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2007年01月29日(月)
最後のおつまみ








肉をのこすなんて
それで生きてると言えるんかい

それは最後のおつまみなり
ただまっ白な皿に帰依するまえの
わずか一遍の抵抗なり

それはすでに冷めていて
美味しそうとは言いがたい
けれどそのけなげな存在を
誰も無視することが出来ないのだ

我われはなにを食べてきたのか
酒のお供に過ぎないおつまみ
いくらでもあると過信ばかりで
感謝も祈りもなく口に放り込んできた

我われは失ってから気づくのだ
あのあたたかさもあぶらっこさも
かくしてそれは遅すぎる
愛とおつまみは得てしてそういうものだ

それぞれの視線がそそがれている
お喋りしながらちらちら見てるぞ
いまにも手が伸びるに違いない
この静かき深き熱き攻防

それは一枚の冷めた肉片
それは本日、最後のおつまみ













2007年01月22日(月)
天国のような








天国というのがあるんだろうか
それは遠くにあるんだろうか
そこにひとりで行くんだろうか
バイクのひとつも用意してくれるだろうか

一面のお花畑があるんだろうか
ぼくは花畑なんか好きじゃないな
やわらかかったら潰れてしまうし
かたかったら寝転ぶ気にもなれないよ

父さんや母さんがいっしょに手を振るんだろうか
ぼくはおそろしくてしょうがない
二人は遠くに離れていたほうが仲が良いし
それに父さんはそんなひとじゃなかったよ

きれいなひとたちがぼくの手を取るだろうか
にこにこ笑ってどこへ連れていくんだろう
笑っているだけならそんなに悲しいことはない
きれいなひとってのはどんな顔したひとのことだろうか

天国があるなら
それはどんなところだろう
東京都町田市金森在住
遠くに鐘の音も聞こえないのだ











2007年01月15日(月)
おかしなからだ








小田急線は
町田駅をでたところ
急行とはいえ
新宿まではあと30分
トイレトイレトイレトイレトイレ
もうそのことで頭がいっぱい

えーいなんでいま降りなかったんだよ
ドアしまっちゃったよ
だってなんとかなるかなって
おもっちゃったんだもん
あかん。警戒水位
いたしかたない
次の駅までの辛抱だ

額には汗
小刻みに震える顔
終に次駅に到着した牢獄電車
…ついたっ降りますっ
ホームに降り立ちもう階段しか見えていない
いま後ろで発砲事件があっても
ぜったいに振り向きはしませんとも、ええ

しかしそこに
「あ、ふたばさーん」
笑顔でこちらに手を振っているのは
以前バイトでいっしょだったかわいいコ

………おあ
久しぶりぃ元気ー?偶然だねー。
あ、これから仕事?
じゃーいっしょにいこっかー!

そのまま次の電車に乗って
お喋りなどをしてたら
花咲く電車はいつの間にやら新宿到着
改札を出て
手を振って
じゃーねー。今度飲みにでもいこーねー。

カラダとはほんにおかしなもの
そのコの姿が見えなくなってそういや
トイレに行きたかったんだっけと思い出す













2007年01月08日(月)
スケッチブック










動物園の
柵にしがみつくように

サイやキリンやフェネックギツネ
私がへたっぴに描いてるのを

おかあさん
じっと待っていて
くれましたっけね















2007年01月01日(月)
生きていくお前(6)










サイトに登録するときなど
プロフィールの入力する際に
好きな言葉とか
モットーやら座右の銘なぞを
記すことがままあります

いままでは「適当」とか
「ひとが出来ることはひとにやらせる」とか
書いていたけれど
実はそれほど気に入ってるわけでもなく
その都度思いつきで書いていたので

年もあらたまったことだし、と
お皿をかちゃかちゃ洗いながら
ここらでいっちょ腰を入れて模索してみる



『打たない死なない捕まらない』

うん
どれも大事なことだ
あと『半額』