釣り糸をひとさしゆびに巻きつけながら 貴方が泳ぎから戻ってくるのを待つ。 欝血した指先は、昨夜の月の集合体。 +++++ ヘリコプター、舞台で再現 どちらへ走るよ? ふりあげたわたしの右手と すっとしたあなたの左手が交わるように 空間を、歪めよう。 +++++ ことり、 わたしにうめてもらおうと いま、 おちたね。 あいにくわたしは はんとうめいのこざかなをかっていて、 かれらにうみをおしえないために わたしは きょう、 そとにでていない。 さいごのときはおくじょうでまちあわせようときめていた、 ことり、 もうよあけはあけてしまったよ。 +++++ あのこのむねの、むかってひだりがわの くうどうをぴんくのぺんきでぬって だめおしにおおきく しんぞう とかいた。 これであのこはもうしなない ふたつめのいのちを ぼくは えいきゅうしようでつくった。 +++++ 橋の色は、渡る者を選ぶ。 仮に、二枚葉を追ってきた少女飛行機は 陽炎の橋を渡る、 それも途中でキンシチョウが横切ると 少女飛行機は谷(と自覚されたオブジェクト)の底に墜ちていく。 +++++ ばらばらばらばら この音が全てを救うと信じるあのこは 両てのひらに心持ち神経を送って 呟きつづける、 (ばらばらば・らば・ら) ねえ、今はライトを消したあとでしたっけ、 それとも、 +++++ ら ら ら と歌うらばがいるという砂漠を 今朝、窓から見つけました。 それだけの記録で足りたのだけど。
うみ + home
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