妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2003年02月26日(水) |
『人形式モナリザ』(小) |
【森博嗣 講談社文庫】
森作品と言うのは、読み始めると早いし、いつもなんで読まずに置いておいたのだろうと思うのですが、どうしても毎回読まずに2〜3ヶ月は放置してしまいます。 多分、森氏の刊行ペースが早いからというのと、森作品はどうしても身構えて読んでしまうのですよ。 難しいわけじゃないんですが、何かを試されているような気が常にするのです。
ネタバレ注意です。 この先、森氏のVシリーズをお読みになる予定が無い、読む気はない、という方はお読みになったらよいでしょう。 これから読もうかと少しでも思っている方は、おやめになった方がよろしいでしょう。というか、やめましょう。推理小説でネタバレすることほど無粋はありません。
解説でも書いてありましたように、犯人は早々にめぼしがつきます。 早々というか、プロローグですでにわかります。 今回、犯人探しやその他、事件の詳細を推理することよりも、紅子さんと林、七夏の関係。紫子ちゃんや、練無、保呂草さんたちの微妙な関係なんかが、前回よりも書かれていて、そちらに気を取られてました。 事件、どうでもいいよ、ぐらいに。 紅子さんと林の関係は、説明のしようもない雰囲気です。 ただの元夫婦というわけでもなさそうです。 後半の紅子さんのセリフ。 「私はね・・・。林のためなら息子を殺すことができます」 紅子さんならやれそうなのが怖いです。
今回久しぶりに推理小説を読んでやられたーと思いました。 保呂草さん、またあなたなんですか!! 正確に言うと、またというのもおかしいのですが、やはり、またあなたがキーマンで、しかも犯人ときたか!! いやはや・・・。泥棒だったんですね。 かっこいいです。保呂草さん。泥棒も探偵と同じくらい好きなのです。 紅子さんと、保呂草さんお大人組みの会話にはどきどきしますね。二人とも底が知れないだけに。 保呂草さんと、紫子ちゃんの組み合わせも好きなんですけれどね。
紫子ちゃんといえば、子どもの頃に犬にかまれた話に、思わず涙ぐんだのですが、切なくなりませんか? 紫子ちゃん、好きです。森キャラはあまりお友だちになりたくない人が多いのですが、紫子ちゃんはいいですね。
これからも、保呂草さんの記述形式でこのシリーズが進むんでしょうか。 油断がなりませんね。 本当に久しぶりに意外な思いをさせてもらって、嬉しかったです。
2003年02月24日(月) |
『三国志3 吉川英治歴史時代文庫35』(小) |
【吉川英治 講談社】
関羽!関羽!!!
何を言い出すのやら。 関羽というより、曹操の関羽への愛の深いこと深いこと。驚きました。 「恋の曹操」という章タイトルから、まさか相手は・・・と思ったら、やはり美髯公でした。 関さん、傾国の美女もかくやというご寵愛ぶり。 なのに、関さん、思うのは兄者のことばかり。そんな様子に嫉妬しちゃう曹操。 殿にそんなにまで愛されといて、それでもあの兄者がいいのだね。関羽よ。なんの取り得もな・・・。いやいや。笑顔が素敵なのですよ。劉備は(見たのかよ)
でも、劉備の関羽への書簡は、関羽でなくとも感動するかもしれません。 桃三兄弟いいよね。 張飛も活躍したし。と思ったらその後すぐに、また失敗やらかして、兄者に「張飛の言葉など聞いたばかりに」と嘆息されてましたけれど。兄者もさりげなく酷い人だ。
そうそう、吉川版劉備の聖人君子ぶりが嫌だと言う話もちらほら聞くのですが、兄者は腹黒いですよ。 今回なんてことにそう思いましたよ。 あんた、曹操のなにがそんなに不満なのよ、とちょっと思ってしまいます。 暢気に畑を耕してみたり、雷にわざと驚いてみたり、その裏で謀反計画。 曹操の恩恵にあずかっていながらも! 黒い、黒いよ兄者!!
