目次 モドルススム
2004年03月17日(水) ささやかな抵抗


好きだから 
触れたいと思う

違う?


好きだから
傷つけたくないと思う

違う?


だって両方とも 正しいのに
両方をいっきにすることは
無理やないの?


あたしにとって
手をつなぐことも 唇を合わせることも
体を一つにすることも

もしかしたら
誰とでもできてしまうかもわからん
行為かもしれん

でも


ダイスキな人とするのは
特別なんやに


まなのように
そういうことを 「汚い」で片付けることは
あたしにはもう

できへんもん


ある程度
顔が整っていて
体型も普通やったら
あたしはきっと
求められたら応じるでしょう


でも あの人とのその行為は
特別なんやに?



ホワイトデーの日
あたしは
あの人と遊んだ
あの人の家の近くの駅まで歩いて
そこから公園に行って

手作りのお返しをくれた
おいしかった

そのあと 市街のほうに戻ってきて
買い物したり
右往左往したりして
あたしを 家まで送ってきてくれた
時間がまだ早かったけ
ちょっとうちに一緒におった


男の子のほうが
女の子よりも
本能に従順やと思ってた
でもあの人はいつも 理性の壊れる限界まで
我慢する


「あたしを 傷つけたくないから」


あたしはあの人が帰ったあとに
ふざけて
「今日は何もしてくれへんかったね〜」て
メールで送ってみた
そしたら
返事は

ごめん、今日はそういう気分じゃなかった


キレた
してくれんとか どうでもええけど

あたしの女の魅力がその程度なんかと
はっきり言って

ないに等しいプライドが抉られた気がした
その日はずっと 携帯の電源を切って
あの人からの電話を
拒み続けた

その次の日は ひたすらあの人を避けて

一昨日、
話したいことがあるから、と部活の後
話す約束をした


そして昨日 駅

あの人は 自分が申し訳ないと言って
何度も謝った

そういうことになると消極的になると言っていた
言いたいことが うまく伝えられないんだと 言っていた


あたしは 自分が
そういうことを
冗談でも言うてしまったことに対して
凹んどった
別に してほしいわけやない


だって前は

しなくても一緒にいられる人を
望んでたんやから


あたしは 何て 我侭なんやろ

前つきあってた人は
会って何もせんなんて
ありえんことやった
てか
会うこと自体が それを意味してた


何て 我侭なんやろ

手をつながんくても
うちらには言葉があるから
それだけで
つながることは できるのに


切望しとったものが 手に入った瞬間に
あたしは 別ものを
もう既に欲しがっとるん


やで 自分の性格が嫌やて言うた
全て 
全部 全部
大嫌いやて

あの人はもっと自分を出せて言うた
自分はできるだけそうしとるから
それでもし 嫌われたとしても
相手が 自分のこと
嫌いじゃなくなるまで 頑張りながら
待てばええんやから、て


でもあたし 嫌われるん怖いもん


それは皆や、て答えた
でも人に見せてくことで 自分が分かって
あかんとこも 変えてけるかもしれんやろ、て
人が言うてくれたら
なおしたらええやん、て

でも やっぱりあたしは 怖い


臆病者


やで そゆのはやめたほうがええよ、
自分を全部 否定するんはやめたほうがいいよ、て
言われて
あたしは 凄い嫌な気持ちと
悲しい気持ちで いっぱいになった


それは あたしの全てだから
いきなり変えることはできひんもん

ドラマの「プライド」で
価値観を変える恋って言葉がでてきて
今の恋がそうなればええのにって思った
あたしが
こんなにも 周りの人の目とか気にせんくて
何でも
なんとかなるって思えたら


