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2004年05月08日(土) |
政治家達は、年金問題を政争の道具にするな。福田、小沢の腹黒さ。 |
◆記事1:福田長官辞任、与野党に衝撃…波及懸念も
福田官房長官が自らの国民年金保険料未納の責任を取って、官房長官を辞任する意向を表明したことは、与野党に大きな衝撃を与えた。与党では、他の閣僚への波及を懸念する声が上がっている。民主党内では、同じく保険料未納問題を抱える菅代表の辞任論が強まりそうだ。
自民党の安倍幹事長は7日午前の記者会見で「驚いた。今朝知った。そのまま続けていただきたいと思ったが、大変残念だ」と述べた。
◆記事2:菅氏、10日にも辞意表明 後任に小沢氏浮上
民主党の菅直人代表は8日、国民年金保険料未納問題などの批判を受け、10日にも辞意を表明せざるを得ない状況に追い込まれた。未納によるイメージダウンに加え、年金制度改革関連法案をめぐる与野党修正合意への党内の反発が一段と拡大、菅氏が明確な形で責任を取らない限り、党内の混乱は避けられない情勢となったためだ。
◆コメント1:福田官房長官が辞任するメリット。
閣僚のまとめ役である官房長官が辞任すれば、世間は自民党は年金未納問題に「けじめ」(国会議員の大好きな言葉。国会議員の感覚がやくざに近いことを物語っている)をつけた、と評価する。
福田官房長官個人としては、
「国民の政治不信を増大させた責任を取る」という、いかにも大衆受けする言葉を用いて、イメージアップを図ることができる。「男を上げる」というやつだ。これもまた、やくざに近い。
自らが辞めることにより、民主党の菅代表を辞任せざるを得ない状況に追い込み、参院選での自民党勝利が確実になる。その結果、自民党を参院選で勝利させた立役者として、党内での発言力が強まる。つまり、「今までにも増して、デカい面ができるようになる」。
◆コメント2:小沢一郎の汚いところ。
言うまでもなく、菅直人も小沢一郎も民主党党員である。同じ党に属するということは、政治的理想が同じ方向性を持っていることを意味する。その実現を目指して一致団結、協力し合うために、政党が存在するのではないのか。
今回、民主党の立場からすれば、菅代表の未納問題が民主党に与えるダメージばかりを強調しているが、本来は、行政の構造的欠陥によるものであることを証明して、党首を援護すべきなのである。
しかし、自由党と民主党が合併してから、全然何の動きも見せなかった小沢一郎は、菅代表の未納問題が明るみに出てから、俄然、張り切りだした。「保険料の未納は脱税と同じだ」といって、菅代表を犯罪者呼ばわりをしている。小沢はこのとき、つまり、菅直人がつぶれるときをじっと待っていたのである。
小沢一郎は、田中角栄の最後の弟子と呼ばれ、そういう汚い計算をすることにかけては、天才的なのである。でもねえ・・・。民主党が分裂して、小沢一郎なんて、あんな悪代官みたいな顔をした奴が党首になって、民主党が勝てるわけが無いでしょう。人間は、自分のことはわからないものなのだ。
◆コメント3:制度的問題を情緒的な問題にすり替えて、政治家のj自己保身の道具にするのは、よせ。
年金問題は、社会福祉の問題であり、社会福祉とは、憲法で保障された国民の生存権、つまり、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」(日本国憲法第25条)を保証するための制度である。
今回、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関である、国会の構成員、すなわち、国会議員に多数の国民保険掛け金未納者が発見され、しかも、未納のパターンに、大臣就任期間など、共通点があることがわかっている。
これは、何らかの制度上、行政手続き上、ひいては、その根拠となる法律群に欠陥があることを強く示唆している。
にも関わらず、国会議員たちは、問題の所在を明らかにしようとせず、もっぱら、個人の心掛けの問題であるかのように、論じている。それは、おかしい。
どうして皆が皆、ちょうど大臣に就任している期間だけ、心掛けが悪くなり、大臣を辞めると、心掛けが良くなるのだろうか。一旦保険料を納めなくて済むことがわかったら、そのまま、未納で行くはずだ。
これは、「心掛け」とか「政治的姿勢」などという、情緒的な問題ではない。明らかに制度的・構造的な問題なのだから、まず、全ての議員の未納状況を調査し、分析して、パターンを割り出し、保険料未納が起きる原因を探り出し、それを修正するように、法律は改廃、或いは新設することこそ、立法府の責任である。
国権の最高機関の構成員が、誰一人として、合理的な思考と行動を示さず、専ら、自分の議員たる地位と、自らの属する政党の利益のことばかりを考え、政敵をおとしめることばかりを考えている。
だから、日本がよくならない。究極の受益者であり、日本国の主権者である、国民の利益に資することを、第一に考えろ。
2003年05月08日(木) 威張りたがる人間はサル並みである。