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2008年08月17日(日) |
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この子は。
この子は、岐阜から来たって言ってた。 コミケで本を買いすぎてお金がないって言ってた。
汗臭いのは夜行の快速を降りてすぐ炎天下の路上に並び、半日人ごみの中を歩いたせいだって言ってた。 何かのコスプレみたいな服を着ていたけどそれがなんのコスプレかは判らなかった。
五右衛門のスパゲティと足の伸ばせるベッドで誘うとあっさりホテルに着いてきた。
キャリーバックの中にはホモ同人誌が数十冊。 カップリングがどうだの、受けだの攻めだの、意味の判らない説明を延々とした。 僕が興味あろうとなかろうとお構いなしだが、オタクの常なんでしょうがない。
風呂に入りどろどろのメークを落とした女は、思った通りキレイな顔をしてた。 腿に日焼けの境界線のある足を見て、高校生だと気づく。 女はビニールでできた下着とも水着ともつかない変な服に着替えていた。 それが何かのコスプレだということには気づいた。 勿論、これも誰のコスプレかは判らないが、個人的にはビニールよりはレザーの方が好きだ。
その水着みたいな服で写真を撮り始め、徐々に裸にしていく。
さっき飲ませたロヒプノールもだいぶ効いてきた。
買ってきた同人誌をベッドに撒き散らかし、その真ん中で股を弄らせる。
女は左手で自分の髪を引っ張りながら右手を激しく動かす。 それは良い嗜好だ、と、僕は口笛を吹く形に口をすぼめる。
用意した手錠を見せると、女は喉を鳴らして息を吐き、 「痛くしないでね。」 と擦れ声で囁いた。
軽く鼾をかいて寝込んだ女から離れ、女のキャリーバックを探る。 財布を見つけ、本名の載った美容室のカードや図書館の利用証をチェックする。 高校二年。 なるべく歳のいった女に声をかけたのに。 この年齢じゃモザイク入れないと商品にはできない。
財布の他に数万円入ったポーチを見つける。 お金がないって言ってたが、同人誌を買う分は別らしい。 当然と言えば当然だ。
荷物を元に戻し、ベッドを振り返る。
シーツの上には同人誌に囲まれた女。 日焼けした腕、足。 体中に残る歯型。 ビニールでできたブラはたくしあげられ、そこからのぞく胸は白い。
手入れをしてないボサボサの股の間からは、さっき中に出した僕の体液が零れている。
この子は。
五時には起きてもう一度ビッグサイトの前に並ぶって言ってた。 ネットで知り合った友達のサークルを訪ねるんだって言ってた。
キレイで、自分の好きなことがはっきりしてて、社交的で、金にシビアで、セックスの趣味がいい。
実にいい感じだ。
ひとつだけ教えてくれ。
それ、何のコスプレ?
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