そうやって
自分のことを少しづつ知って
抑えてけるようになることが
大人になることなんかなぁて
改めて 確認させられた気分やった


長い課題になりそうやね


もう
あの人が求めるまでは
決してあたしから
何かしたりしないから
安心してね

ささやかな抵抗






2004年03月12日(金) シマコ

今日は小学校からの友達…

というよりはむしろ
戦友に近いかもしれない

中学の剣道部の時、二人だけの3年生で
後輩たちに支えられながら
高みを目指したから


その子と、2ヶ月ぶりに遊んできました



だけどその子は
あたしとは全然 違うタイプの子で
もしかしたら
あたしと一緒にいるのは 
つまらないのかもしれない


社交的で
綺麗で

あたしが「怖い」と感じる部類の子
でも
剣道を通じて
お互いの弱さとか 本音とか
うわべだけやなくて
汚い部分もしっとると思ってたから
あたしは「怖い」と思う気持ちを
克服できた


高校も
ほんとは同じところに行くはずやった
あの子が受かってたら
きっと今頃は
同じ剣道部やった

でもあの子は落ちて
滑り止めにしとった私立に行った


だからかもしれやん
うまく接せれん
きにせんくてもええって分かってるのに
どうしてか
学校の話題は避けてしまう
テストの話しても

あたしの学校とあの子の学校では
レベルが違う。の一言で
片付いてしまう


彼氏の話も
悩んでるあの子にするのは
はばかられる
でもあの子に話してもらってばっかでも
悪いし
結局相談してしまったけど


だけどあの子は
いや
あたしが変わってしまったのかもしれんね


昔あの子は
いっつも
あたしのことを
人のことばかに気をつかっとる優しい子って

いっつも
いっつも
言うてくれた
あの子にそうやって信頼されとることが
あたしにとっての

枷だった


あの子の信頼を裏切るようなことはしたくない
嫌われたくない
その一心で

だけどもうあの子は
あたしから
遠いところに行ってしまって
体もやけど 心も
そう思うってことは
あたしの
体もやけど 心も
離れてしまっとるってことで



凄く寂しかった
心の友って書いて心友ね
いつも二人でそう言うてた


学校が違うってことは
こんなに大きいんかな

あたしはあの子を笑わせてあげることもできんくて
ただ
話をちゃんと聞くこともできんくて
少しくらい
その重りを教えてほしかった

だけど
ちっともできんくて
ふざけてばっかで


ごめんねは言わないでって言われたで
いえへんけど


ほんとは
ごめんねで一杯なん


繰り返すごめんねには
色んなことがつまろいすぎてて
もう何が何だか分からない

とにかく今日は

憂鬱






2004年03月11日(木) 輝けない


周りのカップルは皆

幸せそう

お互いがお互いを必要としてて
寄り添って
手をつないで
ちょっとしたことでも
目線が絡んで 笑い合って


今日は近くのといっても一個 市を飛び越えてですが
映画を見に行ってきました

テストお疲れ会ということで
クラスの友達二人と一緒に

そのうちの1人のアヤカは指輪物語が
見たかったみたいなんやけど

あたしがもすでに
あの人ともおかんとも見に行っていて
さすがに3回目はキツいと懇願して

「マスター アンド コマンダー」に変更

あれ前からずっと見たくて
あの人と指輪さんに行ったときも
おもしろそうやねぇって言ってた

感動とかはしなかったけど
なんていうんやろ

艦長と船員たちの信頼関係や
友情
義務感

そういうものを ひしひしと
感じる作品でした

女の人が出てくるのがともかく
めっちゃ少ない(笑
撮影現場はさぞ男臭かったことでしょう(ほっとけ



あの人は もうあたしのことなんか
いらんのかな

アヤカにこの4連休中も
遊ぶ約束しとるんやろ?
て聞かれて
あたしは普通に首を横に降った
14日は世間ではカップルたちの
一大イベントやけど

何も決めてないし


てかあたしね
会えるのをあたりまえみたいにしとるん
メールできるのもあたりまえ
だから

あたしは何か返しにくいなぁって思うと
あの人にメールを返さなくなる
あの人が
メールを送れば必ず返してくれるって
どこかで安堵しとるから

部活が一緒やけ
会えないって悩むこともない
会いたくないときだって
視界にいる

その安堵が

ただ年月がくれた「慣れ」なのか
それとも
心を計る「ものさし」なのか


あたしは今

あの人のことを好きですか?