エンショウ(漢字を出すのが面倒だ)に曹操と内通しているのではないかと疑われた所、弁解する劉備の描写。
彼の言葉は至極平凡で、とうとうの弁でもなく、なんらの機智もないが、ただけれんや駆け引きがない。純朴と真面目だけである。内心はともかく、人にはどうしてもそう見える。
純朴と生真面目さは、計算なんですか!!兄者!! それぐらいでなければ、奸雄曹操様には対抗できないのかもしれませんけれど・・・。 兄者はこうしてみると、本当になんの才能もないんですよね。ただ、人徳がある。 曹操様も言っている、自分と劉備を比べて関羽ほどの忠臣がいないということにのみ劣ると。 兄者という人が(劉備って言えよ)だんだんわからなくなってまいりました。
今回の名シーンはやはり、目に矢を受けた夏候惇(吉川版では、カコウジュンと読む)が、両親から授かったものだからとその目を食べてしまう場面ですね。 でも、セリフは蒼天の方が好きだな。
あとは、陳宮を切るときに涙する曹操様。 本当に士を愛する人なんだと。呂布は惜しくなかったらしい。
2003年02月21日(金) |
『ゴッドチャイルド5』『フルーツバスケット11』『天使な小生意気17』(漫) |
【由貴香織里 花とゆめコミックス】
久しぶりにリフが表しにきましたか。 カイン様は、リフにヒロインの座をお譲りになられたのか? え、マリーじゃないのかって。マリーよりはカインで、最近はリフもヒロインな雰囲気で。 いいね、主従。 いっつもそればっかり言っている気がしますけど。
マリーとオスカーの組み合わせが可愛いので好きです。 オスカー、死にそうもないところが大変好きです。カインシリーズひいては、由貴キャラの中では重要なポイント。死なない。
ラティーシャは、出てきたときに「あれ、胸ないよ」というところで気がつきました。由貴香織里は、胸描くのけっこう好きじゃないですか? それより、ゾーイが男って言うことの方が意外でしたよ。
カサンドラはあっさりと退場。ただの変態だったからね・・・。
+++++++++ 【高屋奈月 白泉社花とゆめコミックス】
キョンちゃーん、と言いっ放しだったような記憶が。 切なくなりました。 ギャグテイストは押さえ気味の巻でしたね。 あと、ハルくんとかね。 紅葉とかね。 色々。
柱の話。 「雪が溶けたら?」と問われて「春になる」と答えるのは、多分東北以北の雪が積もる地方の人間は皆そう答えるかと思われます。 雪が溶けて水になるというのは、私にとってはむしろ新鮮。 雪が溶けたら春がくるのですよ。比喩じゃなくて本当に。
+++++++++++ 【西森博之 小学館サンデーコミックス】
小林クン、美木ちゃんが好きだと自覚したらしい。 でもその瞬間のキラキラ具合は、源蔵でなくても殴りたいかもしれない。 いそいそと鹿煎餅を買ってくる様が可愛い。
ぴーちゃんがちゃんと鶏にまで成長していてちょっとびっくりした。
2003年02月16日(日) |
『蒼天航路24〜26』(漫) |
【漫画:王欣太 原案:李學仁 講談社モーニングKC】
常に怒涛の展開でどこから話せばよいものか。 うん。でも、今回はやはり周喩でありましょう。 早いよ・・・。 美しい人だと思います。 容姿じゃないです。 よくある、孔明をライバル視する者としての周喩として描かれていない事がとても嬉しい。
周喩36歳。郭嘉38歳。 あの・・・二つしか違わないとは思えない見た目の違いは、美周郎だからでしょうか。
巻を重ねるということは一人一人と人が減るということなのだと、ひしひし感じてまいりました。 これからはただ面白いと思って読んでいられないのかもしれません。 程イクは爽やかに引退してしまいました。それはそれで良しですけれどね。
で。 孔明はどこの星からやってきたのですか。 赤壁は孔明が風を呼んだことで有名な戦いですが、風どころか天変地異に近い。 それ以上に、殿が孔明に!? びっくりしましたよ。24巻冒頭に。 「穢された」発言に「穢したい」発言です。 それなのに、全然殿の目に入っていない孔明。 突拍子も無い、蒼天孔明ですけれど、実はとても人間臭いんじゃないかという気がしております。 行動は人間的じゃないですけれど。
生還してから閃影にまたがりっぱなしの殿。ちょっと、閃影が羨ましい・・と思ってしまいました。
「死にかけの主君を見てすかさずときめいてしまう軍師」カクがやっぱり好きですね。だって、ときめいちゃうんですよ。死にかけの曹操様を見て。どんな軍師じゃ。 あとは今まで触れなかったのですが(そんな人が大勢いるのですが)、楽進が好きです。あんな無骨を絵に描いたような人見たこと無い。あの無骨さは惇兄をも凌ぎますね。そんな彼の笑顔が可愛いともっぱらの評判(どこで?)
