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■てめえの血は何色だーッ!
2009年03月31日(火)
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去年もそうだったが、また健康診断で再検査になってしまった。

よく前の晩我慢できずフィーバーしてしまったため、尿検査で蛋白質が出て再検査…という微笑ましい話を聞くが、そんな生易しいものではない。

確かに我慢できなくなりそうになったが、さすがにいい年こいて中学生男子みたいな理由で引っ掛かりたくはなかったため、そこは辛抱した。それなのに引っ掛かってしまった。

理由は去年と同じ血液。ヘモグロビンが多いのだそうだ。ヘモグロビンはご存じの通り酸素を運ぶ役割を持つ良いイメージがあるが、多過ぎると血栓が出来やすい状態になるとのこと。つまり血がサラサラではなくドロドロなんだそうだ。

僕のアレはヒマさえあればエレクチオンしているが、アレの中では血液が鬼怒川の激流の如くドドドドドと迸っている…そんなイメージをしていた。しかし実際はヘドロ満載ののったりしたドブ川だったようである。

血は水より濃し…という諺があるが、僕は文字通り濃いというわけだ。だから娘・R(5才)も息子・タク(3才)も嫁に全く似ずに僕そっくりなのかなあ…。

防止策のひとつは既に分かっている。タバコをやめることだ。でもそれが出来ない。去年もやめようと決意したがほんの数時間で挫折した。

ヘモグロビンを減らすため禁煙の道を選ぶか、それともそのまま血栓の可能性を増大させるか…ああ、悩んで悩んで髪の毛も抜ける。ヘモグロビンにてハゲチャビンなんて嫌だ。

再検査でまた異常値が出るようであれば本気で考えることにしよう…そんな弱気な決意をした。とてもタバコ無しでは仕事のイライラから解放されない弱い僕なのである。

そして去年教わったもうひとつの防止策。それは毎日水をたくさん飲むこと。これに賭けるしかない。再検査の前の晩は水をガブガブ飲み、祈りながら寝ることにしよう。

どうか再検査で良い値が出ますように(あとおねしょしませんように)

願わくばドロドロの血よさらば、であり、目指すはサラサラのサラサーティである。でも再検査は金曜日なんである。これがどうも縁起が悪い気がしてならない。何故縁起が悪いかというと…ドリカムの歌にもある。

血栓は金曜日。なんつって。

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■うしろ髪切らせ隊
2009年03月30日(月)
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「切りたいわ〜」

と嫁が呟くので、とうとう夫婦の縁を切られるのかと思ったら違った。

「R(5才の娘)の髪を切りたいのよ。あなた床屋行くでしょ?連れてってくれない?」

とのことであった。

普段Rの髪を切るのは嫁がちょこちょこ切っており、外で切るのは滅多になかったことである。以前七五三の時は大泣きして手が付けられなかったことがあったので多少不安があった。

「Rちゃん、パパと床屋さん行く?」

「いくー」

Rは行く気満々のようである。ただ出掛ける前にRの髪をどのぐらい切らせるかで嫁と揉めた。

「肩の上まで短くやっちゃってよ」

と言う嫁に

「それじゃちびまる子か戦時中の子供になっちゃうだろ」

と僕は反論するのだが

「だっていつも結うのめんどいのよ!」

嫁は身も蓋もないことを言う。

「じゃあRちゃんはどのぐらいがいいのかナ?」

本人の意見を尊重しようとすると

「なんでもいいー」

別にどうでもいい様子。自分の髪のことなのに…。結局肩にかかるまでの長さで、ということにし、Rと床屋に向かうと待ち合いスペースのところにアメが入っている籠が置いてあった。ご自由にどうぞというサービスである。Rはそれを目聡く見つけ

「たっくん(3才の息子)の分も持って行ってあげるの!」

「はいはい」

「そうしないとたっくん泣いちゃうからね」

「はいはい」

「Rちゃんは肩まで髪切るって床屋さんに言うのよ!」

「はいはい」

何かと仕切る。いよいよRが呼ばれると、些か不安げな表情を見せたが、

「ほら、行っておいで」

と言うとトコトコと歩き散髪台にちょこんと座り、泣くこともなく大人しくしていた。ああ、立派に成長したね…。

「こんな感じでよろしいですか」

Rの散髪が終わり、スタッフから確認を求められた。

「いいですね。Rちゃん、可愛くなったね」

「うん」

「Rちゃん頑張ったねー。よい子だねー」

誉められたRはどことなく得意気であった。無事ちびまる子になることもなく、Rも泣くこともなく完了。これを祝して夜は嫁とみだらな行為を盛大に執り行うことにしよう。

抜かずの散髪。なんつって。

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■ああ言えばFOR YOU
2009年03月29日(日)
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息子・タク(3才)の言うことが、いとをかし。

「今日パパ会社お休み?」

タクは毎朝のように僕の出勤状況を聞いてくる。この日は土曜日だったが残念ながら休日出勤であった。

「ごめんなー。パパ会社なんだー」

と答えるとがっかりするどころか

「やったー!」

と大喜び。

「タクはパパがいない方がいいのかい?」

ちょっと拗ねて見せてる

「うん。ママと寝たいから」

と答えるではないか。休日の夜は僕が子供達を風呂に入れ、その後嫁が入っている時に僕が寝かしつけている。つまり休日は僕と寝ることになる。タクはそのことを言っているのである。

タクはママっ子。自分のママのみならず他の子のママにも甘え、ついでに乳も揉んでるらしい。

「えー。パパと寝るのだっていいじゃないか」

「やだ、ママがいい!ママと寝たい〜!」

「そうか、タクはパパとじゃイヤなのか…」

まあ嫁はともかく、タクに言われたのはショックである。そりゃ男なら男同士より女と寝た方が何かとゲヘヘなのだが、我が子に言われると寂しいもの…。

僕の寂しい背中を読み取ったのか、娘・R(5才)が後ろからぎゅっと抱き付いてきて

「Rちゃんはね、パパ大好きだから一緒に寝たいの」

とすさかずフォローしてくれた。ああ、R、君は世界で一番僕を好きな女の子なのだろう。

タクは夜もいとをかし。

テレビで女子フィギュアスケートをやっていたんである。スケートはRもタクも好きで、食い入るように見ていた。特にお気に入りは浅田真央ちゃんで、

「まおちゃんだー!」

彼女がテレビに映るたびに騒いでいた。ちなみに僕は真央ちゃんより村主章枝が気になってしょうがない。何故いつもチンコが股間に刺さっているよなエクスタった顔をしているのか…とてもインパクトがあり、目を離すことが出来ない。

それはさておき、真央ちゃんばかりに注目していると思っていたタクが、どっかの国のお色気むんむんの選手が出て来たのを指差し

「たっくんこのお姉さん好きー」

と言い出した。

「ほう。君のタイプは南蛮人か」

いっちょまえにお色気を感じ取っているのだろうか…と興味を持って聞いてみると

「だって体がいっぱい見えてるんだもん」

「なんだとー!」

その選手の衣装が、他の選手と比べて露出度が高かったのである。

「お前、そういうとこよく見てるなあ…」

実際には露出しているのではなく、肌色のババシャツみたいなので覆っている訳だけれども、タクが露出度に注目したことには驚かざるを得ない。

タクの朝の発言、そしてこの発言から考えるに

「…君、ひょっとしてエッチな人?」

僕の血が流れているだけに、絶対有り得る。ウルトラアリエール。しょうもない遺伝をまたひとつ発見してしまった…。

タクの言葉はいとをかし。

子供達が寝た後、嫁に

「僕もママと寝たい〜!」

タクの口調を真似て言ってみたら、珍しく嫌々ながら受け入れられた。桜の花が開いている今日この頃、嫁の心も開きやすかったのだろうか。

いとをかし 桜の夜に 嫁犯し

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■尻滅裂
2009年03月27日(金)
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朝、着替える時におパンティ姿になっていたら

「お尻さわっちゃえー!」

娘・R(5才)と息子・タク(3才)がゲリラ兵のように唐突に現れ、僕のいたいけなおヒップをまさぐり倒した。女子高生のおヒップならともかく、オヤジのケツなぞダンゴムシの死体以下の価値しかないだろうに、何が楽しいのだろうか。

僕はふたりの手を振り払い、スーツに着替えて体勢を立て直し、

「君達のお尻も触っちゃうよーん」

と反撃に打って出ると

「きゃー!」

「いやーん!」

ゲラゲラ笑いながら逃げて行きおった。僕のおパンティスタイルだけでここまで盛り上がる我が子達って一体…。こういうのも家族のふれあいと呼んでいいものだろうか。ふれあいというよりお尻合いのような気もするが。

