スカーレットの心のつぶやき
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記憶とはいかに残酷なものか
私はこの年になっても味わっている。
記憶さえなければ
記憶さえ消えてしまえば
あの忌まわしいことや
辛かったことなど
全て忘れてしまえるのに・・
何度そう同じことを思ったことだろう。
Rのことは今では遠い記憶の外に出てしまった。
何年かかっただろう。
私の心の中から完全に消え去ることはないにしても
日々の暮らしの中で思い出すことは少なくなってきている。
でも、私には一生縁の切れない存在。
これは他人とは違う存在だから仕方ないのかもしれないが
いっそ他人だったらまた違った結果が生まれていたのだと思う時がある。
Rとの出会いは私が物心ついた2歳の時。
それから18歳のあの日までずっと私が思い続けていた存在。
でも、Rの姿が見えないのだ。
言葉を思い出せない。
書こうとしてもRの言った言葉が出てこない。
記憶ってこんなものなのだろうか・・
ただ、たった一言だけはっきりと思い出す。
「僕の嫁さんになれ」
そしてこの言葉が私のそれからの人生を
大きく変えてしまった。
あの言葉さえなければ
2歳の時から憧れ続けたまま
今もいい関係で居られたはずだ。
あの言葉は私の記憶の中から
いくら消そうとしても消えない。
何もなかったと思えばいいのに、
記憶はまだ壁となって
私の前に立ちはだかっている。
スカーレット
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