映画館から出てバス停におったとき
うちらと同い年くらいのカップルが

花壇の前にすわっとって
男の子のほうは
寒そうな女の子の肩に
キザさを少しも感じさせず
すぐに上着をかけてあげていた

映画館ですれ違った
同じ学校の女の子とその彼氏さんは
wデートやで
普通に友達にみられとるのに
腕を絡めあってた

それが羨ましいって思うのと同時に
あたしは
あの人にそれをして欲しいのかなって
自分に尋ねると

「別に」

っていう答えが返ってくる

あたしは
他の子の恋愛には積極的やのに
自分のことになると
消極的なんやねって言われた


その通り


友達の恋愛は こうしたらええのにって
すぐに道が見える
それが その子にとっていいことなのか
悪い事なのかは分からんけど・・・

あたしはともかく
積極的な意見を友達に言う


だけど今のあたしはどうなんやろ
あの人が あたしを好きでいてくれることを
あたりまえにして

何ていうか
それを落ち着きというのか
それとも
倦怠期というのか

分からんけど

あたしが別に話さなくても
あの人はあたしのことを嫌いになったりせんし
メールおくらんくても
どうせそのうち会えるしって…

環境にも あの人にも
甘えすぎているんやと思う

だから

頑張らなきゃって思わないんや



ありのままの自分を受け止めてほしいって
思った
だけど
今のあたしのままで
何も求められなければ
あたしはきっと
何も成長できない

あの人のために可愛くなりたい
勉強したい
剣道強くなりたい
細くなりたい
おもしろくなりたい


付き合い始めた頃は
そういう気持ちで一杯やった

だから

がんばっとった


あたしは
今のままでいていいはずないのに


今の自分は
きっと輝いてへんのやろうな
この「安定」を失ったとき

あたしはきっとものすごく
大切なものをなくしたことに
気がつくと思う

だけど
だけど
だけど


なくすまえに
それを輝かせることは
もうできへんのかな







2004年03月10日(水) 反発


どれだけ好きって

他の人に伝えてたとしても
他の人の前でゆうてくれてたとしても

あたしに伝わってへんかったら
いったい
何の意味があるていうん?


まなは
あたしを励ますために
言ってくれただけかもしれんね

あたしが1年はもたんと思うって言ったから

「何いっとんの、あの子いっつもうちらの前で
さんざんのろけとんで?」



でもさ あたしに伝わってへんの
まなから聞いてもあたしは

一個も嬉しくないもん


「でもどれだけその人以外に気持ち伝えても
お互いが分かってなかったら意味ないやん?
別れてから あの子めっちゃあんたの事
好きやったんやに?とか言われても

意味ないやん」


「そやで その気持ちを知ってくことが
恋愛なんちゃうの?」


誰かと付き合ったこともないあなたに
何が分かるっていうの?


心の中のあたしが猛烈に
まくしたてて
あたしの言葉にはいっぱいのいっぱいの
とげが含まれていた

だけどあたしはすぐ謝った



だってそんなこと言ってもしかたがない




どうしてあたしはあの子に
こんなにも
自分の気持ちを分かってもらおうとするんやろ?
ぶつかろうとするんやろ?
別にええやん

「そうなん?ありがと」

って適当にながしとけば
前はそうしてたはず

どうして今
いちいちまなの言うことに反発する必要が



あるの?


まなは可愛い
まなは細い
まなは賢い
まなは誰にでも愛される
まなは剣道がうまい


何一つ
あの子に勝てるものなんてない

剣道部でいちばん
近い存在
いいライバル

あたしはまなを信頼してて
先鋒として尊敬もしとる
お互い 中学からやってきたもんどうし
スタートも近い

だからあたしはまなをこんなにも
敵視しとるんかな?

勝てへん相手やから
負け惜しみ?

