妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2004年09月28日(火) 『フェティッシュ』『絶望に効く薬 ONE ON ONE 1』(漫)

【藤原薫 祥伝社】

久しぶりの藤原漫画。
やはり短編集が好きです。
今回のはエロスというようなものが加わった感じがします。
私はブラックが好きなんですが・・・。
「LoveLetter」がいっとう怖かったですね。
今までにない鮮烈な怖さがありました。
黒の使い方が相変わらず好きです。

++++++++++
【山田玲司 小学館】

インタビュー漫画です。
山田氏の漫画は全然読んだことありません。

各界のいろいろな人から話を聞いて、一日平均86人が自殺するこの国でいかに生きていくかを探るのが目的です。
回を追うごとにどんどん、ヘビーな世界の人になって行き、この巻の最後は「グレートジャーニー」でお馴染みの関野氏です。
関野氏、好きなんですよね。
どの業界の人も、面白いです。
私は、水中写真家の中村征夫氏が気になったので、写真集を探してみようと思います。
海、好きなんです。

2巻ではどんな対談があるのか楽しみです。
ちょっぴり小林よしのりっぽいノリを感じるので、そのうち対談してくれないですかね。


2004年09月23日(木) 『バイオハザード2 アポカリプス』(映)

【監督:ポール・W・S・アンダーソン アメリカ・イギリス・カナダ合作】

1に引き続き、アリス役ミラ・ジョヴォヴィッチはかわいかっこいい。
T−ウイルス効果で、運動能力も飛躍し、アクションもさらに進化。
ただ、接近戦のアクションはもう少し引きで見たい。いまいち動きがわからないから。
ニューヒロインのジル・バレンタイン役シエンナ・ギロリーも素敵でした。
ヒロインが強いの好きです。

今回はvsアンデッドは控えめな印象。
1と同じ展開じゃつまらない、というのをよくよく理解しているのでしょう。
ゲームとは同じシナリオなのでしょうか。

意外と1との絡みが多く、1を観ずに観たらよくわからなかったでしょうね。
そして、また3へと続くラスト。
アリス計画ってなんだよ。ARMSか?

最近、シリーズ映画というより、続きものの映画が多いですが、映画としては疑問です。
でもなかなかに爽快なアクション映画なので、3もきっと観てしまいます。
さらに強くなっているだろうアリスを楽しみに。


2004年09月22日(水) 『ロマンス小説の七日間』(小)

【三浦しをん 角川文庫】

私はひょっとして、恋愛小説を初めてまともに読んだのではないだろうか。
だけどしをんの恋愛小説だから、王道とは言い難い。

いつも「しをんのしおり」を読んでいるので、どうにもあかりが、あかりというキャラクターではなく、しをん本人のことを読んでいるような錯覚になるのが一番の難点。
語り口調が同じなのですね。
ついでにあかりと神名のやり取りが、しをおのしおりの中の、しをんと弟にちょっと似てるんです。

小説だけを最初に読んだら、気にもならないことなのでしょうが、大量のエッセイを書いているしをんなので、その辺は差異化してほしいな。

粗筋で、翻訳しているロマンス小説がどんどん原作を離れて創作されていってしまう、というので破天荒な感じに脱線するのかと思いきや、かなり重い方向へ脱線。
もっと無茶苦茶な捏造が行われればいいのにと思ったり。

しをんは恋愛モノというくくりではなくて、もっと大きな枠の中の人間関係を書いている方がよいなぁという感じがします。

でもあかりの仕事風景は面白かったし、神名のキャラも良かったですよ。


2004年09月15日(水) 『指輪物語7 二つの塔 下』(小)

【J・R・R・トールキン 訳:瀬田貞二・田中明子 評論社文庫】

前に読んだ時から大分間が空いてしまいました。
一行からはぐれた、フロドとサムがゴクリと旅を続ける巻です。
この三人になると、一気に重くなります。
最後にどうなるかわかっていても、どんより気分。

ファラミアが出てきました。
映画だとボロミアよりは少し温厚という雰囲気でしたが、原作ファラミアは紳士!
素敵です。いや映画のファラミアもボロミアもとても好きです。
紳士的なファラミアの元で、束の間だけでもくつろげてほっとします。

サムが物語りの話をするところが好きです。
そして、フロドとサムが眠るところに近づくゴクリが、一瞬だけ老ホビットのように見えるシーンが好きです。

映画では嵌めなかった指輪を、サムが嵌めていました。
小説で読むと一層、望みの薄さをひしひしと感じます。
次は王の帰還。ようやく最後の詰めですね。


2004年09月12日(日) 『神南署安積班』(小)

【今野敏 ハルキ文庫】

どうやらシリーズの中間の本を読んでしまったらしい。
でも、短編集なのでこれといって不都合はありませんでした。
神南ってジンナンって読むのですね。
よその地名は分かりにくい。
あと敏はビンと読むのですね。サトシだと思っていました。