子供達のお尻を追いかける勢いが余り、ついでに嫁のお尻も触ってしまえ、と台所の嫁に突撃をかけたのだが、ハタと踏み止まってUターンした。それは何故か。

それは以前、朝の挨拶代わりにペロンヌと嫁の臀部様をお触り申し上げたところ

「何すんの。やめてくれる?」

と非常に冷たい反応であったからである。まだ僕らがイエス!フォーリンラブだったころならば、

「いやーん」

とか

「まいっちんぐ」

などという嬉し恥ずかしなリアクションがなされ、更にそそられたものだが、今じゃ埼京線の痴漢並みの扱いである。お尻を撫でられただけで頬を赤らめたあの頃の嫁。一体どこに行ってしまったのか。

それは誰も尻ません。

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■ラブレターフロム娘
2009年03月26日(木)
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僕の机の上にメモ書きが2枚。

娘・R(5才)と息子・タク(3才)が書いてくれた手紙である。まずRの方を読んでみると


「パパへ またいっしょにあそぼ Rちゃんより」

と書かれてある。

「うしろも見て!」

と言うので裏面を見て見ると

「ハートがふたつ書いてあるね」

「そうだよ。パパだいすきだからハートふたつなの」

とのことで相変わらず僕にゾッコン(死語)でラブラブ(死語)のようであり、僕はエビゾって(死語)しまう。しかしあと10年ぐらいすると手のひらを返したように「オヤジキモイ」になってしまうのであろうか…と考えると複雑な気持ちである。

続いてタクの手紙はというと

「やまもとゆみか
 たにぐちもな
 やまだりい」

女の子の名前の羅列であり

「たっくんが今日公園で一緒に遊んだお友達だよ」

とRが解説してくれた。遊んだ女達の経歴か…君、結構遊んでるんだね…。

「ゆみかちゃんともなちゃんとりいちゃんと遊んだのか〜」

とタクに言うと

「え、りいちゃんいたっけ?」

お前、自分で書いといてそりゃないだろ。さすが酉年生まれ。鳥頭である。すると嫁が

「いたでしょ。あなた今日りいちゃんのママにも甘えてたでしょ!」

と笑う。何。お友達のみならずママまでも。親子ドンブリか。やるなあ…。りいちゃんママのみならず、タクはよそさまのママに甘えるのが大好きである。甘えながら

「これおっぱい?」

と乳を鷲掴みにする程の猛者だ。うちの嫁の乳が乏しいため、他のたわわな乳を求めるのだろうか。よそさまのママにしてみれば迷惑だと思うが

「こういうとこパパに似たのかしらねえ」

とか思われるてるんだろうなあ…絶対。ていうかその通りなのであるが。

僕が求める乳はどこにあるのか。WBC…ワールドバストクラシックを是非開催して貰いたいものである。

日本キャプテンは乳ローである。

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■きれいは汚い、汚いはきれい
2009年03月25日(水)
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栃木の実家での感動秘話。

夕飯を食べた後、僕が娘・R(5才)と息子・タク(3才)風呂に入れることになっていた。せっかく実家にいるのだからその役目は母に譲り、祖母と孫の裸のふれあいをしてもらうのもよいのだが、母と入るとふたりは

「おばあちゃんのおなかすごい!いっぱいうんちつまってるんだね!」

とか

「どうしておすもうさんにならないの?」

とかかなり危険な発言をするため今回は僕が入れようかということになったのである。しかし僕は夕飯を食べたら、睡眠薬でも盛られたんじゃないかってぐらい眠くなり、コタツであっさり寝てしまった。嫁に叩き起されたようなおぼろげな記憶があるが、結局朝までコタツの中。

「まったくもう、お風呂入らないで、フケツよ!」

翌朝、嫁から非難轟々。

「あんた臭い!」

母も非難GOGO。

「パパ!おふろはいんないときたないんだよ〜きたないとドロドロにとけちゃうんだよ〜」

タクは母と祖母が揃って非難するのでその尻馬に乗っかってもの凄い理論で僕を叱る。タクこそいつも風呂に入るのを嫌がるから入れるまでが一苦労なのに。

しかしこの場において、昨晩風呂に入らなかった僕が一番低いヒエラルキーにいる。タクもそう感じ取ったのだろう。

「きたないかいじゅうやっつけろ〜!」

図に乗って僕をポカポカと殴り始めた。

「うわー痛いーやめてけれー」

やめてけれ、やめてけれ、やめてけーれゲバゲバとタクの公開リンチを甘んじて受けていたところ、それをRが悲しそうな目で見ているではないか。そういえばRだけ僕を責めていない。それどころか僕がタクに殴られるたびにどんどん目がウルウルしてきて

「たっくん、なぐらないでー!Rちゃんはパパ大好きだからなぐらないでー!」

なんと大泣きしながら僕を庇うではないか。ああ、そんなに僕のことを…。

「Rちゃん、ありがとう。そんなにパパ好きなのか?」

Rはコクリと頷いた。僕はRを抱き締め

「パパ臭いんだって。それでも好きか?」

「うん」

よし、僕、もう風呂入らない!…じゃなくて、そもそもちゃんと昨晩風呂に入ってればRも悲しまずに済んだわけであり…。

「ごめんよR。じゃ、朝風呂入ってくる」

僕を風呂に入らせたのは嫁の叩き起しではなくRの泣き落としであった。北風と太陽ってやつ?

まあ清潔にしておくことが夫婦円満および家族円満のフケツ、いや秘訣なのであろう。

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■ふぞろいの林檎たち
2009年03月24日(火)
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会社帰り、嫁にお土産を買って行くことがある。

そんな大した物ではない。缶ジュースとかその程度であるし、特に意味もない。気まぐれである。気まぐれオレンジロードである。この日の夜も嫁にミルクティーを買い、僕の分は

「りんごゴジュースでいいか」

特に深く考えることなく買って帰った。

「ほらよ〜」

と嫁に渡し、自分も飲もうとしたら

「なにそれ〜」

僕のりんごジュースを見て大爆笑するではないか。

「何がそんなにおかしいんだ」

「だってその名前」

「え?」

りんごジュース
このりんごジュースのネーミングがおかしいのだという。

「『感じる』だって。何を感じるのよ〜」

「それはつぶつぶりんごの食感を感じやがれ、とかそういう意図じゃないのか?」

「なんかエロいよね。感じるゥ〜」

なるほどそういう解釈か。エロス方面への妄想は僕の十八番だったのに、今宵は嫁にお株を奪われてしまったようだ。

「感じるゥ〜」

嫁はAV女優がヨガったような口調で「感じるゥ〜」と連呼する。なんだその発情したような口調は。もしかしたら嫁は発情している??なんかその言い方にムラムラしてしまい押し倒してしまった。

すりおろしりんごが
筆おろしりんごになってしまったとさ。

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■走る爆弾娘
2009年03月23日(月)
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栃木の実家最終日。

今日は永野川緑地公園というところで娘・R(5才)と息子・タク(3才)を遊ばることにした。Rが最近補助輪無しの自転車に乗れるようになり、是非僕に見せたいのだという。この公園なら思いっきり自転車を乗り回せるのである。

「でも自転車ないじゃん…」

肝心なモノがないことに気付きダメだこりゃってことになりそうになったが

「借りてあるよ」

母がいち早く近所のどっかからシナモンちゃんの小さな自転車を調達してきていた。おそろしい母!そんなわけで車に自転車を積んでレッツラゴー。

公園に着くと僕は嫁とヒソヒソ話をした。

「…今日はアレ来るのかな」

「来るよ。絶対。連休だもん」

アレとは走るアイスクリーム屋である。この公園で遊んでいると昼飯時に必ず

「ちゃーちゃららっちゃ♪ちゃーちゃららっちゃ♪」

軽快な音楽と共にワゴン車がやって

「味は日本一♪おいしいおいしいアイスクリーム」

どういう基準で日本一になったのか根拠を示さないアナウンスをしながらちびっ子相手にアイスを売るんである。Rとタク、おまけに嫁もこのアイスが大好きなので無視することが出来ないのである。今日も来たら買うハメになってしまうのだろうか…。

「パパー!じてんしゃする!見ててね!」

Rは早速自転車をしたいようだ。僕もRの成長した姿を見てみたい。車から自転車を降ろして乗らせると

R
「パパー。見て見てー」

見よ。乗れるようになってまだ3回目ぐらいだというのに危なげなく軽快に走る。

「わー凄いねー!…じょ、上手だね…は、速いね…」

僕は追いかけながら褒め称えたり写真を撮ったりしていたのだが、補助輪時代と比べてスピードが格段に上がったので追いかけるのはかなりしんどい。かといって近くには坂道や川もあるので放置するわけにもいかぬ。更にはタクも

