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2004年05月09日(日) |
「菅代表、10日にも辞任」「陸自第2次隊クウェート到着」どちらが重要なニュースでしょう? |
◆記事1:菅代表、10日にも辞任…後継に小沢氏推す声
民主党の菅代表が8日、国民年金未加入・保険料未納問題の責任をとって10日にも辞任する見通しとなった。
党内で辞任論が強まっているのに加え、菅氏を支持する議員グループ内からも「菅氏は早く辞任を表明し、党内の混乱を収拾すべきだ」との意見が広がり、辞任は避けられない情勢だ。党内では、菅氏の後継人事については、小沢代表代行を推す声が強まっている。ただ、小沢氏が代表就任に応じるかどうかは不透明な部分もある。
◆記事2:陸自第2次隊クウェート到着−治安悪化の中、交代へ
【クウェート市9日時事】イラク南部サマワで復興支援活動をしている陸上自衛隊の派遣部隊と交代する第2次部隊のうち、指揮官の今浦勇紀1等陸佐(45)をはじめ約140人が9日午前(日本時間同日午後)、政府専用機でクウェートのムバラク基地に到着した。今浦1佐は「隊員と部隊の安全を第一に、一歩一歩確実に支援活動を実施していきたい」と抱負を述べた。
◆コメント:日本の政治ニュースの多くは、「政治家ニュース」だ。
マスコミも国民も、もっぱら国会議員などの「年金未納問題」、特に、民主党の菅代表が辞める、ということに関心が向いている。
しかし、乱暴な言い方をすれば、肝心なことは国を治めること。その方針、方法。つまり政治だけなのであり、政治に問題がなくて、国が順調に運営されているのならば、どの政党が政権を取ろうが、誰が内閣総理大臣になろうが、どうでもよいことなのだ。
それなのに、現実には新聞の政治面に載っている記事のかなりの部分は、「政治家」の話題である。「政治ニュース」ではない。「政治家ニュース」だ。国民も難しい年金制度の話よりも、民主党で管直人が辞めて小沢一郎が台頭してきたという話のほうが、簡単に理解できる。誰かが失脚すれば嬉しいのが人間である。
ところが、そのような、ことの本質から乖離しているうちに、治安がどんどん悪化しているサマワに、陸自の第2次隊が、すでに向かってしまった。国会の会期中だというのに、イラク復興支援特別措置法に抵触する可能性が高い、つまり、自衛官の生命の危険が高い今回の陸自派遣について、全然、政府の説明がないばかりか、野党の追及もない。それどころではない、と、言わんばかりだ。とんでもないことである。マスコミも年金騒動一辺倒になってしまい、人命にかかわる重要なニュースを軽んずるようではだめだ。
国民も、マスコミも、何が、本当に重要なことなのか、を常に、幅広く見渡していなければならない。この日記でいつも書くが、Sense of proportionの問題だ。
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