母のタイムスリップ日記
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雨戸を開けると青空が見えてお日様が出ていた。 「おお いい天気だ!」と夫は仕事に出て行った。
昨夜 強い風が吹いていたので ご近所の百日紅の葉が一面に散ってた。 直ぐに ほうきを持って外に出てお掃除。 ご近所の方も見えてシャッシャッと掃く。
掃き終えて家に入るとシャーッと言う音。 「?」と外をみると雨が降り出していた。
数分しないうちに雨はやみ お日様が顔を出したので洗濯物を出した。 でも 数分しないうちに また雨。 「きつねの嫁入りかな?」
お昼前に 施設の入所だった方のお別れの会が近くの教会で執り行われる。 施設には お天気と体調をみて参列しようと思っている事を伝えてある。 「どうしようかな?」と思ったけれど予報では午後には晴れると言う事だったので連れ出すことにした。 それからワタワタと準備して施設に向かった。 トイレ誘導して着替えて 車椅子に乗せて待たせているタクシーに乗った。
教会の門から中に入るまで急な坂がある。車椅子の人への坂。 上り始めたら 葬儀社の方がパッと見えて「押しますよ」と手助けして下さる。 あり難かった。 ちょっとでも休んだら逆戻りしそうな坂だった。 これまで この教会に来た事があるが母もまだ歩ける時だったのであまり意識していなかったがこんなに急勾配だったのだなと改めて知った。
教会の中に入ると母はきょときょと。 でも教会だと言う事は判っているようだった。 牧師のお話をお聞きして 賛美歌を歌う。
母は お別れ会とは気がつかなかったが 賛美歌を聞いているうちに気がついたようだった。椅子が浅いので 姿勢を直す時「ううん」と声を上げた。 とんとんと膝を軽く叩くと小さな声で「はい」と返事して静かになった。 普段滅多に声を上げないが緊張していたのだろう。 でもきちんとするべき所と言う意識を持っていたのは間違いなかった。
小さなお別れ会だが とても素敵なお別れの会だった。 教会の前でお見送りをして 家に戻った。
そう 母は今日我が家にお泊り。 昼食を済ませて休息してから入浴して貰った。 身体を洗ったら垢がぼろぼろ。この所入浴はお任せしているので気がつかなかった。ついでに洗髪もした。 我が家はバリヤフリーではないし 浴室・トイレもリフォームしていないのでかなり困難なことが多いのだが 何とかできた。 勿論 1人。
母も踏ん張ってくれたし...。
夕食前機嫌が悪そうになった。 5時半を廻った頃である。 「お腹が空いたの?」と聞いたら頷いた。 そこで どうかなぁと思いながらクッキーを一枚持たせた。 すると口に運んで柔らかくしてから噛みだした。 「おお!」ちょっとした感動だった。
夕食は「ほうとう」 熱々を口に運ぶと美味しそうに食べた。 食べ終わる頃には冷たくなってしまったけれど でも一人前しっかり食べた。 大根・人参・ジャガイモ・サトイモ・キャベツ・かぼちゃ・煮干・鶏肉の入れてうどんと煮て味噌で味付け。 フルーツはブドウ。 お茶もしっかり飲んで...。 1時間15分。食べる事の拒否は一度もない。噎せもない。
そういえば 我が家に着いて 暫くきょときょとしていた。 「判るよね」と言ったら頷いていた。 それから天井を幾度も見ていた。 首を長く伸ばして...。 環境の変化は良くないと言うけれど 変わったことでよく首を動かしていた。 これって 首の筋力維持にはいいんだろうなぁ。
食べ終えて 口腔ケア。水分補給。顔を綺麗に拭いた。 40分後 眠そうにしているのでトイレ誘導で「小」排出。 腰周りを綺麗にしてクリームを塗布。 それから たらこちゃんの抱き枕と共にお布団に横になって貰う。 アッという間に仰向けになって鼾をかいて寝てしまった。 30分ごとに様子を見ているのだが 左下になってぐっすり眠っている。 軽い寝息で 気持ち良さそうである。
1人で出来るかなと多少の不安はあったが 母は施設を出てから居眠りする事もなく 介護に呼吸を合わせてくれて頼りない介護でも何とかなった。
笑顔いっぱいの母であった。
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