「パパー!かけっこしよー!よーいどん!」

呪われたように走りまくるのでダッシュダッシュダッシュ、キックエンドダッシュである。いつか決めるぜ稲妻シュートってやかましいわ。

こりゃ来年東京マラソンにでも出るべか、と芝生でくたばっていると、Rが自転車で乗り付けてきた。Rは自転車から降りると

「これからおゆうぎしまーす」

と幼稚園で習ったダンスを始めた。父と比べて体力が有り余っている様子である。

「あはは、可愛いね」

「パパもやるの!」

「ええっ!」

ちょっと待ってくださいよ。周りに結構人がいるんですよ。Rがやれば可愛いダンスも、僕のようなオヤジがやったらMPを吸い取られるふしぎなおどりである。

「えーちょっと恥ずかしいなあ」

とやんわり断っても

「Rちゃんがやる通りにするのよ!」

と言って聞かない。

「じゃあ分かったよ…あんま恥ずかしくないのを頼むよ…」

観念してRに付き合うことにすると

R
「じゃあこれ!」

「できるか!」

どんな羞恥プレイだ!と揉めていると

「ちゃーちゃららっちゃ♪ちゃーちゃららっちゃ♪」

はっ。このBGMは…。

「あいすやさんが来たー!」

公園内のどの子供よりも素早く反応したRとタクは、あっという間にアイス屋のワゴンまで走って行ってしまった。まだ走るか君達。ああ、また「今日は買わない」と言えなかった…。

走る子供達と走るアイスクリーム屋。そして僕はもう走りたくない…。

どっかの先っぽから何かがほとばしるのみである。

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■徐々に奇妙な公園
2009年03月22日(日)
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実家に帰った時は、子供達をどこで遊ばせるかをまず考えてしまう。

幸いなことに実家の近くは変なコンセプトに基づく一風変わった公園が多く、ネタに困ることがない。今日は佐野市にある「こどもの国」という公園に行って来た。ここは何故か

タク
本物のロケットがある。テポドンではない。NASAのマーキュリー・レッドストーンロケットである。

R
あとティラノサウルスもいる。開いた口の前に小さく写っているのはR。本当は口の中に入ることが出来、入ると「ぎょおおおおん」という雄叫びが発せられるのだが、ちょうどRが怖がって逃げ出したところある。

それをタクが

「ぼくがいっしょに行くから大丈夫だよ」

とRの手を引くナイスガイな見せ場を作り、男らしさをUPさせていた。

恐竜のオブジェの奥には人造池があり、そこに船が浮かんでいるのが見えた。

「うおおおお!船だ!」

船の先っぽでRとタイタニックするのだ!と猛ダッシュで駈け寄ってみたが、

タク
よく見たら漁船だったので萎えた。頭の中にはセリーヌ・ディオンのタイタニックのテーマが流れていたのに、一気に鳥羽一郎の兄弟船になってしまった。

タク
タクも漁船に乗り込み、鳥羽のアニキ効果でますます男らしさがUPした気がしないでもない。

タク
貼り紙の注意にもかかわらず速攻で落ちそうなタク。

「タク、ロケット見に行こうぜ」

船の上で遊ぶのもよいが、実はロケットを見てから

「か…かっちょええじゃないか」

と心を魅了されもっと間近に見たくてウズウズしていた僕である。ロケットの中には入れないが、脇に展望台があり、そこに登って高い位置からロケットを見たかったのである。

そんなわけでタクの手を引いてロケットまで向かったのだが、

「う…うわあああん!」

突然泣かれてしまった。

「なんだ、どうした?」

ちょっと強引に船から連れ出してしまったので怒ったのか?と思ったら違った。体がプルプル震えており

「…うんちか」

速攻でタクを抱え上げてトイレに向かった。

「がんばれー」

トイレにまたがらせて応援していたら、タクはとんでもない作品を産み出した。

「うおっ。長っ!」

まさにロケット並の立派なモノであり、こんな小さな体のどこに…と感動すら覚えてしまった。

ロケットの脇でロケットのような作品…これはタクが将来宇宙飛行士になるという瑞兆なのではないか、と思い

「タク、お前はNASAに入って宇宙飛行士を目指すんだ」

と将来の道を示したところ

「おしりふいて」

まるで聞いちゃいなかった。やはり親の欲目なのだろうか。いや、諦めてはなりますまい。どうやったらNASAに入れるかはビタイチ分からないけれども、なんか出来ることから努力すべきである。昔から言うではないか。

成せばなる。NASAねばならぬ 何事も…。

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■大相撲彼岸場所
2009年03月21日(土)
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お彼岸なので栃木の実家に帰っている。

「おばあちゃーん!」

娘・R(5才)も息子・タク(3才)も栃木の母が大好きである。

「やっちゃーん!」

そしてやっちゃんと呼ばれる我が弟も大人気である。タクなどコバンザメのようにやっちゃんにへばりついて離れない。ぷぷぷ。やっちゃん。いい年こいてやっちゃんと呼ばれる弟。イカかよ(それはよっちゃん)。三つ子の弟がいるんかよ(それもよっちゃん)

しかし

「ねえパパ」

「なあにRちゃん」

「パパはちっちゃいころ『きーくん』って呼ばれてたんでしょ」

母は僕の恥ずかしい過去を次々と孫に吹き込んでいるようだ。これ以上…特にアレとかソレとかも暴露するようであれば本気で縁を切ろうと思う。

夕方、テレビをつけると大相撲春場所。ちょうど白鵬が映っているところであった。

「は・く・ほー!は・く・ほー!」

Rは何故か白鵬が大好きなんである。こんなタイプの男が好きなのだろうかと思い

「Rちゃんはなんで白鵬が好きなの?」

と聞いてみると

「モナちゃんに似ているから」

僕も知っているRと仲良しの女の子の名を挙げた。

「いや似てないだろ。まずいよソレ」

「似てるよ!」

「似てない!」

「似てる!」

珍しくRは強情で、モナちゃんは白鵬に似ていると主張して止まない。

「…わかった。わかったけどそれをモナちゃんに言ってはいけないよ」

「なんで?」

「Rちゃんも君が麻生太郎くんに似てるとか言われたくないだろう?友達ひとりなくすぞ!」

その後母とお風呂に入ったRは

「おばあちゃんのおなかボヨンボヨンだよー!おすもうやったらー?」

だからそういうこと言うなっての!相撲ネタから離れろ!

僕は嫁と大相撲エロ場所にて三所攻めといきたかったがそれは叶わなかった。

彼岸に悲願達成したかったな…。

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■ I want to ride my bicycle
2009年03月20日(金)
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娘・R(5才)が補助輪なしの自転車に乗れた!と嫁から聞かされた翌朝。

起きて来たRが案の定

「Rちゃんねえ、ほじょなし乗れたの!」

朝イチとは思えないテンションで僕に言いまくっていた。

「それはすごいね。よく頑張ったね」

と褒め称えてやると

「おてがみ書くね」

口頭で報告だけには留まらず、チラシの裏に手紙を書いても報告。ホウレンソウ徹底のサラリーマンかお前は。手紙には

「パパへ

 Rちゃんほじょなしできたよ。パパもみたかった?ごめんね。
 うしろみてね。

                       Rより」

と書かれており、うしろみてね、というので裏を見ると絵が描かれており、Rがニコニコ自転車を乗り回す姿とそれを見て「わーい」とか喜んでいる僕の姿があった。

余程嬉しかったのだろう。そして僕に見せたかったのだろう。フフフ、この娘、おいらに惚れてやがるな。でもおいらに触るとヤケドするぜ。所詮君とは結ばれ得ぬ恋なのさ…。

「こんどパパにも見せてね」

と言うと喜んでいた。ついでに息子・タク(3才)も手紙を僕によこし、

「パパへ。ままいないけどがんばったよ」(嫁の補助無しで頑張ったよ)

まるで自分のことのように書いていた。タクの手紙にも「うしろみてね」と書いてあったので裏面を見ると、なんだかゴチャゴチャした絵が描いてある。

「これは何の絵かな?」

「みんなでとしまえんに行ってるところ」

自転車関係ないじゃん…。

ひととおり報告が終わると今度はおねだりである。

「ねえパパ〜。ほじょなしじてんしゃ買って〜」

絶対そう来ると思ったよ。しかし今買ってもすぐもうひとつ上のサイズの自転車を買わなければならなくなるだろう。16インチの自転車ではRには小さく、でも18インチの自転車ではまだ大きい、そんなタイミングなのである。だから

「うーん。もうちょっとRちゃんが大きくなれば大きい補助無し自転車が買えるよ。だから…そうだな、誕生日のプレゼントに買ってやろう」

と言うと

「いいよー」

あっさり納得したのでほっと胸を撫で下ろした。どうせ誕生日プレゼントにおもちゃをあげても飽きが早い。自転車なら実用性もある。そしていつも何をプレゼントするか悩む問題も解決。見事な大岡裁きじゃ、と自画自賛した。

んーんー。んんんんんー。んんんんんんー。(大岡越前のテーマ)

Rの6才の誕生日プレゼントは補助無し。これにて一件落着。

僕はゴム無しが好きである。

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■サイクルの買い換えサイクル
2009年03月19日(木)
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仕事から帰って来ると、

