「ねぇ、あれなんだかわかる?」 「ぁあ?」 千石が指で差したのは、工事現場にあるような赤い矢印の看板。 「……あっちいけって事じゃねぇの?」 矢印の方向。 普通は、進行方向に向けられているはずの、白抜き矢印。 「…………ふぅん」 「何笑ってんだよ」 「だって、あっくん……あそこって今、穴掘ってて工事中なんだよ、あっち行ったら普通は怪我しちゃうよ」 「………………じゃぁ」 「……行かないように?」 「…………じゃねーの?」 「………………わかんないけどさ、もしかしたら寂しいのかも。」 「は?」 「……誰も気づいちゃくれないんだろうよ、きっと」 -- ……眠い。 この「構想」ができてもう早一年。 ゴクアクに本格的にはまってからもう一年。 早いもんです。
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