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2004年08月23日(月) |
「金融庁、主要11行に対し月内の特別検査着手を予告」←竹中のバカ。こういう余計なことをするから、景気が回復しない。 |
◆記事1:金融庁、主要11行に対し月内の特別検査着手を予告
[東京 19日 ロイター] 金融庁は18日までに、主要7銀行グループ・11行に対し、2004年9月期に反映させるための大口融資先の債務者区分を検証する特別検査を今月内に着手すると予告した。
今回の特別検査で金融庁は、再建中の大口融資先の再建計画が軌道に乗っているかなどを重点的に調べ、検査結果を中間期決算に反映させる。株価や格付けといった市場の評価が急変しているか、銀行の資産査定が適切かなども調べる。これまで特別検査の対象となっていなかった大口融資先も新たに検査対象として拾い直すうえ、金融庁が大口融資先の再生態勢などを検査するために導入した「大口与信管理態勢検査」も加味した特別検査になるのが特徴だ。
今事務年度は、2005年3月までに主要行の不良債権比率の半減を目標にあげた「金融再生プログラム」の最終年度にあたる。このため、これまで特別検査は3月期を対象に実施しそのフォローアップを9月期に行ってきたのを、今事務年度は9月期にも実施する方針を先に公表した検査方針に盛り込んでいた。 (ロイター) - 8月19日12時54分更新
◆記事2:【検証 竹中改革路線】不良債権処理 銀行経営者に衝撃与える(7/31) (産経新聞)抜粋
竹中平蔵氏が平成十四年九月に金融相に就任してから約一年十カ月。
大手行平均の不良債権比率は当時の8・1%から十六年三月期には5・2%に低下。「『十七年三月末までに、大手行平均の不良債権比率を4%台にする』という政府目標は九月に前倒しで達成が可能だ」と竹中氏は自信を見せている。
銀行は「景気悪化が不良債権を生む、景気回復すれば処理は進む」と反論していたが、竹中氏の姿勢は一貫している。竹中氏の理論は、不良債権というリスクを抱え、銀行は新たなリスクを取って貸し出しをすることができない。だから、不良債権問題の解決こそが日本経済復活の「決め手」となるというものだ。
しかし、大手行の銀行貸し出しは増えておらず、竹中氏の持論の正しさは依然証明されていない。「不良債権の火薬庫」といわれる地域金融機関の不良債権問題も手付かずのままだ。
大手行行員は不良債権処理に伴う副作用が出始めている現状を明かす。
「竹中氏は収益強化策と不良債権処理を同時に進めることを求めている。結局は融資のボリュームを増やすことでしか収益を上げられない。再び景気が悪化したら、不良債権が増えるのではないかと懸念している」
金融庁幹部は「竹中氏の最大の功績は銀行界に恐怖を与えたことだった」と振り返る。が、その「恐怖行政」のツケが回ってくる恐れは消えたわけではない。
◆記事3:7月の銀行貸出残高、前年比3.9%減――過去最低を更新(8月8日 日経)
日銀が9日発表した7月の貸出・資金吸収動向は、都市銀行や地方銀行など民間銀行の貸出金の平均貸出残高が前年同月比3.9%減の386兆6311億円となり、残高水準は4カ月連続で過去最低を更新した。前年同月割れは79カ月連続だが、2001年6月の3.8%減に次ぐ小さい減少率となった。企業は有利子負債の圧縮を進め、新規の資金需要は低迷を続けるものの、銀行が住宅ローンや中小企業向け貸出を積極化する動きが寄与している。
民間銀行のうち都市銀行などの貸出残高は同6.3%減の215兆8160億円だった。地方銀行は同0.7%減、銀行に信用金庫を加えた貸出残高は同3.4%減だった。
◆コメント:不良債権を無理矢理減らすということは、頑張っている会社も潰すということなのだ。
記事1について。金融庁は今年の初めから4月頃まで、大手銀行に特別検査に入っていた。それから、半年も経たずにまた検査に入る。目的は、不良債権が着実に減っているか、銀行はちゃんと収益(儲け)を上げているか、を確かめるためだという。
こんなことをしても意味がない。半年でそんなに変わるわけがない。株価も日経平均は1万1千円台で、これぐらいなら、銀行が持っている株の含み益は十分で、自己資本が過少になることもない。
記事2に書かれているとおり、竹中は、不良債権があるから、銀行は新しい貸出ができず、企業は設備投資ができず、景気が回復しない、という考え方だ。
こういうのを「机上の空論」というのだ。
銀行は新しい貸出をしたくても、金融庁検査で、「不良債権」に分類されることをおそれて(不良債権が多すぎる状態が続くと、国有化されてしまうのだ)、却って、貸出に慎重になってしまう。
記事3が論より証拠である。竹中が金融相になった当時、大手銀行の平均不良債権比率は8.1%だったのが、今年の3月末には、5.6%に下がった。しかし、銀行貸出残高は79ヶ月連続で前年同月割れを続けている。不良債権を減らしても、銀行の貸出は増えないのだ。
折角貸出をした先も、金融庁の検査官が「不良債権だ」と判定すれば、回収せざるを得ない。銀行の貸出先顧客は、借りた金を急に返さなければならない。その結果潰れた会社が星の数ほどあるのだ。むごい仕打ちなのだ。
今月末から、また金融庁が大手銀行に検査に入るということは、かならず、新たな「不良債権先」を「創り出す」ことになる。つまり、潰れる会社が出る。路頭に迷う従業員が出るのだ。
株価も上がっているし、業績が上がりつつある会社も多いのに、金融庁=国が景気の頭を押さえている。その最もひどい例がダイエーだ。黒字で、資金繰りもついていて、最悪期より業績が回復しているこの大企業をむりやり、産業再生機構の管理下におこうとしている。潰そうとしているといっていい。資本主義の統制経済化だ。
これほど明らかな、経済政策の失敗を何故、もっとマスコミは叩かないのだ。何故野党は追及しないのだ。
経済学者は、やはり、教室で、学生相手に講義をしているがいい。
2003年08月23日(土) 「24時間テレビ」で、コーラの瓶に10円玉を入れて持ってくる芸能人の偽善性。