「スカウト」
警察ってこんなんでなれるの?え?
ちょっとびっくりしました。
公務員試験いらないんですか??
警察学校って公務員試験の後ではないの。
そこにひたすら驚いて、内容はこれといって記憶に・・・。
速水さんはけっこう好きです。

「噂」
けっこう好きな速水さんに、援助交際の噂が立つ回。
相談にのってただけなんですけどね。
ただラストの、暴走族vs速見軍団の図はかなり可笑しかった。
おいおいー。安積さんも出る幕無し。
女性記者の友紀子はあまり好きじゃない。

「夜回り」
あまり好きじゃない友紀子が絡んだ話。
黒木刑事をもう少し見たい。
真面目で男前。なんかもう少し面白い要素ないのかしら、この人。

「自首」
刑事ドラマのような人情味あふれる話。
人情・・・苦手。

「刑事部屋の容疑者たち」
面白いけれど、なんだか「てやんでぇい!」とでも言いたい気分になる、アットホーム感あふれる話。
事件を追え、事件を。

「異動」
若手刑事、うっかり犯人に捕まる、という美味しい話。
ありきたりなタイミングで、みんなが助けに来てくれると言うベタな感じが好き。
お約束好き。

「ツキ」
一番面白かったかも。
須田刑事の運の良さは、プロの殺し屋をも凌いでしまうという。
ここでも速水さんがよい感じ。

「部下」
安積さん、部下にも慕われ上からも好かれているという話。
これといって特徴はない人だと思うのですが。
駄目じゃないですけど。

「シンボル」
安積さんは我らのシンボル、という話。
いよいよ引く手あまたな安積さん。
引っ張りだこです。
私も安積さんと一緒に、人事は上で勝手に決めるものでは・・・とツッコミました。
どうやら安積班はみんなそろって、臨海に異動できるようです。
そういうことってあるのかなぁ。甘くないか?
でもやっぱり、最後に速水さんがステキでした。
速水さんはついていかないのでしょうか。


2004年09月10日(金) 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 下』(小)

【J・K・ローリング 訳:松下佑子 静山社】

いつもの注意です。
誰が死ぬのか知りたくない人は読まないように

どこまでハリーの希望を奪うのか。それは少し酷いのではないか。
そんな下巻でありました。

スネイプの記憶を覗いてしまったハリー。
実は父親がスネイプが言っていた通りの傲慢極まりない男だったことが発覚。
ハリーじゃないけれど、まさかスネイプに心底同情する日が来るとはね。
もともと、スネイプ先生は好きですけど、言っていることは本気にしていなかった。
こう言ってはなんですが、15歳当時のジェームスとシリウスは最悪と言える
リリーはイメージどおりの子でありましたが。それが幸いと言えば幸いです。
ルーピン先生は・・・止められるものなら止めて欲しかったな。

親世代の悪行を見せられた後に、シリウスの死、というのを持ってこられても正直、当惑するばかりです。
悲しめない・・・
ショックなのはショックだけれど・・・
そしてそれをスネイプに転嫁するのは駄目だと思うよ、ハリー。
いい加減、そろそろ歩み寄ったらいいのに。

時々忘れますけど、ハリーってのはかなりクソ餓鬼と呼べる部類に入っていると思う。
そして不死鳥の騎士団では、思春期に突入して一層可愛げがなくなっています。

そんな中目覚しく成長しているネビル。
ネビルとその両親の話は、私はハリー以上に辛いことだと思う。

新しく出てきたルーナという子がどうして出てきたのか、最後の最後でわかりました。
ハリーの慰め役、ですね・・・。
いいのかな。そういうポジションは。いささか疑問を感じましたけれど。

ダンブルドア校長が、ハリーに真実を話すシーン。
悄然とする校長先生を見るのは哀しかったです。
いつものきらきらした目を次は見られるでしょうか。

憂鬱な展開が続く中、双子のフレッドとジョージはすかっとしていいですね。
二人はついに学校を飛び出してしまいましたが、きっとうまくやるのでしょう。
ウイズリー家の子は成長が目覚しい。パーシーも改心してくれるといいのですが。

次の巻はハリーの反抗期が少し落ち着いているといいなぁと思います。


2004年09月09日(木) 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 上』(小)

【J・K・ローリング 訳:松岡佑子 静山社】

ようやく出た割りに読むのが遅いです。
それは事前にネタバレを聞いてしまい、とてもブルーだからです。
発売前にネタバレする輩は海に沈め、と。
予告もなしにネタバレする奴は(自主規制)

さて、上巻なのでまだ言うことも少なめです。
ハリーを読んでいて毎回苦痛なのは、ダーズリー家から始まることです。
ハリーの方がよほど苦痛だろうとは思いますが、読者も苦痛です。
しかし、ここで少しの変化が。
ペチュニア叔母さんが何か知っているようです。
忘れがちですけど、ハリーママの妹なわけだから、それなりに姉への思慕もあったのかなーと。全くないのはさすがに悲しいな。
そこまで救いのないことになってなければいいですけれど。

