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JIROの独断的日記
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2003年06月24日(火) 「<過労度診断>アクセス殺到でダウン 中央労働災害防止協会HP」 如何に皆が疲れているか・・・

◆記事
「 厚労省が、働き過ぎなどによる過労度を自己診断できるチェックリストを中央労働災害防止協会などのホームページ(HP)で公表したところ、アクセスが殺到し、24日未明からHPにアクセスできない状態になっている。厚労省は「過労問題にここまで感心が高まっているとは思わなかった。早急に対処したい」と話している。」

◆所感:私も昨夜アクセスできなかった。

 そもそもの発端は、昨夜遅く、次のニュースがネットで(テレビなどでも報道されたのかもしれないが、それはわからない)流れたのである。


厚生労働省は23日、働き過ぎ対策として、自分の疲れ方を測る疲労蓄積度の自己診断チェックリストを近くインターネットで公開すると発表した。中央労働災害防止協会は同日公開した。
リストは、疲労度を最近1カ月の「自覚症状」と「勤務の状況」に分けて質問。自覚症状では「イライラする」「することに間違いが多い」「よく眠れない」など13項目にわたっている。
勤務状況は「1カ月の時間外労働」「不規則な勤務」「深夜勤務に伴う負担」「出張に伴う負担」など7項目。
 回答の結果、合計の点数によって、仕事による負担度を4段階で判定する。
 厚労省のホームページはhttp://www.mhlw.go.jp
 中央労働災害防止協会はhttp://www.jisha.or.jp


私もこの記事を見て中央労働災害防止協会のサイトを見ようと試みたのだが、サイトが表示されないので、ははあ、アクセスが集中しているのだなと思った。多くの人は中央労働災害防止協会という組織の名前は初めて聞いただろう。つまり普段はさほどアクセスがあるサイトではないので、昨日はサーバーのキャパシティを越えてしまったのだろう。

しかし、この事実はそういう、テクニカルな問題として、笑い飛ばすべきものではない。

このサイトは、精神的な疲労度をチェックできるという。そににアクセスが殺到するのは、ストレスだらけの世の中だから、という答えを見つけることは簡単だが、人類史上、ストレスの全く無い時代や社会が存在したとは考えられない。

それでは、現在の日本人、特に働いている人々のストレスに何か特異な点があるのだろうか。

以前の日本の社会は、年功序列、終身雇用制という非常にはっきりとしたルールがあって、その流れに乗れれば、仕事は忙しくとも、それなりに報われた。だから、昔はその既成のルールに上手く乗れないことが主なストレス源となった。

しかし、今はかつてのルールはもろくも崩れ去った。いまや、いい学校を出ていい会社に入るといっても、何が「いい会社」なのかも分からない。いい会社に入ったと思っていたら、いつの間にか構造不況業種になってしまい、一生懸命に働いていても、会社の都合で突然失業者になる。しかも、家族を扶養しなければならない人間が。これでストレスを感じない人は余程鈍感な人であろう。

要するに世の中がカオス状態にあって、「どうしたらよいのかわからない」という不安が主なストレスになっている。これが今までのストレスと違うところだ。

人々が過労を自覚して、場合によってはカウンセリングを受けたり、精神科の門をたたくことも有用だろうけれども、世の中がどうなっていくのか、その姿が見えてこないうちは、皆、不安を主とするストレスに悩ませられるだろう。

こういう世の中を変えるといっておきながら、あまり必死に取り組んでいるように見えないのが、小泉内閣総理大臣である。

小泉氏に必死さが無いのは、とりあえず自分はもう死ぬまで食うのには困らないからだ。自分は安泰なのである。他人の苦しみとか、都合の悪いことは自動的に無視する意識構造の持ち主なのだ。この類の人は世間によくいる。しかし、このタイプの人物は内閣総理大臣に相応しいとはいえないだろう。

このままでいけば、年間3万人を数える自殺者は更に増加するに違いない。


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