そして、惇兄。 媽――!! 私も、媽と呼びたい!!「おそろしくむさい母親」にあーまーえーーたーいーーっ!! くっ、殿になりたいよ。横に惇兄はべらせたいよ(間違ってます) 「その手の揶揄にはもう慣れたぞ」と言いながら、さっぱり慣れていない惇兄。つーかいっつも言われてるのね。何を言われているのか知りたい所です。 そして、目から血を噴きすぎて貧血にならないか心配にもなります。
呂布の「戦場の美女」、キョチョの「洟垂れ小娘」に続いて、惇兄は母親だものなぁ。 次はどんな言葉が出てくるのか。
関西弁の孫家の娘がここにきて登場。 可愛いですね。今まで出てきた女性陣とは違った魅力。 女性がとかく短命なので、がんばってもらいたいと切に思います。
2003年02月15日(土) |
『三国志2 吉川英治歴史時代文庫34』(小) |
【吉川英治 講談社】
アホな董卓に、アホな呂布で、こんなのに一時でも国を取られたのかと思うとなんとも。 アホなりにかわいいですけどね・・・。 貂蝉は好きでした。 最期もまた潔く。
趙雲が出てきました。 おお、かっこいいなーと思っていたら、乙女!? 劉備と初めて顔を合わせ、微笑み合う二人(何事!?) 劉備が公孫サンの元を離れると聞いて、
「私はあなたとお別れするに忍びない――それほど心中に深く押したい申しているわけです」 と鬼をあざむく豪傑が、処女の如く、さしうつむいていうのであった。
そんなに惚れてしまったのかい・・・。 乙女な趙雲(でも豪傑)の今後の活躍を楽しみにいたしております。長坂をね。
堅パパがーー・・・。あっさりとした死に様。 私が三国のうちのどこにつきたいかと言うと、堅パパ時代の呉なのです。 そのパパが亡くなってしまいました・・・。なんだかあっさりと。 そして、息子達登場。 17歳、孫策、「紅顔の美少年」との描写。おおー。なんだか嬉しい。蒼天の孫策がどうしても納得できなかったもので・・・。髪型だけね。 大史慈との一騎打ち、もうちょっと見たかったです。
で、で、どうしても曹操様の動向ばかりが気になってしまいます。 殿は今回も、けっこう負け負けです。全身火傷。痛々しいお姿に…。 蒼天では想像できない、無謀な曹操様がそれはそれで素敵だと思うのは、ほれ込んでいるからなのでしょうか。 テンイやキョチョ、ジュンイクやらその甥やら、人材も揃ってまいりました。 にしても、キョチョの愛されようは、どの作品でも同じですね。 三国一の癒し系なのか。 あの丸い顔に癒されるのでしょうか。さすがの殿も。 にしても可笑しいのが、戦功を立てたキョチョの背をたたいて、褒め称える殿を見て、「自分も生涯に一度は、曹操の手で背中を叩かれてみたいという気持ちを起こした」諸将の皆様。 「士を愛すること、女を愛する以上」の殿ですけど、愛されることもまたひとしおのようです。 私も戦功を立てて褒められたい。 「あはは、可愛い奴だ」と朗らかに言われたい。 あ、そう言えば徐晃も出てまいりましたよ。 宛城は蒼天の方が感動的。
張飛が主役なのかと思うほど、張飛が可愛らしくてならない。あんなに大暴れなのにな。 毎回懲りることなく、兄者と関羽に羽交い絞めされ、退室。 ついに兄者に 「駄々っ児」呼ばわり。 致命的な敗北に落ち込みまくる張飛が可哀相なくらい。 張飛が悪いのですが・・・。明らかに。
今回のお気に入りシーン。 公孫サンを助けに現れた劉備たち。 「われは平原の劉玄――」 「速やかに降参せよ」 「死を取るや、降伏を選ぶや」 兄者の名乗りを最後まで言わせてやらない、弟達。 せっかくの見せ場だったのに。 この桃園三兄弟が可愛くてなりません。なんだか、戦乱の危機感がこの人たちにだけ感じられないし。 誰も彼もが本当に魅力的であります。
