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2007年11月29日(木) |
「『ウィーンの音色』ヤマハが買収へ=ピアノ名門を傘下に」←師匠を買う奴があるか。 |
◆記事:「ウィーンの音色」ヤマハが買収へ=ピアノ名門を傘下に
【ベルリン29日時事】スタインウェイやベヒシュタインと並ぶ世界屈指のピアノ製造会社、
オーストリアのベーゼンドルファー(本社ウィーン)をヤマハが買収することが固まった。
ベーゼンドルファーを保有する同国銀行が29日、ヤマハに全株式を売却する方向で、交渉が最終段階に入ったと発表した。
ベーゼンドルファーをめぐっては、国内ピアノメーカーが1100万ユーロ(約18億円)を提示し、
一歩リードとも伝えられていたが、土壇場でヤマハが提示額を引き上げたとみられる。
26日付の英紙タイムズは、ヤマハが1400万ユーロ(約23億円)で逆転買収に成功する見通しと報じていた。
◆コメント:スタインウェイとベーゼンドルファーというのがピアノの2大名門メーカーなのですよ。
ピアノという楽器は西洋音楽の代名詞、いや殆ど西洋音楽そのもの、と行って差し支えない存在である。
西洋音楽はピアノに始まり、ピアノに終わる。
昔から、世界一の名をほしいままにしてきたのは、スタインウェイだが、スタインウェイと並ぶほどの名門が
ウィーンのベーゼンドルファーである。ベーゼンドルファーはウィーンでオーストリア人が作るからこそ、
ベーゼンドルファーである。ヤマハが買収してもそれは変わらないだろうが、経営権を日本人が握ることになる。
楽器を金儲け本意で作ってはならない。が、ヤマハはやりそうだ。
ベーゼンドルファーの音が変わったら、世界の顰蹙を買うだろう。
ヤマハは本気になるとすごいピアノを作る。
かつてNHKが「プロジェクトX」で取りあげたが、20世紀最高のピアニストの一人、
故・スヴィヤトスラフ・リヒテルは、ヤマハを愛用してくれた。
その域に達するまでに、ヤマハの楽器製作者がお手本としたのは、スタインウェインやベーゼンドルファー、
あるいはブルットゥナーのピアノだったはずである。
今回、ベーゼンドルファーの買収を決めたのはピアノ製作とは無縁の、ヤマハの経営陣だろうが、よく考えることだ。
謂わば、ベーゼンドルファーのピアノそのものが、日本のピアノ製作者にとって、お手本、師匠だった筈だ。
カネがあるからといって、音楽の聖地、ウィーンの由緒正しいピアノ製作会社を日本が買収する、ということは、
ビジネスだからやむを得ないという理屈は分かる。が、どうしても私の感覚はついていかない。
資本主義経済云々とは別の次元のことだ。師匠を買ってはいけないのである。
◆ベートーベン交響曲全曲演奏(その12)交響曲第三番「英雄」第四楽章
いよいよ、フィナーレ(終楽章)です。ベートーベンはこの交響曲で完全に独自の境地を
確立したのですが、この後の交響曲を聴いていただくとわかりますが、ここから一曲一曲、全く独自の
工夫が為されていることが分かります。全部、違うのです。
よくもこれだけアイディアが湧くものだとおもいます。
それはさておき、第三番の終楽章では変奏曲の形式が取られています。
同じメロディーが、手を替え品を変え何度も登場します。そして曲の終わりへ向けての盛り上げ方。
非常に緻密に考えられています。この楽章だけでもさすが、天才の仕事だ、と思います。
ダウンロード BeethovenSymphonyNo3Finale.mp3 (13332.2K)
如何でしたか?
先日ちょっと載せましたが、リストはベートーベンの全てのシンフォニーをピアノ独奏用に編曲しています。
カツァリスというピアニストが弾いているのも、良ければ聴いて下さい。
ダウンロード BeethovenSymphonyNo3FinalePianoForte.mp3 (11072.3K)
よくもまあ、10本の指でこんなことができるものです。目が回りそうになるほどものすごいテクニックです。
それでは、また。
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2004年11月29日(月) 「予防は評価されない」(養老孟司と小池環境相の対談より) 不正得票ねえ・・・
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