妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2009年08月26日(水) 『いのちの食べかた』(他)

【森達也 理論社よりみちパン!セ】

魚市場はよく見るのに、肉の加工現場は全く見たことがない。
牛や豚がどこでどうやって殺されて肉になって店に並ぶのかまったくと言っていいほど知らない。

今は屠殺所って言わないんだな。と場と言うらしい。
肉の加工が隠されている背景にある、部落差別問題が後半の趣旨。
というか、ほとんどそちらがメイン。
北海道人には実のところ、部落問題があまりぴんとこない部分があるのですが、アイヌ問題に置き換えればちょっとは実感ができるかもしれない。

最近はちょっとずつだけれど、食肉に加工される過程を見つめることが重要視されてきてるかな、という気はしますが、まだテレビで放映されるほどではない。
その過程を無視することの方が残酷な気がしますね。


2009年08月25日(火) 『スプーン 超能力者の日常と憂鬱』(他)

【森達也 飛鳥新社】

超能力者と聞くとどうもレトロな感じがするけれど、スプーン曲げともなると、失笑レベルの古さを感じる。
3人の超能力者を8年間追ったドキュメンタリーである。

森達也はその間ずっと、信じる、信じないの問いの前で煩悶する。
超能力そのものを信じる、信じない、について悩んでいるというよりも、その問いが発せられることに何か違和感を感じているかのように、執拗にこの問いの前で立ち止まる。
森の他の著作同様に、じれったいほどに迷い続ける。
だけど、そっちのほうが、私は、こうである、と言い切られるよりも信じられる気がする。

8年間取材して、森の前では色々な超常現象に類する現象が現れるが、それでも信じる信じないどちらにも傾けないのは逆に辛いように思うけれど、頑ななまでに間を彷徨う。
正直、私は3人の超能力者そのものよりも、自分の理解できない世界を見る3人を人間として信じようとする森のあり方を最も興味深く読んだ。

それにしても、TV見てても思うけど、大槻教授ってほんと感じ悪いな。
最近、FAMOSOってウソ雑誌で、大槻教授が実は宇宙人だったって記事が凄い秀逸だなぁと思って笑った。


2009年08月20日(木) 『あした選挙へ行くまえに』(他)

【池上彰 河出書房新社】

14歳の世渡り術シリーズの1冊。
選挙も近いので改めて確認も兼ねて。

いい加減、ネットで選挙運動してもいいように思うんだけど。

「国民は、結局は自分たちにふさわしいレベルの政治家しか持てません。
 政治を批判することは、自分たちを批判することでもあるのです。」

という文は本当にそうだなぁと。

去年の11月に出た本なので、大統領選のことも書いてあって、マケイン候補ってそんな人だったのかーと今更知りました。いや、英雄だってことまでは知ってたんだけど。


2009年08月17日(月) 『百舌谷さん逆上する 1』『ファンタジウム 1』(漫)

【篠房六郎 講談社アフタヌーンコミックス】

ツンデレが病気だったら実は切ない、という変な漫画。
小学5年生なので、なんだか先天的にツンデレな百舌谷さん以外の子もツンデレっぽい行動をしちゃって事態がややこしい。

病名考えたのは今は亡き伊藤計劃なのか。
表紙下漫画がなんか切ない・・・。
最近、オタクも腐女子も簡単に名乗りすぎだよ。

+++++++
【杉本亜未 講談社モーニングコミックス】

杉本亜未ってあの、BL描いてる杉本亜未だよなぁと思いつつ読む。
まぁ、別にそれはどうでもいいんですが。

ディスクレシアの天才マジシャンの少年の話し。
まだ1巻では、ようやく手品師を目指すことになるあたり。
現在の印象だと、良が若干できすぎだ子に見えるが、まだ1巻なのでその辺はなんとも。


2009年08月13日(木) 『夢見るレンタル・ドール 恋の章』(小)

【森奈津子 徳間書店】

二分冊のうちの後半だけ読んでしまった。
まぁ、だいたいわかるのでいいんですが。

有体に言えば調教物エロ小説です。
でもそんなに激しくもマニアックでもないかな・・・あくまで私基準。
前半読んでないので、なぜに雪彦が頑なに愛里を抱かないのか疑問のまま終わりましたが、どうでもいいと言えばそれもどうでもいい。

そんなに激しくないかなと思う根拠は、基本みんな合意の上だし、描写もそれほど下世話ではないからだと思います。
そこは女性作家だからなのかなぁ。

ラストとかいっそ朗らかな光景ですらある。
個人的趣味でいうなら、藤川×雪彦のその後を詳しくというところ。

SMものって笑いに走るか、グロに走るかのどっちかだと思うけど(ノーマルな人間にとっては)、笑い一歩手前かな。
人間キャンドル立てとか、ラスト付近はかなりおもしろだったけど。


2009年08月08日(土) 『マイガール 1・2』(漫)

【佐原ミズ 新潮社バンチコミックス】

『うさぎドロップ』の方が好きだなー。
絵は上手いのだけれど、どうもセリフが入ってこない。

突然独身男性が、女の子の親になるパターンも大分増えたけれど、そろそろ違うパターンのものも読みたい気分。
コハルにしろりんにしろいい子なので、くそガキパターンがあってもよいんではないかと。


2009年08月02日(日) 『NAKED STAR』(漫)

【大暮維人 コアマガジン】

なんか急にエロ本読みたくなって読んでみた。
でもエロ本の読み方がよくわからなくて、ふーん・・・くらいの感じでした。
後半エロ漫画じゃなくなってるし。

天上天下もエアギアも読んだことないのだけれど、きっとこんな感じなんだろうなぁと後半の漫画読んで思いました。

冒頭の「THE BEAUTIFUL WORLD」が一番ストレートなエロ漫画なのかなー。
「ONE SELF」を読むと、ついついストーリーとかテーマとか書きたくなるタイプなんでしょうか。愛なんて語らなくてよいのにな。
しかも陳腐だ。なんだそれ。

絵は上手いけど、ストーリー漫画はいまいちな予感。
エロはなんだか嗜虐的なものが好きなんだろうかね。
一枚絵シリーズが一番よいかもしれない。

私ずっとこの作者の名前は、木暮だと思ってたんですが、まさか、オオグレイトだなんて・・・。がっくり。



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