2003年02月14日(金) |
『QED 百人一首の呪』(小) |
【高田崇史 講談社文庫】
小説として面白いことと、ミステリとして面白いことは=ではない、と思うのです。 普通に小説として読むとですね、これは私の好みには合わない。 まず、キャラが好かない。 そして、文章も好かない。いまいち、センスがない。 キャラは、桑原崇が“プチ京極堂”という感じ。能弁系、演説系の名探偵はあまたおりますけれど、あまりインパクトと説得力は無い。それは彼自身の言葉として聞こえないから。 で、奈々ちゃんもどうにもね。何かもう少し特徴を。
キャラクターがステレオタイプなのです。 シリーズ一作目だからかもしれませんけれど。 小松崎はうるさいです。もう少し黙って話しを聞きなさい。 木場の旦那はそう言う点では、心得ています。
京極堂、そろそろ新刊出ませんかね。
面白くないかと言われると、百人一首の謎は華麗です。 殺人はいらんのではないかと、思わせます。 百人一首に謎が多いというのは知っていますけれど、まあ、よくもここまで並べたものです。 この本、分厚いですけど、図解のせいです。 図解を取ったら、薄くなるだろうに・・・。 巻末の表だけじゃ駄目だろうか。
百人一首の美しい配列の謎。 ただそれだけの小説なのですが、ただそれだけと言うには、百人一首の配列の謎解きは華麗でありました。 だから、つまらない、とは言えないのです。
あとは、もう少し魅力的文章とキャラクターを求む。読み易いんですけどねぇ。
2003年02月12日(水) |
『蒼天航路21〜23』(漫) |
【漫画:王欣太 原案:李學仁 講談社モーニングKC】
本屋5件ハシゴしたよ。 どうしてか、21巻以降がない。 新しいほどあるもんだろうが!! 誰かが私の先回りをして買い漁っているとしか思えないほど無い。 最後には、「殿か!?殿の策略なのか!?惇兄に不埒な思いを寄せているのがそんなに気に食わないのかっ!!?」と、なんでもかんでも殿(曹操様)のせいにしてみたり。
ここまで、10冊単位で感想を書いてきたので、細かいシーンやキャラの感想を書けなかったのですが、今回は三冊分なので色々いけますよ。
ようやく兄者が、到達すべき点に到達したという感じです。なんて晩成型なの。 あまり余命もないんじゃないか・・・と思ってしまうのですが・・・・・。史実で行くと。 蒼天初の、語尾ハートマークは、孔明でありました。 「劉備様(はあと)」です。 余談ですけど、(はあと)って書くの、私は嫌いです。 “v”ならいいです。
みんなから「妖しい」言われている孔明。 とてもこの人にコメントしたいのですが、実際しようと思うと何をどう言っていいのかわかりません。 変態、ということで理解しとこうと思います。 劉備曰く、「臆病で人見知りが激しい」ということなのですが・・・。そんな可愛いもんか?アレ??兄者にはそう見えているのか・・・。恐るべき徳の大きさ(違う)
21巻の100人の関羽、こわいよー。 そして、思わず100人の張飛まで想像して蒼褪める、関羽の息子が可愛い。
徐庶の 「わが名はおまえと劉備元徳とを引き合わせた者としてしか残らぬのだな」 というシーンが印象的。 蒼天は英雄の影となってしまった人々にも目を向けているところがまた面白いと思います。
周喩の死期を知っているせいなのか、この人は見ているだけで辛い・・・。大好きだからこそ辛い・・・・・・。 せめて策が生きていたらなぁと、どうしても思ってしまうのですね。 でも、権も好きなのです(蒼天に限り)
いよいよ赤壁に突入しましたよ。
初めて見る絶体絶命弱りきった殿!!!にときめかずにいられましょうか。 否、否。 あの、瀕死の曹操様を連れ帰りたい・・!