「R(5才の娘)が!Rがっ!遂に、遂に…」

嫁がテンパりながら何かを伝えようとするので、

「遂に?なんだ?遂に初潮?」

「バカー!違う!」

「じゃあなんだよ」

嫁は「あのね…」と一呼吸置くと

「遂に補助なし自転車に乗れたの!」

このことをようやく僕に伝えたのであった。

「まじで?でもなんで急に…」

ウチの近くには自転車を貸し出してくれる交通公園があり、そこでRと息子・タク(3才)は自転車を乗り回しているのだが、いつも補助輪付きである。一時期Rは

「ほじょなしする〜」

と補助なし自転車の練習に意欲を見せていたので、僕が抑えながらやっていたものだが、最近は全然やらなかったのである。公園にいくたびに

「ほじょなし練習するか?」

ととりあえず言ってみるのだけれども

「やんなーい」

いつも断られるので諦めていた。それがどうして急に…。嫁が言うには、たまたまRと同じ幼稚園の子がその公園におり、補助なし自転車をスイスイ乗り回していたことから

「Rちゃんもほじょなしする〜」

ライバル心が燃えだしたのではないかという。そして嫁が自転車を抑えながら練習していると、急に小学1年生ぐらいの男の子がやって来て、

「いつまでもママとやってちゃダメだ!足で蹴って勢い付けて、大丈夫かなーって思ったらペダルこぐんだよ!」

といきなりコーチを始めたのだそうだ。松岡修造みたいな男の子である。

「その男の子の言うことをわりと素直に聞いててね、すいーっと乗れるようになったのよ。大人が教えるより年が近い子供に教えて貰った方が素直に言うこと聞くのかな…」

と嫁。

「僕もRが乗れたとこ、見たかったなあ…」

「Rも『パパに見せたかったー』って言ってたよ」

これによりRは補助なし自転車を欲しがるであろう。ウチには14インチの小さな補助輪付き自転車しかないのである。ただ、僕と嫁としては今ワンサイズ上の16を買うよりも、もう少し大きくなるのを待って18インチを買いたい。

なのであと半年ぐらいは買わない予定なのである。

「朝Rが起きたら絶対『自転車買ってー』って言ってくるよ」

嫁はうまくかわしたようだが、Rのおねだりに僕は耐えられるかどうか。

どうでもいいが僕は補助輪より乳輪が好きである。

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■我が子は誰の子
2009年03月18日(水)
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親の欲目フィルターがかかっているので、娘・R(5才)と息子・タク(3才)が誰よりも可愛いと思っている僕と嫁。

写真やビデオを見ながら

「うちの子って遺伝子のわりには頭良さそうな顔してるよな!」

「タクなんかもう字が書けるしね!私らの子じゃないみたい!」

と豚児を自画自賛。嫁などは

「ていうかきっと私の子ではないわ」

とまで言う始末。

「いやそれはないだろう」

さすがにそれはありえないので素に戻ってツッコミを入れると

「あんな出来のいい子が私の子のはずがない」

とか急に自分の子でないことを主張し始めた。

「僕、お前のお股から出てくるの見たぞ!」

僕はRもタクも立ち会っているのである。産婆に怒鳴られながらヒッヒッフーしているさまを見ているのである。あの時出て来たのは何だったというのか。でっかいうんこなのか。

「いや、産まれた後にすり替えられて…」

「産まれてすぐだっこした我が子を見間違えるはずがない!」

嫁の子であるはずは間違いないのである。そうすると種が違うのか…いや、誰がどう見ても僕の遺伝子丸出しのRとタクの顔からしてそれはありえない。たぶん。Rとタクを自分の子だと認知する他ない。否認はできない。

「ちょっと、こっち来い」

変なことを言い出した嫁をたぐり寄せてぎゅっと抱き締めた。

「まあなんだ…その、愛し合おう」

「はあ?何言ってんの?」

「平たく言うと、やらせて」

「やだ」

我が子を否認する嫁と避妊する行為をしようとしたが否認されてしまった。

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■ぼ、僕はおにぎりが食べたいんだな
2009年03月17日(火)
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これも日曜日の話。

午前中に子供達を公園に連れて行く途中、おにぎり屋に寄った。なんか小腹が空いておにぎりが食べたくなってしまった裸の大将症候群。

嫁と娘・R(5才)は先に行ってしまったので息子・タク(3才)の手を引いてお買い物。

そのおにぎり店はいわば我が街の名物店である。この街に住んでいて知らない人はモグリだと言ってよい。何が名物なのかというと、主に3つ挙げられる。

まずはおいしいこと。いつも握りたてでほんのり暖かく、湿った海苔も心地よく、ほっとする味が口の中に広がる。ここのおにぎりの中には具の他に日本の心も込められている。

ふたつめ。この店は老夫婦で切り盛りしている小さな店なのだが、なんと24時間営業である。僕は昼間しか買ったことがないのだが、午前2時だろうが3時だろうが必ずおじさんかおばさんが出てくると言われている。

みっつめはお金をお釣りなしで払っても必ず5円玉を渡してくれる。「ご縁がありますように」「いいことありますように」という願掛けなのだそうである。

そんな名物エピソードたっぷりのおにぎり屋の前にタクと立つ。タバコ屋の造りと同様で、店内には入れず小窓から店の人を呼ぶシステムである。今日はおじさんおばさんどっちかなー、と声を掛けようとすると、僕より先に

「すいませーん!すいませーん!」

なんとタクに先を越されてしまった。すると

「ハーイ。あらーいらっしゃい」

奥から店のおばさんがニコニコしながら出てきた。

「あああすいません。この子が大声で…」

と慌てて注文しようとすると

「しゃけ!ください!」

またもやタクに先を越されてしまった。ちゃっかりしてるなあ…。

「はいはい、鮭ネ」

僕は鮭プラス追加のおにぎりオーダーとお金を払うだけになってしまった。お金を出すと

「はい、これをどうぞ」

おばさんは握りたてホカホカのおにぎりと、先ほど書いたとおりの5円玉を手渡してくれた。この店で5円玉を貰うたびに

「女子高生とご縁がありますように…」

と期待に胸と卑猥な部分を膨らませる僕である。そんなエロオヤジをよそに、おばさんは僕にだけでなくタクにも5円玉を渡してくれた。

「ボクかな?ワタシかな?あなたにもあげるね」

まさかタクが女の子に見られるとは!タクは目を丸くして5円玉に飛び付き

「これ、なーにー?」

と素っ頓狂な声を上げた。

「いいことがありますようにっていうおまじないだよ」

おばさんは優しい声で教えてくれた。

「どうもありがとうございます…」

優しくタクをかまってくれるおばさんに感動。礼を言いおにぎりを受け取り、嫁とRが待つ公園に向かった。

「タク、5円玉パパに寄越しなさい。お前絶対なくすから」

「やだ!持ってる!」

タクは公園までずっと5円玉を握りしめていた。よほど気に入ったようだ。

公園で嫁達と合流して、みんなでおにぎりを食べた。あのおばさんが作ってくれたおにぎり…と考えると余計に美味しく感じられた。

「タクが妙にハキハキしちゃってさ…」

「これ、たっくんのおまじない!もらったの!」

そんなことを話しながら食べるのもまた隠し味。さすが名物店と言われるだけはある。作り手の愛情が伝わってくるおにぎりであった。

おに義理人情。なんつって。

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■ショートケーキが840円って…
2009年03月16日(月)
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昨日ホワイトデーのケーキを買えなかったため、一家総出でケーキ屋に行った。

嫁がオススメするのは地元では有名なのだという、何度聞かされても2秒で忘れそうなイタリア語店名のケーキ屋。僕がそんな店知らないと言ったら

「えー有名なのに」

と笑われた。有名っていうのはスイーツ(笑)に興味のない僕のようなオヤジにも知られている店のことを言うのだろうが…。

そんなことをブツクサ言いながら店に入ると、そこはオサレ空間。ラボラボなカッポーが「どれにするー?」とかイチャイチャしており、熱い視線を浴びるショーケースには1個840円とか平気で書かれているショートケーキが並ぶ。

とてつもないアウェー感を覚えた僕は、早く買ってとっとと帰ろうとしたのだが、娘・R(5才)も息子・タク(3才)も嫁もトランペットが欲しい黒人少年状態でショーケースにへばり付き。15分ぐらい選んでいたのではないだろうか。

じっくりチョイスしたケーキを買い求め、おやつの時間に食べたのであった。嫁はロールケーキのようなものを選んでいたのだが

「うんまあ〜。ヤマザキの99円のロールケーキとは違うわ。うんまあ〜」

とか唸っていた。比べる対象がおかしい。

ところでタクはメンズすなわち男なので、僕と同様にお返しする立場にあるのだが、タクもケーキを食べる権利があった。それは何故か。

もちろん「ホワイトデーは男の子が女の子に…」と言ったところでタクの分だけケーキはなし、というわけにはいかないのだが、タクはバレンタインの時に僕にくれたチョコを嫁やRと一緒に作ってくれたのである。だから充分主張できる権利があるわけである。

こんな話がある。

Rと同じクラスのある男の子は、チョコを作って好きな男の子にあげたのだという。

その子は料理が大好きで、どうしてもチョコを作りたくてバレンタインにママと手作りチョコを完成させ、あげたのだそうだ。

そしてホワイトデーにはちゃんとお返しを貰ったのだという。いい話ではないか。

のちのキハチである(ウソ)

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■ホワイトデーは待ってくれない
2009年03月15日(日)
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ホワイトデーだったことをすっかり忘れていたダメ男こと僕。だからモテないんだよ。

普通に仕事をしていたので何にも買っておらず、帰りにケーキでも買ってくぐらいしかできないなあ…と思い

「帰りにケーキ買ってくからなにがよい?」

と嫁にメールをしておいたら

「きーんたまが右ーに寄っちゃった〜♪」

携帯が恥ずかしい着うたを奏でたので慌てて切った。嫁がかけてきたようだ。メールにしろよ!

