妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2012年10月24日(水) |
『キマイラの新しい城』(小) |
【殊能将之 講談社文庫】
石動シリーズなのでまともなミステリを期待して読むべからず、と言われるまでもなく冒頭からまともじゃない。 中世の騎士の霊と石動ではまともな推理が展開するはずもない! エドガーがかたくなに現代への理解を拒否するので、非常に読みにくいので、たまに石動パートが入るとほっとする。
終わってみればミステリ的にはそれほど突飛ではなかった(『黒い仏』とかとか)のだけれど、種明かしをされるとそんなバカな!と言いたくなる。 そんなバカミスです。 そこがいいところ。 今回も無駄に参考文献が豊富。
解説で石動シリーズはやおい読みもできるって書いてたけど、余計なお世話。放っておいてくれ!
2012年10月18日(木) |
『推理作家ポー 最後の5日間』(映) |
【監督:ジェームズ・マクティーグ アメリカ】
タイトル通り、ポーの最後の5日間を描いた映画。 ポーの小説になぞらえた殺人事件が次々起こり、警察に捜査協力を依頼されるポーという、割とよくある話し。 しかし、ポーに彼の生んだ名探偵デュパンのような活躍は期待してはいけない。 次々起こる殺人、さらわれた恋人、届く脅迫文に右往左往する、文才に恵まれた以外は平凡な男、それがポー。 これが意外に好感が持てていい。 ホームズのような抜群の推理力を披露することもなく、いつも一歩も二歩も出遅れ、フィールズ刑事と走り回る。
ポーの最後の5日間はかなり最悪。
クールなフィールズ刑事と右往左往のポーのコンビが意外性あってよかったです。 爽快なミステリーではないけれど、ポーの死の謎に絡めて、ふんだんにポー作品を取り込んでてよかったんじゃないかなー。 ちょっとグロいけど。
ラスト、ポーはもうちょっとがんばって別の結末を考えて欲しかったね。 あと、ポーに小説を書かせたいという犯人の動機がよかったです。
ところでポーはなんでアライグマ飼ってるの?元々飼ってるのか、創作なのか。 どちらにしろアライグマ可愛いね。
2012年10月15日(月) |
『アルケミスト』(小) |
【パウロ・コエーリョ 訳:山川紘矢 山川亜希子 角川書店】
羊飼いの少年が夢に導かれて、旅に出て、砂漠を越えて、錬金術師になるっていうあらすじだけ言うとそれだけの話しなんで、あんまり言える感想もなく。 大人も読める童話風の話しというのはなんとも感想が言いにくい。 なんともいえない退屈さがある。 含蓄のある話しではありますけど。
2012年10月05日(金) |
『播磨灘物語 4』(小) |
【司馬遼太郎 講談社】
前半は中国攻めで、後半は中国大返し。 そして最後にちらっと、秀吉が天下を取った後のことが。 この巻は官兵衛がどうのという感じはあまりなく、中国攻めも毛利方の視点の方が多いし、本能寺以降はまとめに入ったというような駆け足感。 官兵衛小説は、救出されて以降、作家が盛り下がるという傾向が。
しばりょが、あとがきで、友人に持ちたかったと言うように、過大評価されるわけでもなく過小評価でもなく、まさに中才の普通に一人の人間として描かれていて、人物像としては好きでした。 細々したところで、それ違うよ、と思ったりしたけど。 あと、息子の長政の扱い悪いな。 一人息子愛してなかったわけはないと思うんだけど。 あと、又兵衛の方を可愛がったというのも違ったと思うけど。
2012年10月01日(月) |
『TIGER&BUNNY The Beginning』(映) |
【監督:米たにヨシトモ 日本】
TVアニメの方は見てたので、するっと作品には入っていけました。 アニメ終了から一年近く経ってるのに、できたのが、一話のディレクターズカット版みたいな作品だってのにはいささかの疑問を覚えますけど。 まーヒーローみんなの出番が増えてよかったなーと。 テレビ見てなかった人に優しい仕様でした。 見てた人間としては、あのラストの続きが気になってるんですけど!?という感じでした。 それはまた、来年の秋……って長いわ!! 来年の秋までにみんなのスピンオフ映画でも作ったらいいんじゃないですかねー。
映画では、ともえさんのシーンが増えていて、ともえさんが美しくて泣ける。 生きてればよかったのに!って改めて思う。
タイバニといえば、オリオンなイメージがいまだにあるので、どっかでかかったら嬉しかったなー。
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