しかし、キョチョが応急処置知ってるのが驚きですな(失礼な) そして、最も安全牌を殿の介抱役にあてがうとは。くっ、憎い演出め。 この役が、惇兄だった日には、なんてスキャンダラスな!! (ちょっとしたマイブーム“スキャンダラス”という語。あまり気にしないで下さい) ちょっぴり残念、なんて思ってないですよ。思ってないとも。
殿の最大の危機は、生命と言うよりも、孔明の 「この人とひとつになりたいよ」 発言ではなかろうかと、思います・・・。
今まで一度も触れなかったのですが、カクが好きです。 でもあまり周喩をイジメないで・・・(イジメじゃない) カク、死ぬんじゃなかろうかとどきどきしてしまいました。 あの、「郭嘉、郭嘉よ!」という、独白にじんとしてしまいます。 郭嘉・・・・。まだ立ち直れてないみたいです。
死の淵から帰還するであろう、殿を見るためまたも本屋を駆け回ろうと思います。
2003年02月11日(火) |
『ブルーマスク完結編』(小) |
【菊地秀行 詳伝社】
私は菊地氏が好きなのですが、女性で菊地氏が好きだとはなかなか言えないような気がするのです。 いかがでしょう? でもですね、こんなに美しい男がぞろぞろぞろぞろ・・と出てくるのに、女性ファンがいないわけがない。むしろ、女性が読んだ方が楽しいと思うのです。
そんなわけで、完結編。 せつらと屍刑事が初共演とはやはり思えないくらいに、意気投合していますね。 まあ、共演が初なだけで、顔見知りではあるのですが。 最初から、当たり前に共演していかのような馴染みっぷり。これからも共演して欲しいです。
屍刑事かっこいーなあ。 この人こんなにかっこよかったっけ? せつらとメフィストの謎の関係を、 「ありゃ、完全に出来てるな」 と推察した屍刑事。 ちょっと違うよ。 メフィストの完全なる、片思いです。 メフィストと片思い。こんなにミスマッチなものもないですけどねぇ。せつらもせつらだし。 こんなカップル、魔界都市ですら怖い。怖いヨーー。想像の範疇を越える〜
なんだか、せつらの出番が心持ち少なかったですね。 んー。 そう、あのメフィストの顔が剥がれるとは、前代未聞。それでもきっと、美しいんですよ。ドクターは。 魔界都市、恐ろしいけれどなんて魅力的な街なのでしょう。 謎は謎のまま、魔震謎なんてわからなくっていいです。
この話のラスト、とても好きです。
2003年02月10日(月) |
『蒼天航路14〜20』(漫) |
【漫画:王欣太 原案:李學仁 講談社モーニングKC】
郭嘉!!! フォントを変える余裕も無いので、フォント5くらいの太字だと思って読んで下さい。 蒼天で、初めて泣きました。とめどなく泣きました。殿と一緒に叫びました。 38歳だなんて、早いよ。早すぎるよ・・・。殿のセクハラが寿命を縮めたのですか。 冗談ですけど、曹操の下では長生きできそうも無い。多分、惇兄くらいです。疑問もなくついていけるのは。 軍師の皆様は大好きですけど、郭嘉のかっこよさに気がつくのが遅かった自分が悔しい。私の目は節穴でした。
郭嘉でいっぱいなのですが、他にも孫策が壮絶な死に様を見せてくれました。 ああ、策・・・。好きなのですが、なぜあの髪型。そこだけが、そこだけが引っ掛かる。 あとは、袁紹が、よもやあんなに肥えてしまうとは・・・。曹操におちょくられている頃の、袁紹はけっこう好きでした。
関さんが、普通に戻ってきていました。あれ? ちょっと拍子抜け。 その代わりに、出ましたよ。真打登場ですか 諸葛亮孔明が。 方々で、蒼天の孔明はアレだの変態だの地球外生命体だの妖怪だの言われていますが、変態です。 いいんでしょうか。こんな孔明を描いても。 見たこと無いですよ。こんなの。 有りですけどね。 あの孔明は、なんなんでしょうね。そもそも三顧の礼って、ああゆうエピソードなのか?劉備、わけもわからず三回行っちゃった、って感じでしたけど。 曹操様が孔明を見てどうするのかが気になります・・・。ほんとに。どうするんだろう。赤壁。
久々に出てきた周喩がちゃんと彫りが深くなってて嬉しいです!美周郎だ! これから呉の出番ですね。
あとは、これ。 「兵卒の夏候惇です。よろしく」 惇兄〜〜!!大好きだーーっ!!猛徳のいうことなら、とりあえずなんでも聞いてしまうそんなところが大好きだー!!!不平不満たらたらのくせに、ぎりぎりと我慢しつつ、結局曹操の真意に沿ってみせる、そんな様がなんてかっこいいの! 「どれほど不可解で 不愉快な命令であろうとも 今まで通り意地でも従い抜いてやるぞ!」 可愛いかっこいいですよ。この人は。
