外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2005年01月10日(月) 「喉元過ぎれば熱さを忘れる」 世の中の、事件、問題、争点を忘れないようにさせるのがマスコミの重要な仕事のひとつだ。

◆余りにも次々と、色々な事が起きるので、直前の問題すら忘れてしまう。

 

 インドネシア・スマトラ島沖地震の被害があまりに甚大であり、多くの人命が失われ、さらには、まだ、連絡が取れない日本人もいるので、マスコミ各社の報道はどうしても、これに偏る。


◆北朝鮮への経済制裁はどうなったのか。

 我々の記憶は実に頼りない。

わずか一ヶ月前、12月10日には、北朝鮮が実務者協議の際に日本に提示した横田めぐみさんの遺骨は本人のものではなかったことがDNA鑑定で明らかになり、日本中が激怒し、北朝鮮に経済制裁を加えるべきだ、という世論が盛り上がっていたのに、その関心はどこかへ飛んでしまった。

今は、どういう話になっているのか。


◆郵政事業民営化は可能なのか。

 年が明けてから、小泉首相は、今年こそ郵政民営化の年だといきり立っていたけれども、その前に、他国に拉致された日本国民を救出することの方が大切ではないだろうか。

そもそも、郵政3事業の民営化がいかに、無理というか、滑稽な話であるかについては、以前書いたのでご覧頂きたい(りそなは自己資本比率が4%に満たないので、一昨年、国有化された。郵貯・簡保の自己資本比率は0.3%。どうして民営化出来るのか?)。


◆自衛隊のイラク派遣期間延長が何となく決められてしまったが、これでいいのか。

 そして、同じ頃、小泉首相はイラクへの自衛隊派遣を1年延長することを決定し、これに対しては、複数の世論調査では国民の過半数が反対の意思表示をしていた。

 本来ならば、もっと小泉首相に納得の行く説明を求めなければならないのに、マスコミはなんとなく、うやむやにしてしまった。

イラク復興支援特別措置法では、自衛隊が活動するのは、活動する期間を通じて戦闘行為が行われないと認められる地域(=非戦闘地域)と規定されているのに、小泉首相は、民主党の岡田代表に党首討論で、「この先1年間サマワが非戦闘地域であると判断する根拠を示せといわれて、「未来の事など分かるわけがない」と、自ら作った法律が意味をなさないことを認めたのである。

 その問題が解決する前に、何となく自衛隊の派遣期間延長がなし崩し的に決まってしまった。

 とんでもない話なのだが、どういうわけか、マスコミ各社は、この問題を問題にしようとしなかった。

 そもそも、これは、憲法の遵守にも関わる問題なのだから、十分に国会で討論されるべきだったのに、54日間の会期中、真剣な議論が見られなかった。この点を批判する新聞がなかった(社説で一回書いたぐらいではだめだ)のは情けない。


◆新潟中越地震の被災者はどうしているのか。

 

 10月23日に地震が発生してから、今日で79日が経過した。

地震発生直後は、小泉首相や何人かの閣僚、野党議員も含む国会議員が「現地視察」に行っていたが、その後「視察の結果をふまえて」被災地の復興に関して方策を考えて、法案を提出する準備は出来ているのだろうか。

山古志村は、日本有数の豪雪地帯。現地の人は何とか、家を潰さないように、有志が交替で、雪下ろしをしているという話を、12月25日に書いた

 村民だけでは、間に合わないので自衛隊の出動を要請するかも知れない、とのことだったが、現状はどうなっているのか。

義捐金はかなり集まった様子だったが、本当に足りているのか。今はもう、援助を必要としないのか。必要なのであれば、それは何か。


◆マスコミはリマインダーとなれ。

 

 人それぞれ、仕事やら学業で忙しい。

 これらのニュースをずっと意識し続けているわけにはいかない。しかし、忘れて良い問題は、一つもない。

私は、時事問題の日記を書いているから、目次を眺めれば直ぐに思い出すが、こういう事をしている人間は、例外的だ。

マスコミは、現在最も注目するべきニュースを伝えるだけではなくて、過去の事件を記録し、読者に思い出させる任務をも負っていることを、自覚して頂きたい。



◆リンク

 昨日の日記にリンクして頂きました。

ちりんのblog

弐式沿岸警備日誌改

ある医学生の言いたい放題

皆さん医学を専攻なさる方々でいらっしゃいます。


2004年01月10日(土) 「報道自粛要請に反論 当然の責務と朝日、毎日」 2社しか抗議しないのか。

JIRO |HomePage

My追加