頃合いを見計らってオフィスから逃げ、誰もいない廊下の死角でかけ直すと

「Rちゃん(5才の娘)いちごケーキ!」

「たっくん(3才の息子)もいちごケーキ!」

「私(自称17才の嫁)はフルーツが載ったケーキとかタルトとか」

我が扶養家族達の気合いの入った声が聞こえてきた。まるで飢えた野獣。電話の向こうから食い付かれそうな勢いであり、ああホワイトデーはこれでいいやと安堵した。

ところが予想以上に仕事が難航し、会社を出られたのは既に夜遅く。最寄りのケーキ屋を覗いてみたら既にショーケースは空っぽだった。帰り道途中のデパ地下も閉店している時間帯だしどうするか…と街をさまよい歩いた。

小僧寿司は開いていた。寿司じゃダメだろうか?ホワイトデーだから白身〜とか言って。いや、そもそもRもタクも寿司は玉子とエビしか食べられないではないか。

あと開いている店はコンビニぐらいしかない。コンビニならホワイトデー用の何かが売っているだろう。

でもコンビニはなあ…なんか味気ないっていうか芸がないっていうか義理チョコ返しレベルだよなあ…。あ、そういえばタバコ切れてた。カートン買いして帰ろう。夜中タバコが切れて発狂するところであった。危ない危ない…

とタバコを買って家に帰り、嫁の顔を見たらホワイトデー問題が何も解決していないことを思い出し愕然とした。

「実は遅くなって買えなくって…」

嫁に正直に報告したところ

「Rもタクもすごい興奮して寝られないくらいだったよ。朝おきたらケーキ食べるんだー!とか言って。あーあ」

とドッチラケ(死語)であった。

「あ、朝イチでケーキ食うつもりだったのか?」

そんなツッコミもなきにしもあらずだったが、僕の落ち度であることは揺るぎない事実であり問題はそこではなかった。

家族を白けさせるという意味ではホワイトデーだったようだ。

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■シーモネーター
2009年03月14日(土)
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小さい子というものは下ネタが大好きのようで…。

息子・タク(3才)が

「うんちもれちゃったー!」

と叫ぶので慌てて駈け寄ってみたらズボンのお尻のところがもの凄い盛り上がっている。こりゃありえねーと脱がせてみたら、

「せいかいは、タオルでしたー!」

単にパンツの中にハンドタオルを突っ込んでいただけだった。お前は何がしたいのか。

5分後。今度は

「ちんちんがはれちゃったー!」

と叫ぶので、そんなの僕はいつも(性的な意味で)腫れてるぞ、と思い放っておいたら、異常に股間をもっこりさせたタクがモソモソと歩き回っていた。今度は前にタオルか…まりもっこりかお前は。

「君、すごい見栄っ張りの人みたいだよ…」

「せいかいは、やっぱりタオルでしたー」

そしてパンツの中に突っ込んだタオルを取り出して僕の顔に押し付けるのであった。ああ、生ケツと生ちんこの温もりが…。

このタクの一連の下ネタ披露。なんかどこかで見たことがあるなあ…このデジャブなんだろうと考えていたが分からなかった。

しかし夜、嫁の頭に生ちんこを乗っけた時点で

「あ、僕か」

疑問は解決した。やはり血は争えない。

男同志で下ネタを語るのは楽しいものである。タクが成長したら

「うんこがー!」

「ちんこがー!うんこちんちんー!」

とか下ネタを交えながら酒を酌み交わす、そんな親子関係になりたい。

「オヤジ、頼むからやめてくれ…」

逆にタクの方が醒めて呆れられる危険性もあるがまあよい。

タクの下ネタを開花させたのはやはり僕の遺伝子が大きいに違いない。あと

「ケツのしわ何本、48本〜」

とか歌っている影響もあるのかなあ…。

下ネタ子を起こす。なんつって。

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■気分如雨露う
2009年03月13日(金)
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うちの風呂場にはおもちゃのジョウロがある。

娘・R(5才)や息子・タク(3才)の遊びアイテムである。ふたりはよく

「あわあわするー」

とか言って石鹸を使い大量の泡を生産し、

「ここはせっけんの王国です」

などと言ってはしゃいでいる。そう。ここは石鹸の国。英訳するとソープランド。パパは90分コースでお願いしますって違うがな。

そしてその泡を体に付けまくってジョウロで流すのである。それが楽しいらしい。今宵もここまでは微笑ましい光景であった。しかしそれがお下劣のズンドコまで堕ちていったのはRのせいである。

何を思ったか、そのジョウロを僕の×ん×に向けて

「大きくなあれ。大きくなあれ」

とお湯をかけるではないか。いや、大きくなっちゃまずいだろ。この子は僕のち×こを朝顔か何かと勘違いしているのだろうか。朝顔などと一緒にされるのは心外である。朝顔のつぼみとは違い、僕の×んこはちゃんとむけちんぐなのだ。

「…Rちゃん、お湯かけても大きくはならないよ」

「えー」

他の要因で大きくなるのだが、それはまだRに教える必要はない。ソープなランドで大きくなったらそれこそ紛う事なきソープランドである。とにかく僕の凶暴なちん×は、5才の女の子があまり凝視するべきものではない。なので

「たっくんのにかけなさい」

タクのそれこそ朝顔のつぼみのような可愛らしいのに興味を移させようとしたのだが

「やだー。パパのがいいー」

Rは本物志向な娘であった。

手にはジョウロ、心は女郎なのかもしれない。

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■声は枯れても涙は涸れぬ
2009年03月11日(水)
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朝起きると娘・R(5才)と息子・タク(3才)が

「きのうね、ママが鼻声になっちゃったのよ〜」

と教えてくれたので、無言で弁当を作り続ける嫁に

「そんなに花粉症がひどいのか」

と声をかけると

「ち…ちがう…声が…かすれた…出なくなった…」

酒で喉が焼けたようなかすれ声になっていた。その声で「おふくろさんよ〜♪」と歌って欲しかったが、そんなことを言って茶化すと殴られるのがいつものパターンなのでやめておいた。

嫁の作っている弁当は3つ。ひとつは僕のでひとつはRの。そしてもうひとつは…タクのだろうか?

「なんでタクのも作ってるの?」

タクはまだ幼稚園にすら行っていないので弁当の必要はない。ないのだが

「あなたもRもお弁当持って出掛けていくから『たっくんのおべんとうはぁ?』って言うのよ!」

とのことで…。僕のこの問いかけがなんか知らんが口火となってしまって

「Rのお弁当は今学期今日で最後なのよ。サンドイッチがいいっていうからたくさん作ったわ。タクのは嫌いなものがあると食べないけど今日は入れちゃえ入れちゃえ…」

声が枯れているのに嫁、べらべらと喋る。喋りながらタクの嫌いな野菜をガンガン入れる。

「そんな喋って辛くないのか」

一応いたわりの言葉をかけると

「辛くて喋れないって思うと余計にしゃべりたくてしょうがないのよーッ!」

この人と知り合って10年以上経つが、まだよく分からないところがあるようだ。ともかくこの状態で喉を酷使するのは良くないので、

「しゃべるのはよくないから代わりに僕の×××しゃぶれ」

という革命的アイディアを提案すると

「朝からバカなこと言わないで!」

やっぱり殴られた。しゃぶってる間になんか出てきちゃった液体を飲むと喉にいいという科学的根拠を元に言ったのだが…いや、本当はデタラメである。

ていうか嫁の声が枯れた原因は何なのだろう。聞くの忘れたまま会社に行ってしまった。風邪なのだろうか。世間で流行っているのだろうか。

それとも貧しさに負けたのだろうか。
いいえ、世間に負けたのだろうか。

平成枯れハスキー。なんつって。

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2009年03月10日(火)
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娘・R(5才)が息子・タク(3才)にクイズを出していた。

「動物のお尻についているものはなんでしょう?」

なかなか良い問題である。だがタクもこの難易度だったら余裕で答えられるだろう…と思ったらタクの答えは

「うんち」

そりゃお前のお尻だ!