もう、みんな大好きで一人になんて決められませんよ(決めなくていい) 魏蜀呉、全て好きです。 長坂を超えたので、いよいよ大きな山場が来ますね!本屋に走れ!(でも売ってないかもしれない・・・田舎だから)
2003年02月09日(日) |
『三国志1 吉川英治歴史時代文庫33』(小)『レッド・ドラゴン』(映) |
【吉川英治 講談社】
蒼天航路と平行して読んでいる為、おのずと比べてしまいますが、さすがと言うべきか、面白いです。 よく、吉川版で曹操に惚れたーという話しを聞くのですが、蒼天とはまた違った魅力のある曹操様です。 まだ1巻ということで、鼻持ちならない高慢さが目に付きながらも、その才能に投資したいと思わせる華のある曹操様です。 何しろ描写が、「白皙の美丈夫」ですから。 蒼天の曹操は、一片の脆弱さもない威風堂々とした貫禄が、若かりし頃からありましたけれど、こちらは若いせいか貫禄はまだまだな感じ。 けれど、曹操に限って言えば、私は吉川版のほうが好きかも知れません。 蒼天もかっこよいのですが、いかんせん完璧すぎて隙がない。
で、吉川版です。 ほうほうの体で敗走し、自決まで決意する曹操様にときめいてしまいました。 ああ、やっぱりこの人も敗北することもあったんだなぁと。 曹洪に抱えられて逃げる曹操様など、蒼天ではちょっと想像できません。 これから、乱世の奸雄がどうなっていくのか楽しみ。
曹操さまのことばかり語ってしまいました。 吉川版の主役は、劉備です。 これまた、品行方正孝行者の好青年で、もっともギャップに悩みました。 これが本来メジャーな劉備なんですけれどね。 母が強くて、あんたが立ち上がった方がいいんじゃないのか?とちょっぴり思ったり。
張飛がこんなに可愛いとは思いませんでしたよ。 いつも酒に流され大暴れし、劉備や関羽に取り押さえられ、あげく、不貞腐れてみたり、やけ酒を飲もうにも、あんまり飲むと、また劉備や関羽に怒られるからと、こそこそ隠れて飲んでいたりする辺りが、もう可愛いくてならない。 劉備に怒られるんじゃなくて、叱られているし。 そして、叱られて出てきた言葉が、 「でも、でも」 って。子どもか。あんたは。
この、桃園三兄弟が好きであります。 時代がいかに宮本武蔵であっても、私は三国志なのです。
+++++++++ 【監督:ブレット・ラトナー】
私は何しろ、一番好きな映画といえば『羊たちの沈黙』というくらいに、好きな作品なのです。 2番以下はちょっと順序がつけられません。
まあ、結論から言えば『羊たちの沈黙』には及びません。『ハンニバル』も然り。 冒頭、数十分のレクター博士が捕まるまでが、私としては一番興味深かったです。 なるほどなるほど。 普通はあそこで、死ぬものなのだけれど死なないのがレクター博士。不死身ですか?
殺人者・レッドドラゴンに焦点を当てすぎたのが良くないように思います。 私はもっと、ウィル刑事と博士の息詰まるような心理戦が観たかった・・・!! もっと、二人の決して離れられない確執が観たかったの! 博士の見せ場をもっと!
ウィル刑事役、エドワード・ノートンのいまいち冴えないお疲れ顔がとても好きでした。褒めてますよ。 かっこいいですし。最後なんてね。彼もまた不死身ですか? 一度も笑顔を見なかったような気がするのですが。 そんなたびれ気味の彼がとても良い。 それだけに、羊たち〜のクラリスに比べて、明らかに出番が少ないのが惜しい。
いよいよ、原作の方も読んでみようと思います。
2003年02月08日(土) |
『天上の愛地上の恋11』『シャーマンキング23』『火宵の月11』「っポイ!21』(漫) |
【加藤知子 白泉社花とゆめコミックス】
終わってしまった・・・
完結、完結なんですか!? ああ・・・寂しい。 あともう1巻くらい・・・というか、この巻、もう少しゆっくり描いても・・・・・・・ 後半、怒涛の詰め込みを感じました。
加藤さんのコメントじゃないですけど、この作品が完結する日がこんなに早く来るとは思ってませんでした。
でも、ハッピーエンドでね。 ハッピーなんだよね・・・。 どちらも欠けることなく終わりを迎えられて嬉しいです。
番外編、またもう一冊くらい出してくれませんかね。
はあ・・・・本当に終わってしまったのか。 重ね重ね寂しいです。
++++++++ 【武井宏之 集英社ジャンプコミックス】
テーマがどんどん重くなる。 マタムネかわいいな。 まん太ムネも。アンナおもしろい。 オパチョも可愛い。
可愛いばっかり言ってるな。 ミッキー、死にそうなんですけれど。血が出すぎだと思うのですが、本人けっこう普通に寝てます。 「僕はただ彼の一途な所が好きだった」 ミッキー、奥さんがいるのに・・!!(甚だしい勘違いです) しかし、サウナでもお面。蒸れるよ。ミッキー?
