妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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【桑原水菜 リブレ】
とりあえずこの本を見た人が総ツッコミするであろう、帯の「桑原水菜×初BL」の文言。 え・・・。 ・・・・・・。
じゃあ、初ということで! 今まで書いていたのはBLではない、と。そういうことで! BL三種の神器?そんなものはみんな知らん。
余計な前置きが長くなったけど、いつもの桑原節です。 ミラージュ、赤の神紋を経て、もうこういう話しは書かないのかと勝手に思っていたけど、やっぱ書くんだねー。 密林の王と、その王に滅ぼされた国の王子の七日間の物語。 BLってでかでか書いてるけど、BLのセオリーではこのオチにはならん。 それが桑原水菜。 ただ、七日間をもう少しねちねち書きそうなものですが、雑誌の読みきりだったからこのくらいなのかな。
ラストは正直、天変地異でも起きない限り、儀式は執り行われると思うのです。 ならいっそ、そこのシーンもしっかり書いてもらってもよかったなぁと思いました。 エロよりグロですが水菜先生ならやれるんではないかと。 いやしかし、すごい着地点だな。 たまにはどうしたの!?と言いたくなるくらい甘い話し書いてくれないかな。
2011年07月16日(土) |
『ゴーストハント2 人形の檻』(小) |
【小野不由美 メディアファクトリー】
顔見せな感じの一巻でしたが、今回は本格的にホラーっぽく。 「ポルターガイスト」とか「エクソシスト」めいた内容。 洋館、女の子、アンティーク人形、子どもの霊など定番のものが揃っているけど、他の要素で読ませる。 ちゃんと怖いし。 そして、ナルが祓えるってことが最後の最後で判明。 そう言えば、その宗派の人出てなかったもんなー。 一巻では全く触れずに、二巻でも最後の最後に出してくるとは、今後もいろいろと飛び出しそうです。
【湊かなえ 早川書房】
由紀と敦子はそれぞれ人が死ぬところを見たいという目的で、夏休みに一人は病院へ、一人は老人ホームへボランティアで行く。 ここまでだとなんとなく、乙一あたりが書いてそうですが、そこに由紀と敦子の友人としてのすれ違いや、家庭の事情なんかも絡み合い、縦横に伏線が張り巡らされているんだけれど、その張り方がきれい過ぎるというか。 周到なのはよいことですが。
由紀と敦子が手を取り合って駆け出していくあたりで、終わればすごい爽やかなんですが、そうはいかず、紫織の遺書で終わるという。 そんな嫌なところで終わらなくてもいいんじゃないのーと言いたい気もしますけど、『告白』の例もあるし、あまりきれいに終わりたくない作家なのかもしれません。 そういう嫌な感じは悪くないと思います。
2011年07月04日(月) |
『北の舞姫 芙蓉千里II』(小) |
【須賀しのぶ 角川書店】
酔芙蓉もなくなってしまい、タエは嫁に行き、フミはフリーに。 中盤までは舞について悩むフミの物語。 瀕死になりぼろぼろになりながら、至高の舞台を見せたフミに『ブラックスワン』を思い出しました。 その後の決断が、須賀ヒロインらしい思い切りのよさ。 結局、山村のもとに行くけど、その後もずっと山村のもとにい続けるかは疑問で、その先どうなるかわからないのがフミの面白いところ。 そして、普通、あれだけ真面目で堅物のキャラなら幸せの一つも用意しておくだろうに、けっこう突き放された黒谷。 がんばれ黒谷。 武臣や碓井といった脇キャラもよくて、やっぱり須賀しのぶ上手いなー。
2011年07月02日(土) |
『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』(映) |
【監督:村田和也 日本】
最初に言っておく。全然褒めてない。
私は普段からアニメはほぼ見ないし、鋼も原作しか読んでないので、他のアニメと比較して、というのはできないのですが、とりあえず何このジブリコラージュ。 ナウシカでラピュタでカリオストロでもののけか。 日本アニメってジブリの呪縛から抜けられないの?いや、そんなことないよね。 もらった冊子の対談ではカリオストロのイメージだったとのことですけどー。 んならもっと作画がんばれよ。 なんだよあの、イソギンチャクみたいな髪の毛。なんで毛先丸いんだよ。 冒頭辺りの説明セリフに苦笑。だいたいみんな、兄弟のバックボーン知ってて観に来てると思うし、知らない人向けにしたってもうちょっとナチュラルに説明できないの?
真保裕一が作った世界に、エルリック兄弟がゲストで通りかかったくらいの話しでした。 正直、オリジナルキャラのジュリアとその兄に全然興味湧かなかったので、ああそうですかくらいの気持ち。 ジュリアとエドたちがもう少しわかり合うエピソードがあればいいのに、別にない。 ジュリア兄妹とエルリック兄弟の対比も上手くない。 肝心の兄がニセモノでした、本物の兄もけっこう駄目な感じでした…ではなんの対比にもならん。 谷底の人たちにもあまり共感も同情も出来ない。 ミロス人がイシュヴァール人ほどに上手く描かれてない。もちろん時間的制約はわかりますけど。書けないならイシュヴァール人の話しにすりゃあいいのに。
映画化した時点で原作と比較して云々ってあまり言いたくないし、原作の核の部分さえ押さえていれば私は大きく改変してもいいと思っているけど、アルが瞬きしてたり、賢者の石に意識を乗っ取られたり、ねぇよと言いたくなる。 原作に忠実にと強調して言っているので余計にちゃんと読めよ、と言いたくなる。 無駄にエグいシーンもあったし。 そういうむごさじゃないでしょう。鋼って。 皮剥いだ時、客席がドン引きする気配を感じました…。 隣のお客さんは顔背けてたし。
それにしても、大佐がヒドイ。扱いヒドイ。 あまりにひどすぎて終盤笑った。焔を出さない大佐はただの無能だよ? あの人何しに来たのかなぁ? エドと並んで谷底降りてきた時は、何かしてくれるに違いないと思ったのに、結果的にエドにOK出しただけっていう。キメラと闘っていたらしいけど。 11.5巻読んで、そういえばケガ治ってなかったんだなと思い出したが、それにしても何しに出てきたの、あの人。 セントラルで大人しくしてなよ。いっそ。
そうだなー動いている兄さんはやんちゃで可愛いなぁくらいの感想です。 あとラルクはいいよね。うん。 あとはなんだろうな。アルの声はいいよね。可愛いなー。 そう言えばブラマヨ発見できなかったです。きっと違和感なく溶け込んでいたんでしょう。 11.5巻とかパンフの荒川先生の漫画は、久しぶりの荒川先生のハガレンだ〜と嬉しいです。これのための映画代でもいいかもね。
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