「ぶっぶー。まちがいです」

とR。まあ確かにうんちが付いてないこともないが…Rの問題の意図としては不正解だろう。

「じゃあRちゃん、正解は何かなー?」

僕は正解を出すように言うと

「せいかいは…」

Rはちょっとタメを入れた後満面の笑みで

「ちんちんでしたー!」

「ええええええーっ!」

ちんちんかよ!尻尾じゃなくてちんぽかよ!

「ちんちん?ぎゃははははー!」

不正解だったタクも何故か大喜び。これはいかぬ。間違った知識を植え付けてしまうではないか。

「Rちゃん、正解は尻尾なんじゃないかな…?」

恐る恐るRに訂正を求めたが

「ちんちんなの!」

ガンとして認めようとしない。

「ちんちんはお尻じゃなくて前に付いてるんだよ」

「おしりなの!」

「いや前だよ」

「じゃあパパちんちん見して〜」

「やだ」

何を今更。お風呂に入ると何かと僕のをもて遊んでいた癖に、お前は一体何を見ていたというのだ!回答者もお下劣なら出題者もお下劣。どう転んでもお下劣なクイズとなってしまっていた。

これが本当の難問チン問でございます。

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■今夜はイート・イット
2009年03月09日(月)
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日頃粗食に耐える僕ら家族。

たまには贅沢も良かろうということでホテルでランチをすることにした。オシャレな言い方をするとテルホーでシーメーである(言わねーよ)

向かったのは嫁がオススメする某テルホーの(まだ言うか)ランチバイキング。

「今日はチバイキングだよ」

と娘・R(5才)と息子・タク(3才)に説明したのだが、

R
「バイキンマン?」

Rとタク
「素敵な笑顔がばいきんぐー。ぐーぐーぐぐーぐコオー!」

ふたりとも全く理解してくれず埒があかぬ。まあよい。百聞は一見に如かず。エロ本は必見のオカズ。食えば分かるさと店内に突入しようとしたら

「あいにく45分待ちとなっておりまして…」

混雑しており出鼻をくじかれた。

「え、そんな…」

一番ショックを受けていたのは嫁であった。魂の抜けたような顔をしており、実は一番楽しみにしていたのはこの人だったようである。

「まあいいじゃないか。公園で遊んで腹減らそうぜ」

「わ、私、時間までちょっと買い物してくる…」

嫁は僕の言うことも上の空で、魂が籠もっていないフラついた足取りでショッピングセンター内に消えて行った。大丈夫だろうか。

残された僕は子供達を近くの公園に連れて行った。

「マラソンするー。よーいどん」

タクとRはがむしゃらに突っ走り出し、よしよし腹を減らすのにちょうどよいな…と眺めていたら、ホームレスのコロニーに思いっきり突入して行くので

「こらああ!よそんちに入るなああ!」

慌てて引き戻した。僕も腹が減ってしまったではないか。

そんな感じであっという間に45分は過ぎた。実はこの日Rもタクもずっと便秘気味で、せっかく食べ放題バイキングなのだから体を動かすことでお通じが来ないかな…とも期待もしていたのだが、それは叶わなかった。

で、いよいよランチバイキングスタート。

「ああ、幸せ…今日はもう言うことなし」

嫁は初っ端からエクスタっており、恍惚の表情を浮かべていた。みだらな行為の時さえそんな顔見たことないというのに。おのれ。

R
Rも呪われたように食べ、

タク
タクも食べる。この画像は何をしているところかというと、僕がカニを剥いていたので手で「カニ」とやっているのである。まさに幸せカニばさみ。

美味しい食べ物は皆を幸せにさせる。僕も料理を次から次へと平らげ、舌鼓がブレイクビーツを奏でた。

「ふう…お腹いっぱいになったな…」

食べるペースが一段落した頃、

「次はデザートよーッ」

嫁はベツバラの呪文をとなえた!

なんたらムースやうんたらケーキなどを更に食べまくっていた。嫁はいつかRとデザートバイキングに行くことが夢なんだそうだ。

時間制限一杯までひたすら食べまくった僕たちは、腹も心も満たされた。これだけ腹の中に入れれば出てくるものもあるのは当然のこと。しばらくするとRとタクはふたりとも計ったようにプルプルと震え始めた。尾籠な話になるのでこれ以上は書きますまい。

ランチの後はウンチというベタなオチになってしまった(書いてるじゃねーか)

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■あなたは私にもう寝チュー
2009年03月08日(日)
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娘・R(5才)と息子・タク(3才)と公園で一日じゅう遊び倒して、夕方。

「おねえさん(Perfume)のビデオ見たい〜。えっとね〜。コンサートの」

家に帰るとふたりが口を揃えて言うので、PerfumeライブDVD鑑賞会。君達本当に好きだねえ…。RもタクもDVDへの集中力といったら、エロビデオを見る中学生男子のそれを凌ぐ。

相手にされなくなった僕はつまらなくなり、寝転んでマンガを読んでいた…らいつの間にか眠りに落ちてしまった。

目を覚ましたのは何かが僕の体にまとわりついている感触があったから。起きてみるとRがモフモフと体を絡ませていて、なんだか子猫がじゃれついているようであり、おお僕の子猫ちゃーん。

「んー、Rちゃん、甘えてるの?」

「ちがう!パパ、もうお風呂入る時間だよ!」

あんれま、もうそんな時間だったのか。

「ごめんよう、パパ寝ちゃってたよ…」

とっとと子供達さ風呂さ入れんべ、と起き上がると

「Rちゃんねえ、パパ寝てる時チューしたんだよ」

「え、まじ?」

僕は寝ている時襲われていたのか。Rがしてくれるチューはなんと表現したらよいか、甘い。アポロチョコより甘くて柔らかくて溶けそうで、なんとも言いようのない幸福感で満たされる。そんな至福のベーゼをもらっていたのに、馬鹿面丸出して寝まくっていたとは…。

「うん。してたよー。パパだいすきだから。でも起きないし」

Rはちょっと口をとんがらせて拗ねて見せた。

「ごめんねえ。じゃもっかいしてよ」

「やだ」

「なんで」

「…はうかしい(恥ずかしい)から」

ドッギャーン。やばい。目茶苦茶ときめいてしまった。ときめきメモリアルである。

「そうか…。パパもRちゃん大好きだよ」

これ以上Rに何かされるとときめき過ぎて死ぬるかもしれない。練馬区の男性、突然死。原因はときめき死。それはそれで悪くないが、まだ家族を養わなければいけないので、この辺で切上げることとし、

「じゃお風呂入ろう。その前にRとタクはトイレ行ってね」

とRとタクに指示すると

「Rちゃんたっくんと一緒にトイレ行くー!」

R、タクの手を引いて連れしょん。

「おいおい、ひとりずつ行けよ」

思わず苦笑してしまったのだが、Rは

「だってたっくんが一番大好きなんだもん」

ボガーン。さっきまでパパ大好きって言ってベタベタしてたくせに。5分でフラれた。それからのRは更にタクと盛り上がりを見せ、寝る直前には

Rとタク
イエス!

Rとタク
フォーリンラブ!

なんだかラボラボであった。娘よ。やっぱりオヤジより若い男を選ぶんだね…。

「ねえパパ…」

タクとイチャイチャしてると思ったら再び身をクネクネさせて僕に絡まって来た。おのれ魔性の女め。

「ん。なんだ」

「うんち…」

接吻の後は脱糞のようである。

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■休みがごぶサタデー
2009年03月07日(土)
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土曜日。

「きょうパパ会社おやすみ?」

と息子・タク(3才)。毎日必ず聞いてくるのである。

「そうだよ」

「そっか」

毎日聞いてくるわりにはリアクションが軽い。そこで嫁が登場。

「パパがお休みで嬉しいひと手を挙げてー!」

と叫ぶと

「はーい!」

娘・R(5才)が真っ先に手を挙げた。ああR。可愛いよ可愛いよ。しかしタクはむすーっとした顔で挙げようとしない。

「あれ…たっくんは嬉しくないの?」

「うん。うれしくなぁい」

ボガーン。なんと僕はタクから嫌われていたのか。休みの日には出来るだけ遊んでいるのに。外ではかくれんぼに鬼ごっこにボール遊び。家では馬になれと言われれば馬にもなるし、プリキュアのナケワメーケ(モンスター)になれと言われればなるし。

あ、こないだ麻生太郎になれと言われた時「それはちょっと嫌だ」と断ったからだろうか。ていうかどんな遊びをするつもりだったのだろう。解散ごっこか?