チョコラブの方にもけりがついて、そろそろシャーマンファイトの方へ話しが戻らないといつ終わるのやら。
++++++++++ 【平井摩利 白泉社花とゆめコミックス】
いつ終わるのやら・・・。 話しが進むとか進まない以前に、どこまでいったら終わりなのか。
私は、そんな下品な殿もけっこういけると思ったり。あれはあれで素敵かと思われ。
++++++++++ 【やまざき貴子 白泉社花とゆめコミックス】
いつ受験するのやら・・・・・。 終わる気はあるのでしょうか。
真ちゃんは、相変わらずかっこいい。
2003年02月07日(金) |
『Wジュリエット13』『おまけの小林クン10』(漫) |
【絵夢羅 白泉社花とゆめコミックス】
物語りももうそろそろ終わりが見えてまいりました。 ようやく、三浦兄弟に真琴のことがバレ、一歩前進。 今後の兄弟と真琴の関係がちょっと楽しみ。
あまり長引かないように、一つお願いしたい。
+++++++++ 【森生まさみ 白泉社花とゆめコミックス】
この人の漫画は、少女漫画〜って感じで、時々気恥ずかしいのですが、いい話しです。
オッサン、オッサン呼ばれている健吾君、あまり活躍の場もナシ。気の毒に・・・。 カサブタ剥がされてしまったのでしょうかね。
千尋君にとって、大和君と言うのはラッシーと同じ位置なんでしょう。 つまり、とても大事。 小動物的だしね。大和君。
しかし、虹色ラベンダーか。わからんな 瑠璃子先生、恐るべし(登場もしていないのにこの存在感)
2003年02月05日(水) |
『ONEPIECE27』『HUNTER×HUNTER16』(漫) |
【尾田栄一郎 集英社ジャンプコミックス】
チョッパーがんばってる。 かーわいーなー チョッパーがいればなんでもいいや。 あと、扉絵連載のワポルの横にいる犬ね。可愛いなあ。 他にはスーだね。あまり今回の巻はいないけど。
蒼天航路読んでたから、ゲダツが呂布に見えて仕方がない。見えないですかね?
++++++++ 【冨樫義博 集英社ジャンプコミックス】
ワンピとハンターってほとんど同時期に始まりましたよね。 およそ10冊の差が・・・。いいけどな。冨樫だし。
久しぶりに、ヒソカだー! ブラボー!変態!! こいつを好きだと言って以来、私は友人各位に変態好きだと言われ続けております。 もういいさ。変態好きとでもなんとでも思え。 ただ、類は友をとか言うな。私を変態扱いするな。
話しが逸れました。
ヒソカの服が若干、地味になりましたな。 というか、真っ白ですね。 面倒くさかったんでしょうか。塗り絵しろということでしょうか。 ま、連載頑張ってください。 「ちぇ・・ぼくが説明したかったのに」 のヒソカが好きです。そんなヒソカが好きです。
というか、こんなに私好きだったのね・・・と再確認してしまいました。 ヒソカが出ていればなんでもいいです。 はっ、チョッパーと同じ扱い!? 怒られそうです。
レイザーの顔が誰かに似ていてそれが思い出せないのが、とてももどかしい。
2003年02月04日(火) |
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド下』(小) |
【村上春樹 新潮文庫】
ラストへ向けて、じわりじわりと感動が沸いてくる小説でした。 特に「私」が公園で一人になってから、最後の埠頭までの流れが。 なんとも表現し難いです。 そもそも、この小説の粗筋自体も説明しろと言われてもできません。
つまらない感想で悪いのですが、この物語の感想は自分の胸のうちでひっそりと噛み締めておきたいです。
2003年02月03日(月) |
『開いてるドアから失礼しますよ』『楽園』(漫) |
【山田ユギ ビーボーイコミックス】
ビーボーイコミックスは表紙の色が毒々しいので買うのが恥ずかしいです。 ああ、ほも漫画って感じで・・・。 花音あたりはソフトなんですけどね〜
まあ、それはさておき。 ユギちゃんブームです。 もちろん、マイブームです。 このタイトルからして、ユギちゃんです。普通こんなのつけません。 ユギちゃんのキャラは、妙におっさんくさい言い回しをするんだけれど、その話し方が可愛いという独特の雰囲気があります。
