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2005年10月07日(金) |
「防衛庁長官、第8次部隊に編成命令=イラク派遣延長へ」 撤退するのに3ヶ月かかるのですよ? |
◆記事1:防衛庁長官、第8次部隊に編成命令=イラク派遣延長へ
大野功統防衛庁長官は3日、イラク復興支援特別措置法に基づき、陸上自衛隊の西部方面総監に対し、イラク南部サマワに派遣する第8次イラク復興支援群の編成命令を出した。第8次支援群は今月下旬から順次出国し、11月中旬に第7次支援群と交代する。派遣期間は約3カ月を想定している。イラク派遣は12月14日で期限が切れるため、編成命令は事実上、派遣延長を前提とした措置となる。 (時事通信) - 10月3日19時1分更新
◆記事2:陸自車列、爆弾で破損 けが人なし 遠隔操作装置発見 (6月23日)
陸上自衛隊が活動するイラク南部サマワで23日午前9時(日本時間同日午後2時)ごろ、陸自車両4台が幹線道路を走行中に、道路沿いに仕掛けられたと見られる爆弾1発が爆発し、人員輸送用の高機動車1台のフロントガラスにひびが入るなどした。乗っていた隊員らにけがはなかった。陸自は昨年10月、宿営地の荷物保管用コンテナにロケット弾を撃ち込まれているが、宿営地外で活動中に被害を受けたのは初めて。地元警察は現場近くで、爆弾を遠隔操作で爆破させる装置を発見、自衛隊を狙った事件との見方を強めている。
陸自は安全確保のため、23、24の両日は宿営地外での活動を中止することを決めた。政府は、首相官邸の危機管理センターに官邸連絡室を設置して情報収集を急いでいる。
防衛庁などによると、爆発現場は、陸自宿営地から北東に5キロほどの郊外にある幹線道路。陸自の4台はこの日、サマワ近郊で担当した道路補修工事の完成式の準備のため、隊員と外務省職員の計約20人を分乗させて、会場の工事現場に向かう途中だった。
被害を受けたのは、先頭から3両目の車両。二重のフロントガラスの外側ガラスにひびが入ったほか、車両前部に傷がつき、右側のドアの一部がへこんだ。
サマワでは昨年4月以降、陸自宿営地を狙ったとみられる砲撃が計9回発生しているが、今年1月を最後に起きていない。しかし、先月以降、陸自車両に石が投げつけられたり、日本を中傷する落書きが路上で見つかったりしていた。(2005年6月24日 読売新聞)
◆記事3:日本友好協会を解散 サマワ、会長への脅迫で(7月23日)
【サマワ23日共同】陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワの日本友好協会のアンマル・ヒデル会長は23日、共同通信に対して「日本人との付き合いをやめなければ、おまえを殺す」などとの脅迫を受けたため、協会を解散することを決めたと語った。
友好協会は、陸自がサマワに派遣される直前の昨年1月に結成。陸自の復興活動を支援する立場から、宿営地内で隊員との文化交流イベントを派遣部隊と共同で開催したり、昨年末には陸自の派遣延長を求める署名活動をしたりしてきた。(共同通信) - 7月23日21時30分更新
◆記事4:市内の日の丸撤去を要求 サマワのデモ隊 (7月26日)
【サマワ26日共同】陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで26日、停電などの改善を求める市民のデモが再び行われ、参加した約400人がサマワ市内から日本の国旗を撤去するよう求めるスローガンを叫んだ。
サマワでは炎暑の中、電力や安心して飲める水の不足が改善されず、住民の不満が噴出している。同様のデモはこの5日間で3回目。
一連のデモにはイスラム教シーア派の反米指導者サドル師の支持者ら、日本に敵意を持つ勢力が参加している。22日にはデモ隊の一部が日本友好協会のアンマル元会長経営の宝飾店に押しかけ「日本人との付き合いをやめなければ店を爆破し、おまえを殺す」などと脅迫。店は24日に爆破された。
デモ隊は「われわれの緊急の要求は電気、水道」などと書かれた横断幕のほか、「ノー、ノー、日本」との文字や日の丸にバツ印が書かれた紙を掲げて、陸自など「占領軍」の追放や地元知事の辞職を要求した。(共同通信) - 7月26日22時17分更新
◆記事5:「陸自報じるな」と脅迫状 サマワ地元メディアに (8月8日)
【サマワ8日共同】陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで、地元有力紙アッサマワとムサンナ・テレビに対し、陸自の活動を報道しないよう警告し、従わねば「社員を殺害する」などとする脅迫状が送りつけられていたことが8日分かった。両メディア関係者が明らかにした。
脅迫後、両メディアは陸自絡みの報道を一時停止。脅迫の狙いは、復興支援活動に対する市民の支持を遮断し、陸自を孤立化させることにあるとみられる。治安が不安定化する中で、陸自の活動は新たな問題に直面した。
サマワでは7日、暴徒化したデモ隊と警官隊が衝突、1人が死亡し約60人が負傷するなど不穏な情勢が続いている。
脅迫状は7月下旬に届き(1)陸自との協力停止(2)陸自の活動を称賛しない(3)陸自と英軍の活動を報じない(4)イスラム戦士の抵抗運動を「テロ」と表現しない−−ことを要求。応じなければ「社員を殺害するか拉致し、または事務所を爆破する」と脅している。(共同通信) - 8月8日22時5分更新
◆記事6:「日本の首相を非難せよ」 サマワ、金曜礼拝で(8月12日)
【サマワ12日共同】陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで12日、イスラム教シーア派反米指導者サドル師派の金曜礼拝があり、説教に立ったアブドルカリム・ガジ師は「米国のブッシュ(大統領)と日本の首相を大声でののしろう」と参加者に呼び掛けた。
日本非難の具体的理由は示さなかったが、同派が求める地元ムサンナ州のハッサン知事解任をめぐり政治的混乱が続く中で、サドル師派が「占領軍」とみなす陸自への
敵意をあおる狙いがあるとみられる。
またガジ師は、同日サマワ市内で新たな反知事デモが予定されていたが、サドル師の指示で中止されたと説明した。(共同通信) - 8月12日22時6分更新
◆記事7:毎日新聞:【特集】「不肖・宮嶋」カメラマンが見たサマワより、抜粋。「イラク全土が戦闘地域。」
Q:サマワは非戦闘地域ですか?
