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2006年12月05日(火) |
ベートーベン交響曲全集をお薦めするのは、勇気が要りますが・・・。 |
◆モーツァルトの命日、ご指摘ありがとうございます。
モーツァルトの命日について、書きましたが、エンピツとココログでは記事の日付が違うので、正確にはいつなのか書いた方が良い、
というご指摘を受けまして、有難うございます。
そうですよね。結論は、1791年12月5日です。済みません。
ところで、ココログがメンテナンスをしておりまして、これが何と7日(木)の午後までかかるそうです。
前回、次は「モーツァルトの盗作疑惑?」について書きます、と申し上げましたが、しばしお待ちを。
◆ベートーベンの7番追加でお薦め。
先日、ベートーベン「交響曲第7番」のお薦めCDを書きました。
カルロス・クライバーをお薦めしたのですが、これは、カールベームという指揮者の追悼演奏会でした。
で、カールベームは以前書いたのですが、最晩年、1975年、77年(←私が絶賛したのはこれです)、80年と3回も来日しています。
その最後、80年来日公演における7番のDVDをお薦めするのを忘れていました。
カールベーム氏は、この翌年亡くなるのです。80年来日は命懸けだったのです。
私たち日本人が感じるヨーロッパまでの距離と、あちらの人が感じる日本までの距離とは(念を押しますが、心理的な距離ということです)全く違います。
欧米人にとって、ここはFar East(極東)というぐらいで、「地の果て」なのです。
ベーム先生は、もう、引退しても良い、押しも押されもしない巨匠だったのですから、
普通はこんな高齢で、身体が弱っているのに、来ないですよ。日本なんか。
それでも来てくださったのは、日本の聴衆に本当に感激したからです。
DVDの解説には、息子さんのメッセージがありまして、「父は日本に恋をしたのです」とあります。
ただ、さすがに、棒はよれよれですから、DVDを注意してみていると分かるのですが、
コンサートマスターのゲアハルト・ヘッツェル氏が、ものすごく動いて、オーケストラをリードしている。
実際はコンサートマスターが指揮しているようなものです。
このDVDは、あの時の演奏を生で、或は放送を通して聴いた方が特に懐かしく感じるだけでしょうか。
初めて見る若い方にも分かっていただけると嬉しいのですが。
音楽に一生を捧げた大家が、残りの生命を燃焼し尽くしてベートーベンの交響曲を振っている。
私は、見ていて泣けてきました。
◆ベートーベンを全部聴こうと思ったら・・・。
これは、大変難しい。
マニアに聴くと、皆違うことをいいますからね。
それも、一曲ごとに違う指揮者とオーケストラを薦めるでしょう。外国のオーケストラを。
私は、日本人の素晴らしい演奏を御紹介したいのです。
5年前(2001年)に亡くなった、朝比奈隆氏は東京生まれですが、ずっと関西で大阪フィルの音楽監督でした。
ブルックナーが有名ですが、ここでは、触れません。
朝比奈さんは、ベートーベン交響曲全曲演奏会(勿論、何日にも分けて、ですよ)を9回も演った方です。
レコードも全集で7回だったかな、出しているのです。スタジオ録音は好まず、ライブ録音です。
殆ど、大阪フィルの演奏ですが、新日本フィルとの全集があります。
朝比奈隆さんの全集で結局これがベストではないかと思うのです。
これは、もう自分の思うままにお薦めするしかないのです。
また、この全集には特別な事があります。
CDとは全く別の企画として、新日本フィルとのコンサートの翌日に、毎回、評論家で元クラシック音楽番組のプロデューサーだった、
東条碩夫(ひろお)という方が、朝比奈氏の泊まっているホテル・オークラに行って、スコアを見ながら、
この曲は何をどう考えて演ったのか、というような話を訊いた、インタビュー形式の本があるのです。
朝比奈隆 ベートーヴェンの交響曲を語るです。
朝比奈隆氏は音楽大学ではなくて、京都大学法学部卒で、最初は阪急電鉄に入社し、電車の運転までしたことがある方なのです。
ところが、その頃京大オケを指導していた、ロシア人のメッテルという先生(日本語ペラペラ)に、
「お前、俺について本気で音楽をやってみろ」と言われたんだそうです。
「お前の国には、『石の上にも三年』という言葉があるだろう」と。本当にそのとおり、日本語で。
朝比奈氏は、この説得に根負けして、「音楽家になっちゃった」。
そういう方ですから、一般教養を幅広くお持ちで、その上で音楽をやったという特有の面白さがあります。
この全集と本を合わせて聴いて、読むと、ははあ、指揮者というのは、こういうところに目を付けるのかという新鮮な発見の連続となります。
ちょっとマニアックすぎましたかね・・・。
言うまでもないことですが、全集ですから、値が張りますので、ご無理をなさいませんように。
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