シリウス家の内情を知るに、あまり家族の絆は期待できないかもしれない、と思わざるを得ない雰囲気も感じつつ・・・。
ウイズリー家もぎくしゃくしてきてしまって。
パーシーってそこまで馬鹿なキャラだっただろうか。

シリウスがなかなかに聞き分けのないことになっていて、困惑です。
ルーピン先生、なんとか大人しくさせてーと思うのですが、忙しそうです。
下巻ではなにかしら活躍の機会があるといいですが。

アンブリッジのハリーへの罰則があまりに陰湿で、眉をひそめます。
なんだかどんどん、くらーいくらーい展開をしていて、読み進むのが気が重い。

そんな中で、ロンのクイディッチ参加と、ハーマイオニーの恋愛教室がほほえましい。
ロンはもっと自信を持て!!
双子が今回はいっぱい出ていて嬉しいです。
ジニーも大きくなったな。

気の重い下巻を読みますか。


2004年09月02日(木) 『スパイダーマン2』(映)

【監督:サム・ライミ アメリカ】

この間ビデオで1を見まして、思い切り2に引っ張る形で終わっていたので、観に行ってきました。
私はピーターとハリーの仲がどうなるのか、ということが気になってならなかったのです。
内容はアメリカンコミックだなぁという雰囲気ですが、面白かった1。
2は葛藤がメインなので地味な感じになりました。葛藤とか逡巡なんてのは好きではありますが、ちょっと煮え切らない感じがじれったかったです。

ヒロインはあまり可愛くないと評判ですが、確かにそうかも。
男できるの早いしな。
なんとなく知っているような気がしたら、『インタビュー・ウイズヴァンパイア』の子役の女の子だそうで。大きくなったなぁ。

一番可愛いのはピーターの叔母さんだと思います。可愛いおばあちゃん。

2は教訓めいたセリフが多かったような気がしました。
冗長な感じ。

ラストの闘いで、スパイダーマンの服があちこち破れて肩やら脇やら太ももがのぞくのはセクシーだと思いました。
だけど私はどうしても、ピーター(トビー・マクガイア)が仲本工事に見えて見えて仕方ないのです・・・メガネをかけている時ね。
そしてハリーは、伊藤英明か真木蔵人のどちらにより似ているのか悩みます。

ラスト、ハリーは父がグリーンゴブリンだったことを知ったことと思いますが、その後ピーターと和解したのでしょうか。
また3へ引っ張るつもりでしょうか。
そんなに引っ張って、ハリーとピーターが友達以上の関係になったらどうするんですか(そんなことには間違ってもなりません)

1の時から気になっているのですが、糸がずいぶんとちゃちに見えるのは私だけなのでしょうかね。

エレベターに乗る気まずいスパイダーマンの図が、一番可笑しかったです。

敵はグリーンゴブリンの方がインパクトがありましたよ。
役者の違い?


2004年09月01日(水) 『ダレン・シャン11 −闇の帝王−』(小)

【Daren・Shan 訳:橋本恵 小学館】

そろそろ、「この続きは大人になってからね」とかそういう注記を入れて、脱児童書にしたらいかがだろうか。
そしてエロでもグロでもなんでも好きにしたらいい。
そんなことを思いながら読んでいたら、次で終わりですか!!
ここら辺が限界ですよね。もうこれ以上書いたらいくら売れていても児童書としてアウトです。いけません。

ダレン、故郷に戻る編。
故郷に戻ったら懐かしの我が家では妹のアニーが女で一つで幼い一人息子を育てているという、ヘビーな展開。
16で子どもを生み、父親は誰か不明。
父親はアイツか?
だとしたらどこまで外道なんだと思いきや、アイツことスティーブにも息子がいることが判明。
えーと、その子の母はまさか・・・

やっぱりアニーの子どもだった!!

えげつないよ、展開が!!
こんな児童書、私は嫌だ。
確かにダレンはグロくてダークなのが売りですが、えげつないのはいけませんよ。

そしてそれは酷いのでは、というのがトミーの死。
いつも誰かが死にますけれど、いかにも死ぬために出たというのが酷いです。
ミスター・トールも死ぬし・・・。え、君らも親子?もうどうでもいいよ。
苛酷な予言を言いまくるあたりはなんだか、『X』(CLAMP)を彷彿とさせます。

さらにシャンカスまで死ぬ。
本当に酷いなぁ・・・。駄目だと思うよ、それは。
児童書じゃなくてもその殺し方はいけないと思う。子どもなんだし。

あー・・・ひょっとしてこのラストは・・・・・・
日記の筆者と言うのは・・・・アニーの息子ですか。どっちかわからないけど。



蒼子 |MAILHomePage

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