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2005年02月05日(土) |
「トランペット・ヴォランタリー」 (モーリスアンドレ)ぜったいに、「スカッ」とした気分になります。 |
◆ものすごく上手いトランペットの演奏を聴いてみて下さい。
ジャズの世界では、トランペット・ソロは珍しくないけれども、クラシックにはトランペット・ソロの曲が余りないのです。
ですから、クラシックのプロのトランペット奏者は99.999…%、オーケストラに属しています。
ここで取り上げる、トランペット・ヴォランタリー(トランペットとオルガンのための音楽)を吹いている、モーリス・アンドレというフランスのトランペット奏者は、そんな中で,
殆どはじめて、クラシックの世界でソロ・トランペット奏者として活躍した人です。
紛れもなく、天才です。
「不世出の名手」とはこういう人をいうのです。文句のつけようがありません。
この人は神がトランペットを吹くためにこの世に使わした人間だと思います。
◆ピッコロ・トランペット
トランペットは、一本で、全ての調を吹けますが、音域によっていくつもの種類を使い分けるのです。
モーリス・アンドレが吹くのは、ピッコロ・トランペットといって、ブラスバンドなどで使う、変ロ調の楽器ではなくて、それよりも4度高い変ホ調や、或いはオクターブ高いピッコロB♭管と呼ばれるものです。
普通は、トランペットの高音域はキーキーうるさくなりますが、モーリスアンドレは、決して、そうならない。あくまでも、耳に易しい柔らかい音色を保ちます。これだけでも奇跡的なことなのです。これほど輝かしいトランペットの音色は、空前絶後です。この世のものとは思われません。
◆このCDを聴くと、絶対に爽快な気分になります。
クラシックが好きであろうが無かろうが、トランペットが好きであろうが無かろうが、このCDに納められた演奏は、そういうことを超越しています。
晴れた休日の朝などにお聴き下さい。
トランペットとパイプオルガンの重厚な響きの組み合わせは意外なほど相性が良く、聴いていると、元気になります。小さいことをクヨクヨするな、という気分になります。「気宇壮大」というのでしょう。お薦めします。
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