菜の花、ぼくはきみを想わない日は一日もなかった。 +++++ チェンバレンという町が何処にあったか思いだせず 朝からタップダンスを踊っていると うっかりかたつむりの子どもを踏みつぶしてしまい その親にひどく喚かれることになった。 ぼくがいつか何かの命名権を得たとき、 それに「かたつむり子」と名づけると誓ってようやく解放された。 新大陸 かたつむり子 かたつむり子共和国 建国 火山活動でできたあたらしい湖 かたつむり子湖 新種発見 かたつむり子あるまじろ 新種完成 かたつむり子ばら 新種発見 かたつむり子かたつむり 新薬 かたつむり子 新型冷蔵庫 かたつむり庫 新彗星 かたつむり子彗星 かたつむり子探偵事務所設立 もしも何にも名づけることが出来なければ ぼくは将来の我が子にかたつむり子と名づけなければならないのだ。 +++++ 週末はあたまにお皿を乗せてテレビごっこをしよう。 +++++ かんたんだった。 金魚を飼ってそいつにかたつむり子と名づければいい。 いや、それよりもかんたんな方法。 ぼくは今日からハンドルネームをかたつむり子に変えます。 +++++ とりはとてもうつくしかったよ。 なのはなも、ぼくのめのまえでとんでみせた。 ぼくが、はるをみたのはそのときだけだ。 うまれてからずっと、 +++++ わたしは彼のまえで飛んでみせた。 彼の髪が金色に照りかえすのを見て、 彼との時差はひらいていくばかりなことを悟った。 夏のはじまりのことだった。
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