スカーレットの心のつぶやき
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2006年02月03日(金) 心��

あの頃の私を思うと、

今でも非情な母だったと思える。

あの十ヶ月という期間は

私にとってまるで牢獄に入れられているような

懲役刑を受けているような

そんなとても辛く苦しい日々だった。

娘がお腹に居ることへの

喜びよりも嫌悪感の方が勝っていた。

何とかして頑張って産みたいという気持ちと

反対にもう良い、こんな苦しい思いはもう嫌だという

私の我儘な気持がいつも闘っていた。

名前までつけて

私の気分の良い日には

外へも出るし呼びかけも出来たが、

いつもイライラし、

嘆き、悲しみ、時には憎しみさえ覚えるという

最悪状態の日々が続いたこともあった。

夫の元へは時々帰った。

それは親や姉と衝突をして

私の行き場がなくなったから、

夫の元へ逃げ帰っていたのだ。

夫に会いたいと思ったのではない。

実家に居るのが嫌だったからに過ぎない。

父も姉も私の体のことを気遣って

色んな心配をしてくれているのだということは分かっていた。

でも、その心配は私を窮地に追い込んで行った。

「そんなに食べたものを吐いてどうするのか?

お腹の赤ちゃんに影響が出るじゃないか。

自分のことばかり思わないで

母親としての自覚を持たないといけない。」

私の顔を見るたびに彼らはそう言った。

母だけは私の辛さを分かってくれていたのか、

私の前ではそういう言葉を口にすることはなかった。

勿論心の中では相当心配もしていたようだ。

私は投げやりになっていた。

病院へ行き、赤ちゃんの命がもうないと言われても

仕方ないとさえ思っていた。

でも、私が痩せていく分

お腹の中の赤ちゃんは大きくなったのだ。

私の体重はお腹の赤ちゃんや羊水を入れても

38キロしかなかった。

あまりにも少なすぎた。

こんな状態で生きているのが不思議なくらいだった。

食べては吐くという行為は

九ヶ月間続いた。

十ヶ月目に入り、

後少しで帝王切開の予定日になる頃、

ようやく少し食べることが出来るようになった。

残りの二週間くらいで私は一気に体重を増やした。

二キロは増えたかもしれない。

その頃私の下半身に痛みが現れた。

何とも言えない鈍い痛みだった。

排尿の時には最高に痛かった。

原因は分からない。

でも、耐えるしかない。

排尿のたびに涙が出た。

後少しの辛抱だ。

自分自身にそう言い聞かせて

痛みと闘った。

あの時の私の心の中は

真っ黒状態だった。

灰色ならまだ良い。

前も後ろも見えず、

そのどちらにも進むことが出来ない状態。

それでも時間だけは過ぎて行く。

本当に地獄の日々だった。





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