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JIROの独断的日記
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2009年12月15日(火) 「米誌タイム『今年の人』にFRB議長 金融危機のかじ取り評価」←何言ってんだよ。バカ。

◆記事1:「今年の人」にFRB議長 金融危機のかじ取り評価(共同通信)(2009/12/17 00:22)

【ニューヨーク共同】米誌タイムは16日、年末恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」に、

大恐慌以来の経済危機に見舞われた米国の金融政策のかじ取りに当たった米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長(56)を選んだ。

同誌は選考理由について、金融危機への対応をめぐり「可能な限り通貨供給を緩和し、多くの銀行を救った」などと説明。

議長の手腕を高く評価した。2008年の「今年の人」はオバマ米大統領だった。

議長は東部の名門プリンストン大経済学部長を経て02年にFRB理事。

ブッシュ前政権の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めた後、

グリーンスパン前議長の後任として06年2月、FRB議長に就任。

金融危機を受けた昨年末、事実上のゼロ金利政策を導入。今年3月には異例の量的緩和も実施し金融安定化に尽力。

しかし危機対応が後手に回ったとの批判も浴びた。来年1月末で4年間の任期が切れる。

オバマ大統領が再指名、米上院の承認も得られる見通しで、続投が確実視されている。


記事2:米地銀3行が破たん、年初来の米銀破たん件数は133件(12月14日10時10分配信 ロイター)

米連邦預金保険公社(FDIC)は11日、銀行監督当局がリパブリック・フェデラル・バンク(フロリダ州)、

ソリューションズバンク(カンザス州)、バリー・キャピタル・バンク(アリゾナ州)を閉鎖したと明らかにした。

年初来の米銀破たんはこれで133件となった。

米地銀の破たん件数は今年、住宅ローンや商業不動産融資の焦げ付きを背景に、1992年以来の高水準で推移している。

政府高官によると、銀行業界の回復は総じて経済回復に遅れることから、破たん件数は来年ピークに達する見通し。


◆コメント:何を偉そうな顔してんだよ。バーナンキ。

欧米人の社会の精神構造を端的に示すニュースである。自分たちの都合の悪いことには気が付かないフリをする。

そもそも、今日、世界が不況に陥った始まりは、2008年9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻したことである。

それ以前に、アメリカでは、住宅ローン専門金融機関による低所得者層住宅ローン(サブプライムローン)の貸出を

金融当局が放置し、その後不動産価格が暴落し、多くの住宅ローンは不良債権化した。

サブプライムローンを組み込んだ金融商品(証券化されたもの)が市場には大量に出回っていて、リーマン・ブラザーズも

それらを保有していたが為に、これらサブプライムローン関連商品価格の暴落により、評価損の計上を余儀なくされ、

また、リーマン自体もサブプライムローンの焦げ付きを抱えていたので、債務超過に陥った。

リーマンはアメリカ最大の証券会社の一つで、まさか、リーマン・ブラザーズが破綻するとは誰も思っていなかったから、

日本の銀行を含め、世界中の投資家がリーマン・ブラザーズが発行する債券や、リーマン・ブラザーズの株式に投資していた。

米国の金融当局がリーマン・ブラザーズを破綻させてしまったことにより、リーマンに投資していた世界中の投資家は、

保有していたリーマンの債券や株が紙屑同然となり、また、サブプライムローン関連商品自体の価格の暴落により、

各国の銀行は評価損の計上を余儀なくされ、資本不足に陥り、倒産しかねない状況となった。

各国の中央銀行が一斉に公的資金をこれらの銀行に注入して、資本を増強したから、なんとか世界金融危機を免れたのである。


つまり、バーナンキは世界を金融危機から救ったのではなく、世界を金融危機寸前に追い込んだ責任者である。

彼の大学時代の専攻は「金融恐慌論」だったという。何の役にも立っていない。

多くの銀行を救った、と、Timeは説明しているとのことだが、記事2を読めば分かるとおり、

アメリカにおいては、今でも中小金融機関がバタバタ倒産しており、今年の始めから12月14日までの時点で、

133行だという。これで多くの銀行を救ったといえるのだろうか。

アメリカの金融危機は、沈静化していないのである。不動産価格も低迷しているから、依然として、

多くの銀行が住宅ローンの焦げ付きを抱えている。

ともかく、アメリカの金融当局が住宅ローンバブルを放置し、バブルがはじけ、巨大証券会社が潰れるのを

放置したが為に、世界の金融機関の経営が不安定となり、資金の貸し渋り(クレジット・クランチ)が起こり、

世界中が今だに不況なのだ。少し持ち直し始めた、と日本政府も各国政府も強調するが、

景気が悪化するときのスピードがあまりにもすさまじかったので、1年3ヶ月経てば、相対的に

多少マシになるのは当たり前で、世界の景気が上向きに転じた訳ではない。

いつになったら脱出できるか分からない世界同時不況の根源はアメリカの金融政策のミスにあり、

その責任者こそ、バーナンキFRB議長なのである。

だから、私はタイム誌に、

何を考えているのだ、バカ。

と言いたい。

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