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JIROの独断的日記
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2003年09月27日(土) 「日本揶揄番組打ち切り ハンガリーの民放」 人種差別考

◆記事:日本やゆ番組打ち切り ハンガリーの民放

【ウィーン26日共同】日本をやゆしたバラエティー番組を放映したとして、ブダペストの日本大使館がハンガリーの民放テレビに抗議していた問題で、民放側が9月から番組の放送を取りやめたことが26日、分かった。

 大使館当局者によると、番組の制作責任者が今月中旬に「秋の番組編成には入れない」と、事実上、打ち切る意向を連絡してきた。

 民放側はことし5月、抗議を受け、3カ月間番組を休止、番組名を変更した上で、9月から再開するとしていた。しかし在ハンガリーの日本人からの反発の強さに、打ち切りを決めたとみられる。

 番組は3月に放送開始されたTV2の「ミツコ つり上がった目で見た世界」。かつらや義歯で日本人女性を装ったリポーターが著名人に突撃インタビューするという内容に大使館が「日本への偏見を助長する」として抗議していた。(共同通信)

◆所感:人種差別

 どういう番組か、この記事と写真で大抵察しがつく。

 西洋人は日本人を馬鹿にしている、あるいは馬鹿にしたがっているのだ、ということは肝に銘じておいたほうが良い。それを許容せよといっているのではないが、厳然たる事実として、存在するのである。

 私が、この記事を読んでがっかりしたのは、問題がハンガリーという、欧州の中では親日的とされている国でおきていたことである。ハンガリー人は日本人と人種的に起源が近いといわれており、ハンガリー語の中には日本語と共通する語彙がある。日本の対ハンガリー投資額は世界でドイツについで二番目である。ハンガリー国立管弦楽団の音楽監督は、日本人の小林研一郎氏である。ハンガリー人にまで見下されるとは思っていなかった。

 だから、イギリス人、ドイツ人、フランス人などが日本人をどう見ているかは推して知るべしである。

 無論、人種差別は主に教養が無い人間によって露骨に行われる。フランス人の中でも、例えば、シラク大統領は、大の日本びいきで、日本美術にも造詣が深く、プライベートで40何回も来日している事で知られる。イギリス人でも、ドイツ人でも、日本や日本人が好きな人は勿論いる。しかし、ごく一部である。

 いずこの国でも大衆は無教養であり、外国や外国人に対する知識を持たず、また、持とうとしないまま、主として外見だけで差別を行う。口惜しいが外見だけで比べられると、全体として、東洋人はやはり白人に比べて見劣りがする。

 欧米人が日本人の外見に関して馬鹿にするのは、「目が細い」というのが一番である。その次に「鼻が低い」、「背が低い」というところだろう。

 私はイギリスに住んでいたとき、幸い、ほとんどの日々は平穏に暮らす事が出来たけれども、それでも、何度かは嫌な経験をした。「差別」はされてみると、いかに理不尽なものかがわかる。その意味ではいい経験だった。

 世界中で差別をなくそうと声高に叫ばれている。しかし、それは、差別がなくなっていない証拠でもある。

 「差別をしないこと」が人間にとって本来的に快適な状態ならば、差別は自然に消滅する筈であり、「差別をなくそう」という意識を喚起する必要は無い筈である。このことは、人間は放っておくと、人種差別をしてしまう動物であることを、端的に示している。

 なくならないだろうが、極小化することは、意識の力で可能な筈である。先に述べたとおり、無教養な者ほど差別に走る。相手を知れば知るほど差別はしにくくなるものである。その意味で、日本語を世界に広める事も大切である。

 こういう言葉がある。

「ある国の言語を真剣に学んだ者は、もはや、その国や国民を心から憎む事ができなくなる。」


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