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2009年05月30日(土) |
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待ってるんだ |
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昨日からの雨。 窓を落ちる水滴が、一瞬だけ表の景色をクリアに見せる。
雨はフェアだ。 屋根を選んで降ったりはしない。 その屋根の下で誰が雨宿りしていようと、だ。
昨日は知らない女と雨を止むのを待ってた。 朝になっても雨は止まなかったけど、知らない女は少し知ってる女に変わってた。
始発で帰るって女に傘を貸しちゃったもんだから、こうして一人で雨が上がるのを待ってるんだ。
窓をまた水滴が落ちる。 一滴、また一滴。 水滴の軌跡越に眺める景色は、色彩が少なく美しい。
輪郭の曖昧なこの世界を憂いながら、こうして雨があがるのを待ってるんだ。
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