妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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【監督:三池崇史 日本】
原作未読なのですが、三池が得意そうな題材だなーと思いながら観に行きました。 海猿の伊藤英明はさほど魅力的じゃないんですが、はすみんはハマり役でいいタイミングでいい役をもらえてよかったなーと思います。 しかし、生徒達もみんな演技よかったので、生徒役や他の先生役の人たちの功績も大きいかと。 早見役がよかったなー。 早見君だけ死に様気の毒すぎる。 林遣都はがんばりました。というか、いつかこんな役やるだろと思ってた。
映画だとはすみんの殺害動機がよくわからないです。 サイコパスだから、ではちょっと弱い。 IQ高いというわりに、けっこう行き当たりばったりな感じもするはすみん。 殺害シーンがさほど美しくないので(絵的にとか動機的にとか)、数多あるサイコパスものやシリアルキラーものの中で記憶に残る映画ってわけにはいかないかなー。
伊藤英明の全裸懸垂と、山田孝之の変態っぷりが笑えました。
実にばったばったと撃ち殺される生徒たちの絶望感はよかったけど、最後に「To be continued」と出たときの絶望感が一番でかい。
2012年11月28日(水) |
『アベンジャーズ』(小) |
【脚本/ジョス・ウェドン 著/アリソン・ローウェンスタイン 翻訳/石田亨 竹書房】
同名映画のノベライズ。 半分は、アベンジャーズにいたるまでの『キャプテン・アメリカ』『アイアンマン1&2』『インクレディブル・ハルク』『マイティ・ソー』のダイジェスト。 なにしろ映画5本分のダイジェストなので、とてもコンパクトになっている。 全部観てる身からすると、よくこれだけのページにまとめたね、と思う。 後半は『アベンジャーズ』。 ほぼ丸々映画そのままで、セリフもかなり忠実。 映画観ないでこれだけ読む人もあまりいないと思うけれど、映画の内容をあれこれ思い出すには充分だと思う。 時折、小説ならではの描写があって楽しい。 ハルクと対峙したロキを「じつは相手の寝首をかくのは得意だが、ガチンコ勝負はあまり好みではない」って書かれてたりして、思わず笑う。
2012年11月27日(火) |
『神様のカルテ 3』(小) |
【夏川草介 小学館】
なんとなく2で終わった気がしていたけれど、3が出ました。 3にして、イチに転機が訪れます。 ということは4もあるのかな。 なにしろ、イチはようやく30になったばかりで、これからまだまだ経験することは多そうです。
古狐先生の代わりにやってきた、小幡先生がどんなものかなと思ったけれど、よかったです。 もう少し、小幡先生との仕事ぶりを見たかったですが、4からは新しい面子との仕事になるんでしょうか。
相変わらず栗原夫妻はかわいいですが、イチとタツの間柄をきゃっきゃと見守る看護師の皆様方の背を押したい。
【三谷幸喜 幻冬舎】
普通の小説だと、2ページくらいで、秀吉が三法師をドヤ顔で連れてきて終了するあの清洲会議だけで一冊書いちゃう、三谷ワールドでした。 『十二人の怒れる男』風に、ずっと会議で終わるかと思ったけど、会議の数日前、諸大名が清洲に集まってきて、会議を有利に運ぶためにあれこれ仕組むところから始まり、後半は会議の場面になる。 わざわざ、毎回「現代語訳」と書いているだけあって、とてもくだけた各々の一人称で語られるのでささっと読める。 イノシシ狩りのどたばたあたりは、いかにも三谷で、映画になった時にどうなるかが楽しみなシーン。 ものすごく、飛躍したキャラ設定というわけでもないけど、各々の新しい魅力が出ているかと。 こんなにちゃんと参謀っぽい官兵衛は意外と初めて見るような。 非常に楽しかったです。
2012年11月02日(金) |
『リンカーン 秘密の書』(映) |
【監督:ティム・バートン アメリカ】
リンカーン大統領がヴァンパイアハンターだったという、まあ、それ以上でも以下でもない話しです。 南北戦争は実は吸血鬼との戦いだったとかそういうのは、アメリカ人的にオッケーなら日本人としては特に言うこともないですね。
リンカーンが大統領になるまでの、若い時代はいいんですが、大統領になってしまうと老人特殊メイクがばりばりになるのでなんか、ベンジャミン・ウォーカーが気の毒に見えます。老人メイクすると表情があまりわからなくなるからなー。 リンカーン役のベンジャミン・ウォーカーはハンサムじゃないけど、なんか可愛いです。
それほどリンカーンについては知らないのですが、あれやこれやな史実エピソードもうまく絡めてやってるんではないでしょうか。 非常に展開が速くて、もう少しここはじっくりと思う部分も多々あり。
ウィリアムは実は狼男とかそういう展開を予想してみたんですが、ただの考えすぎでした。 ヘンリーは最初に出てきたときからそうだろう、と。というより、リンカーン、なぜ気づかない! ヘンリーはよいですね。
やっぱり吸血鬼といえば、永遠の命であるが故の出会いと別れ。 リンカーンとの別れ、どうだったんでしょうか。なぜやらない、と思わなくもない。
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