lucky seventh
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2005年08月15日(月) |
(仮)砂の記憶 遠雷の章 |
あたしは、確かに幸でした。
砂の記憶
高校最後の思い出作りにあの日、あたし達は出かけていった。
行ってきます。
そう言ったあたしに年の離れた妹は、お土産買ってきてねーと現金に笑い、 気をつけてね。と、母は苦笑いしながら言った。 先ほどまで、あたしの不在に盛大に泣いてごねていた鴉が何とやら。 あたしも母と同じような苦笑を浮かべて、
はいはい。
そう、答えて家を出た。 ずっしりと重いカバンに、あたしはそれと同じだけの思い出を作って 帰ってくるんだと思いをはせる。 空は晴れていた。 旅行日和の修学旅行日和。 あたしの心はその時、ドキドキワクワクした期待でいっぱいだった。
明日も 明後日も晴れますよーに!!
最高の思い出を作ろう。 晴れ渡る青空の下で、たくさんの写真を撮って たくさんの話しをして、そうして、そうしてこの日をいつか語り合おう。
あたしは確かにその時まで、幸せでした。
ナナナ
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