「ど…どうして嬉しくないのかな?」

恐る恐る聞いてみると

「パパと一緒にお風呂入りたくなぁい」

何その小学5年生女子みたいな理由。

休日は僕が子供達をお風呂に入れているのだ。タクはママッ子なので基本的に嫁ベッタリなのだが、お風呂まで嫌うことはないだろう。優しく洗っているのに。ちんこだって粗略に扱いはしない。ろくに扱いを知らないマグロの嫁より、ちんこオーナーの立場に立った優しい取り扱いをして洗っているのに。

「そうか、たっくんはパパはイヤなのか…」

と落ち込んでいると、

「パパ!Rちゃんがお手紙書いてあげるから!」

Rが励ましてくれた。

「R、ありがとう。パパ嬉しいよ」

Rはいつまで僕とお風呂に入ってくれるかな…。そんなことを考えながら親の哀しさを朝イチで味わう土曜日であった。

ちなみにRが書いてくれた手紙には

「むかし、あるところにあかずきんちゃんがいました。
 あかずきんちゃんは、おばあちゃんの家にお使いに行きました。
 おおかみが世界中のみんなを食べてしまいました。おわり」

狼が世界を食い尽くす恐ろしいストオリイが書かれていた。あかずきんちゃん世界崩壊バージョン…。Rはこのお話で僕をどう励まそうと考えたのだろうか。

僕にとって嫁と子供達は扶養家族。
しかし彼らにとっての僕は不要家族なんだろうか…。

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■失禁のモーニングコール
2009年03月06日(金)
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朝5時半。

「うわあああん!」

息子・タク(3才)の突然の泣き声により目が覚めたた。

「どうした?怖い夢でも見たか?」

おおかわいそうに…と抱き締め、もう大丈夫だよと慰めた。僕も子供の頃は、怖い夢を見ると目が覚めてからもしばらくはその恐怖を引き摺っていたものだった。

しかしタクは首を横に振る。

「ん?違うのか?」

「おしっこもれちゃったああああああああ!」

怖い夢ではなくおねしょだったようだ。タクを抱えたままトイレに連れて行き、ズボンとパンツを脱がせた。ズボンまでは濡れていない。被害は最小限に食い留められたようだ。

タクはトイレにまたがり、泣きながら用を足していた。下は小水、上は大水、なーんだ。なんつって。上から下から水芸じゃないんだから。

「タク、おねしょなんかで泣くな。パパもよくおねしょしたもんだ」

「いつ、きのう?」

「昨日やってたらヤバイだろ…。たっくんぐらい小さい時だよ」

「パパもしたのォ?」

「男はな、こんなことで泣いてはいけないんだ」

男が泣いていいのは親が死んだ時…あ、タクの親って僕か。そういえばこないだの健康診断で二次検査に引っ掛かったからもう僕ダメかも。その時は泣いてくれ。

あと女の子に「とにかく生理的にイヤなの!」という存在を全否定されてフラれた時と、女の子に「今日ウチ誰もいないから来て!」と誘われたので行ってみたら本当に誰もいなかった時と…ああ、僕が泣きたくなってきた。

トイレを終えるとタクは落ち着いてきたようで、すたらぴたらたん…というタラちゃんの足音が聞こえてきそうな軽快な走りでタンスまで走って行った。そしてタンスを開けて

「どのパンツにしようかなー」

早速替えのパンツを吟味しているではないか。さてはお前おしゃれだな。おしゃラーだな。でもおねしょをしているのでおねシャーでもある。

「これにするー」

おねシャーの選択はアンパンマンのパンツであった。おねしょした後の服選び。

これをコーディオネーションといいます。

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■365歩のコアラのマーチ
2009年03月05日(木)
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夜中。

「寒いよお…」

嫁が僕の部屋にやってきてガタガタ震えていた。鼻水ぶーんとかんでいたがこれは寒さというより花粉症のせいだろう。

とにかくコレはアレだ。イエスノー枕で言うとイエスの状態なんだ!そう判断した。

「どれ…あっためてやろう」

嫁を抱き締めてみだらな行為をしようとしたら

「いや、それはいい」

なんだよそれ。そっちからネタ振っておいてリアクション悪。ただ

「あ、でもあなたの手あったかい。私の手をあっためて」

そう言って僕の手を握り締めるのである。

「…手よりもっとあったかいところも握ってみるか?」

「やだ」

だから何なんだよもううううう。ネタ振りっぱなしジャーマンなのか?1分ぐらいそのままで、嫁の手にも僕の温もりが伝わった頃

「じゃ」

嫁は手を離しゴトゴトとフスマを閉めて出て行こうとするので

「僕はえぶりたいむおっけーじゃー!」

手を伸ばして嫁を捕まえようとしたらピシャン。

「ぐわあああああ!」

フスマに挟まれた。

しかし何故僕はいつも嫁とやりたがるのだろう。嫁と知り合ってから早幾年。いい加減飽きても良さそうなものである。いくら好物のカレーでも毎日食ってりゃそりゃ飽きる。なのに何故…。ただ
動物界を見てみると同じものばかり食べている動物もいる。コアラだ。ユーカリばっか食っているではないか。

僕はコアラで嫁はユーカリなのだ。ユーカリのユカリである。本当はミユキなのだがまあよい。

僕はコアラ。コアラは一日の大半を寝て過ごす。僕も寝よう…と寝室に入ると嫁は既に寝ていた。

鼻にティッシュを突っ込んだまま…。

おそらく花粉症で鼻水が出まくっている故の苦肉の策だろうが…これは効いた。萎えた。さすがの僕も嫁のその寝顔を見た途端今までのわいせつな劣情が吹っ飛んだ。

僕、コアラやめようかなあ…。

嫁はユーカリではなく青酸カリだったようである。

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■無駄な抵抗はよせ
2009年03月04日(水)
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息子・タク(3才)。口より手が先に出るお年頃。

放っておいてもベラベラと喋るのだけれども、娘・R(5才)と口喧嘩となるとやはり年長のRに言い負かされることが多い。そうすると無言で

「どん!」

と突き飛ばしたりいきなりポカポカ殴りかかることがある。

「うわあああん!たっくんがぶったああああ!」

当然Rは大泣きなので

「こら!いきなりぶつとは何事だ!」

だいたいこんな感じで僕や嫁に叱られるのがパターン化している。そして叱られた時のリアクションとしては、「ごめんなさい」と謝ることもあるのだけれども、

「もういいっ!」

と逆ギレしてだだーっと走り去り、家のどっかの隅っこでひとり体育座りをし、いじけることも増えてきた。

タク
このように。

謝りもせず逆ギレしていじけてるヤツなぞ放っとけ、と思うのだけれども、この姿を見ると可愛くてたまらないのでつい見に行ってしまう。それに、こういう時のタクはタクなりに言い分があるのではないか、とも考えるのである。

確かに手を出したタクが一番悪くなってしまうのだけれども、そのきっかけとなるようなことをRがしているのではないか。例えば何か意地悪なことを言ったり、おもちゃを横取りしたり…。

タクがぶった時はRが泣くのですぐ気付くけれども、それまでのRとタクのやりとりを最初から抑えておくことはなかなか難しい。

タクも素直に謝る時の方が多い。しかしこのような抵抗を示す時は

「Rちゃんだって悪いのに、誰もボクのことを分かってくれない…」

と口で説明出来ないもどかしさを3才児なりに抱えているのかもしれない。そう考えるとケンカ両成敗にはなっておらず、ちょっとタクには気の毒かな…とも感じるのである。

ただいつまでもこの状態は続かない。タクは酉年生まれの鳥頭なので切り替えは早い。ていうかすぐ忘れる。

タク
今日も今日とて部屋の隅っこのタンスの横でいじけ中。こういう時は猫撫で声で

「たっくーん」

と呼ぶに限る。

「たっくーん。女の子は殴るものではないよ」

殴るのではなく、舐めるのである…ということはもう少し大きくなったら教えてやろう。

「たっくん、一緒にお絵描きしようか」

タク
ほら、こっち向いた。あとひと押しである。

「それともお姉さん(Perfume)のビデオ観ようかナ?」

「みる〜♪」

見よ。ものの1分で父の胸に飛び込んで来た。

タクの抵抗を表わす座り込み。

タンスの横のレジスタンスってか。

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■氷の爆笑
2009年03月03日(火)
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飽きもせず「としまえん」である。

としまえんのスケート場がこの日までだったので行って来た。今年で4回目である。最早「としマニア」である。年増マニアではない。

このぐらい場数を踏むと、さすがに娘・R(5才)と息子・タク(3才)も恐怖心が薄れ、わりと余裕で氷上を歩き回っていた。調子こいてふざけることもしばしば。

Rとタク
イエス!フォーリンラブ的なふたり。君達フィギュアでペア組め。

この日の氷のコンディションはあまりよいモノとは言えず(いつも良くないけど)、特に氷が溶けて表面は水であった。何故にこんなに溶けているのか。屋外で日差しが強いからそのせいもあろう。
あと

「いやーんこわーい」

「ふふふ、さあ掴まって」

とかさっきからイチャイチャしているラボラボカッポーのせいもあろう。男は永沢君みたいな顔をしている癖に彼女が結構可愛いので許せない。

お前ら全員コケて水浸しになれ…と呪いをかけていたが、でもまてよ、服が濡れてしまったら

「フフフ…服を乾かすためにラブなホテルに行かないかい?」

「スケート靴のエッジ!あなたとエッチ!」

「君と僕で愛すスケート!」

「イエス!フォーリンラブ!」

ますますイチャイチャ振りに拍車が掛かってしまうなあ…と悩んでいたらRが思いっきりこけた。

「うわあああん!濡れちゃったああああ!」

「こらっ。1回こけたぐらいで泣くなっ!」

とは言うものの、溶けた水のせいで1回尻餅を突いただけでズボンのみならずパンツまでびっしょりである。幸い替えは持って来たのですぐさま着替えさせた。

「でもなあ。パパだって何百回転んだか分からないほど転んだんだよ…」

再びリンクに戻った後、Rを励ましながら僕の滑りを披露した。見よ、転んでは立ち上がりここまで華麗に滑れるようになったのだ。今、僕は銀盤の貴公子…颯爽とRとタクの前を滑り抜けて、ターンしてぎゃぎゃっと止まろうとした。ら…

ずべしゅあああああ!

