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JIROの独断的日記
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2003年10月29日(水) 要保護児童(虐待されている子供)発見者には「通告義務」があるのです(児童福祉法)

◆児童虐待の種類
身体的虐待
子どもを殴ったり、蹴ったりする
子どもの身体に熱湯をかけたり、アイロンの火を押し当てたりすること
風呂に子どもの頭をつけおぼれさせる
冬など屋外に閉め出す
子どもを縄で縛り拘束するなど

性的虐待
子どもの性器をさわったり、性器を見せたりする
子どもをポルノの被写体にしたりする
性的な満足をえるために子どもの身体に触ることなど

neglect(ネグレクト 養育放棄)
子どもの食事を満足に与えない
子どもが重度の病気やけがの時にあえて病院に連れて行かない
育児が必要な乳幼児を家に残したまま度々外出する
子どもの意思に反して学校等に登校(園)させない
子どもに長期間入浴させなかったり、下着など長期間不潔なままにしておくこと
乳幼児を車に放置する

心理的虐待
子どもに対してことばで脅迫したり、極度に不安がらせること
子どもを必要以上に無視したり、子どもの言うことを繰り返し冷たく否定したりする
子どもの心を傷つけることを繰り返し言う
きょうだいで極端に差別的な扱いをする

◆児童福祉法第二十五条
保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認める児童を発見した者は、これを福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。ただし、罪を犯した満十四歳以上の児童については、この限りでない。この場合においては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。

◆私の所感:虐待を知っているのに通報していない人が、多いのではないか?

10月26日に名古屋の4歳児虐待について書いたら、すごい件数の検索にひっかかってまして、世の中の人が児童虐待に無関心ではないことが、わかりました。

しかし、ちょっと引っかかる事があった。実際には数多くの児童虐待事件がおきている。虐待には上に書いたように大きく4種類に分類されるけれども、統計によると、「身体的虐待」が一番多い。ということは、子供が身体的苦痛から、泣き叫んでいて(しかも、ただごとではないような)、隣近所にも聞こえているに違いない。

うすうす、或いははっきりと、虐待の存在を知りながら、見て見ぬふりをしている人がきっといるだろうと思うのです。それは、良くない。それは法律的には罪ではなくても、倫理的には「何もしない」罪(不作為の罪)だと思うのです。

そう思って、「虐待に感づいている者は保健所・児童相談所なり、警察へ通報する事を義務付けている法律は無いか」、と思って調べたのです。法律で義務付けられているのを知ることにより、心理的に、自分の行為に正当性を付与できます。「密告する」後ろめたさから、解放されると思ったのです。

そうしたら、御覧のとおり、児童福祉法第二十五条が明確に「要保護児童発見者の報告義務」を規定しています。これについて調べたら、たとえ間違っていても、つまり本当は虐待ではなかったとしても、善意で通報したのならば、責任は問われないとのことでした。また、通報しなかったからといって、刑罰が科せられるわけではないです。これはその時の発見者の良心を信じる、という趣旨でしょう。

また、通報先は、「福祉事務所若しくは児童相談所」となっているけれども、子供に対する暴力が激しいときは、これは、明らかに暴行罪。怪我をしていれば傷害罪で、もはや刑事事件だから、警察に連絡しても構わない、ということのようです。

見てみぬふりは良くない。通報者が誰かは勿論秘密にされます。あとは、ほんの少し、勇気を出せるかどうか、ですね。全国児童相談所一覧を載せておきます。


2002年10月29日(火) 桃李不言 下自成蹊(とうりものいわざれども したおのずからこみちをなす)

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