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2004年01月06日(火) |
「核搭載ノドン東京照準…700キロ小型化成功情報」←云いたくないが、こうなると従来の専守防衛では対処不能なんです。 |
◆記事:核搭載ノドン東京照準…700キロ小型化成功情報
【ワシントン5日】核開発をめぐる6カ国協議で日米韓に究極の恫喝(どうかつ)を繰り広げながら、もはや逃げ場のない北朝鮮が重量700キロと核弾頭の小型化に成功したとの機密情報を米軍事筋が入手していることが5日、分かった。事実ならば、日本全土が照準の「ノドン」(射程約1300キロ)などの弾道ミサイルに搭載可能となる。協議再開にも影響を及ぼすため、ブッシュ米政権は日本時間の6日、北京経由で北に入った米国の核専門家の調査結果に重大関心を寄せている。
◆コメント1:ミサイル防衛せざるを得ない、と思います。
ノドンというのは、北朝鮮が開発した射程距離が1,300kmぐらいの弾道ミサイルですね。但しミサイルというのはトラックと同じで、荷物を運ぶものでしかないわけです。ミサイルの先頭に何か爆発するものなどをくっつけて、初めて武器となるわけです。
上の記事ではノドンミサイルに乗っける事ができる核兵器の開発に、北朝鮮が成功したらしい、ということですね。核弾頭というもの。要するに原爆です。しかし、別に核弾頭でなくてもよいのです。北朝鮮にしてみれば。VXという、スポイト一滴で人間一人を即死させることができる、化学兵器とか、生物兵器とかでも、落っこちたところから、風に乗って飛んでゆきますから、少々命中精度が悪くてもいいのです。
ただし、核兵器は命中精度が大切なのと、ちゃんとノドンミサイルに載せる技術を開発しないと、北朝鮮がミサイルを発射しようとしている間に、振動で核弾頭が爆発して、平壌がなくなっちゃうことになるわけです。だから、ミサイルに搭載するのは核弾頭が一番難しい。その技術段階に、いよいよ、北朝鮮は達したのではないか、ということです。
北朝鮮というのは、国家を一個人とその家族だけが所有している、最悪の国です。いろいろな団体が調査しているけれども、いままで、何百万人という単位で人間が餓死していることは、信じ難いけれども、どうやら本当らしいのです。それなのに、首領様とかその息子は、よほど毎日、美味しいものを食べているのでしょう。丸々と太って、お腹が突き出ています。ひどいものです。
こんな国家が永遠に存続するとは到底思えず、内部から崩壊していくのは、時間の問題だろうとおもうのですが、その時に、金正日がヤケクソになって、ノドンをぶっ放したら、日本はひとたまりもないわけです。専守防衛を厳密に守っていると、相手が一発撃ってきてから、初めて反撃が可能なのですから、一発目で国家の中枢が破壊されたらおしまいです。
そのように考えると、ミサイル防衛構想もやむをえないと思います。だって、北朝鮮がミサイルに燃料を充填し始めたら、衛星が情報をキャッチして、日本でも分かるのです。それでも相手が撃ってくるまで、じっと待っていなければならない、という理由がありません。
ノドンのような弾道ミサイルは、専門家によると、成層圏に届くほど高く打ち上げてから落ちて来るそうで、そのときのスピードはマッハ20とか30とか物凄い速さになるのです。そんな速さで落ちてくる物体を打ち落とす技術は、どこの国も持っていない。アメリカでも現時点では無理なのです。
そこで、その無理を可能にしようというのが、ミサイル防衛計画(MD計画=ミサイル・ディフェンス計画ともいいます)で、米国が計画して日本も技術協力で参加しようとしています。このことに関しては、ちょうどひと月前に次のような記事がありました。
◆記事2:ミサイル防衛正式決定へ 大綱、中期防も見直し
政府は7日、弾道ミサイル防衛(MD)システムの導入を近く正式決定するとともに、来年、日本の防衛政策の基本指針「防衛計画の大綱」を改定、現在の中期防衛力整備計画(2005年度まで)も見直す方針を固めた。
今月中旬に安全保障会議と閣議を開き、MD導入を正式決定。導入の意義を明示し、従来の防衛政策の整合性を図るため、政府方針を発表する見通しだ。
防衛庁が来年度予算案への計上を目指しているMDシステムは、北朝鮮が実戦配備しているとされる中距離弾道ミサイル「ノドン」に対する防衛を事実上想定。日本を狙って飛んでくる弾道ミサイルを大気圏外で撃ち落とすイージス艦搭載型の迎撃ミサイル(SM3)と、撃ち漏らしたミサイルを撃墜する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の組み合わせだ。(共同通信) [12月7日23時4分更新]
◆再びコメント:反対しないが、国民に説明しないで計画を進めているのがよくない。
コメント1で述べたとおり、北の首領様がですね、万が一ヤケクソを起こしてミサイルを撃ってくる可能性はゼロではないと思うのですね。そのときに、従来の専守防衛をクソ真面目にまもっていたら、日本人は下手をしたら全滅してしまうのです。そうしたら、元も子もないわけです。
だから、相手が弾道ミサイルを撃ってきたら、こちらに落ちる前に打ち落とす計画は、国民の生命を守るためには仕方がない。出来れば、そういう物騒なものは無い方がいいのは云うまでも無いですけれども。
但し、小泉政権は、そういうことをちゃんと国民に説明しないといけないです。衆議院選挙のときの公約にも、ミサイル防衛構想は含まれていなかったのだから、国民は、何だか良く分からない。国民がわからないままの状態で従来の専守防衛を少しずつ、なし崩し的に変えてしまおう、という魂胆が小泉首相には感じられる。それは、民主国家の政治の責任者としては、やってはいけないです。独裁者のやることだと思います。
2003年01月06日(月) 日本人はもう少し声を掛け合ってもよいのではないだろうか?