思いっきりコケてしまったことよ。僕としたことが…銀盤の貴公子が…。

「パパ!どうしたの?ぎゃははは!」

「パパこけたー!パパこけたー!」

Rとタクは大爆笑してはしゃいでるし、嫁は嫁で

「ぶわははははは!うわダサ!うわははははは!」

両手を叩いて喜んでおる。おのれ嫁め、今夜ぶち込んでやる。と言いたいところだが、嫁の手を叩きながら指を差して笑うさまが昔なつかしバウバウの松村と重なったためぶち込む気が失せた。

転んでみてさっきRが泣いたのも理解できた。思いっきりびしょ濡れだもん…。ちんちんまで冷たい…。

「嫁〜僕のパンツは…」

「あるわけないでしょ」

「タクの替えでもいい」

「はけるわけないでしょ」

ああ、おヒップと金玉が冷たい…。

銀盤の貴公子が金玉の奇行オヤジになってしまったとさ。

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■胸騒ぎの餅つき
2009年03月02日(月)
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近所で餅付き大会が行なわれており、

「もちつき見たーい!」

娘・R(5才)と息子・タク(3才)がやたらと見たがるので連れて行った。さては君達クール・ポコのファン?

嫁が出かける準備に手間取っていたので先に出掛けると、既にわんさかと町内の方々で溢れていた。
おじさん方が餅をペッタンペッタンしているさまをしばし眺める。そしてつきたてのお餅が150円にて食べられる。

きなこ、あんこ、からみ(大根おろし)の三種類があり、

「君達、何食べる?」

とRとタクに聞くとふたりとも「きなこ!」と言うのできなこ餅を買った。150円で餅3個。

「きなこだきなこだー!」

小さく切ってやるそばからガツガツ食われ、ものの5分でなくなった。餅がなくなっても残ったきなこまでベロベロ舐め尽くす。すると嫁から電話が掛かってきたので

「餅買っておいてやろうか?きなこ、あんこ、からみがあるよ」

と伝えると「あんこ!」と言うので買おうとした途端

「あんこ売り切れました!」

売り場のおじさんが叫んでおりアウト。なんて間の悪い…。Rとタクはまた

「もちつきみたい!」

と言うので再び餅つきするさまを眺めていた。おじさん達がついた後は子供達にもつかせていたので

「Rとタクもやってみようよ」

ふたりにもやらせようとしたら

「やだ」

Rは恥ずかしいからイヤだという。Rはこういう場だと極端なシャイガールになる。一方タクはやる気満々で、おじさんに杵をサポートされながらペッタンペッタン。そして

「なあにいー!やっちまったな!」

絶対そう言うと思ったよ…。

タクの餅つきが終わった頃、ようやく嫁がやって来た。

「すまん。あんこ売り切れだよ」

「ええー」

「おしることかもあるからそっちにする?」

「うーん。からみ餅にしようかなあ…」

嫁は悩みながら売り場に向かって行った。しかし戻って来た嫁はおしるこを啜っており、

「からみ餅も売り切れだったよ…」

と嘆いていた。あんこも売り切れ、からみも売り切れ。町内餅つき大会、大人気である。

○んこもなし、からみもなし、と書くと手抜きのAVのようである。

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■スーパーマーケット。略すとSM
2009年03月01日(日)
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一家揃って近所のサミットというスーパーへ。

嫁によると僕が愛飲しているサントリーの烏龍茶2リットルが底値だということで、6本入りの箱買いをするために僕も動員された。一番重い買い物は消費する者が買うべきだという考え。いちいちごもっともです。

めんどいなあと思うけれども、考えてみればスーパーなんてこういう時でないと行く機会などまずないので、よっこい庄一と重い腰を上げた。

「んじゃ行くぞー」

一緒に付いてくる娘・R(5才)と息子・タク(3才)は目をキラキラと輝かせている。このキラキラはお菓子を買って貰えると思っている彼らの希望の光に違いない。

「お菓子は買わないぞ」

スーパーに行けば必ずお菓子を買って貰えるという認識を植え付けてしまわないよう、厳しく釘を刺しておいた。ところが嫁は

「買っていいよ」

と相反することを言い

「やったー!」

Rとタクは大喜びするので父の威厳丸潰れ。

「なんでだよ!いつもはお前の方が厳しいだろ!」

と詰め寄ると

「サミットは土曜と月末はお菓子が10%になるのです」

やりくり主婦っぷりをアピールされてしまった。僕はやりくり主婦よりやりまくり主婦の方が好きなんだい。いい加減今晩…。

「どよーうーとげつまつーサミットおおいち♪」

わけの分からない歌を歌いながらサミットに向かうRとタクはテンションが上がっていた。サミットに入ると

「土曜と月末サミット大市♪」

ふたりが歌っていたのと同じテーマソングが流れていた。常連なのね君達。道行く人がクスクス笑ってたのはそのせいだったのか。お父ちゃん恥ずかしいよ。

Rとタクはすぐさまお菓子のコーナーに行き物色開始。タクがチョコを選ぼうとすると

「たっくん、チョコはダメよ」

嫁からチョコはならぬと言われていることをRがしっかり注意していた。タクも素直に従いチョコを手放す。他にもアニメなどのオマケが付いているお菓子もどっさりあって、さぞや目移りするだろうと思ったが、

「あ、ぷりきゅあのだ!」

「かわいいー」

興味は示すが決して「買って」とダダをこねたりはしない。こういうところは偉いなあ…。僕なんかお菓子よりオマケメインのお菓子ばかりを買って貰っていた。戦艦のプラモが入っているビッグワンガムとかビックリマンチョコとか。今でもビックリマ○コは好きだけれども。

ふたりがコレにする、やっぱりアレにすると選んでいるのを眺めながら、なんでスーパーマーケットはスーパーと略されるのだろう…などと考えていた。名詞のマーケットより形容詞のスーパーが生き残るなんておかしい。巨乳を「巨」と略すようなものではないか。

「その巨揉んだるでー」

より

「その乳揉んだるでー」

の方が実感があるのは明らかなのに。

そんなどうでもよいことを考えていたら結構時間が経ってしまった。嫁もその間スーパー内をうろついていた割にはサキイカとかどうでもいいモノしかチョイスしておらず、ダラダラと過ごしてしまったようである。

早く帰ろうぜ…と烏龍茶も買って家に向かおうとしたら、

「私、別のスーパーに行くから」

嫁が先に帰っておれと言う。

「ここで買えばいいじゃないか」

「そのスーパーはね、久しぶりにサラダ油が安いの。この辺じゃ一番安いの」

再びやりくりアピール。値段など気にせず、サラダ油で毎日モンゴル相撲が出来るくらい僕が稼いでいれば嫁にこんな苦労をさせることもないのに…と自分の不甲斐なさを恥じつつ子供達と家に帰って遊んでいると、嫁は何も買わずに帰って来た。

「サラダ油を買いに行ったんじゃなかったのか?」

「売り切れてたあああああ!」

久しぶりの安値サラダ油だったため、ご近所の奥様方の注目度が高かったようである。結構みんなチラシと相場をチェックしてるものなんだなあ。

「サミットでチャッチャカすぐ買ってれば買えたかもしれない…」

と後悔する嫁。

「油を売ってたら、そりゃ油は買えないわな。うわはははは」

うまいことを言ったつもりの僕だったが、嫁はむすーっとしていた。あ、やべ、嫁の心を閉ざしてしまったようだ。どうしたら嫁の心の扉を開けるだろうか。

扉を開ける呪文はアブラカタブラ。
うちの嫁はアブラカエズテブラ。

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