スカーレットの心のつぶやき
つぶやき 目次|過去|未来
Kは今でいうストーカーに似た人だった。
私が勉強している机の前の窓ガラスの向こうに
Kが佇んでいる姿が毎日あった。
何も言わずただ黙ってこちらを眺めている姿は
いくら私に好意を寄せてくれているとは言え
嬉しいものではなかった。
それでも、私の中に幾分かの良心が存在していた。
何日もそういう状態が続いた後、
Kからのデートの申し込みに応じた。
18歳で免許を取得したばかりのKの車でドライブに行った。
車で2時間はかかる渓谷へ向けて走ったのだ。
その頃、父の単身赴任のために母は留守だった。
家に居る姉には親友と遊びに行くと言う嘘をつき
お弁当を作って出かけて行った。
慣れない運転に恐怖感はなかった。
お天気も良かったしKへ感じていた嫌悪もなかった。
気分転換が出来て勉強もはかどるかな?と思って出かけただけの私、
途中のカーブ地点でハンドルを切り間違えて
今にも数メートル下の川に転落しそうになった時は
「ああ〜もう駄目かな・・
来るのじゃなかった・・」と思ったが
それでも無事に帰宅できた。
それ以降Kの私への気持ちは強まったみたいだった。
私も嫌いだという気持ちとは別の
何か親密感を覚え始め、
Kの家へ遊びに行ったりした。
あの頃の私は恋愛の本当の意味も知らず、
怖いもの知らずだったから
男女が同じ部屋で二人きりになるという危険さえ感じることもなかった。
こたつに足を入れて語り合った時さえ
私は何もKの気持を察してあげることは出来なかった。
青春真っ只中の男性の生理なんて思ってもみなかった。
あの時に私が初体験をしていてもおかしくはない。
今思うとKは自分の欲望を一生懸命に抑えていたのだろうと思う。
スカーレット
|