スカーレットの心のつぶやき
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| 2006年01月04日(水) |
「ペルソナ」 足音 �� |
コツコツ・・・
それは私の後ろから聞こえてくる誰かの足音。
暗闇の中振り返ることも出来ず、
ただひたすらその足音が消えてくれるのを待っている。
私が止まると、足音がぴたりと止まる。
この時に思い切って振り返れば良いのだがそれが出来ない。
怖い。
もし振り返ったらそれで最期になるような気がするのだ。
私は部屋の中、
南に向いた窓に座っていた。
高校生だった私は目の前に迫った
受験に向けての不安はなかったが、
毎日の高校生活がたまらなく嫌だった。
片道1時間かけて通うほどの値打ちがあるとも思えなかった。
友人たちとの付き合いもおざなりになった。
中には部活で高校生活をエンジョイしている人も居たけれど
私は父の仕事の都合で高校から離れていたし
通学時間も他の人たちの倍はかかるので
部活もせず帰宅していた。
その朝、いつもの窓の外から聞こえたのはKの車のエンジンの音。
いつもの7時20分に聞こえる音。
1時間離れた学校の近くに住むKが
私を迎えに来た車の音だった。
私はKのことが好きではなかった。
でも、NOと言えない私の悪い癖で
いかにも付き合いをOKしてしまったかのように受け取られていた。
Kは自分の家から学校まで歩いて5分の距離に居ながら
こうして毎朝往復2時間の距離を
私を学校へ送っていくために迎えに来ていたのだ。
正直迷惑だった。
近所の手前もあるし
母の手前もある。
でも、バスで通学することを思うと楽だったので
Kの好意に甘えることにした。
何と嫌な女だろう。
今の私がその頃の私の友人なら
きっと頬の一つもひっぱたいていただろう。
一番嫌いな女のタイプなのに
その時の私は気づかなかったのだろうか。
その片道1時間、車なら40分の
Kにとっては精一杯の好意の時間
私が何を話したのか全く覚えていない。
何と意地悪な私だったのだろう。
Kの迎えは一ヶ月続いた。
でも、その後Kへの気持ちが変わらないことを悟ったのか
二度と迎えに来ることはなかった。
これで良いのだと思う反面、
何かKに対して申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
同じ大学へ進学してからも
Kの視線を感じる日々は続いた。
でも、その頃の私はRへの想いでいっぱいだったから
Kの存在は疎ましい存在でしかなかった。
スカーレット
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