宮嶋:「戦闘地域ですよ。イラク全土が戦闘地域。日本の首相だけですよ、非戦闘地域だなんて言っているのは。昼間に銃撃戦がある。オランダ兵も殺される(04年5月)。正規軍が戦死しているということなんです。私は自衛隊の派遣は国益にかなうという自説がありましたが、今は自信がありません。大量破壊兵器がいまだに発見できない。多分、本当にないでしょう。つまりあの戦争に大義はなかったわけです。それでも部隊を派遣することで米国に恩を売れると思った。でも6カ国協議を見ても、国連の常任理事国入り問題にしても日本のことを真剣に考えるそぶりがない。米国には裏切られた気分です。ただしこれまでの自衛隊の任務や苦労を無にしたくない。全員が無事で帰ってきてほしい。あんなひどいところでけがをしたり、死んだりしてほしくない」
◆コメント:サマワ宿営地を片付けて、撤収するのに3ヶ月を要するのです。
ここ数ヶ月、自衛隊イラク派遣に関して書いていなかったので、まとめて記事を引用することになってしまった。
テレビも新聞もサマワの様子を伝えないのは何故かというと、サマワに常駐している日本のメディアの人間はいないのである。
バグダッドには若干いるけれども、大抵の記事は市ヶ谷の防衛庁で、防衛庁の広報担当が言ったことをそのまま記事にしているだけの「大本営発表」なのである。
それでも、これだけ「ヤバい」ニュースが伝わるのだから、現実にはもっと危険になっていると考えるべきだ。
自衛官の安全を考えるならば、ここで楽観論を採用するのは無責任で、常に最悪の状況を想定して政策を決めるべきである。
私は、陸上自衛隊が宿営地を構えているサマワについて、しかも、自衛隊が関係する記事をいくつか選んで引用したが、Yahoo!ニュース - 自衛隊イラク派遣とか、Yahoo!ニュース - イラク を読んでご覧なさい。
もう、無茶苦茶。毎日のように自爆テロやテロで、何十人という単位で人が死んでいる。サマワが比較的安全と言われているが、今まで、自衛官に犠牲者が出ていないのは、結果的に運が良かっただけだ。
殆ど奇跡である。
記事にあるとおり、自衛隊のトラックが通るところで爆発があったり、宿営地にロケット弾が撃ち込まれたのは、私が知るだけでも10回を超える。実際にはもっと多いのだろう。
最後に載せた、宮嶋カメラマンの証言は貴重だ。
何せ、自分自身4回もイラク、サマワに行って、しばらく自衛隊と一緒に寝起きしていた人なのだから。
彼の言葉から分かるとおり、宮嶋カメラマンは元来自衛隊のイラク派遣に賛成していた人なのだ。
それだけに、「イラク全土が戦闘地域。日本の首相だけですよ、非戦闘地域だなんて云っているのは」という発言には重みがある。
防衛庁長官は第8次派遣部隊に派遣命令を出したが、国会が昨年の臨時国会で定めた駐留期限は12月14日。一つの部隊は3ヶ月駐留する。
ところが、サマワの陸上自衛隊宿営地は東京ドーム12個分もの広さがある。色々な設備、物資、装備もあるし、宿営地そのものを片付けるのに、3ヶ月かかる。
そして、サマワから飛行機で帰国することは出来ないので、トラックの長いコンボイ(車列)を組んで、ソロリソロリと狙撃されないように、周りを見回しながら、クウェートまで戻らなければならない。
最後まで、危険なのだ。ちなみに物資の輸送は自衛官だけで、行っているのではない。日本の民間運送会社も雇われていることは極秘事項らしいが、私でも知っているぐらいだから、知っている人は多いだろう。
丸腰(武器を持っていないこと)の民間人を戦地へ行かせているのですよ。日本国は。
◆コメント:イラク復興支援特別措置法によれば、ただちに撤退しなければおかしい。
自衛隊がイラクで活動する根拠法は「イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法」、通称、「イラク復興支援特別措置法」である。
イラク復興支援特別措置法第2条第3項は、次の通り。
対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。
これが、所謂、「非戦闘地域」の定義である。
昨年11月2日、衆議院国家基本政策委員会で、民主党の当時の代表岡田氏と小泉首相の質疑応答を衆議院会議録で読むと、唖然とする。
○岡田克也君 総理はサマワは非戦闘地域であると、こういうふうに言われました。非戦闘地域であるという、断言されたその根拠は何なんでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 根拠といえば、戦闘が行われていないということ、だからこそ非戦闘地域である。(発言する者あり)
