母のタイムスリップ日記
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2008年09月08日(月) 笑顔があるからやめられない


抜けるような青空。
今日も暑くなりそう♪
でも もう熱帯夜は来ないと思うので もう少しの間暑い日であって欲しいと思う。

お天気も良いし 今日こそは 母を美容院に連れて行こうと思った。
今日を逃すとまた何時になるか...。

家を出る前 コンビニに走って 飲み物と軽い食べ物を購入した。

施設に着くと母は左傾斜が強くソファーに座っていた。
ちょっと不安が生まれたが 居室に移動して「髪結いさんに行くよ」と言うと静かに頷いた。
そこで 大急ぎで着替え。
着替えが始まると母がうきうきして来るのが見えた。

荷物(トレーニングパンツとパット2枚とティッシュとハンカチと食べ物とタオル)をママさんバックに詰め込み 帽子をかぶって 靴を履き替え出発。 靴は夏用のサンダルを避けた。

歩行は 多少不安げだが 歩けると感じた。
きっと起床時 足の痛みを訴えのだろう 左足首に湿布が貼ってあった。

バス停までとことこ。
バスを待ったが...右側の車線を空車のタクシーが過ぎようとしていた。
無理だろうと思ったがウィンカーを上げて減速。
期待したが 左車線を走る車も多く止まれなかった。
が 先の信号で左側車線に移り 左折。
ひょっとしたら...と思ったら やっぱり私たちの前に来てくれた。
こういうことは 滅多にない。いつも無視されてしまう。

タクシーに乗り込む時 黙って 助手席を前に詰めてくれた。
これは 涙が出るほど嬉しかった。
拘縮がある人をタクシーに乗せる時だって こうやってくれた試がないのだ。そうしてはいけない決まりでもあるのかと思っていた位だ。
乗り込んでから お礼を伝えて 助手席を詰めてくれた方は初めてですと伝えると「今朝 お袋の夢を見てね。お年寄りが一緒だと判ったから...。
お袋は 太っていて車に乗るのが大変だったのだよ」と言われた。
介護経験があっての行動だったと知った。

車を降りる時 母は運転手さんに頭を下げて すんなり下りた。
母に言葉をかけることはなかったのだけれど おそらく雰囲気を読み取ったのだろうなぁ〜。
それとも 私が喜んでいると感じたからだったのかなぁ〜。

そんな訳で 美容院に上がる階段の心配も吹き飛んだ。
母も何とか踏ん張ってくれて 2階まで上れた。
美容院も1人のお客様だけで助かった。

ところが 母の順番が来て シャンプー台で髪を流そうとしたら怒り出す。椅子を上にあげると不安がる。後ろに倒れると不安…。
先に「駄目だったら 流すのは飛ばしてもらえたら嬉しい」と伝えてあったので 髪を流す事は サッサと諦め 鏡の前に移動。
霧吹きで髪の毛を 恐る恐る湿らせる美容師さん。
「流す事がなければ 怒り出すことはないですよ」と伝えた。
それからは 静かにロットをまいてもらえた。
母は パーマを掛けるという事を認識できているのである。
美容院の方は 多少心配になっていたようだったので「後は きっと大丈夫ですよ」と伝えておいた。
ロットを巻いている間は 母のそばを離れて過ごせた。

薬が定着する間に 美容士さんに「きっとパーマが仕上がれば ウルトラCの笑顔になりますよ」と伝えたら「そうですか いくつになっても綺麗でいたいという気持ちがあるのですね」と言いながらも俄かに信じがたい表情だった。
それほどまでに 母は難しい表情をしていたのだ。

時折嫌気が差しているようで 小さなボールを握らせたり 手遊びをしたりお茶を飲んだり お菓子を食べたりで 薬の定着を待った。

いよいよ 薬を洗い流す時。
「こればかりは 押さえつけないと駄目かも...」と覚悟を決めていたのだが...。母は 少し拒否したあと すんなりとシャンプー台に乗って洗い流して貰えた。
ロットを外した時 カールした髪の毛を見て 両手を頭の横に クルンクルンと指を廻して嬉しそうだったのだ。
嬉しさは 不安も溶かしてしまうのかなぁ〜。

ドライヤーで綺麗に仕上げて貰った母の顔は笑顔笑顔。
美容士さんも納得顔。
困難な客だが...これだけの笑顔をみればねぇ〜。
母に合わせてもらえて本当に助かった。

お店を出て 下りの階段は閉口したけれど 母も私も今日の青空のようにスコーンと気持ちよい。

それから1キロちょっと 暑い中をテクテク歩いた。
ずんずん前屈が強くなって途中休息。
疲れよりも暑さで参っているようだった。
盛夏の頃と比べれば 暑さも和らいできているが 母にはやはり未だ酷暑なんだろう。

何とか駅までたどり着いた。
前を介護仲間がご主人と歩いてた。
「〇さぁ〜ん」と呼ぶと気がついて お互いの連れを紹介。
母もその方もしっかり挨拶できた。

それから デパートに入ってお食事。
入ったお店もよく気がついてくださる店で 母が椅子に座る時も介助を手伝ってくださり 食事介助を始めたら 何も言わないのに スプーンとフォークを出してくださった。それに 真っ白なナフキンも。
入ったお店は天麩羅屋さんなんだけれど...。
今日は ほんとに嬉しくてたまらない日となった。

これまで外出を躊躇っていたのは「迷惑を掛ける...」という思いがあったから。
そこまでして外出しなければならないのかという思いが強かったのだ。
でも今日のような手助けがあると もう少し外出してみようかと言う気持ちになる。
自分で何とかできるとは思っていても やはり人様からの気配りがあるとこんなにも気持ちが楽になれるものなのだなぁ〜と感じた。

母は少し疲れたと思うけれど でも鏡を見ればにっこり。
緩めにかけたので気がつかない職員もいらした。
でも母が嬉しそうなので それが一番!


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