で、今回珍しく(いや、そうでもないのかもしれませんけど)シリアス調。ちょっと切ない!なんてびっくり。 いや、失礼失礼。けっこう、切ない話も描いている人なのですが、いつもより笑いが控え目だった、ということです。
あまり出番のない、脇キャラがまた素敵なんです。 よっちゃんが可愛い。 女性キャラをちゃんと書けるボーイズラブ作家は意外と少ない。そしてそういう人は、男性キャラにも魅力がない。
本田三男の話もあるそうなので、探して読もうっと。 でも、読んだことがあるような気もするんだよなあ。
+++++++++++++ 【藤原薫 祥伝社】
表紙の蝶がリアル〜と思って、裏を返すと、裏の青虫もリアル・・・ むしろ青虫の方がリアル。ちょっと辛い。
藤原薫は年々、絵はきれいになるのだけれど話は分り辛くなっていく。 全部独立した話なのですね。 タイトルが共通しているからどこかで繋がるのかと思いました。『思考少年』みたいに。
なんとも言えないな。
2003年02月02日(日) |
『蒼天航路1〜13』(漫) |
【漫画:王欣太 原案:李學仁 講談社モーニングKC】
まさか、蒼天航路を読むことになろうとは思わなかった。 面白いというのはわかるが、何しろこの巻数。 まだ、半分にも達していない。 13巻を読んだ後に本屋に走りたくなった。
曹操様は麗しい。 外見ではなくて、立ち居振舞いから思考の全てが。 かっこいい。ついていきたいです。 そして、そこにつく人々もいいよねぇ。かっこいいなあ。
かっこいいといえば、呂布と陳宮もよかった。 戦場の美女・呂布。わかる。わかるよ、その表現!!
あとは、孫堅がかっこいい。 こんなにかっこよく描いてくれてありがとう!!と思った。 呉贔屓なもので。 孫パパが死ぬ時は、いつもどうしてここで〜と思ってしまう。そこが歴史物の悲しいところ・・・。 しかし、周喩をもう少しがんばって描いてもらえないだろうか・・・。いえ、そもそも呉の出番が・・・・・・・。これから?策が死ぬ前にもう少し、描いて欲しいな・・・。
そして、やはり気になるのは劉備三兄弟ですね。 蜀も好きなんですよね〜 まだまだ、まとまっていない上に、例のあの軍師も出てきていませんが(ちらちらと思わせぶりにはいるけれど)、ひとまず関羽早く戻って来い〜!と言ったところでしょうか。
例の軍師と出会うのは、17巻。 まだ先ですな。 蒼天航路の孔明はアレだともっぱらの噂。アレ・・アレねぇ・・・。どれほどのアレっぷりなのかがとても気になります。 早く続きを!!(本屋に行け)
2003年02月01日(土) |
『アマデウス ディレクターズカット』(映) |
パンフは売り切れ、チラシもなし。 なので、曖昧でいい加減な感想を。 役者の名前とか知りたかったのにな・・・。なんでないの。 そんなにみんな、パンフ買うの? 買うか。
感想。
よかった。
アマデウス、モーツアルトが主役の映画であるような宣伝でしたけれど、そうではない。 サリエリの物語だと私は思う。 エンディングも一番頭にサリエリだったし。
天才に嫉妬しつつもその作品を愛さずにはいられず、それがまた自身の凡庸さを痛切に思い知る結果となり、憎まずにいられない。
という設定が、私はたまらなくツボなのです。 だから、この映画ももうもう、嬉しくって楽しくって。 けれど、途中サリエリに同調しすぎて絶望的な気分になってきましたけれど・・・。
モーツアルトというキャラがいいですね。 あと、嫁の女優さんが可愛いんだ。小さくて丸くって。 服を脱ぐシーン、下着が可愛くって、あれ着たい〜って思いました。コルセットは苦しそうですが。 ドレスもみんな可愛いんですよ。いいなあ。
映画の中で、ずっとBGMは当然モーツアルト。いや、知りませんよ。クラシックのことはね。でも、あれでモーツアルトじゃなかったらなんだって話しでしょう。 映画が終わって、その後もずっと曲が頭を流れていました。 オペラも観てみたいものです。 観たことないんで。
この映画、しみじみと連城響生と榛原憂月はサリエリとモーツアルトなのね・・と思うのでした。 桑原ファンは必見映画でしょう。
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