やだやだ、こんな汚いあたし
もういやだよ
あの子の優れているところを見るたびに
どうやって
蹴落としてやろうかとか
そんなことばっか考えてる

待って待ってよあたし
そんなことの
何処に意味があるん?


まなはいいこだから
先輩も同輩も みんなあの子の味方
あたしは


ヒトリボッチ
みんなの目冷たい

「どうしてまなちゃんにそんなこというの?」

皆 そう思ってる


ヒトリボッチはいやなのに
あたしの性格は


どんどん酷いほうに向かってる



皆に好かれたい
愛されたい

それがあたしの願い


今のあたしにとったら




いちばん とおい






2004年03月01日(月) 卒業式

今日は卒業式やった


ここ最近ちゃんと寝てなかったせいか

変にあたしのテンションは高くて
朝から喋りっぱなしやった


いつも誰かとおると
ある程度たつと
話すことがなくなってまって

ふぅ とか はぁ とか 寒いとか

そんなんで
適当に時間が流れて行くのを待っとる


それなのに
今日は
話したいことが泉みたいに
あふれ出してきて
時間がたりんくらいやった


いや…

あたしは 「あの人」以外には
いつもそうなんかもしれん



卒業式には
2年生の全部と、人数稼ぎに
1年生の室長と副室長が出る

あたし名前だけの室長やけ
生徒のいちばん後ろらへんに座っとった

「あの人」ほんまは
室長やないのに、クラスの阿呆な男子が
式に出るのを断固(笑)拒否したらしくて
代わりに出てきとった

偉いね


「あの人」はクラスのアンケートで
人気のある男子の2位になっとった


あたしのコンプレックスは疼く
可愛い素直な女の子なら
喜ぶよ?
自分の彼氏が
皆に認められとったら

でもあたしは恐い
あたしが付きあっとってええの?
キモいあたしが
つきあっとることで

つきあっとることで

「あの人」は皆に
イメージさげとるんちゃうかな、て



『あいつはいい奴やのに、何であんな彼女なん?』て


ねぇ

あたし付き合っててええの?



卒業式は
思ったよりも早く終わって
剣道部は 3年生の先輩にプレゼントを渡すために
武道場に集合した


3年生の男子の先輩は1人
あたしは最初 入部した時はその人に
憧れとった

久しぶりに会ったその先輩は
やっぱりかっこよくて
意地悪で
クラクラした、気持ちが


でもそれは 好きなんやないて
あたしは思い込む

ただの「憧れ」


女子の先輩は6人

皆 優しい
皆 可愛い


でも あたしの事は見てくれない

一緒に剣道したのは
たったの3ヶ月

そりゃ皆

二年生の先輩のが可愛いよね

2年生の先輩のうちの1人が
もう 剣道部の弄られキャラで

どの先輩も皆
その人を囲んで
もう片方の2年生の先輩とあたしは
小さくため息をつく


分かっとるん


1年生の中でもマナは
特別な子なん


特別


同じ年でも
やっぱり先輩に可愛がられるタイプと
そうじゃないタイプがあるんは


分かっとる


先輩が
別に 差別とか あたしを嫌ってるとか
そんなんじゃないのは

分かってる


だけど
少しだけ寂しかったんは
あたしのワガママやんね


3年生の先輩の1人が
頭をくしゃくしゃしてくれた時
泣きそうやった


いつまでも
あたしは 甘えたちゃんなんかな
つっぱって
礼儀正しいふりしとっても

本当は
二年の先輩とか、マナが




羨ましい





もう明日、

学校に行っても どの先輩にも
会うことはない

この先、
何か剣道部の集まりとかがない限り

二度と逢うことは
ないかもしれん


不思議やね

あんなにも
毎日 普通に喋って
一緒に準備体操とかしたり
部室ではしゃいだり
バス 乗ったりしたのに


もう
そんなことは きっと二度とない


先輩が卒業したら
二年の先輩が3年になって
6月になったら 引退して
うちらは二年になって
新しい一年が入って


ずっと ずっと
部活がなくならない限り
それは繰り返されてく

不思議やね


寂しいね








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