小説の構想やら更新予告やら短い話やら。
誤字脱字やら単語が中途半端に途中だとか色々あるけど気にしない。

http://www.enpitu.ne.jp/usr8/89649/

火を貸してください。
2003年04月25日(金)

「火ィ、貸してよ」
「ぁあ?」

千石は亜久津に背を向けたまま、「寄越せ」と手を差し出したが、亜久津は眉を顰めた。
「テメェ…何につかうんだよ」
「何って、火をつけるのに」
「だから何に」
「…………何でもいいじゃん、ね、火ィ貸してよ」
舌打ちとほぼ同時に放られたライターは綺麗に弧を描いて千石の手のひらへと滑り落ちた。


カチリ、シュボッ


風に揺らめく青と赤の炎。
「あのさぁ、あっくん、」
千石はライターの炎をつけたまま、亜久津のほうを振り返った。
そして髪の毛すれすれまで、炎を近づけた。

「焼身自殺、って目の前でやられたらすげー記憶にのこると思わない?」

その瞬間の亜久津のしかめっ面をみて、千石は満足そうに笑った。
「自殺なんかしないよ、あの世で公務員になんてなりたくないもん」
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げいのないねこた…だめねこた……。




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