしの本音をみせることで、
優しくしてほしかっただけなんかもしれん
好きって
ゆうてほしかっただけ
甘えたかっただけ
今日 一緒に図書館で勉強しとって
すんごいまじめにやって
普通に
いつもどおりに話して
うちにつれてきた
隣に座って
あの人のお兄ちゃんの結婚の話とかして
心肺蘇生のテストの話で爆笑して
肩もんでもろて
あたしは一人、
触れられた肩が熱をもつのに気づいた
胸がぎゅってなった
だけどなんとなく
手をひっぱられて
きゅって握り締められて
思わず
あたしは
その手をふりきってしまった
嫌とかやなくて
ただ
冗談のつもりで
もう一度
求めてくれるのを期待して
帰り
あの人は何かを言いかけて
ためらって
そしてまた
俯いて
暗くなって
バス停であの人はやっと
重い口を開いた
「このままじゃ、進んでいけやんで
ちょっと本気で距離おいてみよ」
ずっと待ってるっていったけど
正直
自信がない。
そう付け足した
あたしはどうしてか、その時
もう答えは出てるとはいえなかった
テスト期間が終わるまで
一緒に帰ったり、メールしたり
できない？
肩の重荷がストンと落ちたかわりに
胸の棘まで
抜けてしまったよう
どうして
言わなかったんだろ
あたしが貴方を好きだということ
どうしようもなく
甘えているということを
あたしは
貴方に 心を奪われているのですか？
それとも
貴方に 安堵を求めているのですか？
どっち
どっち
どっち？
あたしは
貴方を
自分のものにしたいと思っているのですか？
それとも
貴方が
ただ側にいてくれたらいいと思っているのですか？
どっち
どっち
どっち！？
分からへんの
好き、って伝えた頃
あの人の手が欲しくて、
その腕で抱きしめてほしくて
その笑顔も 笑い声も
あたしのものにしたかった
手、 つないでくれた
抱きしめてくれた
あたしがずっと夢だったこと
いっぱい いっぱい
しれくれた
言葉がなくても
触れ合わなくても
一緒にいる時間と匂いが好きやったん
今は どなん？
あたしあの人のこと
どう思ってるん？
あたしキモいで
デブやで
たぶんもう
あの人と別れたら 誰も付き合ってくれんでしょう
それがいやなんちゃうの？
帰り、一人になりたくないんやろ
友達が全てにしたくないんやろ
あの人がおらんくなったら
あの子に勝てる術が何一つ
のこらんからやろ？
あたしは あの人を…
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