○岡田克也君 じゃ、総理、お尋ねしますが、お尋ねしますが、その議論の前提としてイラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってください。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラク特措法に関して言えと、法律上、いうことになればですね、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域なんです。(発言する者あり)
○岡田克也君 私が申し上げたのは、イラク特措法における非戦闘地域の定義を言ってくれと言ったんです。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは定義は、それは文書を持ってくればすぐ言えますよ。党首討論ですから、考え方を言っているんです。私は、特措法というのは、自衛隊が活動する地域は非戦闘地域である、これがイラク特措法の趣旨なんです。(発言する者あり)
○会長(北澤俊美君) 御静粛にお願いします。御静粛にお願いします。
○岡田克也君 総理、この問題は私、いつか官邸で一度総理に申し上げたことあるんですよ。非戦闘地域の定義は、現に戦闘行為が行われておらず、ここまではいいですね、かつそこで実施される活動の期間を通じて、つまり一年間です、戦闘行為が行われることがないと認められる地域なんです。ですから、私が総理に聞いたのは、これから一年間サマワにおいて戦闘行為が行われないと、そういうふうに言う根拠は何ですかと聞いているわけです。どうですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、将来のことを一〇〇%見通すことはできません。非戦闘地域でなくなった場合には、これは自衛隊は特措法に基づいて撤退しなきゃならない。しかし、特措法についての定義上何かと問われたから、自衛隊の活動している地域は非戦闘地域である。これは法律の趣旨なんです。将来、組織的、計画的、継続的に戦闘が行われるかどうか、これは将来、はっきり一〇〇%、いつどうなるかというのをこの際断言することはできません。しかし、はっきり申し上げますが、自衛隊が活動している地域は非戦闘地域、これがイラク特措法の趣旨なんです。
いいですか?
イラク復興支援特別措置法では、自衛隊が活動する場所は、非戦闘地域は「現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる地域」で無ければならないと、明確に規定している。
ところが、そんな規定は忘れてしまった小泉首相は「自衛隊が活動するところが『非戦闘地域』だ」という、とんでもない答弁をしている。
そして、サマワはこれから先1年間、安全だと言い切れるのか?と岡田代表に訊かれ、「将来のことなど、分かるわけがない」とさらに輪をかけたひどい答弁を平然としている。
要するに、小泉首相によれば、イラク復興支援特別措置法の定義する「非戦闘地域」など最初から存在していなかったということだ。
常識で考えればそのとおりなのだ。小泉首相及び与党がけしからんのは、その無茶な法律を無理矢理成立させて、それに基づいて、自衛隊を彼の地へ派遣していることである。
今まで、けが人、死者は出ていないじゃないか、というのは、結果論に過ぎず、最初から自衛隊イラク派遣は、無謀な政策だったのだ。
◆コメント:私は結果論で書いているのではない。
私は、イラク復興支援特別措置法にも反対だったし、自衛隊イラク派遣にも一貫して反対している。
それは、イラク復興特別措置法は間違っている。、自衛隊をイラクへ派遣することに反対する理由。、自衛隊はイラクへ派遣できない。、<自衛隊派遣>「非戦闘地域」該当の判断せず 基本計画←こいつらは、悪魔だ。などをお読みいただければ明らかである。
無論、これは、ほんの一部で、インデックスページの検索欄に「自衛隊」と入力してみてください。
私は、自衛隊のイラク派遣に賛成とか、この政策が正しいと書いたことは、ただの一度も無い。
今も勿論反対である。一刻も早く撤退するべきである。
なお、ときどき、頓珍漢な抗議が来るので、言うまでもないことなのだが、念のため書き添える。
私は、命令に従ってイラクへ赴いた自衛官を批判しているのではない。
イラクへ自衛隊を派遣することを決めた、小泉首相及び、国会を批判しているのである。
2004年10月07日(木) 「大量破壊兵器、イラクに存在せず・米最終報告書」 「『自衛隊は期待外れ』米紙、サマワ市民の声掲載」
2003年10月07日(火) <集団買春報道>日中間の懸念材料に 反日感情に火←日本で人殺しをしている中国人について、中国政府のコメントを求む。
2002年10月07日(月) 日本テレビのうつ病特集に憤慨