Sports Enthusiast_1

2016年07月04日(月) 驚きのセリーグ順位

残り試合数が半分を切った日本プロ野球のペナントレース。セリーグが思わぬ展開になっている。開幕前の筆者の予想は読売の「独走」、解説者諸氏のそれが「混戦」だったが、その読売が現在4位。首位は唯一勝率5割以上をキープしている広島。2位(中日)とのゲーム差はなんと10も開いている。逆に2位から最下位(阪神)までのゲーム差は2ゲーム以内だから、絵にかいたような1強5弱状態だ。パリーグはソフトバンク独走で予想は一致していたからそのとおりの展開。それでも2位(日本ハム)とのゲーム差は6.5。なんと、パよりもセのほうが独走状態になっている。

セリーグにおいて広島独走を許している主因は、筆者がダントツ1位と予想した読売の凋落。読売の調子が上がらない理由は簡単で、故障者続出にある。新監督・高橋の采配が悪いわけではない。

読売の現時点における(主力選手における)登録抹消選手をみると、投手では杉内、ポレタ、今村、小山、桜井、戸根、高木京(出場停止)。捕手は小林、内野はクルーズ、片岡、脇谷、外野が亀井、立岡、アンダーソン、松本、堂上、重信。昨シーズン活躍した、ポレタ、戸根、亀井、立岡の二軍落ちは痛い。移籍選手としては、序盤活躍したクルーズ、プラスαと期待した新戦力、桜井、重信もだめだ。

登録抹消リストを眺めていると、これで1チーム立ち上げられるほど(の戦力)で、とりわけ外野手の亀井、立岡、アンダーソン、松本、堂上、重信は、現在ベンチ入りの5人(ギャレット、長野、鈴木、橋本、大田)よりも強力。いってみれば、読売の外野手は長野を除くと、控え選手が出場しているようなもの。長野、立岡、亀井が先発で、控えにアンダーソン、鈴木、橋本、堂上、大田ならば確実性、破壊力において現状より迫力満点。内野は序盤活躍した2Bのクルーズの穴が埋まらない。1Bで復帰した阿部もそろそろ疲労の色が濃い。

投手陣は先発が揃ってきた半面、中継ぎがだめ。戸根、高木京の左腕2枚の穴が埋まらない。マシソン、宮國が不調で澤村の信頼度も低い。選手の調整方法が悪いのか、基礎体力の問題なのか、精神力、気持ちの問題なのか外部者にはわからないが、これで独走は無理というもの。

さて、独走中の広島はどうなのか。「神っている」という造語のとおり、尋常ならざる勝利の連続。他の5球団が軒並み戦力を落としたなか、エース前田の穴を埋めた投手陣の頑張りに、昨シーズン不調だった打撃陣が調子をあげ、ツキも味方するとなると、マイナス事項が見当たらない。ひょっとするとひょっとする可能性大だ。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram