JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事1:<ドル供給>日米欧の6中央銀が協調 総額2470億ドル (9月18日20時47分配信 毎日新聞) 日銀など日米欧の6中央銀行は18日、米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)などを受けた金融市場の混乱を収束させるため、 ◆記事2:米、不良債権処理の公的機関設立を検討(9月19日12時36分配信 読売新聞) 米政府は18日、米国発の金融危機の拡大を食い止めるため、 ◆コメント:日米欧の中央銀行がドルを供給したのは、とりあえず、資金繰りに窮して潰れる銀行が出るのを防ぐためです。 記事1で述べていることは何かというとですね。これは公的資金注入ではないのです。 世界の金融機関は互いに、ごく短期で資金の過不足を調整する為に、資金の貸し借りをしているわけです。 普段から、予備の資金を各銀行が留保しておけば良い、と思われるかも知れませんが、何百億円というお金ですから、 それをただ、置いておくことは、得べかりし利益の喪失になります。絶対額が大きいから、オーバーナイトといって、たった一日だけでも、 他の銀行(国内外を問わず)に貸せば利息を稼げます。塵も積もれば山となる。そうやって地道に利益を出さないと、従業員の給料も払えないし、 株主に配当も払えないし、預金者に金利を支払えなくなる。だから、ただ、おカネを寝かせておくことはしないのです。 ところが今のアメリカの金融システムを見ると、今日大丈夫だったのに、明日は潰れるかも知れない。 だから、世界中の銀行がお互いに疑心暗鬼になっているわけです。 なかなかお金を出そうとしない。そうすると、銀行の手持ちのカネが 本当になくなって、極端な話、大口の融資でお金を貸すはずだったのが、貸せなくなる。 或いは、預金者が給料日や年金の振り込み日で、出金が集中する日など、ATMに入れるお金が足りなくなります。 つまり、資金繰りがつかない銀行が続出して、パニックになる。単なるパニックでは済まないで、倒産します。 すると、その銀行に短期金融市場でおカネを貸していた銀行は、そのおカネを回収できなくなり、やはり資金繰りが付かなくなり、 倒産します。これが、連鎖倒産です。 日銀に限らず、各国の中央銀行の重要な機能の一つに「最後の貸し手」というものがあります。 他の民間銀行から資金を調達できなくなりそうな銀行に、臨時に資金を貸してやるわけです。 18日、6カ国の中央銀行が、資金を短期金融市場に供給したのは、資金量全体を増やして、 各民間銀行が資金を取りやすくしているのです。 こんなことになったのは、アメリカの金融政策の失敗です。 誰も絶対に潰すわけがないと思っていた、リーマン・ブラザーズを潰したからです。 潰れたら、影響が大きすぎるリーマンさえ潰した。ということは、他のどの銀行が潰れても、もはや不思議ではない。 世界の金融市場に関わる人は、そう考えました。すると、どの銀行ともお金の貸し借りをしない。 そこで、仕方がないから、本当はドルはアメリカの通貨ですから、アメリカのFRBが資金を出せばいいのですが、 ドルを調達するのが、世界中で困難になっているから、FRBだけでは、おカネが足りません。 そこで、ヨーロッパの中央銀行や、日本の中央銀行である日銀まで、ドルを市場に供給せざるを得なくなったのです。 アメリカは世界の中央銀行、ひいては、その国の政府に「借り」が出来たというのに、礼の言葉一つ言わない。 当たり前だと思っている。傲慢です。
日本で、バブルが崩壊した後、邦銀は皆、多額の不良債権を抱えました。 「今回の金融危機は100年に1度あるかないかの深刻なもの」 と語っています。つまり、1929年10月24日、「暗黒の木曜日」に端を発した世界恐慌と同じような状況に陥る可能性がある、 ということです。 それで、遂に、記事2にあるとおり、公的資金を用いて不良債権を買い取る機関を作ろうとしています。 何のことはない、結局日本の真似です。バカにしていた癖に。 やるならもっと早く実行するべきでした。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2007年09月19日(水) 「行き過ぎた経済合理性は見直しも=福田元官房長官」←福田氏の政権構想の基本は、民主党と同じなんですけど・・・。
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