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JIROの独断的日記
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2004年06月24日(木) 道路公団民営化法案、参院で可決し成立 中身はひどい。小泉は「民営化」の三文字だけが欲しかったのだ。

◆記事:道路公団民営化法案、参院で可決し成立(6月2日)

 

【東京 2日 ロイター】 参院は2日午前、本会議を開き、日本道路公団など道路4公団の民営化法案を与党の賛成多数で可決、成立した。
道路公団改革は、郵政民営化と並び小泉改革の本丸として位置付けられた。

民営化法案は、道路4公団を約40兆円の債務や高速道路の資産を持つ独立行政法人の機構と、道路公団を3分割するなど合計6つの高速道路の建設、料金徴収、管理を行う民営化会社を設立する。2005年度内に民営化し、45年間で債務を返済し機構は解散する仕組み。民営化して10年後に民営化の枠組みを見直す。

1日に開かれた締めくくり質疑で、小泉首相は民営化の意義を強調すると同時に、「(ガソリン税など)道路特定財源は見直すべきである」と指摘した。金利が上昇したらどうなるのか、などとの野党側の指摘に対し、「可能性を言われては切りがない」などと切り返した。2004/06/02 12:48


◆コメント:道路公団改革の本質は何だったか。

 私が一言で、小泉純一郎内閣総理大臣を評するならば、「言語はあるが、思想がない人物」ということになろう。

「道路公団民営化」は郵政事業民営化と並んで、小泉首相が登場したときから、散々ぶちまけてきたが、今月2日、年金問題で国会がごたごたしている間に、ドサクサ紛れに成立してしまった。しかしこれは、とんでもない内容なのである。めまいがする。

道路公団を何故改革しなければならなかったかというと、道路公団は郵貯、簡保から借金をして高速道路を作ってきた(財政投融資というやつだ)。そして、高速道路が完成したら、通行料で、郵貯への借金を返す、という仕組みを考えた。その仕組みで運営されているのが、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団の4つの特殊法人である。四公団合計の借金は40兆円もある。


◆料金プール制

 

はじめの計画では、通行料で、郵貯への借金を返せば、高速道路は無料になるはずだった。しかし、いつまで経っても、無料にならない。
 

これは、「料金プール制」を採用しているためだ。いろいろな高速道路から通行料が入る。これは、ひとまとめにしてしまう。東名高速の通行料は、東名高速を造るために借りたカネの返済に充てられるのではなく、今、建設中の高速道路のために借りたカネの返済にも使われている。全ての高速道路を一本につなげている、と考えても良い。 

したがって、新しい高速道路を作り続ける限りは、「完成した高速道路」は無いのだ。

だというのに、道路公団は、あまり採算が取れそうにも無い道路を、これからもどんどん作ろうとしている。これは、道路族議員と、土木業者と、国土交通省(昔の建設省)が癒着しているからだ。


◆政治家・業者・官僚の癒着

 

新しい高速道路の建設が続けば、土木業者は仕事が取れて儲かる。道路族議員は業者から御礼にリベートをもらい、選挙の時には強力な後押しをしてくれる。

 また、道路料金を徴収したり、高速道路を管理したりするファミリー企業は、道路官僚の天下り先だ。実際は仕事などないだろう。座っているだけで給料がもらえて、退職するときには何千万、何億、というカネが懐に入る。


◆民営化はこの癒着を断ち切るため、のはずだった。

 

民営化とは、道路公団を民間会社にすることである。つまり資本主義原理を導入することにより、収益の極大化を目指すわけだから、儲からない道路の建設計画などは、立ち消えになるはずだった。そうすれば、新たに借金をする必要はなくなり、今現在の40兆円を返済することに専念できる。

 6月2日に成立した法律では、形だけ、会社は民間になる。しかし、新会社の株の3分の1は国が保有する。これでは、完全に民営化されたとはいえない。国が新会社の方針に口出しできてしまう。人事にも影響を及ぼすことができる。具体的には、新会社には、情報公開法や官製談合防止法や入札契約適正化法が適用されない。談合・天下り・献金という構造は温存・隠蔽されたままとなる。

 そして、全国で合計1万4千キロになる高速道路建設計画は保持される。数十年先まで、高速道路建設が続くことが決まってしまったのだ


◆変わったのは、道路公団が株式会社になっただけ。

 

料金プール制も維持される。今までとなんら変わりが無い。新会社に借金を押し付け、今までの基本計画はなんらかえず、最初から採算が取れない道路は税金で作る。

しかし、小泉純一郎内閣総理大臣にとって、そんなことはどうでも良いのだ。

国土交通省の役人が、道路の説明に官邸に赴いても、総理大臣は全然聞いていないそうだ。興味がない。首相にとって重要なことは、実質ではない。

「道路公団を民営化した」という「形式的事実」を大得意で、吹聴することなのである。

 「道路公団民営化」という言語がすべて。国の財政が将来どうなるか?知ったことではない。これが、小泉純一郎内閣総理大臣の本質である。信じたくないが、日本国の指導者はこのような人物なのである。

その事実を良く見極めて、参議院選挙で、投票しましょう。


2003年06月24日(火) 「<過労度診断>アクセス殺到でダウン 中央労働災害防止協会HP」 如何に皆が疲れているか・・・

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