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2008年07月21日(月) |
「三沢F16がタリバン爆撃/昨年8月」←昨年8月どころかイラク戦争前から、行われている。 |
◆記事:三沢F16がタリバン爆撃/昨年8月(2008年7月20日(日) 奥州日報)
航空遠征軍としてイラクに派遣されていた米軍三沢基地(第三五戦闘航空団)のF16戦闘機が昨年八月、
アフガニスタン東部を夜間に精密爆撃する秘密任務に就いていたことが十九日、米軍資料などから分かった。
往復七千キロ近い長距離飛行で、日米の軍事専門家は「核開発を進めるイラン攻撃のリハーサルだった可能性がある」と指摘する。
これまで、SEADと呼ばれる防空網制圧を主任務にしていた三沢のF16が、米空軍が世界戦略を視野に推し進める
「グローバル・ストライク(全地球規模での長距離先制攻撃)」という、新たな役割を担っていることを証明した形だ。
◆コメント:グローバル・ストライクじゃないよ。安保条約違反でしょう。
米軍基地が日本国内にあるのは、日米安全保障条約に基づき、(建て前は)日本の安全を守る為
(実は「日本を守る」とは、一言も書いてないが)である。
そして、その本質的な目的に鑑み活動する範囲は極東に限られるのである。安保条約第6条
日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、
アメリ力合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。
従って、日本国の安全に寄与し、又は、極東における平和と安全の維持に寄与するため以外の目的で、
在日米軍は活動してはいけないのである。
東奥日報の記事が事実ならば、米軍は安保条約に違反していることになる。
アフガニスタンにゲリラが潜んでいるのかも知れないが、
それが日本の安全保障にとって明確な脅威となっていることを証明できない限り。
◆実は、こんな事はとっくに既成事実化している。青山繁晴氏の本を読まれたい。
かねて何度も書いているとおり、国際情勢や軍事情勢、外交などについて、
日本で最も豊富な情報源を確保していると思われるのは、しばしばテレビにも登場する青山繁晴氏だ。
氏の著書、世界政府アメリカの「嘘」と「正義」(イラク戦争が始まる直前、2003年3月13日に出版された)を、読まれたい。
三沢基地や嘉手納基地を飛び立ったアメリカ空軍の戦闘機が、イラク戦争前にイラクを散々爆撃したことが
書かれている。今は消えているが、三沢基地のホームページにも(英語でだが)それは明言してあったそうだ。
そして、そのことはアラブ人も知っているのである。
アラブ人の目に日本はどう映っているか。
101ページ。「ジャパンは何故アラブを攻撃するんだ」を読むと愕然とする。
長くなるが引用する。102ページ6行目から。
私がイスラエルの首都、エルサレムからそう遠くないパレスティナ人自治区で、狭い石畳
の坂道を登っていたときのことだ。
両側にぎっしりと並ぶ店の、壁や半開きのシャッターに、深い弾痕が無数に残っていることに気付いた。
イスラエル軍が短機関銃を掃射したのだろう。
弾丸で崩された壁の穴に、ポスターを貼ってふさいでいる店もある。
それは自爆テロで死んだ少年が、テロに向かう前に短機関銃を持って嬉しそうに笑っているポスターだった。
(引用者注:中略)
小さな果物店に入ってみた。
店先にオレンジが積み上がっていることに、少しだけ救われるようだったからだ。
縦長に細い店に身体をいれてみると、壁が、もとは青ペンキで塗られていたらしいとやっと分かるぐらいに、
徹底的に掃射されている。
私は手を伸ばして、弾痕の一つ一つに触れてみた。
世界中を回るようになってから、何でも手で触れて確かめる癖がついている。
60歳前後(実際はもっと若いかも知れない)が英語で、「もしかして、あんたは、ジャパニーズ?」
と聞いた。
頷いて、ゆっくりした英語で「果物店さんに、なぜこんなに、撃つのかな」と聞いてみた。
店主が「兵隊が来たときにも、俺が店を開けていたからさ」と、胸を張って答えた。
俺はシャッターを閉めて身をすくめたりしないぜ、という気持ちが眼にこもっていた。
そして店主は、「ジャパンはなぜ、アラブを爆撃するんだ」(注:太文字は引用者による)と、私に
顔を近づけて聞いた。
「いや、日本はアラブの国を爆撃したりしていないよ。爆撃ってどこの国のことを言っているのかな」
「イラクさ。俺はサダム・フセインは嫌いだ。あいつはアッラーよりも自分が好きなんだ」
ほおぉ、面白いことを言うなあと私は店主の顔を見ながら「日本はイラクを爆撃していないよ。それはアメリカだろ?
アメリカなら確かに、イラクの北部と南部をときどき爆撃している」
「いや、ジャパンもしてる」
「違うって。僕らにはアラブ人を爆撃する理由がないよ」
ちょっと早口になってしまったので、店主は意味をとりにくいようだ。
すると、それまで店の奥に黙って座り、私の顔を見ていた若い男が、突然、「ミサワ」と言った。
二十歳前後に見える。長身で眼がどきっとするほど暗くて鋭い。
若い男は「ミサワ・エア・ベイス」と少し大きな声になって言った。
私は一瞬、背中を電気が走るように感じた。
ああ、三沢のアメリカ空軍基地か。
そうか。やられる側から見れば、日米安保条約も、日本とアメリカの違いも、何もない。
まるで日本が戦闘爆撃機を飛ばしているように見えても不思議ではないのかも知れない。
つまりですね。
- 日米安保条約を厳密に守れば、三沢基地を出た米国空軍の戦闘爆撃機がかつてはイラク、今はアフガニスタンを爆撃するのは、条約違反。
- そのことを知っていながら、国民に説明していない日本政府は、怠慢のそしりを免れない。
- 爆撃される側の国の人々は日本の基地から飛んできた飛行機が爆撃していることを知っていて、それは日本が自分たちを爆撃しているように映るのだ。
ということです。
後は青山さんの本を読んで、自分で考えて下さい。
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