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2007年03月14日(水) |
「東証、不正企業に過怠金方針…上場維持と廃止の中間」・・・罰金払えば粉飾OKですか? |
◆記事:東証、不正企業に過怠金方針…上場維持と廃止の中間
東京証券取引所は15日、有価証券報告書の虚偽記載など、不正が発覚した上場企業に対して、
上場廃止と上場維持の中間の処分として過怠金制度の創設を検討する方針を明らかにした。
外部の意見を聴取した上で、月内にも結論を出す。早ければ2008年中にも導入される見通しだ。
東証の西室泰三社長が同日、自民党の金融調査会などで「東証として、過怠金制度の創設を検討する」と述べた。
上場維持が決まった日興コーディアルグループは、東証から実効性のあるペナルティーを受けず、制度の不備が指摘されていた。
このため、東証は上場廃止にならないケースについても機動的に過怠金を科し、投資家保護と市場の秩序維持を図りたい考えだ。
3月16日3時6分配信 読売新聞
◆コメント:甘い。
株式市場に株式を上場している会社が、有価証券報告書に虚偽の表示をしていた。故意に、である。
例えば 、東証一部上場企業が一流会社と見なされるのは、
財務状況(ストック)、収益の推移(フロー)など、厳しい上場基準を満たし、
まず、絶対に潰れない。すくなくともインチキをして赤字決算を黒字だと報告
(内閣総理大臣に対して報告するのである)するなどということは、気でも狂わない限りやらない、
と考えられていたからである。
今回は、粉飾決算をしていた日興コーディアルを上場廃止にしなかっただけでも問題なのに、
新しく「罰金制度」を儲けるという。
そんなものは、要らない。駐車違反ではないのだ。
これでは、まるで「『過怠金』という罰金を払えば、粉飾・虚偽表示も可」と国家が不正を認めているようだ。
マーケットというのは、ルールを守らないとダメなのだ。
経営者だけじゃなくて、従業員や投資家までひどい目に遭う。
アメリカで、ワールドコムという通信会社があった。
株価がどんどんあがり、最高経営責任者(CEO=Chief Executive Officer)のエバーズというオッサンは自社株を保有して巨万の富を得た。
しかし、2000年前後から、通信産業にかげりが見え始め、ワールドコムの収益は悪化した。
決算が悪いと株は売られる。エバーズのオッサンはあせった。
そして、最悪の手段、つまり粉飾決算により、ワールドコムの儲けを実際より多く公表した。
時間の問題で全てがバレた。ワールドコムは破綻した。
米国の司法当局は63歳のエバーズに「禁錮25年」の実刑を言い渡した(日本の証取法の最高刑は5年)。
ウソの帳簿を付けたがために、エバーズのオッサンは、余生を惨めにも刑務所で過ごすことになったのである。
日本では、罰金で済むそうだ。
罰金で不正を抑止しようとするなら、金額を莫大なものにしないと意味がない。
たとえば、前会計年度の経常利益100%とか。ヘタしたら、潰れるというぐらいの額でなければ、効果がない。
15日、参議院に参考人招致された東証の西室社長は、
「(日興の上場維持を決めたのは)厳しい判断だった」といいながら、
弁護士など法律の専門家の意見は全く聞かず、自分で決めたことを強調していた。
何の自慢にもならない。だからああいうアホな結論になる。
安倍首相は日興は既に終わった話と見なしている様子で、ニコニコしたという。こいつもバカに相違ない。
16日には、同じく粉飾決算のホリエモンに判決が下る。期待しないで見ていよう。
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