母のタイムスリップ日記
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| 2009年03月11日(水) |
箸は正しく持って 挟めるのだけれどなぁ |
お昼に間に合うように施設に向かった。 今日もきっとソファーに座って左側に傾きながら首をうなだれて寝ているのかなと想像した。
以前は 左傾斜するのでソファーの左側に寄せて座らせて貰っていたが 今では そういったことに気配りしてくださる方は見当たらない。 深く眠っている風だった。 ちょこっとゆすったら 頭を上げたが直ぐに頭を下げた。 何時間こうやっていたのだろう。 お元気な方は デイ利用日で 母に話しかけてくださる方もいない。 キッチンに洗い物をしてくださる方が1人。 介助する方なので仕方がない。
母に「立ちますよ」と伝えて 立ち上がってもらう。 手だけでの介助では立ち上がれなかった。 肩を抱いて ようやく立ち上がった。 が膝を曲げてしまって安定しない。 母の場合 まっすぐに立て直してあげると不安がらない。 不安定ながら肩を抱き居室に移動。
直ぐにトイレ介助。 既に出ていたが どうやら止めていたらしく残りをトイレに。 食事の始まる前に 覚醒して貰わないと…。 そこで 足首をくるくる介助で動かして貰った。 お次は 膝の屈伸。 痛そうな表情をしたので「歩きたいよね」「歩いてトレイに行きたいよね」と話しかけてみた。 すると深く頷いた。 「じゃ ちょっと我慢してね。動かしておかないと歩けなくなるから…」と言ったら 以来 痛い表情は見せなくなった。 しっかり覚醒できて歩行も安定した。 さっきの歩けない状態が嘘のように感じる。
ホールでは 他の方の食事が始まっていた。 テーブルに着くのが 他の方より10分遅く。 実際に食事開始は更に10分遅れた。 ボランティアに入ってくださる事業所の方が見えたのである。 母に自己紹介してくださったが 何がおきているのかは母には理解できていないようだった。当たり前だけれど…。 それから ゆっくり介助が始まる。 母に箸を持って貰った。 自力の食事の誘発の意味もある。 箸を持った母は ミートボールを挟んで口に運んだ。 ちょっとかじってお皿に置いた。 丸いミートボールを箸で挟めるなんてたいしたものなのだ。 今日はたまたま口まで運べたけれど いつもこうとは限らない。 覚醒していると出来ることなのだ。
箸の持ち方もしっかりしていて 物も挟めるのに口に運んで行けない認知症の症状である。 だから 出来る限り箸を持たせたいのである。
今日は 順調に食べられた。 食べやすい食材でもあった。 だから ずっとみていた事業所の方には「いつもこうではないですよ」と伝えた。 他にも 覚醒の大切さと食べはじめのスローテンポ等 状態にあわせての介助が必要だと伝えた。 こういった話は 施設の職員にこれほどはっきりと伝えた事はない。
私の性格と認知症の症状をよく理解してくださっているからこそ話せるのである。お互い媚びることもなく 臆する事もない。
食事が終わって居室に移ろうかと思った頃 療法士さんが見えた。 事業所の方も顔見知りである。 ちょこっと様子をみて事業所の方は帰られた。 リハビリの間に今日の夜行われる会議の資料の読み返しをしようと思っていたが そうも行かなかった。 リハが済む頃には 母はzzzz。 その間に 明日のデイの支度を整えた。 そこへトイレ介助に職員が見えた。 起こしたら トイレのサイン。 母も急いでいたらしく ちゃちゃっと起きてトイレにまっしぐら。 少し我慢していたのだろう 遅れ気味だったがジャストミートだった。 職員もわかったと思う。 便座からの立ち上がり介助を見ていて介助の仕方をアドバイス。 母の力を引き出す方法である。 「はぁ ご家族のやり方の方が楽だね」と。 常々そう思っていたのだが 指示通りに動いているのを無視するわけにも行かなくて言わないでいた。 若い職員も立ち上がり時に苦労なさっている場面を幾度か見た。 母も不安がるのだが…。 職員の負担の軽減+母の力を引き出せるという一石二鳥なんだけれどねぇ〜。
帰るのを前に 持参したジュースを250cc飲んで貰い 残りは職員に託した。 夜 会議があるので 夕食介助を諦めて家に戻った。 この所 夫の帰宅が少し早めで 夕食の支度の必要があり急いで支度。洗濯物も取り込んで 駅までチャリを飛ばし電車に乗り込んだ。
会議には医師も見えるので 会議の始まる前に 地域の嚥下や摂食障害の検査の出来る所はあるかと確認してみた。 1人の医師が その分野は まだ仕上がっていなくて。。病院に戻れば判るのでお知らせしますよといって下さった。 そこへもう1人の医師が見えて「うちでできますよ」とのこと。 と言う訳で 近いうちにお訪ねする事にした。
今日は 1日母の事を考えてくださる方々とお話できて胸のつかえが下りた感じがした。 施設の方も考えてくれない訳ではないが…。 微妙な距離感を感じるのである。 おそらく 本人や家族の支え方に若干の違いがあるからだろうと思う。
そうそう 今日 医師が「食べ物を滑りやすくする入れ歯がある」と言われていた。会議の始まる寸前の話で 聞きそびれてしまったのが残念だ。
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