母のタイムスリップ日記
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2013年09月10日(火) 「あ・ぶ・な・い!」といった母


椅子から落ちて数日経たころから 母の言葉が減ってきていた。
増えたのは「あ〜ん」と泣く声。
特に就寝してから明け方まで。
つまり睡眠時間が減った。
その分 日中にぼ〜っとすることが多くなった。

先週末から少しずつ頷きで返してくれるようになり 笑顔も戻ってきた。
光明を得た思いがした。

言葉は減った儘 食事の呑み込みが悪くなり 夜間は泣く…の日々。
母も私も辛かった。

土曜日 娘が来てくれた。
車を出して貰って美容院へ。
午前中入浴して洗髪も済ませていたが美容院でも洗髪して貰った。
車椅子から洗髪する椅子へ。その後鏡の前の椅子へと移動するたびに美容院の方は 滑り止めのシートをパっと移してくれる。
私には当たり前の風景となっていたが 娘にはその連携プレーに感動したようだった。

外に出て力を貸していただけることにあらためて感謝の気持ちが湧いた。

帰りは遅くなったのでファミレスで外食。
パンやスープやハンバーグを食べてもらった。
少し厳しい食事介助だったが母はとても嬉しそうな顔をしていた。
いつもと違う場所を意識していた風だった。

家に戻って休息して眠そうなので就寝のための一連の介助でベッドへ横になってから 目をぱっちり開けてしまった。
一時間以上目をパチリンコ。
娘が 不眠用のアロマを母に塗った。

このアロマは しばらく前に私が夜間幾度も目覚めて不眠症状が出ていた時に取り寄せてくれていたものだ。使う機会もなくいたのだが…。

母に使ってみた途端に目をつぶって寝入ってしまった。
あまりの効き方に二人で目をぱちくり!
この夜 トイレ誘導後にも目をぱちくりして手を動かしていたのだ…アロマを使ったら動いた手がピタッととまってすぐに眠りに落ちた。
「優れもの!」と驚いたが 日中の疲れもあったのだろうとも思った。
気持ちが落ち着かなくて眠れないのは辛いものだろうし かといって睡眠誘導剤を使うのも躊躇われたのでアロマで眠れられるならそれも一つの手段としていいかななんて思った。

ちなみに その後娘も私もためしてみたけれど特に強い効果があったわけではないので体に毒になるようなものではないと思った。
弱っている人に効果があるものなのかもしれない。

翌日も目をパチクリ症状が出た。
そこでアロマを使ったが前夜のような劇的な変化はなかったが 目を閉じてうつらうつらとして30分後には寝入っていた。
眠れないときには 11時過ぎまで起きていたのだからまあまあの効果ということだろう。

昨日は 母をショートステイに送り出した。
上がり框から玄関の床に介助で下した時 私が少しだけグラッとした。
転倒の危機はなかったのだが…この時母が「危ない!」とはっきり言った。

母の頭の中には言葉が残っているのだと強く感じた。

全てを理解しているということはないと思うが こちらの話は理解できているのだろう。だから頷くこともできるのだろう。

認知症を侮ってはいけない。

母を送り出してから 家事を済ませてお昼前にちょこっと眠ったら本格的に寝入ってしまった。
2週間近く 平均睡眠時間が3時間ちょっとくらいだった。
慣れない身体介助もあり疲れもピークだった。
これだけ介助しても本格的な腰痛は幸い起きていない。



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